2011年11月22日

◎ Dirofilariaisis ロシア
ポリオ ナイジェリア

◎ Dirofilariaisis ロシア
PRO/AH/EDR> Dirofilariaisis - Russia: (NG)
Archive Number: 20111122.3428
 情報源 IA "Velikiy Novgorod" [transl]、2011年11月18日
Dirofilaria infection in Novgorod Region
Novgorod Region では2010年11月以降6例目となる、ヒトのイヌ糸状虫症 dirofilariasis 感染例が報告された。地方当局 regional department of Rospotrebnadzo [Federal Service for Supervision of Consumer rights protection and Humanwell being] によると、この最新の患者は greater Novgorod 在住の25歳女性である。外来部門の外科医師は、女性が左手小指の発赤、掻痒、腫脹を訴えていたことを明らかにした。摘出されたぜん虫 The helminth が寄生虫学研究所 the parasitologic laboratory of "Center for Hygiene and Epidemiology in the Novgorod region に送付され dirofilariasis の診断が確定された[Corr.BA- the Rospotrebnadzor の2009年末現在のデータによると,dirofilariasis はロシア連邦内の 24地方 regions of the Russian Federation (Altai, Krasnodar, Krasnoyarsk, Perm, Khabarovsk regions, the republics of Bashkortostan, Kalmykia, Mari El, Tatarstan, the Udmurt Republic, Belgorod, Volgograd, Voronezh, Kurgan, Kirov, Lipetsk, Nizhny Novgorod, Novosibirsk, Omsk, Ryazan, Saratov, Tula, Ulyanovsk, Moscow) で報告されている。
最も多く見られる症状 (30%) は、虫体が眼瞼皮下に位置することによるものであるが、乳腺上下肢でぜん虫が確認された症例も報告されている。非典型的な局在例 atypical localization of helminth については,the Udmurt Republic から報告された大腸の腸間膜感染例がある。急性虫垂炎の手術の際に体長12cmの虫体が摘出された。環境中での感染循環 the general circulation of helminth in the environment があり,宿主 obligate definitive host (イヌとネコ) の感染個体の同定や駆虫の適切な方法がないことが問題となっている]
[Mod.EP- Dirofilaria は線虫 nematode の1種で、イヌ、ネコ、キツネ、オオカミ、 muskrats(ネズミ科)、カワウソ otters,の糸状虫 heartworm (感染) の病原体である。肺内に位置することが多いが、心臓や皮下組織から発見されることもある。初めて米国内で報告 (Am. J. Trop. Med. Hyg. 1965;14:1010-29) された11例のうち、皮膚で発見された症例は皆無だった。ヒトには、感染動物から蚊族を介して感染伝播する。気候変動によって,より広い地理的範囲での発生が予想されている (Climate and Dirofilaria infection in Europe. Veterinary Parasitology 2009;163: 286-292)]
参考項目 2009
Dirofilariasis - Russia (UD): 20090405.1310

● 野兎病 オーストラリア
PRO/AH/EDR> Tularemia, human, possum - Australia (03): (TS) 20111122.3425
 投稿者 豪・Tasmanian Department of Health and Human Services、Dr Mark Veitch、2011年11月22日
2011年、タスマニア Tasmania 内で6月と10月の合計2人の野兎病 tularemia 感染者が確認されている。いずれも40歳代女性で、タスマニア西部の同じ地方道沿いのわずか数km離れた場所で、別々のポッサム possums に咬まれたり、引っかかれたりしている。いずれの患者も潰瘍肉芽型野兎病を発症し、創傷部位の潰瘍と著明なリンパ節腫大が認められている ... 第1例目の患者の PCR 検査で _F. tularensis_ subspecies _holarctica_ biovar _japonica_ が原因と見られている ... 10年前のノーザンテリトリー the NT の症例から検出された菌 (_F. novicida_) とは異なっている ...

