2011年7月25日

日本脳炎など-インド(05) (06) 
ボツリヌス症-台湾

● 胃腸炎-フランス,小児
PRO/EDR> Gastroenteritis - France: (HS Haute-Savoie) children, holiday center
Archive Number: 20110725.2246
 情報源 France 3 TV, Agence France-Presse report、2011年7月23日。
胃腸炎 Gastroenteritis 感染流行により、the Haute-Savoie region の保養所 the centre of St. Jeoire-en-Faucigny を利用した 125人のうち、小児 52人と監督者 2名が発病したことが、21日 the Prefecture and the Departmental Directorate of Social Cohesion により明らかにされた。"11 children が入院となったが、病状は心配ない" との声明を the prefecture 当局が発表した。腹痛、嘔吐、嘔気、下痢症などの胃腸炎症状が中心と説明された。患者発生は2段階 "in 2 waves" に分かれ、[16-18 Jul 2011 の] 39人と 、20日以降に新たに発生した 15 new cases だという。センターは閉鎖されることなく、7月下旬に、6歳から15歳までの小児110人が、15人の supervisors の下での1ヶ月間の滞在を終えることになっている。悪天候のため屋内から出られず、ウイルス感染が急速に広がったと考えられている。衛生環境の維持を強化しつつ、感染源の調査が行われている。 "疫学的調査で、食中毒の可能性は低く、ヒトからヒトへのウイルス感染が疑われている、と説明されている。
[Mod.CP- ノロウイルス感染流行のようである]

● 日本脳炎など-インド(05) (06) 
PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis & other - India (06): (AS) 20110725.2245
 情報源 The Assam Tribune、2011年7月24日。
(日本)脳炎 [Japanese encephalitis (JE)] により、州内の 27地区中 20地区で多くの死者が発生する中、州保健当局 the State Health Department は、感染拡大防止策により under control の状態にあるが、もし実施されていなければさらに死者が増える結果になっていた、と主張した。が、中央政府 the National Vector-borne Disease Control Programme (NVBDCP) of the Central Government 当局は、州の主張は正しくないとしている。2010年と2011年に、長時間持続性殺虫剤処理の蚊帳の配布と、2011年2-7月の DDT 散布が、高リスク地区で実施された。同時に、11地区 (Dibrugarh, Sivasagar, Golaghat, Jorhat, Tinsukia, Dhemaji, Sonitpur, Lakhimpur, Kamrup, Nagaon and Udalguri)において、 1-15歳児への日本脳炎ワクチン接種が行われた ... 成人にも感染する危険性がでてきたため、次の9月 [2011?] にも、成人への日本脳炎ワクチン接種が行われることになっている ...
[Mod.TY- ... DDT の使用に関しては、公衆衛生の各当局がジレンマに陥っている。JE ウイルスのベクターであるイエカ the _Culex_ mosquitoes 対策では、広大な生息範囲への散布が必要となる。DDT およびその分解産物は非常に安定性のある物質で、自然界の食物連鎖中に蓄積する。そのため、環境への悪影響を理由に、多くの国々でその使用が禁止されている。環境中への散布 Landscape application となると、イエカだけが対象ではなくなり、益虫を含めた他の昆虫類の個体数を減少させてしまうだろう。さらに、蚊族に耐性が獲得されている場合には、効果は期待できない]

PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis & other - India (05): (UP) 20110725.2239
 情報源 The Times of India (TOI), Times News Network (TNN)、2011年7月24日。
Poorvanchal [Purvanchal, eastern Uttar Pradesh] において、モンスーンがもたらせる死の季節 the season of death が始まった。日本脳炎 Japanese encephalitis [JE] と acute encephalitis syndrome (AES) の死の二重奏により、22日までに106人が死亡した。大学病院 BRD Medical College in Gorakhpur は、 neighbouring districts of Siddharthnagar, Maharajganj, Kushinagar, Sant Kabirnagar, Deoria, Maharajganj, Gonda, and from Bihar や隣国 Nepal からの患者であふれ返っている。当局は、JE の患者数が、2005年に報告された 35.88% からわずか 2% にまで急落したことを喜んでいる一方、AES の急増が彼らを悩ませている ...
[Mod.TY- インド国立ウイルス学研究所と米国 CDC には、日本脳炎以外であるとされる、the acute encephalitis syndrome cases の原因究明をお願いしたい。野鳥とイエカ属 _Culex_ mosquitoes 間での、JE ウイルス感染サイクルを断ち切ることは、いまある対応策では不可能である。aggressive and sustained vaccination program が、ヒトでの感染者数を大きく減少させうる]

