2011年12月21日

狂犬病-米国,インドネシア

● チクングニア熱-インド
PRO/EDR> Chikungunya (33): India (KE) 20111221.3651
 情報源 Mathrubhumi、2011年12月21日。
2011年12月、Thiruvananthapuram の13人と Ernakulam の1人がチクングニア熱に感染した。

● 狂犬病-米国,インドネシア
米国
PRO/AH/EDR> Rabies - USA (12): (S) human, conf. 20111221.3649
 情報源 Your Community Sumter、2011年9月20日。
Sumter County の46歳の女性が、 サウスカロライナ South Carolina 州では50年ぶり以上となる狂犬病 Rabies 患者であることが判明したと検視官が述べた。コウモリによる咬傷を受けていたと見られている。16日、当局 the State Department of Health and Environmental Control (DHEC) はこの狂犬病ウイルスに感染患者が発生したことと、国内での年間わずかに2-3例しか発生しない旨、発表した。

インドネシア
PRO/AH/EDR> Rabies - Indonesia (19): Bali, human 20111221.3647
Rabies returns, kills one
 情報源 The Jakarta Post、2011年12月16日。
2008年以来の流行から4ヶ月間患者の報告が途絶えていたバリ島の狂犬病だが、今週再び Gianyar のティーンエージャーが死亡した。この死亡により、2008年以降の死者が137人に達し、2011年では23人となった。患者は、18-year-old resident of Badung village in Payangan subdistrict だった

● 蚊族媒介性ウイルス-オーストラリア
PRO/EDR> Mosquito-borne viruses - Australia: (WA) 20111221.3652
 情報源 ABC News、2011年12月20日。
西オーストラリア Western Australia 州全域で多数の蚊族によるウイルス感染症の患者が報告されていることを受け、保健当局は住民に蚊族による刺咬回避に一層注意するよう呼びかけている。Murray Valley encephalitis が the Kimberley に、また Kunjin virus が the Wheatbelt で再び姿を現している。Ross River and Barmah viruses も Perth から the south-west にかけての地域で確認されている
[Mod.TY- 異例の降水量 unusual rainfall in Western Australia については触れられていない。夏の始まりと共に蚊族の個体数は増えており、広大な地域での駆除対策は実施不可能であるため、蚊族による刺咬対策を行うことが、感染予防に即している]
参考項目 20110414.1173

● 鳥インフルエンザ-中国 H5N1
PRO/AH/EDR> Avian influenza (78): China (HK) H5N1, poultry, susp. RFI 20111221.3654
 情報源 CNN News、2011年12月21日。
香港政府当局は21日、死亡した1羽のニワトリの鳥インフルエンザ Avian influenza 検査が陽性となったことを受け、17000羽以上のニワトリの処分が行われていることを明らかにした。当局 The territory's Director of Agriculture, Fisheries & Conservation は、感染が見つかったのは張沙湾臨時卸売り家きん市場 the Cheung Sha Wan Temporary Wholesale Poultry Market であることを明らかにした。現地の養鶏業者は21日間ニワトリを市場に売ることができなくなる。H5N1 鳥インフルエンザウイルス感染のあったニワトリの感染源の調査が行われているが、現時点でこのニワトリが現地で飼育されものか、輸入されたものか、分かっていない。
[Mod.AS- 19日、the HK authorities は the OIE に対し、13日に 7 Tai Yuk Road, Yuen Long で捕獲された1羽の Black-headed Gull (_Chroicocephalus ridibundus_) で H5N1 陽性が確認されたとの "Immediate Notification" を行っている。Black-headed Gull is は、Hong Kong でよく見かけられる鳥である。疫学的コメントして "香港では全ての家禽飼育農場とペットショップに対する An intensive surveillance system が実施されており、今回の感染のあった野鳥 The H5N1-infected wild birdは、このサーベイランスの枠組みの中で確認されたものである。感染拡大の証拠はなく、野鳥の感染例であることから、野鳥が発見された日付 (13日) を持って今回の事例は終息したものとする。avian influenza of the OIE Terrestrial Animal Health Code (2011) に従い、今回の報告は the HPAI free status of Hong Kong や家禽とその製品の流通に影響しない" とされていた。家きん domestic fowl での感染が公式に確認されれば the HPAI-free status of Hong Kong が変更される]

