2010年12月21日

マラリア スリランカ,インド

● マラリア-スリランカ,インド
スリランカ
PRO/EDR> Malaria - Sri Lanka
Archive Number: 20101221.4498
Malaria makes a comeback in Sri Lanka
 情報源 ColomboPage 12月21日
保健省は島内のマラリア the spread of malaria が25%拡大したと明らかにした。2010年の保健省の統計で850例の感染が報告された。

インド
PRO/EDR> Malaria - India (12): (Mumbai) 20101221.4496
New malaria cases in Mumbai related to building site

 情報源 Mumbai Mirror 、2010年12月21日。
KEM [King Edward Memorial] hospital の研修医ら 10人が、致死性の熱帯熱マラリアに感染した。このうち3人は状態が悪化し、集中治療室に移った

● 炭疽、ヒト-英国
PRO/AH/EDR> Anthrax, human - UK (27): (Scotland) 20101221.4497
 情報源 The Sun、2010年12月21日。
炭疽 Anthrax 菌の混入したヘロインへの注意を呼びかけたことで、2010年のスコットランドにおける薬物使用による死亡が減った。警察の発表した数字によると、地域内で薬物に関連して死亡した人の数が、2009年の 50人から、2010年は 32人に減少した。

● インフルエンザ(22)WHO 更新123
PRO/AH/EDR> Influenza (22): WHO update 123 20101221.4495
 情報源 World Health Organisation (WHO), Global alert ad Response (GAR), influenza 、2010年12月17日(ただしアクセスできるようになったのは20日)。
要約 
前回(3日)の更新以降、欧州各地、特に英国で、インフルエンザ Influenza 感染の活動性が増しており、各国での冬期インフルエンザ感染流行期開始が示唆されている。北半球の温帯地方の、東アジアや北米でも、インフルエンザの活動性は増している。世界的に、influenza A(H3N2), B, and H1N1 (2009) viruses が、共に感染循環 co-circulating しており、優位ウイルスについては、かなりの地域差がある ... 以下、北半球温帯域の国々、熱帯域の国々、南半球温帯域の国々、ウイルス学的サーベイランス (米国内で swine-origin triple reassortant A(H3N2) viruses のヒト感染例確認)(英国内の患者での優位ウイルスは influenza A H1N1 (2009) and B で、ワクチン株に抗原性・遺伝学的にマッチしている)、FluNet reports (59カ国のインフルエンザセンターからの報告: *日本は、Influenza A(H3N2)とInfluenza B を報告)...
[Mod.CP- ... the A/H1N1 (2009) viruses には、the vaccine virus と比較して several amino acid substitutions が認められているものの、前回のパンデミック時と比較すると抗原性の有意の変化はない。 the A (H3N2) triple reassortant swine virus in humans についても、異常な重症化傾向は確認されていない。総括して the current seasonal vaccine は、well matched to the epidemic strains currently in circulation と言える。]

● 鳥インフルエンザ-日本 HPAI、H5、動物園 OIE
PRO/AH/EDR> Avian influenza (64): Japan (TY) HPAI H5, Zoo birds, OIE 20101221.4492
Highly pathogenic avian influenza, Japan
 情報源 OIE WAHID (World Animal Health Information Database) Disease Information 2010; 23(49) 、2010年12月20日。
感染開始時期 2010年12月16日
前回流行時期 2009年4月1日
原因ウイルス Highly pathogenic avian influenza virus Serotype H5
新たな感染流行
発生地 高岡古城公園動物園、古城、高岡市、富山県
感染した種 野鳥 Wild species
Susceptible 14
Cases 4
Deaths 4
Destroyed 10
Slaughtered 0
Affected Population: Captive(捕獲された) wild birds 10 mute swans (4 mute swans died) 2 ducks 2 black swans
疫学情報 16日、公園職員により、堀の中で死亡した2羽の野鳥の mute swan (Cygnus olor、コブハクチョウ)が発見され、19日にHPAI の感染が確認された。16日中に県獣医学センターで、 antigen-capture kits によりインフルエンザ A ウイルスの感染が確認され、19日に国立動物衛生研究所において、HI 検査により H5 亜型のインフルエンザ A ウイルス感染と診断された。また、ヘマグルチニン接着ペプチドのアミノ酸配列が、高病原性鳥インフルエンザウイルスに一致した。現在、ノイラミニダーゼ阻害アッセイが行われている。20日、同研究所は、4週齢のヒヨコへの経静脈投与で 75%の致死率であることを確認し、同分離ウイルスが高病原性鳥インフルエンザであると断定した。今回のウイルス株は、2010年10月に北海道の野生の渡り鳥のカモの糞から分離されたウイルスや、11月の島根県の感染例と非常に近い株であった。この動物園では、18日に堀の中の野鳥を全て捕獲して処分した。死亡していたのは4羽であったが、ほかの3羽の抗原キャプチャーテストは陰性であった。
[Mod.PC- 12月にすでに発生のあった outbreak は、商業的家禽飼育場1か所での発生であり、2008年には野鳥で発生している。今回の動物園のトリ -- mute swans, black swans and ducks -- での発生により、3つの感染状況が全て出そろったことになる (trifecta)。韓国でも今年 (2010年)は、野鳥とカモ飼育場で HPAI H5N1 が確認されている。動物園で、H5 亜型高病原性鳥インフルエンザウイルスが発生したことは、多くの問題を孕んでいる。動物園に集められた動物は貴重で、それらの動物を集めるには多大な努力とコストがかかっている場合も多く、保護動物が飼育されていることもある。園内で生存していた(飼養されていた)10羽が処分されたように、動物園で飼育されている鳥類も処分しなければならないとなると、非常に厄介なことになってくる]
[Mod.JW- 今回の情報には、いささかわかりにくいところがある。はじめに2羽の dead mute swans が発見されたとなっていたのに、あとでは4羽がかたまって死亡しており、このうち3羽が HPAI H5 の検査陰性だったと書かれている -- ではこの集団で死亡した3羽の死因は何だったのか?生き残っていた10羽をすべて処分したのは正解である。ウイルス陽性のmute swan の糞により堀が汚染され、飛来した鳥類の感染につながる可能性があるからである]