2010年8月31日

ウエストナイルウイルス ルーマニア,ロシア
狂犬病 ペルー,コロンビア
サルモネラ感染症 タマゴの汚染率

● ウエストナイルウイルス ルーマニア,ロシア(2件)
ルーマニア
PRO/AH/EDR> West Nile virus - Romania 20100831.3107
 情報源: Novinite.com 、2010年8月30日
ルーマニア国内でウエストナイルウイルス the West Nile virus 感染により2人が死亡し、ほか5人のウイルス感染が起きている。ギリシャで4人、ロシアでは6人の死者が出ている。死者が発生したのは首都ブカレスト Bucharest と the Black Sea city of Constanta である。他の患者らは、国内の東部および南部で確認された ...
[Mod.TY- 今夏、欧州中央部の WNV ウイルス患者の増加が著しい。ルーマニアは過去散発的な outbreaks があり、わずか2年前にも発生している(20080926.3042)。このときの報告では、2007年のウマの血清学サーベイランスで、少数の調査対象ではあるが、その半数が IgG抗体を保有していた。臨床症状を発症したウマの数には触れられていない。1996年には、352人の患者が報告された大規模流行が起きた(20010731.1499)。ルーマニア国内のベクターは_Culex_ spp. (_Cx. molestus / pipiens_) で、5月から10月まで活動する。]
地図 Romania

ロシア
PRO/AH/EDR> West Nile virus - Russia (02): (VG, RO) 20100831.3095
 情報源:Utro News Agency [in Russian]、2010年8月26日
ロシア連邦政府の公衆衛生学の責任者が、2010年に発生した West Nile virus ウエストナイルウイルス感染による6人の死亡患者に関する情報を開示した。
5人がボルゴグラード Volgograd oblast [region] 、1人がロストフ Rostov oblast の出身者で、異常な気温の上昇により、ウイルスのベクターである蚊族が増えたことが2010年に多数の患者が発生した原因だと述べた。ロシア全土で2010年に発生した WNV 感染者は160人であるが、107人が Volgograd oblast で発生している。また、郊外のコテージを旅行する高齢者の患者が多いことも指摘されている。
[Mod.TY- 20100824.2979 にあるように Volgograd では1999年および2007年にも WNV の感染流行が発生している。1999年の流行では559人の感染者と33人の死者が、2007年には9月中旬の時点で合計44人の患者が報告されていて、同じく異常な高温が原因とされている。]
地図 Volgograd and Rostov are neighboring regions in the Southern Federal District, south western Russia

● 狂犬病 ペルー,コロンビア
PRO/AH/EDR> Rabies - PAHO alert: Peru (AM), Colombia (SR) 20100831.3098
Epidemiological Alert: Rabies (30 Aug 2010)
 情報源:Pan American Health Organisation (PAHO), Epidemiological Alert 、2010年8月30日。FORTH
疫学第30週 [EW30]、ペルー政府保健省は、吸血コウモリから感染したヒトの狂犬病 Rabies 患者の死亡の確認について報告した。本症例は、原住民集落の Urakusa(district of Nieva, province of Condorcanqui, department of Amazonas;the Aguajun ethnicity に属し the Maranon River 右岸に位置する、人口約828人の集落)で発生した。EW33 にも、同じ地域の the native community of Suhapangkis から、新たな死者が報告された。
第1例目の患者は狂犬病ワクチンを接種されていない4才の男児で、6月3日に [コウモリによる] 頭部の咬傷を受けた。
2例目は、部族の信仰でワクチン接種を拒絶された5才の男児である。この地域では過去にも the native communities of Cachiaco (2009), Kigkis (2009-2010), and Sumpa (2010) で、狂犬病感染流行が発生している。
一方、コロンビアでも EW30 に2例の狂犬病患者が報告されている; いずれも the department of Santander 県内の患者で、1例目は Piedecuesta 自治区、2例目は Lebrija 自治区で発生した。同 department は2008年と2009年に各1名ずつの狂犬病患者が報告されるまで、患者の発生記録はなかった。The variant については現在調査中である。
いずれの患者間にも関連性は見つかっていない。県北部の Piedecuesta 自治区の症例はコウモリによる感染だったが、県南東部の the capital [州都?首都?] から250km離れた Enciso [Lebrija の関係する地名?] の症例にはネコが関与していた。
[Mod.CP- ペルーの吸血コウモリによる狂犬病患者については、これまでにも ProMED-mail で報告されていた。2008年以前、コロンビアは比較的狂犬病の発生がない国で、新たな2例の感染のうち、家畜からの感染は1例のみであった。近年 PAHOは、南北アメリカでコウモリの狂犬病が公衆衛生上の問題として再浮上し、2004年に初めて、南米ではイヌよりも野生動物、特にコウモリの曝露による死者が多いことが指摘されている]
地図 the provinces of Colombia, showing Santander in the centre of the country