● C 型肝炎-インド
PRO/EDR> Hepatitis C - India: (PB) RFI 20110725.2244
 情報源 The Times of India、2011年7月24日。
Bhikiwind に近い、Marhi Megha 村近郊で、少なくとも4人の C 型肝炎 Hepatitis C ウイルスに感染した患者が確認された。当局は否定している。当局 civil surgeon office は25日に現地に調査チームを派遣し、調査に当たっている。村の首長 (council leader) は、"住民のざっと 30%以上が C 型肝炎に罹患している" と述べた。患者の1人は、現地の医療従事者 medical practitioners (RMP) や麻薬が、感染拡大の原因だと主張している

● サルモネラ感染症-米国: serotype Agona、メキシコパパイヤ
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, serotype Agona - USA: Mexican papaya, alert, recall 20110725.2241
 情報源 US Food and Drug Administration (FDA) press release、2011年7月23日。
Agromod Produce, Inc. 社 (McAllen, Texas) は、小児や病人、高齢者などでは重症化や死亡の危険性のある、サルモネラ菌による汚染の疑いがあるとして、すべてのパパイヤの回収を行っている。健康なヒトでも感染すると、 発熱、下痢(ときに血性)、嘔気、嘔吐、腹痛などの症状が認められる。まれなケースとして、細菌が血液中に入り、感染性動脈瘤と呼ばれる血管の感染や、心内膜炎、関節炎などが起きることもある。Fresh, Whole Papayas は、全米とカナダに流通している。同社は、23日以前に販売された all Blondie, Yaya, Mananita, and Tastylicious Brand papayas の回収を行っており、Blondie Brand papaya には、ブルーとオレンジのシールに、Blondie 4395 Mexico. と グリーンと白の文字で書かれたシールが貼り付けられている。 Yaya Brand Papayas には、 a yellow, red, orange, and green label with white, green, and red lettering that reads Yaya Premium Papayas Yaya PLU-4395 Mexico. 、 Mananita Brand Papaya には、a green, yellow, and red sticker label that states Mexico Mananita 4395. 、The Tastylicious Brand Papayas には、 a white and blue sticker with red and white lettering that states 4395 Tastylicious Mexico.のシールがそれぞれ貼られている。このメキシコから輸入されたパパイヤにより、これまでに全米 23州で 97 reported cases of _Salmonella [enterica_ serotype] Agona の患者が発生したと考えられており、うち10人が入院となった。the FDA が行ったサンプリング調査で、McAllen, TX にある同社と Agromod Produce, Inc 仕向の国境の 2 papaya samples から the outbreak strain が検出された

● ボツリヌス症-台湾
PRO/EDR> Botulism - Taiwan: (NT) homemade preserves susp.
Archive Number: 20110725.2238
 情報源 The China Post、2011年7月22日。
[Nantou County の] 上席検察官 senior prosecutor が21日、7月6日から8日にかけて郡内で突然死した5人のうち、4人の死因がボツリヌス症 Botulism の可能性があることを明らかにした。初動科学捜査で、4人の遺体でボツリヌス症の痕跡が確認されたが、自家製の野菜の漬物の摂取によるものかどうかは明らかではない、と the Nantou District Prosecutors Office. の所長が述べた。26日に、細菌学的検査の結果が判明する。6日、Hsinyi Township in Nantou の住民4人が突然死亡した。4人は野菜栽培農家の夫婦と補助者の2人で、当日の死亡するまでに、食事を共にしていた。2日後にも、別の Hsinyi resident が食中毒と見られる症状で突然しているが、後に食中毒は否定された。
[Mod.LL- どのような臨床症状があったのか。ボツリヌス症は、対称性弛緩性麻痺で、初期症状は、食品摂取の18-36時間に外眼筋力低下による視力障害から始まる]

