2011年8月12日-14日

キノコ中毒 フランス
ブドウ球菌 MRSA
◎ 野兎病 ダニ付着の24時間後から感染成立

● キノコ中毒 フランス
PRO/EDR> Mushroom poisoning - France 20110814.2461
[1] Satan's mushroom
 情報源 Connexion France、2011年8月9日
フランス北西部の各病院から、食用キノコ以外を採取した人々の中毒患者が増えていることが報告されている。Aquitaine and the Midi-Pyrenees の保健当局者は、2011年の旬の走りのキノコ early mushrooms が数多く育ったことの恩恵に浴しながら、必要な注意を忘れた観光客らの間で多くの患者が発生していると述べた。the Tarn-et-Garonne ではこの数日間で約30人の中毒患者が報告され、The Lot でも21人の報告があった。腹痛、嘔吐、下痢などの症状が見られるものの、補液から24時間で速やかに回復する。最も多い原因は the bolet de Satan (Satan's mushroom) で、青白くくすんだ色のかさに、赤いもようの茎を持ち、食用の cepe de Bordeaux と間違われやすい。食べてよいかどうか自信がない場合は、薬剤師 pharmacist の意見を求めることが強く勧められている。また、早く痛んでしまうのでビニル袋に入れないことや、交通量の激しい道路付近では採取しないよう注意を呼びかけている。混ざり合わないよう、2つの違った種類のキノコは一緒にせず、よく洗ってから小さく切手20分以内に調理することが勧められている。
[2] cepes や boletus と間違って Satan's mushrooms を食べた
 情報源 Cerise Club.com [in French]、2011年8月9日
天候に恵まれたことで early mushrooms がよく育ったため、当局はキノコの採取に際して中毒への注意を呼びかけている。7月1日以降388例の中毒患者が報告されている。休日にハイカーらが cepes や boletus と間違って Satan's mushrooms を食べた症例が、the Aquitaine, Midi-Pyrenees, and Rhone Alpes regions 各地の中毒センターから報告されている。嘔気、嘔吐、下痢などの症状があり、数時間の入院により脱水が予防される。 _Amanita phalloides_などの毒キノコは死亡につながることもあるため、薬剤師や菌学会などの専門家に鑑別を依頼することが強く勧められている。
写真1,2 Satan's mushroom

● ブドウ球菌 MRSA カナダ
PRO/EDR>Staph. aureus (MRSA), comm acq - Canada: (BC) rower
Archive Number: 20110812.2452
 投稿者 加・St Paul's Hospital/Providence Health Care、Marc Romney, MD、2011年8月11日
健康に問題のなかった女性アスリートが、ウィンドサーフィン中に足にケガを負ってから20日後に、激しい筋肉痛 profound myalgia と息切れを訴えて、St Paul's Hospital (Vancouver, British Columbia, Canada) 病院を受診した。入院から24時間以内に、多臓器不全に進行し、メチシリン耐性ブドウ球菌 methicillin-resistant _Staphylococcus aureus_ (MRSA) bacteremia による重症菌血症のため集中治療室に移された。眼球、尿路、肺などの多臓器にわたる persistent MRSA bacteremia のため、治療に難渋した。菌血症の原因は、下肢血腫の感染であった。臨床検体から分離された_S. aureus_ isolates はすべて、同じ抗生物質感受性パターン (oxacillin 耐性; clindamycin, trimethoprim/sulfamethoxazole, tetracycline, and vancomycin に感受性あり) を示した。PCR [polymerase chain reaction] 検査により、Genes for the Panton-Valentine Leukocidin (PVL) and mecA [the gene encoding methicillin-resistance] が確認された。
Preliminary molecular and phenotypic studies から、市中感染の MRSA [CA-MRSA] による the overwhelming sepsis と考えられた。
St Paul's Hospital において,手漕ぎボート the rowing vessel が関係するとみられるアウトブレイク the presumed outbreak of CA-MRSA の重症感染例が確認されたことを受け、the development of MRSA infection among ocean rowers ボートの漕ぎ手の MRSA 感染発症の疫学上リスク評価を試みた。これまでにも、ボート競技 competitive rowers を含む運動選手の間での CA-MRSA outbreaks は報告されているが、ocean rowing のような extreme sporting events についてはあまり知られていない。これまで CA-MRSA outbreaks に関係したとされている、皮膚損傷 damaged skin integrity、過密状態 overcrowding、個人の不衛生 poor personal hygiene、頻回の皮膚接触が今回の発生の要因であったと考えられる。this extreme sporting event, ocean rowers においてrisk for CA-MRSA も考慮すべきと思われる...
[Mod.ML- Rowing across the Arctic, Atlantic, Pacific, and Indian Oceans for thousands of miles on open, rough seas は niche sport の1つとなっていて、the Ocean Rowing Society によると、6月時点で、当初の 606 rowers のうち ocean row を踏破できたのは 495 rowers で、海上で不明?(死亡?) losing 7 rowers であった。いずれかの海洋 ocean に向かって出発した Only 469 boats のうち293 boats が完遂した。各国から Rowers が参加しているが、英国が最も多い ... Methicillin-resistant _Staphylococcus aureus_ (MRSA) はブドウ球菌 _S. aureus_ の1つで、beta-lactams と呼ばれる抗生物質に耐性である]

