2011年6月14日

◎ ジフテリア-パラグアイ ワクチン,CDC
大腸菌 O104 -EU 抗生物質治療

◎ ジフテリア-パラグアイ
PRO/EDR> Diphtheria - Paraguay: (Asuncion) alert
Archive Number: 20110614.1814
Alert on an outbreak of diphtheria in Mercado 4
 情報源 La Nacion [in Spanish]、2011年6月13日。
the Mercado 4 section [of Asuncion, the capital of Paraguay] に住む、2人の姉妹がジフテリア Diphtheria と診断されたため、大規模な予防接種キャンペーンが直ちに開始された。13日より Mercado 4 および周辺地域の全ての住民 the entire population に対し、ジフテリアの予防接種が行われることになった。年齢制限はなく、大人も子どもも接種する必要がある。
ワクチン接種が実施される地域: Avenida Pettirossi on the north, Avenida Ana Diaz on the south, Avenida Peru on the west, and Avenida Yguape on the east.
[Mod.ML- 2002年、パラグアイで、不完全な予防接種による10人のジフテリア患者 (3人死亡) が報告されている 20020517.4239
 CDC Health Alert from 2003 からの抜粋。
"Diphtheria は毒素産生菌のジフテリア菌 toxigenic strains of the bacterium _Corynebacterium diphtheriae_. による疾患で、治療の根幹は、抗毒素 diphtheria antitoxin (DAT). の接種である。ジフテリアが疑われる場合には、検査結果を待つことなく DAT を投与しなければならない。米国内で DAT が入手可能であるのは、CDC のみである。diphtheria が疑われる患者に対しては、_C. diphtheriae_ を排除するために、抗生物質の投与が必要である。呼吸器感染 respiratory diphtheria が疑われたなら、5年以内に接種をされていない濃厚接触者へのトキソイド Td [diphtheria toxoid] vaccination が推奨されている。これらの接触者は、鼻腔および咽頭から検体を採取して培養し、抗生物質の予防投与も受けるべきである。"
 CDC Vaccines and Preventable Diseases: Diphtheria Vaccination の記述。
"diphtheria 、破傷風、百日咳の予防のために使用されるワクチンは4種類: DTaP, Tdap, DT, and Td. ある。DTaP and DT の2種類は、7歳未満の小児に用いられ、Tdap and Td は、7歳以上および成人用である ... 米国の接種スケジュール(略)
 成人及び青年へのジフテリアワクチン接種に関する CDC Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR) のレポート: Recommended Adult Immunization Schedule - United States, 2011. 4 Feb 2011; 60(04): 1-4.
"65歳未満で、以前に接種されたことがないか、10年以内の Td boosters 接種歴が不明の成人に対し、the 10-year Td boosters の代わりに Tdap を1回接種する。また、すべての 1)出産後女性(産褥婦)、2)生後12か月未満の乳児と濃厚な接触のあるもの、3)患者と接触のあった医療関係者らは、可及的速やかに同接種を受けるべきである。Tdap の接種歴のない、65歳以上の成人で、生後12か月未満の乳児と接触があるものも、接種を受ける必要がある。他の65歳以上の成人も、ワクチン接種を受けてもよい。前回の破傷風もしくはジフテリアを含むワクチンの接種からの間隔に関係なく、Tdap を接種することができる。
"Td-containing vaccines の、3回分の初回接種を完了していない成人は、primary vaccination series. を完了させなければならない。全く接種されていない成人に対しては、少なくとも4週間以上あけて2回接種した後、3回目の接種を、2回目の6-12ヵ月後に行う。一部のみ接種(3回未満)の成人は、残りの回数を接種する。初回接種分か定期追加接種のうち、早い方のTd 1回分を Tdap で行う。
"妊娠女性の最新の Td vaccination が10年以上前である場合、the 2nd or 3rd trimester. 中に Td を接種する。10年以内に接種されている場合は、出産後すぐに Tdap を接種する。医師の裁量により、妊娠中の Td 接種は先延ばしにして、出産後すぐの Tdap に置き換えられたり、患者と informed discussion のあとで Td ではなく Tdap が接種されたりすることもある."]

