2011年8月17日

アメーバ性髄膜脳炎-米国
大腸菌 O157-米国,湖水での遊泳
原因不明の感染流行-アンゴラ (02) 

● 風疹-フィジー
PRO/EDR> Rubella - Fiji (03)
Archive Number: 20110817.2495
 情報源 Fiji Times online 、2011年8月9日。
保健省当局者は、合計28例の風疹 Rubella 感染が確認されており、このうち26人が the greater Suva area の患者であり、年齢は18歳から32歳の間であったことを明らかにした ... フィジーでは、1964年以降に生まれた女性は11歳時にワクチンを接種されていたが、2004年以降、1歳と class one (1年生?) の時に接種を受けるようになった ...
[Mod.CP- 2日以降、患者数が11人から28人に増えている。初期の11人の患者のうち、2人が女性であったが、新たに確認された17人はすべて男性であった]

● アメーバ性髄膜脳炎-米国
PRO/EDR> Amebic meningoencephalitis - USA: (VA, FL) 20110817.2494
[1] 小児1名がアメーバ性髄膜脳炎で死亡した
 情報源 Times Dispatch、2011年8月16日。
バージニア州保健局 The Virginia Department of Health は、州内の小児1名が、どこでアメーバによる致死性感染を受けたか、今もそして今後も解明することはできないだろう。12日、_Naegleria fowleri_ による原発性アメーバ髄膜脳炎 Amebic meningoencephalitis による死亡と確定診断された。世界中の淡水中に生息するアメーバが、鼻から脳へと侵入したと、当局者が説明した ... 死亡したこの患者は、死亡する1週間前に the Richmond-based Virginia Fishing Adventures が企画したキャンプに参加し、キャンプ初日に水もぐりをしていた dunked 。その際にアメーバが侵入したと見られている ... 流水に比べ、池や湖などの静水はより感染リスクが高いとされる。バージニア州内でアメーバによる死者が発生したのは1969年以来であるが、全米では1962年以降100人以上がアメーバ感染により死亡している。先週 CDC により a 16-year-old Florida girl の死亡が同じアメーバ感染が原因であったと確認されている。
[2] 16歳の少女1名がアメーバ感染により死亡した 
 情報源 Pediatrics About.com、2011年8月14日。
フロリダ州 Brevard County Florida, near Orlando の16歳の少女1名が、湖、池、河川などで普通に見られるアメーバ the _Naegleria fowleri_ amoeba に感染して死亡した。このアメーバは管理の行き届いたプールや浴槽などから検出されることはない。少女は家族で the St. Johns River で泳いだ際に感染したと見られている。米国では年間2-3例の患者が発生する。1年のうちで primary amebic meningoencephalitis (PAM) の原因となる _Naegleria fowleri_ infections が最も多くなる7月から9月の時期に発生する。また南部の州で発生することが多い
[Mod.EP- 湖や池の検査でアメーバが検出されなかったとしても "particularly helpful" とは言えないとの意見に賛成する。ほとんどの湖や池にアメーバがいると思ったほうがよい。ヒトでの感染はまれで、その理由として最も可能性が高いのは、ほとんどの free-living amoebas はヒトの体温(37度) では生きられないということにある]

● 大腸菌 O157-米国,湖水での遊泳
PRO/AH/EDR> E. coli O157 - USA (05): (PA) lake swimming 20110817.2493
 情報源 Public Opinion Online、2011年8月16日。
Cowans Gap State Park で発生した大腸菌感染流行 an _E. coli_ outbreak の調査に関し、15日時点で保健当局 the Pennsylvania Department of Health から新たな情報は発表されていない。公園内の湖に関係し、11 confirmed and 2 probable _E. coli_ O157:H7 infections が確認されている ... 小児5人が hemolytic uremic syndrome の治療を受けている ...
[Mod.LL- the outbreak of _E. coli_ O157 associated with the lake may not be related to swimming in the lake の可能性もある]

● ムンプス-カナダ
PRO/EDR> Mumps - Canada (05): (ON) 20110817.2492
 情報源 The London Free Press、2011年8月16日。
Londoners で新たに4人のムンプス Mumps 患者が確認され、当局 the Middlesex-London Health Unit は帰省中の大学生らに MMR ワクチンを接種するよう呼びかけている。各地から集まった若年者がともに暮らす、閉鎖空間である学生寮は、空気感染するこの疾患が広がる絶好の場所となる。1970年以前に生まれた人には、自然の免疫が付与されているが、1970年以後に生まれた人は、医療機関や軍関係者らを含めて、2回目のワクチン接種を受けるよう勧められている

