2012年1月28日

ニパ脳炎 バングラデシュ
壊死性筋膜炎 ニュージーランド

● ウイルス性胃腸炎、ロタウイルス エルサルバドル
PRO/EDR> Viral gastroenteritis, rotavirus - El Salvador
Archive Number: 20120128.1025003
 情報源 SDPnoticias.com, Notimex report [in Spanish]、2012年1月19日
エルサルバドル El Salvador 保健省は、1月第1週に、合計11521例の胃腸炎およびロタウイルス感染の症例数増加が確認されたことを報告した ... 提出された109検体中51検体が、ロタウイルス検査陽性と確認されている

● カンピロバクター症 米国
PRO/AH/EDR> Campylobacteriosis - USA: (PA, MD) Ex PA, unpasteurized milk
Archive Number: 20120128.1024979
 情報源 Baltimore Sun、2012年1月27日
the Family Cow dairy store in Chambersburg, PA Pennsylvaniaからの生のミルクにより、メリーランド Maryland 州の3人を含む6人がカンピロバクター症 campylobacteriosis に罹患したことが、27日に PA 州保健当局 the state Department of Health and Mental Hygiene から報告された。州当局は、1月1日以後に出荷された同農場の製品は廃棄するよう注意を呼びかけている。Maryland州内において、生のミルク unpasteurized milk の販売は違法だが、pre-determined drop off points で入手されていた。Raw milk は、殺菌処理されたミルクのように細菌を死滅させるための加熱が行われていないため、より栄養価が高い superior nutrition と信ずる一部の人々の間で人気がある。しかし、このことは研究で確かめられたことではなく、当局は、殺菌処理が行われていないミルク、アイスクリーム、ヨーグルト、一部のチーズの危険性についての周知を続けている

● ニパ脳炎 バングラデシュ
PRO/AH/EDR> Nipah encephalitis, human - Bangladesh (JI) (02), Susp.
Archive Number: 20120128.1024955
 情報源 BD News 24、2012年1月26日
Joypurhat [別の綴りでは Jaipurhat] のニパウイルス Nipah virus の感染症状のあった若い男性1名が死亡し、同地区での死者が6人となった。製薬会社の販売担当者だったこの患者は、26日に Joypurhat hospital で死亡した。 date juice and plum の摂取後、高熱と激しい頭痛のため数日前から入院していたが、状態が悪化したため Rangpur Medical College Hospital に搬送される途中に死亡した。IEDCR (the Institute of Epidemiology Diseases Control and Research) は、北西部のこの地域内で Joypurhat 市の2人と Khetlal upazila 3人の合計5人の小児のニパウイルス感染による死亡を確認している。昨年[2011年]、同地域で4人が死亡した ... Nipah ウイルスによる感染は、通常12月から4月にかけて、ヤシ palm やナツメヤシ date trees の木の樹液を集めるための瓶 jar にオオコウモリ fruit bats が集まる時期に発生し、これらのコウモリが the jars に残していく唾液や糞などにより、生のジュースを飲んだ時に人々に感染が起きる。専門家らは、ニパウイルスの自然宿主であるオオコウモリによる汚染の可能性があるため、処理されていないナツメヤシジュース unprocessed date extracts は摂取しないよう注意を呼びかけている。また、一部がかじられたフルーツは食べないことや、患者に触れた手は洗うことなどもアドバイスされている。
 * _Pteropus_ giant fruit bats ("flying foxes") ; the natural hosts of Nipah virus、virus shedding はメスの妊娠及び授乳中に起こる 
関連項目 20120125.1022056

● 壊死性筋膜炎 ニュージーランド
PRO/EDR> Necrotizing fasciitis – New Zealand: increased incidence
Archive Number: 20120128.1024917
 情報源 nzherald.co.nz、2012年1月27日
Otago University の研究によると、死亡する可能性もある "flesh-eating" bug の患者数が増えていることが分かった。現在 Palmerston North の患者1名が、3か月間にわたって外科的切除と抗生物質の治療を組み合わせた壊死性筋膜炎 necrotising fasciitis の治療を受けていることが明らかにされた ... 1996年以降、Manawatu ではおよそ20例が確認されている [Mod.ML- The commonest type of bacteria causing necrotizing fasciitisは、化膿性連鎖球菌_Streptococcus pyogenes_ (group A streptococcus)によるものだが、(ムコールなどの)真菌や(黄色ブドウ球菌_Staphylococcus aureus_、ビブリオ・バルニフィカス菌 _Vibro vulnificus_ または複数の好気性及び嫌気性細菌の混合感染などの)他の細菌によっても、壊死性筋膜炎 necrotizing fasciitis が発生することがある。上記の1990年から2006年の間の調査研究では、NZ 国内の年間発生数と死亡率はそれぞれ、 from 0.18 to 1.69 and from 0 to 0.3 per 100 000 person-yearsと極めて高い伸び率となっている [Increasing incidence of necrotizing fasciitis in New Zealand: a nationwide study over the period 1990 to 2006. J Infect. 2011 Dec; 63(6):429-33. Epub 2011 Aug 16. ] 。増加の理由は明らかになっていない。致死率は20.8%となっている。感染リスクが最も高いのは、高齢者、男性、Pacific and Maori populations であった]