● 大腸菌 O104 -EU (18)
PRO/AH/EDR> E. coli O104 - EU (18): case update, antimicrobial use 20110614.1812
[1] ECDC update
 情報源 European Center for Disease Control (ECDC)、2011年6月13日。
5月2日以降、EU 加盟国から 817 cases of HUS and 2508 non-HUS STEC cases の報告があった。うち、ドイツ国内で発生したのは、781 HUS cases and 2447 non-HUS STEC cases であった。EU 加盟国内で、23 of the HUS cases and 13 of the non-HUS STEC cases が死亡した
[2] Antimicrobial use in EHEC(抗生物質の使用)
20110609.1747 について。
 投稿者 米・VA Medical Center、Joshua Fierer MD、2011年6月9日。
the German _E. coli_ O1O4:H4 strain の抗生剤耐性に関する投稿と、抗生物質による HUS 促進(precipitating)に関する一般的な問題について述べる。
トキシンはファージ上にコードされており、この眠っているファージ latent phage は活性化されると、 bacteria releasing toxin を溶解する。ファージの活性化は、DNA の複製能の障害damage or inability を感知する、the SOS response の一部を成す。小児にciprofloxacin を用いて治療した場合に、HUS が悪化したとの報告がある。すべてのキノロン quinolones が、直接 DNA 複製を阻害し、the SOS response を誘導することはよく知られている。beta-lactam antibiotics and quinolones は the SOS response を促進するが、蛋白合成阻害薬は促進しないとの研究結果がある。従って、どうしても(抗生物質で)治療しなければならない場合、最もダメージの少ない治療薬は、クロラムフェニコール chloramphenicol (菌の感受性報告あり) であって、カルバペネム carbapenem ではない (See Toxin gene expression by Shiga toxin-producing _Esherichia coli_: the role of antibiotics and the bacterial SOS response. Emerg Infect Dis. 2000; 6(5): 458-65)。
[3] Antimicrobial use in EHEC
 投稿者 米・Allen Lenoir MD、2011年6月5日。
Antimicrobials effective for inhibition of enterohemorrhagic _E. coli_ strains O26, O111, and O157 and their effects on Shiga toxin releases. J Microbiol Biotechnol 2009; 19(10): 1238-43の中で、イミペネム imipenem が in vitro で、Shiga toxin release と報告している (対照は untreated control cultures および アミカシン、ノルフロキサシン、S/T合剤で、いずれも increased toxin release の薬剤である)。

● トリパノソーマ病 Dourine、ウマ-イタリア OIE
PRO/AH/EDR> Dourine, equine - Italy (02): (CM), OIE 20110614.1816
Dourine, Italy Immediate notification
 情報源 OIE, WAHID、2011年6月14日。
感染開始時期 2011年5月27日
前回流行時期 1996年
病原体 Trypanosoma equiperdum
新たな感染流行
発生地 Frattamaggiore, Napoli, Campania 農場
感染した種 ウマ Equidae
Susceptible 8
Cases 2
Deaths 0
Destroyed 0
Slaughtered 0
[Mod.PC- Dourine は、ウマ、ロバ、ラバ mules に感染する性器感染症で、寄生虫の _Typanosoma equiperidum_ が原因となり、急性または慢性に神経症状と衰弱を起こす。致死率は高い。以前は広く蔓延していたが、現在発生が続いているのはアジアとアフリカの一部に限られており、中東及び欧州からも時折報告されている]

● アフリカ豚熱(豚コレラ)-マラウイ
PRO/AH/EDR> African swine fever - Malawi: (RU, MZ) 20110614.1815
ASF Threatens More Than 90 000 Pigs in Northern Malawi
 情報源 Nyasa Times via The Pig Site、2011年6月10日。
Mzuzu の動物衛生畜産開発局 The Department of Animal Health and Livestock Development under Mzuzu Agricultural Development Division によると、Rumphi and Mzimba Districts で発生したアフリカ豚熱 African swine fever [ASF] が疑われる感染流行により、92000頭のブタに感染の危険性がある。すでに4600 pigs in Rumphi and 365 pigs in Mzimba の合計5000頭のブタが死亡した。感染が発生しているのは、Chiweta, Mhuju, Nchenachena, Bolero and Katowo in Rumphi and Emfeni in Mzimba を含む地域である
地図 

● White leaf disease、サトウキビ-タイ
PRO/PL> White leaf disease, sugarcane - Thailand: (Northern) 20110614.1813
White leaf disease hits some sugarcane farms in northern Thailand
 情報源 Tradingcharts, Dow Jones Newswires report、2011年6月9日。
the Northern Thailand region の一部のサトウキビ農場において、Incidents of white leaf disease が確認されているが、雨量が多いため、[拡大が]阻止されている ...
[Mod.DHA- Sugarcane white leaf phytoplasma (SCWL) (16SrXI Rice yellow dwarf taxonomic group, type member _Candidatus_ Phytoplasma oryzae) による、アフリカ、南アジア、東南アジア、でのサトウキビの深刻な被害が報告されている。the leafhoppers _Matsumuratettix hiroglyphicus_ and _Yamatotettix flavovittatus_ が感染を伝播する。植え付け前の heat therapy methods による The phytoplasma の除去と vector control が試みられている]