● 原因不明の疾患、小児 ウクライナ
PRO/EDR> Undiagnosed disease, children - Ukraine (02): (CV CHERNIGOV)
Archive Number: 20100831.3110
 情報源:FluTrackers.com 、2010年8月31日
Updates on undiagnosed illness in Ukrainian orphanage
3週間が経過し、ウクライナ保健省は outbreak の原因は、原因が特定できない急性呼吸器感染症と結論付け、残っていた小児はすべて回復し退院したとしている。おかしなことに、ノロウイルス、ポリオウイルス、天然痘 smallpox ウイルス、ロタウイルスなどあまり関係のない検査が除外診断として行われている、一方、治療反応性であったにもかかわらず、他の呼吸器の病原体や細菌検査は行っていない。
[Mod.CP- 感染流行が収まり何よりである。これまで伝えられている臨床症状から、特定の病因を示すのは無理だろう。もし RS ウイルスのような、普段はあまり害のない呼吸器感染だったとしても、施設内のような状況では死亡につながることもありえる]
関連項目 
Undiagnosed disease, children - Ukraine: (CV) RFI 20100816.2842

● 炭疽 バングラデシュ,ケニア,カナダ,ボスニアヘルツェゴビナ(4件)
バングラデシュ
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, bovine - Bangladesh (09): (SR, PB) 20100831.3109
[1] 情報源: bdnews24.com 、2010年8月28日
水産畜産相は、Sirajganj と Pabna の炭疽 Anthrax により死亡したウシに対する補償を行う考えを明らかにした。ワクチン接種など... Garadah union では、新たに5人が炭疽に感染したことが分かった。第1例目の患者は19日に Chithulia, Shahjadpur で確認されている。
[2] Smuggled 'infected' cattle meat on sale in border areas
 情報源:The Daily Star 、2010年8月29日
Dinajpur and Joypurhat district など複数の地域で、違法なインド産牛肉が、市価の半値以下で販売され、多くの buyer で賑わっている。しかし、当局は、これらの肉はさまざまな病気を持ったウシの肉で、消費者に健康被害の恐れがあると指摘している。北部の数か所で炭疽感染が発生する中、このような状況が不安材料となりつつある

ケニア
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, bovine - Kenya (02): (CE) 20100831.3094
Man dies after eating meat infected with anthrax
 情報源: The Nation 、2010年8月30日
汚染された肉を食べ、Nyanduma, Kiambu の40才男性が死亡し、他の8人が病院に運ばれた。男性の妻の話では、ショッピングセンターで肉を食べた後、自宅に戻るとまもなく胃痛を訴え始め、受診した医院から、病院を受診するようアドバイスされたものの、病院に着く前に死亡した。入院となった患者らの状態は落ち着いていると言う。未確認情報ではあるが、これ以外に20人以上が、地区病院で治療を受けた。問題の肉は、葬儀に出席したおよそ150人に食ベられ、各人が帰った後、どのようになっているのか判らないと、当局者は述べている。この肉の検査を行った保健当局者と販売者が逮捕された ... この精肉業者は、[炭疽に感染した?] ウシを処分し、知らされていない消費者に販売した疑いが持たれている。
[Mod.MHJ- ... ケニアのウシの炭疽感染流行は the Central Province and around Nairobi ナイロビからの報告が多いが、多分 reporting bias によるものと考えられる。2005年から2008年にかけて報告のあったウシの感染流行; Nairobi (19 outbreaks), Central (36), Rift Valley (13), Coast (4), and Eastern (8) provinces.]
地図 Kiambu, Central Province 