● ライム病 英国、ダニ
PRO/AH> Lyme disease - UK: Borrelia positive ticks
Archive Number: 20120128.1024838
 情報源 BBC News、2012年1月24日
英国内でライム病 Lyme disease のリスクのあるダニは、考えられているよりも多く存在することが、ダニが寄生するイヌを調査した研究者らから報告された。England and Wales で 2010年に報告された患者数は 953人だった。Bristol University の研究者らが、2009年3月から10月までに英国内の獣医院で診察を受けた、3534頭のペットとして飼われているイヌについて random checks を行ったところ、14.9% がダニを保有しており、2.3% が感染していることが判明した。イヌの推定ダニ感染率 The expected prevalence of infected ticks は 0.5% もしくは 481 infected ticks per 100,000 dogs と計算され、以前考えられていたよりも、 the prevalence of this _Borrelia_ infection はずっと高いことが示唆された ... 以下、ライム病の説明、予防対策など。

● ブルセラ症 米国、未殺菌ミルク 否定
PRO/AH> Brucellosis, human - USA (03): (MA), unpasteurized milk, NOT
Archive Number: 20120128.1024159
 情報源 Food Safety News、2012年1月26日
当初、ブルセラ症 Brucellosis 検査が陽性とされていたマサチューセッツ Massachusetts 州の住民1名は感染していなかったことが確認された、と当局 the Massachusetts Department of Agricultural Resources (MDAR)から説明された
関連項目 20120123.1019236

● 鳥インフルエンザ オーストラリア
PRO/AH/EDR> Avian influenza (03): Australia, poultry, LPAI, OIE
Archive Number: 20120128.1025035
 情報源 OIE, WAHID 、2012年1月28日
Low pathogenic avian influenza (poultry), Australia  First occurrence of a listed disease
感染開始時期 2012年1月25日
原因ウイルス Low pathogenic avian influenza virus
新たな感染流行
発生地 Melbourne area, VICTORIA 農場
感染した種 Birds
Susceptible 24500
Cases
Deaths
Destroyed 24500
Slaughtered 0
Affected Population: The epidemiological unit is a duck grower farm and associated breeding facility in the Melbourne area. Low pathogenic notifiable avian influenza subtype H5 was detected during routine surveillance from a healthy flock.

● シュマーレンベルグウイルス フランス
PRO/AH/EDR> Schmallenberg virus - Europe (12): France confirmed, update
Archive Number: 20120128.1025004
[1] フランス、SBV 確定診断
Schmallenberg virus identified in sheep in the northeast of France

 情報源 French Ministry of Agriculture - News、2012年1月27日
the North of France (departments No 52 [Haute Marne], 54 [Meurthe et Moselle], 57 [Moselle], 62 [Pas de Calais], 76 [Seine Maritime], 80 [Somme]) の、13 farms in 6 departments で飼育されていた子羊で、SBV の発生が確認された ...
[2] ドイツ、最新状況
Current information on the "Schmallenberg virus" [SBV] in Germany
 情報源 FLI web-site [German]、2012年1月27日
ドイツ国内でこれまでに、8 cattle, 92 sheep and 6 goat farms からなる、計106農場において、SBV が確認されている。the states of North Rhine-Westphalia (6 cattle, 57 sheep, 2 goat holdings), Lower Saxony (1 cattle, 23 sheep, 2 goat holdings), Hesse (5 sheep, 1 goat), Schleswig-Holstein (5 sheep holdings), Rhineland-Palatinate (1 bison, 2 sheep holdings) and Baden-Wuerttemberg (one goat holding).
[3] ロシア、国際取引
Upcoming negotiations concerning the massive outbreak of a new animal disease caused by the Schmallenberg virus [SBV]
 情報源 Rosselkhoznadzor (Federal Service for Veterinary and Phytosanitary Surveillance, Russia) News release [Russian]、2012年1月27日
これまで知られていなかった,、Schmallenberg と命名されたウイルスによる病気の流行が、2011年8月にドイツの同名の市で初めて確認されて以来、西欧の複数の国で報告されている ...
[4] SBV name dispute
 情報源 Agrarisch Dagblad [Transl]、2012年1月28日
ヒツジ、ヤギ、ウシなどの間で感染が起きているウイルスは、初めてウイルスが確認されたドイツの都市の名前に因んで Schmallenberg と命名された。スキーリゾートである同市は名付けられたことに迷惑しており、住民らは別の名前に変更することを望んでいる。市の広報担当者は、"The offense is great" と28日に述べ、the German Friedrich Loffler Institute (FLI) にウイルスの名称変更の要望を出している。同研究所は、最初の発見された場所の地名がウイルスの名前として付けられるのは一般的なこととしている [1例として the Akabane virus は、初めて分離された日本の地名に因んでいる]