◎ 野兎病 台湾,米国から
PRO/AH/EDR>Tularemia, pneumonic - Taiwan: (Taipei) ex USA 20110812.2445
 情報源 Taipei Times, Central News Agency (CNA) report、2011年7月22日
台湾保健省 The Taiwan Department of Health (DOH) は7月21日、2007年以来となる、輸入野兎病 Tularemia 患者について報告を行った。米・サンフランシスコ San Francisco (California) 在住の67歳の米国民である患者1名が、6月26日に航空機で台湾に到着する前から、発熱の症状があった。発熱・肺炎・胸水貯留のため、台北 Taipei の病院に入院後、7月18日に野兎病と診断された。まもなく退院できる見込みである
[Mod.LL- バイオテロとの関連性はないようだが、tularemia は生物兵器 category A bioterrorism agent であり、the pneumonic form は意図的な散布による最も多い病型である。
どのような経緯で菌に曝露したか記載されていない。
野兎病 Tularemia は小型非動性グラム陰性細胞内球菌 small, non-motile, Gram negative intracellular coccobacillus の、_F. tularensis_ を起因菌とする。多くの種類の保有動物がいるが、ウサギ目 lagomorphs (rabbits and hares)、水生げっ歯類 aquatic rodents (muskrats, ビーバー beavers, and water voles ミズハタネズミ)、その他のげっ歯類 (water and wood rats and mice)、リス、ネコなどが有名である。米国内では2002年にペットとして売られていたプレーリードッグ prairie dogs による感染流行が発生している。
_F. tularensis_ は汚染された水中、土壌、植生などからも検出され、環境条件が整えば数週間生存可能である。_F. tularensis_ はまた、アメーバ類 amoebas (such as, _Acanthamoeba_) でも検出され、ある条件下では空気感染 airborne の原因となる。
ヒトは様々な環境からの曝露を通じて感染する: ダニなどの刺咬 bites by infected ticks and deerflies; 動物の組織や体液との接触; 汚染された食品、水、土との接触や吸入。家に入ってきたイヌの身震いにより、イヌの毛から細菌が aerosol 化された例も報告されている。そして感染した飼い10個の病原体があれば感染が成立ネコに咬まれて感染した野兎病患者の報告も多い。わずか10個の病原体があれば感染が成立するほど感染力が強い。ヒトでは、重症化し時に死亡することもあるが、ヒトからヒトに感染することはない。
典型的な潜伏期間は3から5日間であるが、1日ないし14日に及ぶこともある。
野兎病の臨床症状はその感染経路によって決まる。空気感染 Airborne _F. tularensis_ は肺臓炎の形をとることが多く、キズへの曝露では腺潰瘍型または腺病変となる。突然発病することが多く、発熱、頭痛、悪寒、戦慄、全身痛 (背中に強いことが多い)、鼻かぜ、咽頭痛などの症状が認められる。嘔気、嘔吐、下痢が見られることもなる。発汗、発熱、悪寒、進行性衰弱、倦怠、食欲不振、体重減少などは、持続感染 the continuing illness を意味する]

● チクングニア熱 インド
PRO/EDR> Chikungunya (20): India (GA)
Archive Number: 20110814.2466
 情報源 The Times of India、2011年8月14日
保健当局 the directorate of health services (DHS) が示したデータによると、2011年、[ゴア Goa の] 39人がチクングニア熱 Chikungunya の検査で陽性となった。1月から8月12日までに検査を受けた 291人中39人が陽性だった。 monsoon and post-monsoon periods に発生した
[Mod.TY- インドに定着する Chikungunya virus による sporadic cases and outbreaks が発生しても  not surprising]

