2011年5月15日-16日

エボラ出血熱 ウガンダ

● デング熱/デング出血熱 タイ、ブラジル、パラグアイ
PRO> Dengue/DHF update 2011 (20)
Archive Number: 20110516.1491
[1] タイ 13 May 2011. 2011年1月1日から5月10日までの期間中に、全国から9418人のデング熱患者が報告され、7人が死亡した。2010年同期には、16110人の感染と20人の死亡が報告されている。最も感染者が多かったのは中央部で、これまでに5244人の感染と死者1人が報告されており、次いで、南部の感染1796人、死者2人だった。県別では、 Krabi, Samut Sakhon, Satun, Songkhla, Ratchaburi, Nakhon Pathom, Nakhon Sawan, Chon Buri and Trat の各県で多くの患者が発生した
[2] ブラジル Brazil 
 -(Ceara state). 14 May 2011. 州内各地でデング熱感染流行が拡大し、現在35の市で、死者または人口10万対300人以上の感染が発生している ...
 -(Alto Floresta, Mato Grosso state). 12 May 2011. 1月から4月にかけて、デング熱感染が疑われた患者は合計173人であり、325人が記録された2010年との比較で47%の減少となった。
 -(Rio de Janeiro state). 12 May 2011. 2011年初からのわずか5か月間で、州内で記録されたデング熱による死者の数が66人となり、2010年の年間死亡数43人を35%上回った。
[3] パラグアイ (Alto Parana). 12 May 2011. the Regional Epidemiological Unit of the 10th Health Region の週報によると、デング熱感染が疑われる発熱患者数が11546人に達し、このうち8831人の感染が確定診断され、22人が死亡した。この地域全体では、47人の死亡がデング熱によるものと報告されている。

● エボラ出血熱 ウガンダ
PRO/AH/EDR> Ebola hemorrhagic fever - Uganda (02): (LW) 20110516.1489
 情報源 Xinhua、2011年5月15日
ウガンダでエボラ出血熱 Ebola hemorrhagic fever の感染流行が発生し、1人が死亡30人以上が当局による監視を受けていると14日に保健省から発表された。感染流行の中心となっているのは、首都カンパラ Kampala からおよそ 50km北の同国中央部 the central Ugandan district of Luwero である。保健省当局者 head of the community health department によると、Zirombwe Sub-county の12歳の少女1名がエボラ出血熱の感染症状を発症し、入院先の地区の軍病院の検査により、エボラウイルス感染であることが確認された。エボラウイルスは非常に感染力が強く、発熱、嘔吐、下痢、全身痛と衰弱など、様々な症状をきたし内出血や外出血を伴うことが多い。この少女は6日に死亡し、接触のあった約30名が21日間、当局により他者との接触を避けるよう求められるとともに健康監視を受けている。この30人に現在までエボラウイルス感染の症状は認められていないが、もし発症すれば隔離されることになる。暫定的な調査結果についてこの当局者はスーダンで発生した Sudan ebolavirus と同じであると述べた。発生地点もスーダン南部に通じるハイウェー沿いにある。このタイプ This viral subtype に感染した患者の致死率は60%である。2007年、ウガンダではもう1つのタイプ Another subtype of ebolavirus も発生している。このウイルス [スーダン] の致死率は 80% 以上である。(が、)東のコンゴ民主共和国との国境にある 西部 the western district of Bundibugyo で発生したこの感染流行では、感染した148人中死者は [わずか] 37人であった。保健省当局者は現在、発端となった患者と、エボラウイルスの宿主とされるコウモリやサルとの接触について調査を行っていると説明した ... 政府の対応、WHO は現時点での tight border controls は必要ないとしていること、など ...
[Mod.CP- 今回の情報が正しければ Luwero district のエボラ出血熱患者は2007年に Bundibugyo district で発生したエボラ出血熱感染流行の原因となった新型エボラウイルス the novel Ugandan strain of ebolavirus によるものではない、ことになる。分類学上、Ebola hemorrhagic fever の原因ウイルスはエボラウイルス属 the genus _Ebolavirus_ (フィロウイルス科 family _Filoviridae_) に分類され、以下の株 distinct species から構成されている: _Cote d'Ivoire ebolavirus_(コートジボワール), _Reston ebolavirus_(レストン), _Sudan ebolavirus_(スーダン), and _Zaire ebolavirus_(ザイール)。The Zaire, Sudan および Bundibugyo ebolavirus species はこれまで、アフリカにおける大規模流行 large Ebola hemorrhagic fever outbreaks に関係し高い致死率 (25-90 percent) が認められている。一方、the Cote d'Ivoire と Reston ebolaviruses は(大規模流行に) 関係していない。Reston ebolavirus はヒトに感染することがあるが、これまでヒトにおいて重症化や死亡の報告はない。the Western Pacific におけるヒトの Reston eboravirus の感染では、無症候性感染が確認されただけであった。エボラウイルスの自然界の宿主は、アフリカ大陸の雨林と西太平洋地域に住むと考えられている]
地図
関連項目
Ebola hemorrhagic fever - Uganda: (LW) 20110514.1476