● A型肝炎 ロシア
PRO/EDR> Hepatitis A - Russia: (NS) 20111122.3424
 情報源 RIA (Russian Information Agency) Novosti [in Russian]、2011年11月17日。
ノボシビルスク Novosibirsk では、11月に56人の住民が A 型肝炎 Hepatitis A ウイルスに感染した。初発患者は市内のビジネスセンターの飲食店 the dining room で食事をしていたことが17日の発表で明らかになった。 2000人あまりの接触者らで、感染もしくはワクチン接種歴がない1318人にワクチンが接種されている。

● ウエストナイルウイルス ロシア
PRO/AH/EDR> West Nile virus - Eurasia (14): Russia (VG) 20111122.3422
 情報源 Komsomolskaya Pravda [in Russian]、2011年11月15日
2歳の小児1名がウエストナイル熱 West Nile fever [WN] と診断された。母親によると、蚊族刺咬後に発熱があった。初雪が降ったものの、蚊族は生き延びている
[Cor.BA- 7月21日から11月14日までの間に the Volgograd region で61例の West Nile fever が確認されている。Volgograd (75 %) とその他の地域 (25%) であった。死者は報告されていない]

● ポリオ ナイジェリア、世界各国

PRO/EDR> Poliomyelitis - worldwide (16): Nigeria, global 20111122.3421
[1] ナイジェリア
 情報源 BBC News Africa、2011年11月21日
ナイジェリア国内で、ポリオ Poliomyelitis 患者数が4倍に増加し、他国にも拡大していることが WHO World Health Organisation の関係者により明らかにされた。2011年のナイジェリア国内のポリオ患者数は43人で、2010年は11人だった。2003年に北部 state of Kano のムスリムのリーダーが、西側による不妊(にさせる)作戦だとしてワクチン接種を拒否した。隣国のニジェール、マリ、コートジボワールにも感染が広がったと説明された。ナイジェリア北部の8つの州で感染が確認されており、数ヶ月前から2箇所増えている ... 2007年には、ワクチン由来のポリオ感染流行が発生し、ワクチンを接種された69人が発症した。
[2] Global update as of 16 Nov 2011
Countries reporting new cases during past week
 情報源 Global Polio Eradication Initiative、2011年11月16日。
Case count as of 16 Nov 2011:合計患者数: Year-to-date 2011 / Year-to-date 2010 / Total in 2010
全世界: 520 / 789 / 1352
 - endemic countries: 241 / 184 / 232
 - non-endemic countries: 279 / 605 / 1120
先週 [week ending 16 Nov 2011]、アフガニスタンで6例 all wild poliovirus type 1 [WPV1]、パキスタンで9例 (all WPV1s) が新たに報告された ... 

● 鳥インフルエンザ 台湾,LPAI H5N2
PRO/AH/EDR> Avian influenza (72): Taiwan (HH) LPAI H5N2 20111122.3426
 情報源 The Poultrysite、2011年11月18日
Low Pathogenic Bird Flu Breaks Out in Taiwan
台湾獣医学当局は、Zhupei City(Northern Taiwan's Hsinchu)で低病原性鳥インフルエンザが確認されたと発表した。17日に国連機関 The World Organisation for Animal Health (OIE) に報告された。H5N2 serotype であることが確認されている。2720 native chicken breeders and 3280 native chickens からなる合計6千羽の群れに感染の可能性があり、このうち20羽の感染が確認されているが、死亡したものはない

● ペットフード 注意喚起 米国 中国から
PRO/AH/EDR> Pet food alert - USA: ex China, chicken jerky 20111122.3420
 情報源 US Food and Drug Administration (FDA) News 、2011年11月18日
FDA continues to caution dog owners about chicken jerky products
米当局 The Food and Drug Administration (FDA)は、イヌ用の chicken jerky products for dogs (chicken tenders, strips, or treats として販売されている) が、イヌの健康に影響を及ぼす可能性があるとして、注意を呼びかけている。この12ヶ月間、FDA に対し、中国から輸入された chicken jerky products に関係するイヌの病気に関する苦情が数多く寄せられている。これらの情報を FDA は、 dog owners and veterinarians. に報告してきた。

● 流行性出血病、シカ科 米国
PRO/AH/EDR> Epizootic hemorrhagic disease, cervids - USA (13): (NJ) 20111122.3419
 情報源 The Charleston Gazette 、2011年11月20日
ニュージャージー New Jersey 州のハンターらが2年前の West Virginia's hunters と同じ経験をしている。流行性出血病 Epizootic hemorrhagic disease, commonly called EHD or "bluetongue"が、この夏 the Garden State [New Jersey] で発生した [EHD は、bluetongue disease と同じ科のウイルスであるが、抗原性が異なっている antigenically different.] ...