● 炭疽 ジョージア
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, livestock - Georgia (03): (KK, KH) 20110814.2465
 情報源 News.Az、2011年8月13日
過去2か月間にジョージア国内で多数のウシが炭疽 Anthrax に感染し、30人の感染患者が発生したと the Tbilisi Infectious Diseases Centerの専門家が述べた。多数のアゼルバイジャン人が住む地域にも波及しており,Dmanisi, Sagarejo, Marneuli and Gardabani からの患者が受診していると述べた。10-15日前にアゼルバイジャン人1名が死亡したと説明した。

● 麻疹 スペイン、エチオピア、インド、豪、ニュージーランド
PRO/EDR> Measles update 2011 (27) 20110814.2464
[1] スペイン (Asturias):La Voz de Asturias [in Spanish]、2011年8月10日
2011年5月、Asturias において麻疹 Measles 感染流行の発生が確認されたが、現在、終息している。10年以上、麻疹患者は確認されていなかった ... 23人の感染患者のうち、15人は男性で、初発患者が確認されたのは5月4日だった ... 5人が生後15ヶ月未満で、ワクチン接種前だった。16ヶ月から3歳までの3人は1回の接種を受けていた。4人は1982年より前に生まれたため、ワクチンを接種されていなかった。残る3歳から30歳までの11人中、4人はワクチンを接種されたことがなく、1人は接種歴不明、1人は1回のみ接種、残り(6人)はワクチンを接種されていたにもかかわらず感染した。患者が最も多かったのは Mieres で、発端となった患者は イースター期間中マドリード Madrid に滞在し、その後同胞に感染させた。
[2] エチオピア:AllAfrica.com、2011年8月6日
The UN refugee agency (UNHCR) は6日、エチオピア南東部の the Dollo Ado camps で麻疹と見られる感染流行が発生したことを受け、難民ら環境の悪化への懸念を示した ... 公式には、the Kobe camp of 25 000 people において先週、麻疹と見られる47例の患者が発生し、3人が死亡したと発表されている。しかし、地域医療関係者らは、4日だけで25人が死亡し、このうち半数が麻疹感染による死亡と考えられる、と報告した
[3] インド (Karnataka):Deccan Herald、2011年8月12日
Manemoole tribal hamlet in H D Kote [sub-district] の3.5歳の男児1名が、麻疹により死亡した。検査により確認された。この男児とほか3人の小児らがウイルス熱で入院したが、4日、男児は死亡した。
[4] オーストラリア Australia
 - (South Australia):Adelaide Now 、2011年8月12日
アデレード Adelaide で新たに2人の麻疹患者が確認され、当局 South Australia (SA) Health は12日、8日にドバイからアデレードに到着した飛行機に搭乗していた男性との関連性があったことを明らかにした。患者のうちの1人は、Burnside shoe shop において2交代勤務で働いており、 Hindley Street bars で一夜を過ごしている。 ...
関連項目 20110717.2169
 - (New South Wales):PhilSTAR.com, Xinhua report 、2011年8月12日
保健当局 The Australian New South Wales (NSW) health authorities は12日、シドニー Sydney における患者増加を受け、麻疹ワクチンへの注意を呼びかけている。7月はじめから NSW では7人の麻疹患者が報告されている。すべての患者が the Sydney metropolitan region,で感染しており、20歳代と30歳代の成人数名が感染している、として、ワクチン接種歴を確認するよう呼びかけている ... 2011年のこれまでに、州内でおよそ56人の麻疹感染が確認されているが、(過去の感染者数は) a total of 26 in 2010, 19 in 2009, 39 in 2008, and 3 in 2007 だった
[5] ニュージーランド New Zealand
 - (Auckland):Raion New Zealand News、2011年8月8日
1週間前より10人増え、現在の(麻疹の)患者数は104人となった。過去6週間にわたり、毎週新たに10-14人の患者が確認されている、と当局者は説明している ...
 - (Auckland):Auckland Now、2011年8月8日
2例の患者が確認された Auckland Girls' Grammar 校にも、麻疹感染が広がっている。the Auckland region で確認されている患者数は104人で、うち7人が入院となった ... 患者の大部分が west Auckland,で発生しているが、the North Shore, Manukau and central Auckland. にも感染は広がっている。7月に Waitakere Hospital を受診したオーストラリア人男性1名も、麻疹に感染した