カナダ バイソン
PRO/AH/EDR> Anthrax, bison - Canada (14): (NT NORTHWEST TERRITORY), WBNP confirmed 20100831.3108
Mackenzie Bison Sanctuary carcasses tested for anthrax
バイソンの保護区 the Mackenzie Bison Sanctuary で13日に4頭、それ以後6頭のバイソンの死体が発見され、炭疽感染検査のための検体が採取された...
WBNP=Wood Buffalo National Park? [本文中に説明なし !!]

ボスニアヘルツェゴビナ ウシ
PRO/AH/EDR> Anthrax, bovine - Bosnia & Herzegovina (02): (Hercegbosanskoj) 20100831.3105
 情報源: Croatian Times 、2010年8月30日
Fear of anthrax cow disease spreading from Bosnia to Croatia
ボスニア政府当局は Livno area (Bosnia and Herzegovina) における炭疽感染流行により、複数のウシが死亡し、隣国のクロアチアに波及する恐れがあることを明らかにした。検査が行われた9検体中、死亡したウシからの6検体で炭疽感染が確認された。14頭の死亡が伝えられている

● 日本脳炎など インド
PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis and other - India (15): (UP, BH) 20100831.3106
 情報源: Yahoo News 、2010年8月31日
Gorakhpur で新たに4人が脳炎で死亡し、2010年の Uttar Pradesh 州東部の死者が219人に達したことが、保健当局者の話で明らかになった。いずれの死亡も、この2日間に同じ病院(Gorakhpur の BRD Medical College Hospital)で起きた。Gorakhpur, Deoria and Kushinagar districts of UP と、となりの Bihar 州の各1名が死亡した...
[Mod.TY- 脳炎死亡患者数は、ゆっくりとしかし着実に増え続け、28日の215人から、30日の今日は219人となった。原因には触れられていないが、一部は日本脳炎ウイルスによると考えられる]

● サルモネラ感染症、serotype Enteritidis 米国

PRO/AH> Salmonellosis, serotype Enteritidis - USA (06): eggs, risk 20100831.3102
 投稿者:米・Least Cost Formulations, Ltd.、Robert A. LaBudde, PhD、2010年8月28日20100828.3060 のコメントにある "risk ... is approximately 1 in 20,000(卵 2万個に1個がサルモネラ菌に感染している)" は、疫学の分野でよく見かける the Yule-Simpson fallacy (誤謬) の実例の1つである。このコメントは、リスクが非常に小さいことを言おうとしている。
しかしこれは、複数の情報源 (卵の供給源?)が均一であることを前提としている。
感染流行の発生源から、サルモネラ菌に汚染された卵をつかんでしまうリスクは、これよりもずっと高いはずである。だからこそ sample-and-test によって感染源が特定できるし the new FDA Egg Rule になっているのである。
[Mod.LL- The Yule-sample-and-testfallacy は、Simpson's paradox (or the Yule-Simpson effect) とも呼ばれ、異なるグループ間の関係 correlation (trend) が2つが1つになることで逆転してしまうような apparent paradox を指す。このような事象は social-science や medical-science statistics でしばしば見られ、frequency data (頻度のデータ) に対し、拙速な因果関係の解釈を行うときに起きる。系統的な、すなわち formal analysis (形式分析)により、因果的解釈が導かれたときには Simpson's Paradox は起こらない]