● 肝炎-アジア: WHO 声明
PRO/EDR> Hepatitis - Asia: WHO statement
Archive Number: 20110725.2247
 情報源 Democratic Voice of Burma、2011年7月22日。
南アジア及び東南アジアでは、今後 10年間で 500万人以上がウイルス肝炎により死亡する恐れがあるとして、すでに過去 10年間にマラリア、デング熱、HIV/AIDS による死者の合計数よりも多くの死者が発生している状況に、専門家から警告が発せられた。 the World Health Organisation (WHO) は、啓蒙の不足と薬剤耐性の増加が複合要因と説明している。世界中で 5億2千万人いる患者のうち、アジアの11カ国のhepatitis B and [and/or?] C の患者は、1億3千万人を超えるとされている。22日の WHO の発表には、一見健康に見える人でも、すでに感染し感染を拡大させている可能性があるが、バングラディシュ、ブータン、ビルマ、東チモール、インド、インドネシア、モルジブ、ネパール、北朝鮮、スリランカ、タイにおいて、B および C 型慢性肝炎は、避けられる死亡原因のうち主なものの1つ、と記載されている。これらの国々においては、HIV ウイルスの30倍蔓延しているが、元来感染しても無症状であるため、感染した人の約 60%が、約20年かかって肝硬変や肝細胞がんを発症するまで、感染に気づかないままで過ごしてしまう、と言う。さらに、この地域の汚染された食品や水の摂取によって感染する、E 型肝炎ウイルス感染による死亡が約半数以上を占めるとも説明された。これら11カ国は、慢性的もしくは急激な保健危機に見舞われており、タイは世界一の HIV/AIDS 蔓延率であり、ビルマと北朝鮮は、医療への政府予算がもっとも少ない国の1つである。しかし、肝炎についての最新の情報は多くない 

● 鳥インフルエンザ (54) -バングラデシュ
PRO/AH/EDR> Avian influenza (54): Bangladesh, update 20110725.2248
 情報源 Meat Trade News Daily、2011年7月25日。
国内で飼育されているニワトリの 1/3 が、最新の鳥インフルエンザ Avian influenza 感染流行で処分された、と21日に主要養鶏業者の1人が2述べ、政府に対し補償を求めている ... H5N1鳥インフルエンザは、2007年に初めて国内で発生し、100万羽以上のニワトリが処分され、6ヶ月以上にわたって養鶏産業に打撃を与え、多数の養鶏場が閉鎖に追い込まれた。当局によると、2011年の発生数は、前年同期の3倍以上となっている。

● ヘンドラウイルス、ウマ-オーストラリア
PRO/AH/EDR> Hendra virus, equine - Australia (17): (QLD, NSW) 20110725.2243
[1] Hendra virus outbreak confirmed in Chinchilla
 情報源 ABC News (Australian Broadcasting Corporation)、2011年7月25日。
クイーンズランド Queensland 州当局は、新たに、Chinchilla で死亡したウマ1頭がヘンドラウイルス Hendra virus に感染していたことを確認した。the Great Diving Range の西で確認されたのは、初めて
[2] 20110723.2220 で発生から1ヶ月後に発表されたことへの疑問に対して
 投稿者 2011年7月24日。
感染個体には異常な抗体が認められた。一般的に(感染後に)抗体が形成されるほど長く生存することはないため、検査として生きたウイルスの検出が行われる。所有者がウマの血清陽転 seroconversion を記憶していないため、感染の時期がはっきりしていない。2週間前からも知れないが、1年前かも知れない、とされているとおりである

● 炭疽-スウェーデン,ウシ
PRO/AH/EDR> Anthrax, bovine - Sweden: (OR) 20110725.2242
Anthrax found on Swedish farm
 情報源 The Local - Sweden's News in English、2011年7月24日。
中央部エーレブルー Orebro 郊外のウシ農場1か所で、炭疽 Anthrax 感染例が確認された。24日、国立獣医学研究所 the National Veterinary Institute (Statens veterinarmedicinska anstalt - SVA) により診断された。感染が確認されたのは1頭のみだが、1週間以上にわたって、約80頭を飼育するこの農場内で、10-20頭の死亡が発生していた
[Mod.MHJ- 他の家畜への感染伝播は、感染のあった死体からの、菌血症性の血性排出物の摂取があれば、起こりうる]

● 原因不明の疾患、キャッサバ-ウガンダ
PRO/PL> Undiagnosed disease, cassava - Uganda: (BK) 20110725.2240
Namutumba hit by cassava disease
 情報源 Uganda Radio Network、2011年7月22日。
Namutumba district [Eastern Region] において、およそ 400ha の栽培キャッサバが、原因不明の病気で壊滅した。最も深刻な状況にあるのは Bulange, Ivukula, Magada, and Nsinze Sub-counties.である。
[Mod.DHA- ウガンダでは、Cassava brown streak virus_ (CBSV) によるウイルス性根ぐされ病 viral root rot や _Begomovirus による cassava mosaic disease (CMD) などがよく知られている。さらに、2010年にも原因不明の真菌性疾患について報告されている (20100101.0009) ]