● 東部ウマ脳炎 米国
PRO/AH/EDR> Eastern equine encephalitis - USA (04): (NY) human 20110814.2462
 情報源 News 9 、2011年8月12日
保健当局 The Oswego County Health Department は12日、小児1名の東部ウマ脳炎 eastern equine encephalitis (EEE) virus 感染を確認した。2011年になって初めての感染例となった。
1か月間で3例目となる新たな蚊族プールでの検査陽性も確認されている。陽性となったのは Oswego County: town of Albion, West Monroe's Toad Harbor Big Bay Swamp; the townships of Palermo, Volney, and Hastings; and the village of Central Square の各地域の蚊族プールである 
[Mod.TY- 2011年、New York の EEE virus transmission の活動性が高まっている。Oneida county, New York でも、8月の早い時期にウマの感染例が報告されていた]

● 日本脳炎など インド
PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis & other - India (11): (UP) 20110813.2456
 情報源 MSN News、2011年8月11日
the Purvanchal region of Uttar Pradesh で新たに4人が脳炎により死亡し、2011年の死者が143人となったと、11日保健当局者が述べた。現在 the Nehru Hospital of BRD Medical College、その他の病院で168人が治療を受けている。

● C 型肝炎 英国
PRO/EDR> Hepatitis C - UK (04): (Scotland) background
Archive Number: 20110812.2451
[1] 20110811.2435 に関し。
 情報源 GIDEON (Global Infectious Disease & Epidemiology Network)、2011年8月11日
スコットランドの C 型肝炎感染率は、周辺の他国に比べて7倍以上、米国と比べると20倍高い
[2] Hepatitis C in the UK, 2011 report
 情報源 Health Protection Report 5(30) 、2011年7月29日
英国内でおよそ216000人以上が、慢性 C 型肝炎であると推定されることが Hepatitis C in the UK に示されたデータで明らかになった。診断されていない患者が多くいることが懸念されている。イングランドでは成人の0.4%に当たる161000人が慢性肝炎であり、 Scotland, Wales, and Northern Ireland でもそれぞれ 39 000, 12 000, and 4000 人の患者がいる、と推定されている

● 炭疽 中国,ベトナム,米国(2)(4件)
中国
PRO/AH/EDR> Anthrax - China (02): (LN) cattle source 20110812.2453
 情報源 Xinhua Net、2011年8月12日
NE China reports more cases of cutaneous anthrax infection
中国北東部遼寧省 Liaoning Province において、新たに9人の皮膚炭疽 Anthrax 感染が疑われ、報告されている患者数は合計30例となったことが、12日の保健当局者の話でわかった。このうち、3人の感染が確定されており、27人については現在調査中となっている。29人は Anshan 市の病院で、あとの1人は省都 Shenyang.市の病院に搬送され、治療を受けている。現地保健当局の調査では、感染したウシとの接触により感染したことが示されている。皮膚炭疽は、感染動物やその製品との接触による皮膚の感染症で、治療が行われれば、死亡はまれである。
[Mod.MHJ- 報告では、感染または死亡したウシとの接触が原因とされているが、その数は不明である。どれだけのウシが感染のため処分され、何頭が感染による死亡後発見されたのか分からない上、廃棄されたのかそれとも(感染死したウシも) 精肉されてしまったのかも知ることができない。しかし、感染動物1頭当たり6-10人が感染すると見積もるのが妥当であるので、30人の患者がいるということは、3から5頭が感染した可能性がある。この発生率は地理的な要素に基づいており、たとえば、1930年代半ばの英国の記録では、knacker (廃馬解体業者) は、10頭解体すると1人が皮膚病変を発病したという。中央アフリカでは、1頭処分するごとに15人またはそれ以上の感染が発生する]
関連項目  20110811.2438

ベトナム
PRO/AH/EDR>Anthrax, human, buffalo - Viet Nam (04): update 20110812.2450
 情報源 Sai Gon Giai Phong (SGGP)、2011年8月11日
Anthrax fears in northern provinces
Lai Chau, Dien Bien, and Ha Giang など北部山岳地域の一部地域で最近、炭疽 Anthrax 感染例が報告されている。Lai Chau 省当局 The Department of Preventive Medicines は、the districts of Than Uyen and Tam Duong の 25 anthrax cases を報告した ... 医師らは、住民が感染動物の処分を素手で directly 行うため、感染を無くすことは困難と語っている 