● コレラ、下痢症、赤痢
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update 2010 (20) 20100831.3101
[1] パキスタン
 ○ コレラ-Khyber-Pakhtunkhwa: Daily Times 、2010年8月28日
 Hangu で1370人以上のコレラ患者が報告されている。
 ○ 下痢症-Punjab, Sindh: Express Tribune 、2010年8月30日
 Pakistan Red Crescent Society (PRCS) は南部のパンジャブ州とシンド州で、6万人以上の洪水による難民の治療に当たっている。このうちの15000人以上が重症の下痢症である。
[2] 下痢症-インド(ammu and Kashimir 州)
 情報源: DNA India 、2010年8月30日
山岳地帯の Doda and Ramban 地区(Jammu and Kashmir government)の下痢症流行で、2000人以上が感染し、1700人以上が入院した...3人が死亡した
[3] コレラ-中国(安徽省)
 情報源:XinHuaNet 、2010年8月27日
中国東部安徽省の Mengcheng County  で、食品の汚染が原因と見られるコレラの感染流行により、2週間で30人が発病したと、28日に当局が発表した..
[4] 下痢症-ネパール(中西部)
 情報源: Nepal News 、2010年8月27日
Banke district のある村(Udharpur)で100人以上が下痢を発病した。医薬品や医療従事者不足のため、感染が拡大している。26日に2人が死亡した。
[5] コレラ-ソマリア
 情報源: Somalia Health Cluster Bulletin July 2010 -- 26 Aug 2010 、2010年8月27日
South and Central Somalia

疫学第 27-30週 (5 Jul-1 Aug 2010) に South and Central Somalia の 110か所を超える sentinel sites(監視定点)of the Communicable Diseases Surveillance and Reporting Network (CSR) から 7件の保健イベントによる 7623の相談者と 17 の死亡が報告されている。全患者の51 percent (3899) がAcute watery diarrhea (AWD 急性水様性下痢症) の患者で 17 percent (1284)がacute bloody diarrhea (ABD 急性血性下痢) であった。全死亡患者の71%(12) が AWD によるものだった。
Lower and Middle Jubba
Lower and Middle Jubba のネットワークから 5478 consultations for 14 health events があった...
Lower Shabelle
The Cholera Treatment Centre (CTC) of Merka Hospital (Lower Shabelle) は、 82 cases of AWD between epidemiological weeks 27-30を報告した...
Mogadishu
EW 27-30, Banadir Hospital (Mogadishu) 313 cases of AWD を報告した...
Middle Shabelle
EW 27-30, Medair and local partner SAACID [Somali women's non-governmental organisation] は、 1102 consultations from Cadale MCH (802), Haji Ali HP (53), Geel Bub HP (163), and Ali Guduud HP (84) in Middle Shabelleがあり、AWD が3% を占めた...
Puntland

EW 27-30, Puntlandの45 sentinel sites of the CSR [Communicable Diseases Surveillance and Reporting Network] から 878 consultations including 6 deaths for 7 health eventsがあり、 AWD が 81 percent (715) 、 ABD が 17 percent (153 cases)だった...
Somaliland
EW 27-30, over 50 sentinel sites of the CSR in Somaliland reported 575 consultations for 7 health events. AWD accounted for 84 percent (484) of all cases and ABD for 15 percent (88 cases).
[6] コレラ-ナイジェリア(アダマワ)
 情報源: XinHuaNet 、2010年8月27日
北東部のアダマワ Adamawa Sate で最近発生したコレラ感染流行により、100人が死亡したことが確認された。1200人が感染した。感染が深刻な地域は Sukur, Pallam, Duhu, Belbel, Girjiya and Gulak, as well as Shuwa and Hyambula in Madagali local Government Area である。
[7] コレラ-ケニア(Nyanza)
 情報源: The Nation 、2010年8月
Migori and Kuria West districts の保健当局者らは、コレラが疑われる感染流行への対応に追われている。先週、コレラ様症状の患者約200人が入院した。Kuria West でも、4日間で約150人が入院となった。コレラ感染による、Mabera and Masaba divisions の死者2名が発生し、累計の死亡患者は7人となった。

