2010年12月9日

ポリオ-コンゴ民主共和国
鳥インフルエンザ、ヒト (65)-エジプト WHO

● チクングニア熱 ブラジル インド、インドネシアから
PRO/EDR> Chikungunya (33): Brazil ex India & Indonesia
Archive Number: 20101209.4396
 情報源: A Tarde [in Portuguese]、2010年12月8日。
保健省は、8月以前は患者報告のなかったチクングニア熱 Chikungunya のサーベイランス及び予防対策について、強化していくことに決めた。3 cases; 2 in Sao Paulo and one in Rio de Janeiro. が確認された。いずれも、インドネシアもしくはインドへの旅行中に感染したと見られている。
[Mod.LJS- the introduction of chikungunya [virus]: _Aedes aegypti_ and _Ae. albopictus_ and people traveling のセットがそろっている。救いは、ウイルス血症の時期が比較的短期間であることと、常在地域への旅行者数が少ないことだが、完全な救いには程遠い]
[Mod.TY- 通常、ProMED mail ではチクングニア熱の輸入患者は掲載しないが、Mod.LJS が指摘するように、ブラジルにはすべてのものがそろっている ... 南北アメリカの熱帯地域で、いったん outbreak が発生すれば遮るものは何もなく、デングウイルスと同じ道をたどると考えられる。ワクチンはない]

● ポリオ-コンゴ民主共和国
PRO/EDR> Poliomyelitis - worldwide (30): DR Congo, RFI 20101209.4395
 情報源: MINSA (Missionary International Service News Agency)、2010年12月9日。
コンゴ民主共和国南西部にある、アンゴラとの国境の町 Kikwit で、深刻なポリオ Poliomyelitis 感染流行の発生が確認された。8日の声明の中で町長は、全国の患者の 90%が集中して発生するこの地域の保健分野への懸念を公式に表明した。最新の数字では Kikwit およびその周辺地域だけで36人の患者が報告され、うち15人が死亡している。隣国のコンゴ共和国では、わずか 1か月間に 200人以上がポリオ感染流行で死亡し、409人が麻痺を発症したと WHO は見積もっている。ポリオは通常 5歳未満が感染するが、コンゴ民主共和国ではほとんどが成人男性である。2001年から 2005年までの間、新たな患者のコンゴ民主共和国で確認された報告がなく、根絶されたと考えられていた。
[Mod.MPP- the Polio Eradication Initiative website によると、2006年に国内で再導入されて以来 circulation of the wild poliovirus (WPV) は 12ヶ月を超えて持続している。2006年以前、最後にWPV が報告されたのは 2000年のことであった。再導入された後、2006年の患者数は 13人で、41 cases in 2007, 5 cases in 2008, 3 cases in 2009, and to date in 2010, 69 cases と報告されている(the date of onset of the most recent WPV1 virus isolate was 11 Nov 2010)]

● 非ポリオ エンテロウイルス、パレコウイルス-米国、2006-2008年
PRO/EDR> Nonpolio enteroviruses & parechoviruses, 2006-2008 - USA 20101209.4394
Nonpolio Enterovirus and Human Parechovirus Surveillance
 情報源: MMWR Weekly, 59(48);1577-1580 、2010年12月10日。
ピコルナウイルス科 the famlly _Picornaviridae_ のエンテロウイルス Enteroviruses は、軽度の呼吸器症状から、無菌性髄膜炎、脳炎、新生児敗血症、急性弛緩性麻痺などの重症疾患に至るまでさまざまな病態に関与する普遍的なウイルスである。およそ 100種類の serotypes of nonpolio enteroviruses が確認されており、これまでエンテロウイルスとされていたうちの、echovirus 22 and 23は最近、human parechoviruses (HPeVs) として、the family _Picornaviridae_ の新たな属に再分類された。今回、2006-2008年の期間中の trends in nonpolio enterovirus and HPeV detections について報告する。