米国
PRO/AH/EDR>Anthrax - USA (04): (MN) alert 20110812.2441
 投稿者 Martin Hugh-Jones、2011年8月11日
ミネソタ Minnesota 州で最近発生した、炭疽 Anthrax 感染による入院患者について、理解に苦しんでいる。モンタナ Montana east から Minnesota にかけての地域には、imported hair or wool mills の施設はなく、死体取り扱い時の吸入曝露のリスクはないため、患者の感染経路が分からない。思いついたこととしては、汚染されたコカインやヘロインなどの不法薬物の吸入だろうか。もしそうであれば、まとまったコカインやヘロインの汚染があり、他患者の感染の可能性もあり、各州の the northern tier ? の医療機関は、同様の肺炎および経鼻炭疽感染例に注意する必要がある。薬物乱用者らは、受信の時期が遅れる傾向にあり、死にかけた状態で運ばれてくるものもいるかもしれない

PRO/AH> Anthrax, bovine - USA: (SD) 20110812.2454
 情報源 The Daily Republic、2011年8月12日
Anthrax confirmed in SD for 1st time this year
サウスダコタ South Dakota 州で、2011年初めての(ウシの)炭疽感染例が確認された。畜産委員会 The South Dakota Animal Industry Board が Aurora County において、ワクチンを受けていなかった175頭の群れの成牛1頭が死亡したことを確認した ... 干ばつ、洪水、強風などで、放牧された家畜などが、炭疽菌芽胞に暴露する可能性がある。アルカリ性の土壌と高湿、高温が、炭疽芽胞を活性化し、家畜に対する感染力を与える。

● サルモネラ感染症 米国
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, st Heidelberg - USA (03): ground turkey 20110812.2449
 情報源 CDC, _Salmonella_ homepage、2011年8月11日
CDC は関係各機関と協力して、ground turkey の摂取が原因と見られる、a multistate outbreak of _Salmonella [enterica_ serotype] Heidelberg infections の調査を行っている ... The outbreak strain of _S._ Heidelberg は、いくつもの一般的な抗生物質に対して耐性である。between 27 Feb 2011 and 9 Aug 2011の期間に、31州で合計107人の患者が報告されている ... 情報の得られた64人の患者のうち、25人(39%) が入院となり、1人の死亡が報告されている

● 抗酸菌感染症 Mycobacterium haemophilum 米国
PRO/EDR>Mycobacterium haemophilum - USA: (WA) tattoo 20110812.2444
 情報源 Fox News 、2011年8月10日
免疫不全患者が罹患することの多い、まれであるが治療が困難な細菌感染症が、健康に問題のない刺青 tattoos のある人々の間で感染が広がっていることが、9日の the Centers of Disease Control and Prevention [CDC] の報告ではじめて明らかにされた。_Mycobacterium haemophilum_ と呼ばれるこの菌による皮膚感染症が、the Seattle area の刺青のある2人で確認された。結核菌 [_Mycobacterium tuberculosis_] やらい菌 [_Mycobacterium leprae_] と同じ仲間で、感染部位に小さな腫瘤を形成し、発赤、痛み、腫れ、分泌などの症状が認められる。通常の抗生物質は効果がなく、有効な薬剤でも治癒するまでに数ヶ月かかる。まれな感染であり、刺青のある人が過度に心配する必要はないものの、診断する医師は知っておいた方がよい、と研究者は述べている

● ウエストナイルウイルス ロシア
PRO/AH/EDR>West Nile virus - Eurasia: Russia (VG) 20110812.2440
 情報源 News portal v102.ru [in Russian]、2011年8月4日。
ボルゴグラード the Volgograd oblast では、ウエストナイルウイルス感染 West Nile virus [WNV] infection の流行期を迎えた4日時点で、同市内で5例の感染が確認されている 
As of 4 Aug [2011], there were 5 local cases in the city of Volgograd.
Three of the cases had moderate severity, and 2 were mild