● ボツリヌス症 ロシア
PRO/AH/EDR> Botulism - Russia: (RO, UL), fish 20100831.3099
[1] Russia (ロストフ Rostov) dried fish
 情報源: News agency "Novosti" [trans.]、2010年8月26日
ロストフ Rostovで、子ども1人を含む5人がボツリヌス症 Botulism で入院し、うち4人(子ども1人を含む)が ICU 集中治療室入院が必要な重篤な状態である。7才の子どもと40-60才の大人の患者である。中毒の原因は、地元の商店の dried fish と見られている。
[2] Russia (Ulyanovsk)
 情報源: Newspaper "Komsomolskaya pravda" [trans. ]、2010年8月26日
Ulyanovsk で数日間に3人のボツリヌス症患者が発生している。36才から47才までの、夫婦と女性1人が中毒を発症し、夫婦が発病したのは、semismoked fish の摂取後だった。もう1人の女性も some fish を食べていた。Ulyanovsk では毎年およそ10名がボツリヌス症を発症するが、”the commonest source of botulism is fish” である。
[Mod.LL- fish products に関連したボツリヌス症では Type E botulism が多い。従来よりトキシンが産生された食品摂取に関連する事が多いが、wound botulism (創傷部位での_Clostridium botulinum_ spores の発芽) や infant botulism (消化管内での発生) もある。Types A, B, and E of human botulism が一般的で、いずれも似た症状であるが、Hughes らは、type E では initial lethargic mental status や autonomic dysfunction が起きやすいと報告している;参考文献]

● 病原大腸菌 非 O157 米国:O26
PRO/AH/EDR> E. coli VTEC non-O157 - USA (07): O26, ground beef, alert, recall 20100831.3097
 情報源: CNN 、2010年8月28日
Cargill Meat Solutions Corp. 社は、約 8500 pounds of ground beef (牛ひき肉)に大腸菌 E. coli による汚染の疑いがあるとして、自主回収を行っていると28日に the U.S. Department of Agriculture 農務省が発表した。メーン Maine 州の2名と ニューヨーク New York 州の1名の大腸菌感染が確認されたことへの対応である。3人はいずれも入院を必要としなかったと、同社広報担当者が述べた。USDA 当局は Connecticut, Maine, Maryland, Massachusetts, New Hampshire, New Jersey, New York and Virginia 各州の BJ's Wholesale Club stores に、同製品が配送されていることを明らかにした。回収対象の牛ひき肉が配送センターに出荷されたのは6月11日で、同センターで複数の商品名のついた小売りサイズに再包装されているが、商品名については把握されていない。the USDA establishment number は "EST. 9400," product code of "W69032" および "use/freeze by" date of 1 Jul 2010. となっている .. 原因菌は _E. coli_ 026 と特定され、この菌は血性の下痢、脱水や重症例では腎不全の原因となる

● ウシ結核 フランス
PRO/AH/EDR> Bovine tuberculosis - France: (MP) 20100831.3096
 情報源: Vetweb.com 、2010年8月30日
Bovine TB discovered in South West France
アリエージュ Ariege(the Southern of France)の1か所の農場で、ウシ結核 bovine tuberculosis (TB) の発生が確認された。飼育されていた83頭が処分され、周囲の12の農場が検疫の対象となっている。4月にはすでに1頭の TB が疑われる症状が認められていたが、当局がウシ結核と断定するまでに数週間を要した。フランス国内では毎年、平均で30件の症例が発生している。Bovine TB は英国内 Great Britain で多く発生しており、イングランド England とウェールズ Wales では毎年多くの農場で、多数のウシの処分が行われている。
[Mod.AS- フランスの bovin TB 政策に沿って、感染発生農場のウシ83頭(全頭?)が処分された。処分されたウシの内臓を検査し、何頭が感染していたのかや、どれぐらい前の感染であったかを調べると面白い。感染の起源がフランス国内なのか、別の場所であるのかについての、疫学調査の結果にも関心が持たれる。この調査には、感染のあった農場内の他の動物、ネコやイヌなどの検査も必要だろう。また、ウシの種類(乳牛か肉牛かなど)のデータも示されれば興味深い]