2010年11月21日

食中毒、死亡-ミクロネシア カメ肉

● 食中毒、死亡-ミクロネシア カメ肉
PRO/AH/EDR> Foodborne illness, fatal - Micronesia: (CH) turtle meat
Archive Number: 20101121.4211
 情報源 Google News, Agence France-Presse (AFP) report、2010年11月12日。
太平洋のミクロネシアで、希少種である Hawksbill turtles カメの肉を食べた6人が死亡し、90人以上に被害が発生していると、12日に政府当局が発表した。小児 4人を含む死亡患者らは、10月中旬に Murilo島 [Chuuk State] の祭りのあと、このカメの肉を食べて死亡した。WHO の調査によれば、カメの肉に含まれる生物毒の chelonitoxism を摂取したことによる死亡で、この毒に対する解毒剤はない。小児は特にこの毒に弱いとされている。保健当局は、このカメの肉と卵の摂取を全面的に禁止する措置をとった。The hawksbill turtle は、かつてべっ甲の材料 the original source of tortoiseshell として用いられ,現在では the Convention on International Trade in Endangered Species (CITES) のもとに保護されている。 
[Mod.TG- Chelonitoxism は、海洋のカメの肉の摂取によるまれな食中毒である。sea turtle poisoning の原因としてこれまでに報告されている 2つの種は、the hawksbill turtle (_Eretmochelys imbricata_) と the green sea turtle (_Chelonia mydas_) である。しかし、他の種類のカメ the leatherback turtle (_Dermochelys coriacea_) や the loggerhead turtle (_Caretta caretta_) などにも可能性がある。Sea turtle poisoning は重症化し死亡率も高い。the Indo-Pacific region に最も多いが the intertropical zone でも発生している]
地図 Micronesia showing the location of Murilo Island

● キウィフルーツの病気,Bacterial canker-ニュージーランド
PRO/PL> Bacterial canker, kiwifruit - New Zealand 20101121.4215
[1] 花粉の検査で 細菌が検出された
 情報源 Biosecurity New Zealand 、2010年11月20日。
農林省 Biosecurity New Zealand (Ministry of Agriculture and Forestry, MAF) は 20日、samples of New Zealand pollen (花粉) の検査で、細菌によるキウィの病気(の原因)である _Pseudomonas syringae_ pv. _actinidiae_ (Psa) が検出されたことを明らかにした。2009年に続いて2010年にも陽性となったもので、2007年にも "弱" 陽性であったことから、ニュージーランド国内には数年前から Psa がすでに存在していた可能性があることが示唆されている。Imported Chilean pollen でもたった 1件の検体ながら "weak" positive result が出ていた。花粉で Psa が検出されたことで、ただちに健康なキウィへの感染を引き起こすとの証拠は得られていない。
[2] 37箇所から51箇所に増加した
 情報源 TopNews 、2010年11月20日。
感染が発生したキウィ栽培農家の数は、37箇所から51箇所に増加した。
[3] 根絶の見込みが徐々に遠のいている
 情報源 The Marlborough Express/Business Day 、2010年11月17日。
the South Island [SI 南島] では、キウィフルーツの細菌である PSA が確認されており、根絶の見込みが徐々に遠のいている。Te Puke から南に 23km離れた、2 orchards in Hawke's Bay, one in Motueka [SI], and one in Golden Bay [SI] でも確認されている。
[4] 焼却処分
 情報源 Sunlive 、2010年11月19日。
MAF Biosecurity が焼却処分( burning of infected kiwifruit vines ) について発表を行った。
[Mod.DHA- Bacterial canker of kiwifruit (_Actinidia_ species and hybrids) は、 _Pseudomonas syringae_ pv. _actinidiae_ を原因とし、1989年に日本で初めて報告されたものの、その起源は明らかではない]

● 小麦の病気,Stripe rust (黄色さび病)-レバノン
PRO/PL> Stripe rust, wheat – Lebanon 20101121.4214
 情報源 Daily Star、2010年11月19日。
レバノンの小麦生産が、強力な真菌により脅かされている。2009-2010 年の異常な暖冬の結果、強力な "rust fungi" [stripe rust] の変異種による深刻な感染流行が発生した。
[Mod.DHA- Stripe rust (also called yellow rust) of cereals は、真菌の _Puccinia striiformis_ var. _striiformis_ を原因とする]

● 東部ウマ脳炎-パナマ OIE
PRO/AH/EDR> Eastern equine encephalitis - Panama (05): OIE 20101121.4213
Equine encephalomyelitis (Eastern), Panama
 情報源 OIE WAHID Disease Information 2010; 23(46)、2010年11月21日。
感染開始時期 2010年5月7日
前回流行時期 1998年6月
原因ウイルス Eastern equine encephalomyelitis virus
新たな感染流行 5件
感染した種 Equidae_ ウマ 27頭中5頭、死亡5頭

● 原因不明の死亡、ジャコウウシ musk ox-米国 微量ミネラル不足
PRO/AH/EDR> Undiagnosed deaths, musk ox - USA: (AK Alaska) trace mineral def. susp. 20101121.4210
 情報源 KTVA, Fairbanks Daily News-Miner report 、2010年11月19日。
大学の動物研究所 the University of Alaska Fairbanks (UAF) Large Animal Research Station (LARS) で発生したジャコウウシ musk oxen の大量死に研究者らは頭を悩ませている。9月から10月にかけての1か月間に7頭の musk oxen が死亡し、群れの残りの 29頭について注意深く健康監視がなされている。少なくとも 8頭に、死亡した動物と同じ症状が確認されている。Diet supplements(死亡したのは 1ないし 2歳で、普通は "bulletproof [防弾、病気から守られているの意?]" 年齢にあるが、2010年の飼料中の trace mineral が不足していたのではないかとの見方)、Research animals(Nunivak Island で捕獲された1979年よりこの施設での飼育が開始されたことなど)…
[Mod.TG- The musk ox or muskox (_Ovibos moschatus_) は Bovidae Familyに属する北極に生息する哺乳動物で,その強烈な臭いと分厚い毛皮で有名である。the Arctic regions of North America のほか、Norway, Sweden, and areas of Siberia にも群れが生息している]
写真 musk ox