● シュマーレンベルグウイルス-オランダ(2件)
PRO/AH/EDR> Schmallenberg virus - Netherlands (03): update 20111221.3653
 投稿者 蘭・Animal Health Service、Petra Kock、2011年12月21日。
2011年12月に入り、the Animal Health Service (GD) には斜頚 torticollis (crooked neck), 関節拘縮 arthrogryposis (deformed joints) などの先天奇形 (欠損) を持って生まれる子羊が報告されるようになった。一部の奇形のあるヒツジは死産だった。16日までに16箇所の農場から報告されていた。先週、新たに14か所の農場からこのような症状が報告され、合計30農場となった。発生した農場は全国に広がっている。感染のあった子羊は、死後剖検検査のため提出された。一部の子羊には無水頭脳症や低形成などの脳奇形が見つかっている。16日、8頭の子羊の検体(2か所の農場) について the CVI [?] による検査が行われ ; 同じ農場の 2 lambs の脳組織の RT-PCR (FLI, Germany) でシュマーレンベルグウイルス the Schmallenberg virus が確認された。19日、別の 27 lambs from 9 farms の検査が行われ、さらに14頭の lambs (from 4 farms) の Schmallenberg virus 感染が確認されたことから、the Schmallenberg virus が原因であると結論付けられた。類似の症状をきたす他の病原体については除外診断されている。関節拘縮のあった2頭の子牛にも Schmallenberg virus by RT-PCR検査が行われたが、ウイルスは検出されなかった。ただし Schmallenberg virus は子牛の関節拘縮の原因疾患として除外することはできない。出産予定よりずっと早い時期に流産された場合以外は、newborn calves では orthobunyavirus infections in cattle (like Akabane virus) は検出されないことが多い。

PRO/AH> Schmallenberg virus - Netherlands (02): risk profile 20111221.3645
 情報源 Web-site, Note, National institute of public health and the environment (RIVM), Bilthoven, The Netherlands、2011年12月17日。
1. Situation assessment
6. Clinical manifestation of orthobunyaviruses in human
: Schmallenberg virus によるヒトの感染は知られていないものの、人獣共通感染症である可能性は除外できない
 1) the Simbu serogroup (Oropouche virus and Iquitos
virus) は、zoonotic and cause human outbreaks.
 2) the same serogroup within the Orthobunyavirus genus 内での再集合が起こり、the emergence of new viruses が起きる可能性がある
 3) other serogroups of the genus orthobunya には、zoonotic.ウイルスがある。たとえば: California encephalitis virus, La Crosse
encephalitis virus, Tahyna virus, Bataivirus, Inkoovirus, Snowshoe hare virus. .....
9. Conclusion/recommendations.
関連項目 20111217.3621

● 大量死、アザラシ-米国
PRO/AH/EDR> Die-off, marine wildlife - USA (05): (AK) seals 20111221.3650
 情報源 Environment News Service、2011年12月20日。
国立大洋大気庁 The National Oceanic and Atmospheric Administration は20日、アラスカ Alaska 州の北極とベーリング海峡域 the Arctic and Bering Strait regions of Alaska で最近発生しているワモンアザラシ ringed seals の死亡は、異例の死亡事例であると認め、死因の調査が開始されることとなった。7月中旬よりワモンアザラシを中心に60頭以上が死亡し、75頭が衰弱しているのが確認されている。

PRO/AH/EDR> Die-off, seal - USA (03): New England, influenza 20111221.3648
 情報源 The Boston Globe、2011年12月20日。
鳥類では確認されているものの、ゴマフアザラシではこれまで確認されたことのないインフルエンザウイルスが、The New England coast 沖で発生した162頭のこの海洋動物のうちの5頭の死亡原因であったことが、19日当局から発表された。H3N8 と呼ばれるこのインフルエンザ influenza ウイルスは、ヒトに感染する可能性は低いとしながらも、ヒトもしくはイヌ等への感染拡大のリスクがあるため、浮遊するアザラシへの接近は避けるよう呼びかけている 
[Mod. PMB- すべての H3N8 viruses は the same subtype に分類されるが、必ずしも同じウイルスであることを意味するとは限らない。 162 stranded (打ち上げられたアザラシ)のうち、検査が陽性であったのはわずか5頭であったことはから,seals が直面する衛生上の問題はインフルエンザウイルスではないのかもしれない。 the virus の致死性が高まった "deadlier" という証拠もない。過去 (1979-1983) にも New England で肺炎により死亡したアザラシから、influenza A virus が確認されている。他の浮遊する個体も肺炎が見られるか、確認することも必要である]
[Mod.CP- 海洋哺乳類の死亡に A/(H3N8) influenza virus が関係した初めての症例であると思われる。一般にダックなどの野生の水禽に感染するため、アザラシのような海洋哺乳動物への感染ルートとなった可能性もある。Two other distinct groups of A/(H3N8) influenza viruses はウマとイヌに感染する。最近行われたウイルスの解析によると、各ウイルスは別個に進化したグループであることが示された .. 多数のイヌやウマから分離された The genomes of the influenza A /(H3N8) viruses の遺伝子塩基配列を解析してその由来と進化を決定したところ、系統発生学的解析によりウマとイヌから分離された the A/(H3N8) influenza viruses は、単系統で別個 monophyletic and distinct のウイルスであることが判明した。呼吸器症状のあるウマに犬インフルエンザウイルスが感染したり、イヌに馬インフルエンザウイルスが新たに導入された証拠は、米国内では確認されていない。限られた数の馬インフルエンザウイルスの解析では、イヌとウマでは臨床的顕性インフルエンザ感染の原因ウイルスの伝播に実質的な解離があることが示唆されている。a distinct group of influenza A/(H3N8) viruses がアザラシ seal populations の中で、すでに確立されている可能性がある。Genomic analysis が役立つと考えられる]