● ランピースキン病 オマーン
PRO/AH> Lumpy skin disease, bovine, 2009 - Oman: susp, vaccine 20110814.2463
 情報源 Asian Journal of Animal and Veterinary advances 2011; l6(8): 851-9、2011年6月29日
An outbreak of lumpy skin disease in a Holstein dairy herd in Oman: clinical report
要約
ランピースキン病 Lumpy skin disease (LSD) はウシの急性感染症で、中東とアフリカに常在し深刻な経済的損失をもたらせる疾患である。2009年にオマーンの 3200頭のウシ Holstein animals を保有する農場でで発生した LSD outbreak について報告する。数千頭の Holstein cattle population での LSD 流行は今回が初めて報告となる。 the field outbreaks と異なり this farm LSD incidence では、成牛での高い致死率 a high mortality of the adult herd (12 %) が認められた。群れの乳生産量が数ヶ月にわたって 40-65 per cent 減少した。感染個体群と接触群の全数処分やベクター対策などの、LSD 対応策は実施不可能だった。ワクチン接種は一定の効果を示した。感染個体に対する治療の効果は乏しく、ベクターが爆発的に増えた原因は不明のままである
 
● 口蹄疫 カザフスタン
PRO/AH> Foot & mouth disease - Kazakhstan (03): (AM) OIE, RFI 20110813.2457
 情報源 OIE-WAHID Weekly Disease Information Vol. 24 - No. 33、2011年8月11日
Foot and mouth disease, Kazakhstan follow-up report no. 3 (final report)
感染開始時期 2010年6月9日
前回流行時期 2007年7月4日
原因ウイルス  foot and mouth disease virus Serotype: O
新たな感染流行 発生なし

● 狂犬病 フランス,イヌ モロッコから
PRO/AH/EDR>Rabies - France: (VD) canine ex Morocco 20110812.2455
 情報源 Agence France-Presse、2011年8月12日
Confirmation of a case of rabies in a dog imported from Morocco
1日にモロッコから the Vendee に連れて来られた1頭のイヌが、狂犬病 Rabies に感染していたことが、11日、the Pasteur Institute で確認された。おかしな行動をするようになり、6日になって生後3か月のこの子犬は獣医師の下で隔離され、7日に死亡した。検査結果が確定される前に疫学調査が開始され、24人の接触者が同定された ... ヒトに感染する可能性のある病気が発生している国からの[輸入された]、身元がはっきりしない動物にはリスクがあることを示した例である。

● 原因不明の疾患、ウシ トルコ
PRO/AH> Undiagnosed disease, bovine - Turkey: susp, RFI 20110812.2448
 投稿者 ProMED-mail Animal Disease and Zoonoses Moderator、Arnon Shimshony、2011年8月12日
7月中旬以降、トルコ西部のウシの間で、当初はブルータングが疑われていた病気の症例が確認されているとの情報を得た。補足情報を希望する。

● ヘンドラウイルス オーストラリア
PRO/AH> Hendra virus, equine - Australia (22) 20110812.2443
 投稿者 Robert Boughton、2011年8月11日
Queensland and northern NSW で現在発生中の The current Hendra outbreak に関して、ビクトリア Victoria 州に至るすべての地域で、抗体陽性のオオコウモリ serologically positive fruit bats が確認されているのに、さらに南のウマに感染がみられないのはなぜか、は今も謎のままである。南に向かうオーストラリア東膿岸一帯で、多数のコウモリとウマが近接して存在している(にも関わらずである)。私は、いくつかの環境因子が働いているに違いないと考えている。たとえばダニやハエ、ブヨなどの、特定されていないベクターが関係していたり、気候条件などの影響である。Queensland and northern NSW は、tropical/sub-tropical climates である一方、これより南は温帯気候になる。Nipah virus outbreaks も同じような気候による発生分布を持つ。Stephen Barker (University of Queensland) が tick-bat horse interaction の仮説をもとに詳しい調査を行っている (Medical Hypotheses 2003; 60(4): 481-3; abstract) 。その中で、東海岸の _Pteropus_ sp、ウマ、イヌ、ネコの血清学的調査 Hendra serology やダニとその宿主の分布図作成などを行い、overlap and hence potential for transmission を確認する試みが行われている

● イネの病気,いもち病 オーストラリア
PRO/PL> Blast disease, rice - Australia: (WA)  20110812.2442
 情報源 Australian Broadcasting Corporation (ABC) Rural 、2011年8月11日
1か所の農場で真菌の病気である "rice blast" が確認され、the Kimberley's Ord Valley における今後のイネの収穫見通しは厳しいものとなっている。西オーストラリア州農業食品局 Western Australia's Department of Agriculture and Food は、作物の処分を決める予定である ...
[Mod.DHA- Rice blast は真菌の _Magnaporthe oryzae_ (以前は a strain of _M. grisea_ に分類されていた). を原因とし、世界中のイネにとって、50%以上の生産減をもたらせる最も恐ろしい病気の1つである]