● 炭疽 バングラデシュ
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, caprine - Bangladesh: (PB Pabna)
Archive Number: 20110515.1484
 情報源 The Daily Star、2011年5月15日
Santhia upazila of the district で3人が炭疽 Anthrax に感染したことが14日当局者により確認された。Chinanari の3人の住民らは受診した Santhia Hospital で炭疽感染を確認された。

● 麻疹 欧州、英、フランス、バングラデシュ、インド、米国、コンゴ DR、ザンビア
PRO/EDR> Measles update 2011 (13) 20110515.1483
[1] 欧州
 情報源 BBC News、2011年5月13日
... 2015年までに麻疹を排除するとしている WHO だが、その可能性は低く、現在 France, Belgium, Germany and Romania, and now the UK.のほか,Other significant outbreaks are taking place in Serbia, Spain, Macedonia and Turkey など、欧州全体で麻疹感染流行が発生しているとしている ...
[2] 英国
 - UK (Merseyside)
 情報源 Liverpool Daily Post、2011年5月9日
The Health Protection Agency (HPA) 当局は、Wirral において2例の小児の (麻疹) ウイルス感染が確認されたため、子どもの予防接種について確認するよう呼びかけている。患者数は明らかにされていないが、小児と成人に感染が疑われる患者が発生している。いずれも患者も、予防接種を完了していなかった ...
 - UK (travel alert)
情報源 The Independent newspaper、2011年5月14日
子どもを連れてのフランスへの旅行を計画する場合、フランス国内で麻疹感染が流行していることから、予防接種を確認するよう、当局は呼びかけている。フランスでは、2011年のこれまでに、7000人の麻疹患者が発生している。英国内では、年初から275例の感染が確定診断されており、2010年同時期の患者数は33人だった。
[3] フランス France
 - (Nimes)
 情報源 Midi Libre [in French]、2011年5月13日
半数以上の生徒が麻疹に感染した学校の児童の母親のインタビューなど
 - (Reunion)
 情報源 Journal de l'ile [in French]、2011年5月12日
当局 The Indian Ocean Health Agency (L'Agence de Sante Ocean Indien) は、自所内での麻疹感染例 an autochthonous case of measles の発生確認した。 26歳の麻疹ワクチンを受けていない女性である ...
[4] バングラデシュ (Bandarban)
 情報源 bdnews24.com、2011年5月14日
the Amtali area of Lama upazila [district] で少なくとも3人の子どもが、麻疹感染により死亡した。Murang upazila では、100人以上の小児らが感染している ...
[5] インド (Uttar Pradesh)
 情報源 Yahoo News India、2011年5月15日
Jiyanpur area of the district では、男女のきょうだいが麻疹により死亡し、治療のため3人が入院している。
[6] 米国 USA
- (California)、2011年5月13日
- (California)、2011年5月13日
- (Florida)、2011年5月13日
- (Massachusetts)、2011年5月10日
- U(New York)、2011年5月13日
[7] コンゴ民主共和国 (MSF)
 情報源 Afrique en ligne [in French]、2011年5月13日
全国で16000人以上の麻疹感染疑い患者が報告され、107人が死亡したことが、 国境無き医師団 Medecins sans Frontieres (MSF) から報告された。
[8] ザンビア (Eastern Province)
 情報源 Lusaka Times、2011年5月10日
1076例の麻疹感染例が記録されている

● 口蹄疫 英国,イスラエル(2件)
PRO/AH> Foot & mouth disease - UK (02): research 20110516.1492
 投稿者 Dr. Paul Sutmoller、2011年5月16日
論文の紹介 Relationship between clinical signs and transmission of an infectious disease and the implications for control: 
この中で、口蹄疫の感染期間 the infectious period in  Foot & mouth disease (FMD) は現在考えられているよりも短期間 (mean 1.7 days) であり、発症から平均で半日後には感染性を持たない not infectious とされている。FMD 対策と排除に関する我々の報告 the literature on FMD on the control and eradication of FMD (Sutmoller et al., Virus Research 91 (2003) 101-144) の中で、感染力のピークは発病の直前もしくは症状発現中であると述べた。発病から3ないし4日後には、かなり減少し、一部のウイルス株は宿主に適合する host adapted 。以下、投稿者の研究報告を指示する、他の研究結果の紹介など。
関連項目 20110509.1431

PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease - Israel (06): (HZ), 5th outbreak 20110515.1480
 情報源 Circular of Director Field Veterinary Services No. 5/2011/FMD [in Hebrew]、2011年5月15日
 1.12日、the village of Sarona, Lower Galilee において、口蹄疫感染の発生が疑われるとの報告があった。a sheep and goat farm and from a cattle fattening unit で確認されている。
 2.15日、 the national FMD laboratory, department of virology, Kimron Veterinary Institute at Beit-Dagan に提出された検体で、口蹄疫ウイルスが確認された: The virus has not yet been serotyped.