● 犬ジステンパー、野生動物 米国
PRO/AH/EDR> Canine distemper, wildlife - USA: (CA), desert kit fox
Archive Number: 20120128.1024678
 情報源 Department of Fish and Game News 、2012年1月24日
DFG Investigates First Cases of Canine Distemper in Wild Desert Kit Foxes
当局は、東部 Riverside County で7頭の desert kit foxes が、犬ジステンパー canine distemper により死亡したことについての調査を行っている。この2か月間に発生があった、これらの wild desert kit foxes における犬ジステンパーによる死亡は、これまでに報告されたことはなかった

● 鳥インフルエンザ インド、ブータン
PRO/AH/EDR> Avian influenza (02): world update, India, Bhutan
Archive Number: 20120128.1024582
[1] World update, recent 6 months
 情報源 Hong Kong avian influenza web-site、2012年1月28日
国名/最新報告日/家禽/野鳥/ヒト/(*footnote)
バングラデシュ/15 Jan 2012/+/-/-
ブータン/18 Jan 2012/+/-/-
カンボジア/16 Jan 2012/ +/+/+
中国 - Ghuizhou/24 Jan 2012/-/-/+
中国 - Guangdong/ 05 Jan 2012/-/-/+
中国 - Hong Kong/26 Jan 2012/+*/+/-/(*A chicken carcass sample from
Wholesale Poultry Market tested positive HPAI H5N1 during regular surveillance)
中国 - Tibet/ 12 Dec 2011/ +/-/-
エジプト/ 19 Jan 2012/ endemic/-/+
インド/ 18 Jan 2012/ +/-/-
インドネシア/ endemic/-/+
イラン/ 13 Oct 2011/ +/-/-
ネパール/ 02 Dec 2011/ +/-/-
南アフリカ/ 05 Dec 2011/ +/-/-/[* H5N2 in ostriches; 44 outbreaks since 1 Feb 2011, continuing. OIE reports and map ]
ベトナム/ 20 Jan 2012/ +/-/+
[2] インド:Bird flu reappears in Tripura
 情報源 Zeenews、2012年1月26日
[Agartala] から約45kmの Lembucherra area で鳥インフルエンザが再興したことが、26日に当局から発表された。家禽の死亡報告後に実施された血液検体の検査で、H5 亜型鳥インフルエンザウイルスが確認されたことが明らかにされた。2000羽以上のダックなどのトリが処分される予定である。
[3] ブータン Bhutan
 - Free range birds presage spread of H5N1
 情報源 Kuenseonline (Bhutan)、2012年1月28日
Trashigang において家禽を飼育する農家では、タマゴを産めなくなったニワトリを、小屋に閉じこめたり捌いたりするより、放し飼いにする方を選ぶ。世界中の他の地域では、12か月の産卵期間後に産卵する能力が失われたメンドリは、食用に処分されている。[4に記載されている]最近の鳥インフルエンザの例を見ると、Trashigang 村の放し飼いのニワトリには、他のトリにインフルエンザを感染させるリスクがある。当局や獣医師は、村内の野鳥との接触による感染リスクが甚大であるとしている。国内3位の規模の家禽飼育数を有し、固有種や改良種が屋外に放されている ...長文です。
 - 家きん、Bird flu strikes again
 情報源 Meat Trade News Daily、2012年1月25日
ティンプー Thimphu において、 87 例の高病原性鳥インフルエンザ感染が確認された。国道付近の庭先飼育の養鶏場1か所で発生した。1241羽が処分され、この地域で感染する可能性のある他の家禽も処分される予定である。
 - 野鳥 (susp)、Bird flu detected in wild birds
 情報源 Kuenselonline、2012年1月24日
Phuentsholing において、野鳥での鳥インフルエンザ感染の有無に関する調査が行われることになった。the National Incident Command Centre (NICC) for bird flu に対する、先週、18羽の野鳥が同時に死亡したとの報告を受けて実施される。the junction of Rabten workshop and GREF camp 付近で19日、 Phuentsholing などの亜熱帯地域に生息するカラス “house crows”15羽が死亡して発見された