● 鳥インフルエンザ、ヒト (65)-エジプト WHO
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (65): Egypt, 113th case, 37th death, WHO 20101209.4390
Avian influenza situation in Egypt: update 38
 情報源: WHO Global Alert and Response (GAR) 、2010年12月8日。FORTH
エジプト保健省は、新たなH5N1鳥インフルエンザの患者1名について発表を行った。Gharbia Governorate 出身の 30歳の女性で、11月28日に発病し、12月1日に入院となり、oseltamivir による治療を受けたが、同 2日に死亡した。感染源の調査により、病死した家禽との接触が認められた。エジプトにおいてこれまでに 113人の患者が確認され、37人が死亡した。
[Mod.CP- 20101205.4355 の WHO による公式確認である。この報告の後、更に 8日、別の鳥インフルエンザ感染によると見られる死亡患者が報告されているが、まだ WHO による確認は行われていない(20101205.4355)]

● マラリア-インド
PRO/EDR> Malaria - India (11): (CT) 20101209.4389
 情報源: Bombay News.Net, Indo Asian News Service (IANS) report、2010年12月7日。
保健相は7日の国会で、2010年 Chhattisgarh で 24人がマラリア感染により死亡し、10万人以上が検査で陽性となっていることを明らかにした。15日までに122939人のマラリア検査が陽性となっている。
[Mod.EP- the latest World Malaria Report, from 2009 において、Chhattisgarh のほとんどの地域が、人口10万人対患者発生数 1から 100人のマラリアの高侵淫地とされている]
地図 Chhattisgarh

● 口蹄疫-韓国 OIE フォローアップ
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease - S. Korea (14): (KB) OIE follow-up 20101209.4393
Foot and mouth disease, Korea (Rep. of) Follow-up report No. 2
 情報源: OIE, WAHID Disease Information 23 (49), 2010 、2010年12月9日。
感染開始時期 2010年11月26日
前回流行時期 2010年6月19日
原因ウイルス Foot and mouth disease virus Serotype: O
新たな感染流行
発生地 29箇所

● Potato spindle tuber viroid -オーストラリア
PRO/PL> Potato spindle tuber viroid - Australia (02): (WA) clarification 20101209.4392
 情報源: Australian Broadcasting Corporation (ABC) Rural, Western Australia 、2010年11月29日。
オランダに本社のある種苗会社 Rijk Zwaan seeds 社は、なぜ2009年に Carnarvon crops が PTSVd に感染したか、その理由は誰にも分からないとしている。当時、10箇所の農場で、The _Potato spindle tuber viroid_ (PSTVd) が確認されたが、2010年に新たな発生はない。
[Mod.DHA- 20101201.4322 の中で、なぜ2009年に確認された PTSVd が2010年には確認されていないのかを質問したところ、今回のような回答を得たことを喜んでいる]

● トマトの病気,Bacterial wilt-ウガンダ、ネパール
PRO/PL> Bacterial wilt, tomato - Uganda, Nepal 20101209.4386
[1] ウガンダ: central and eastern regions
Tomato bacterial wilt strikes again
 情報源: Daily Monitor、2010年12月8日。
[Mukono districtでは] トマトの栽培農園が凋みつつある。Godfrey Sseruwu, Mukono Zonal Agricultural Research Institute (Muzardi) により、 tomato bacterial wilt が原因であることが分かった。この病気は土壌中の細菌 _Ralstonia solanacearum_, を原因とし、消毒薬の噴霧が無効である...
[2] ネパール-resistance breeding
Nepali farm develops disease-resistant tomatoes
 情報源:FreshPlaza, Republica (Nepal) report 、2010年12月6日。
Gorkha Seed Company 社は9種類の (9 varieties of) disease-resistant and heat-tolerant tomatoes を開発し、市場投入前の最終段階に入っている。病気に強く、暑さにも抵抗力のある品種と説明されている...病気の被害が頻繁な、インドやバングラディシュへの輸出を予定している。
[Mod.DHA- Bacterial wilt (BW) の原因は _Ralstonia solanacearum_であり、トマトやナスなど、 iナス科農作物にとって重要な病気の1つとなっている]