● ニンジンの病気,Motley dwarf disease 英国
PRO/PL> Motley dwarf disease, carrot - UK 20110516.1490
 情報源 Horticulture Week、2011年4月28日
園芸開発協議会 Horticultural Development Council (HDC) による project の結果、ニンジンの生産について、緊密な監視が必要となる可能性が示された。この研究では、内部の褐色化 internal browning は、アブラムシ aphids が伝播する semi-persistent virus である、_Parsnip yellow fleck virus_ (PYFV) によるものではないと見られ、現在のアブラムシ対策に否定的な意見が出された。それではなく、主に _Carrot mottle virus_ (CMoV) と混合して発生することが多い、the carrot motley dwarf complex (CMD) による、 internal browning であることが示されている ...
[Mod.DHA- Carrot motley dwarf disease (CMDD) は、_Carrot red leaf virus_ (CtRLV, family _Luteoviridae_, not assigned to a genus) と、 _Carrot mottle mimic virus_ (CMoMV, genus _Umbravirus_) もしくは Carrot mottle virus (CMoV; genus _Umbravirus_) との混合感染によって発生し、a satellite RNA associated with CtRLV (CtRLVaRNA) が同時に存在することもある。ニンジン、パセリ parsley, dill やその他のセリ科 the family _Apiaceae_ の植物に発生する。欧州、豪州、ニュージーランドや、南北アメリカとアジアの多数の国々から報告されている]

● White nose syndrome,、コウモリ カナダ
PRO/AH/EDR> White nose syndrome, bats - Canada (02): (NS) 20110515.1486
 情報源 CBC Canada、2011年5月11日
米国東部の brown bat populations を死滅させている病気が、Nova Scotia に拡大する恐れが出てきた。この White nose syndrome (WNS) と呼ばれる疾患が、Nova Scotia 州内で死亡して発見された1頭のコウモリで確認された。ほか6頭についても、真菌感染が疑われるため、現在、獣医学大学で検査が行われている。New Brunswick and in Nova Scotia のコウモリでこの病気が初めて確認されたのは、2011年3月であった ...
写真 the little brown bat (_Myotis lucifugus_)  

● 慢性消耗性疾患、シカ科 韓国 カナダから
PRO/AH/EDR> Chronic wasting disease, cervid - Korea ex Canada 20110515.1485
 情報源 Prion 2011, Pre-congress Workshop: TSEs in animals and their environment 5、2011年5月16日
韓国における、慢性消耗性疾患 Chronic Wasting Disease (CWD) outbreaks の発生と対策 surveillance program について。
輸入された北米原産のシカとロッキー山脈のエルク elk で、輸入プリオン病のCWD が確認された。伝染性海綿状脳症 the transmissible spongiform encephalopathies (TSEs) の1種で、限られた種だけに感染する。2000年まで、CWD の発生はカナダと米国だけに限局されていた。2000年12月28日、カナダ政府当局からの情報により、CWD の発生のあった複数の農場から、合計95頭のエルクが、韓国に向けて輸出されたことが分かった ... その後の経過 (2010年12月、韓国国内の農場で、1頭のエルクが検査で陽性となったのに続き、one Manchurian Sika deer and 7 Sika deer were found to be positive が確認されたが、この種の感染報告は初めて、など)、原文参照願います。

● 鳥インフルエンザ、家禽 オランダ LPAI H7
PRO/AH/EDR> Avian influenza, poultry - Netherlands (02): (GE Gelderland) LPAI H7, OIE 20110515.1479
 情報源 OIE WAHID disease information 2011; 24(17)、2011年5月14日
Low pathogenic avian influenza (poultry), Netherlands、Immediate notification
感染開始時期 2011年5月11日
前回流行時期 2011年3月25日
原因ウイルス Low pathogenic avian influenza virus Serotype Pending 
新たな感染流行
発生地 Kootwijkerbroek, Gelderland 農場
感染した種 鳥類: Free range laying hens
Susceptible 8800
Cases 12
Deaths 0
Destroyed 8788
Slaughtered 0