● サルモネラ感染症-英国 スペインから
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, serotype enteritidis PT14b - UK (02): England ex Spain 20110817.2491
 情報源 The Poultry Site 、2011年8月16日。
輸入タマゴと,イングランド及びウェールズのサルモネラ感染症アウトブレイク an outbreak of _Salmonella_ [enterica serotype] Enteritidis Phage Type (PT) 14b infection との関連性が確認され、引き続き各機関による調査が行われている。2011年初から221名の感染 cases of _S._ Enteritidis PT 14b infection が確認されており、North West England (104 cases), the West Midlands (36 cases) and the East Midlands (26 cases) などで多くの患者が発生している。保健当局 Health Protection Agency (HPA) の責任者の1人は、 "A strain of _S._ Enteritidis PT 14b が、同じ製造番号のタマゴ数個から検出され、ヒトの感染例の検体からの菌と同じ indistinguishable ものであった。スペインの単一の農場から特別に出荷されたタマゴだった。食品監視当局 The Food Standards Agency (FSA) から、スペイン政府当局に注意喚起を行った ... the end of June 2011 以降、この製造番号のタマゴは入ってきていない ...
[Mod.LL- 20110729.2284 から、患者数が50%以上増えている]

● 原因不明の感染流行-アンゴラ (02) 
PRO> Undiagnosed outbreak, schools - Angola (02): hysteria susp 20110817.2490
[1] 集団ヒステリーか
 投稿者 バングラデシュ・Dr. Jahangir Hossain、2011年8月17日。
集団ヒステリー mass psychogenic illness [MPI] の疑いがある。集団精神症状において、症状が嘔吐だけであるのはあまりないことだが、他の特徴は MPI に一致する。常に他の病因を否定しなければならない。
[2] an outbreak of mass hysteria
 投稿者 イスラエル・Eran Kopel MD、2011年8月17日。
20110816.2486 で刺激性化学物質への暴露が示唆されていたが,除外診断によらなければならないが,集団ヒステリー an outbreak of "mass hysteria", also known as "epidemic hysteria" or "mass sociogenic illness" ではないか
[3] 政府設置の委員会は "mass hysteria" によるものとの見解を示した
 情報源 Daily Monitor (Uganda)、2011年8月4日。
アンゴラ政府当局が設置した、複数の学校で起きた mass fainting の調査委員会は、有毒ガスではなく "mass hysteria" によるものとの見解を示した。4月以降、首都ルアンダ Luanda をはじめ7つの州で500人以上の生徒が失神したとされ、特定されていないガスによる中毒が疑われていた。失神者の多くが女生徒で、当初施設内で発生が目撃されたとされる有毒ガスに注目が集まっていた。しかし3日になって、国家警察副長官がガスの存在を否定した 

● 東部ウマ脳炎-米国
PRO/AH/EDR> Eastern equine encephalitis - USA (05): (NY) human, fatal 20110817.2489
 情報源 Syracuse.com/The Post-Standard 、2011年8月14日。
東部ウマ脳炎 eastern equine encephalitis [EEE] に罹患した New Haven の4歳女児が14日死亡した。ニューヨーク州 New York state では40年間で5人目の the EEE virus による犠牲者となった。5人の死亡はいずれも Central New York で発生した。8月初旬に発病し、(死亡した)Upstate Golisano Children's Hospital in Syracuse に入院となり、先週 the EEE virus 感染と診断された。当局者 Oswego County Health Department officials は14日,the EEE virus 感染や死亡を否定していた。
関連項目 20110814.2462

● 原因不明の大量死、家畜-ネパール
 PRO/AH/EDR> Undiagnosed die-off, livestock - Nepal: (MK) RFI 20110817.2488
114 cattle killed as mystery disease hits Makwanpur
 情報源 The Himalayan Times 、2011年8月16日。
the Kankada(a remote VDC [village development committee] of Makwanpur district)において、原因不明の疾患により1週間で114頭の家畜 cattle が死亡した。ある住民は Garling of the VDC で16日までに a total of 11 buffaloes, 22 cows and oxen, 52 pigs, and 29 goats が死亡したと述べた。このほか、数十頭のウシが発病していることが、当局者から報告されている。初期には、高熱、唾液の異常などの症状が見られ、8-10時間で死亡する。
[Mod.AS- バッファロー、ウシ、ブタ、ヤギなどの、多数の種類の家畜が、急速な経過を特徴とする原因不明の疾患により大量死が発生しているが、感染症と非感染症(中毒など)の両方の可能性が考えられる。最近の全世界での牛疫 rinderpest 根絶宣言が心強い]