2012年2月1日-2日

狂犬病 米国、生還患者 MMWR
トリパノソーマ症 ドイツ、ケニアから

● 狂犬病 米国
PRO/AH/EDR> Rabies, human, feline - USA: (CA) recovery 2011
Archive Number: 20120202.1031183
 情報源 Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR), Weekly 61(04);61-65 、2012年2月3日
Recovery of a Patient from Clinical Rabies -- California 2011
2011年5月、カリフォルニア California 州の田舎で、8歳の女児が1週間続く進行性ののどの痛み、嚥下困難、体力低下を理由に救急外来に搬送された。弛緩性麻痺と脳炎を発症した時点で、1) 血清および脳脊髄液中の狂犬病ウイルス特異抗体の確認、2) 合致する臨床症状、3) 代わりとなる診断が付かないこと、を根拠に狂犬病 Rabies と診断された。治療的昏睡による治療などの先進的支持療法を受けた。15日目に無事抜管でき、さらに37日後に退院となり、外来でリハビリを続けている。公衆衛生学的調査で、患児の学校に放し飼いでワクチンを接種されていないネコがいることが分かり、感染源と推定されている。このようなネコ数匹が同校で捕獲され、現在監視されているが健康に問題は見られない。ただし、1匹だけ行方不明になっていて追跡できていない。患児の唾液に触れた可能性のある27人が曝露後予防を受けている ... 診断検査、公衆衛生学的調査、編集部注。
厚労省検疫所 FORTH 参照願います。
[Mod.CP- 適切な暴露後接種を行わずに発病した狂犬病患者の生存は、たとえ advanced supportive care が施されたとしても、極端にまれな出来事である。狂犬病ワクチンを接種されていない患者の狂犬病発病後の生還例としては3人目の報告で、advanced supportive care, including therapeutic coma induction を受けての生還は2人目である]

● トリパノソーマ症 ドイツ、ケニアから
PRO/AH/EDR> Trypanosomiasis, human - Germany ex Kenya: Masai Mara
Archive Number: 20120202.1031130
 投稿者 独・Hospital of the J. W. Goethe University、Dr. Timo Wolf、2012年1月31日
1月28日にケニア Masai Mara, Kenya からドイツに帰国した61歳の男性患者は、到着の2時間後から高熱を出し、同29日に自ら病院を受診した。熱帯熱マラリアを疑って治療が開始され、翌日 Frankfurt University Hospital に移送されたが、血液厚層塗抹標本検査、QBC、ギムザ染色検査などで、マラリアではなくトリパノソーマ症 Trypanosomiasis であることが確認され、Suramin による治療が開始された。
臨床症状として、高熱、頭痛、倦怠感が認められた。脛骨部にはっきりとした刺し口 inoculation eschar [scar from insect bite] が確認できた。
この患者は海岸のリゾート地のモンバサ Mombasa でほとんどの日程をすごしていたが、1月18-19日の2日だけマサイマラ Masai Mara のサファリ見学に出かけていた。夜はキャンプで過ごしていた。同行のメンバーの中に、トリパノソーマ症の症状を発症したものはいない。
[Mod.EP- ProMED-mail でケニアのトリパノソーマ症が報告されるのは、およそ11年ぶりである。当時タンザニアの国立公園で感染した旅行者の報告が複数あり、ケニア政府当局は、ケニアへのツェツェバエ tsetse flies の侵入を報告していた]
[Mod.JWー 睡眠病 sleeping sickness と呼ばれる African trypanosomiasis は、tsetse flies の刺咬により感染伝播される]
地理的分布 tsetse fly

● カンピロバクター症 米国(2件)
PRO/AH/EDR> Campylobacteriosis - USA (04): (PA, MD, NJ) unpasteurized milk
Archive Number: 20120202.1031280
 情報源 Public Opinion 、2012年2月2日
メリーランド州保健当局 The Maryland health department により、Scotland 近郊の1か所の農場から出荷された2本の生のミルクで細菌が確認された。2日現在、カンピロバクター症流行 the Campylobacter outbreak による患者数は28 confirmed cases in Pennsylvania, 4 in Maryland, and one in New Jersey の合計35人となっている。流行開始の1月27日に6例の患者が報告されている。検査当局 The Maryland Department of Health and Mental Hygiene Laboratories Administration により、The Family Cow farm で購入された未開封の生ミルクのサンプルからカンピロバクター菌 _Campylobacter jejuni_ が確認されたことが、2日公表された

PRO/AH/EDR> Campylobacteriosis - USA (03): (PA, MD) unpasteurized milk
Archive Number: 20120201.1028720
 情報源 The Patriot-News、2012年1月31日
ペンシルベニア Pennsylvania 州では Chambersburg-area farm 1か所から出荷された生のミルク The Family Cow により、20人がカンピロバクター症 Campylobacteriosis に感染した。いずれの患者もこのミルクを摂取していたが、当局は証拠となる検査結果の確認を待っている。Pennsylvania の16人と Maryland の4人の患者が確認されている。
感染が始まったのは2週間ほど前からで、一部は入院が必要となった。The Family Cow が製造するミルクは、The Healthy Grocer in Hampden Township で販売されたほか、 Cumberland County drop off location の顧客らにも売られていた。同社は自主的に販売を中止しているが、 独自の検査 independent tests では The Family Cow のミルクから問題となる菌は検出されていない、としている

● サルモネラ感染症 米国、英国(2件)
米国
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, serotype Paratyphi B - USA: (PA, SC) pet turtles 2011
Archive Number: 20120202.1031013
 情報源 CDC. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2012; 61(04): 79 、2012年2月2日
Notes from the field: Outbreak of salmonellosis associated with pet turtle exposures -- United States, 2011
CDC はペンシルベニア州保健当局 the Pennsylvania State Health Department と共同で、ペットのカメに関係した、サルモネラ感染症流行 an outbreak of human _Salmonella enterica_ serotype Paratyphi B var. L (+) tartrate + infections の調査を行っている。ずっと以前より、カメがヒトのサルモネラ感染源となることが知られており、特に幼児の感染リスクが高い。甲羅が約10cm未満の小型のカメは、1975年以降米国内で販売が禁止されているが、フリーマーケットや路上で販売されることがある。2010年8月から2011年9月(During 5 Aug 2010 - 26 Sep 2011)に、18州の合計 132 cases of human _S._ Paratyphi B var. L (+) tartrate + infection が報告された。平均年齢は6歳(1-75歳)、66%が10歳未満で、63%が女性だった

英国
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, serotype Newport - UK: (Scotland) watermelon susp.
Archive Number: 20120202.1029457
 情報源 BBC News 、2012年2月2日
5人のスコットランドの、英国全体での感染流行と関係するサルモネラ菌による感染症患者 salmonellosis は、スイカが原因であった可能性があることが、保健当局者から報告された。2011年12月以降、例年より30人多い the _Salmonella [enterica_ serotype] Newport infection が英国全体で確認されており、スコットランドの患者の5人に4人が6歳未満の小児だった。1人は成人である。同じ菌はアイルランドやドイツでも確認されているという。 感染源の調査が続けられる中、スコットランドでは2012年1月の第1週以降、新たな患者は報告されていない。結論を出すには早いが、多くの患者がスイカ watermelon 摂取後に発病したと答えていると疫学コンサルタントが述べた。何万と言うスイカが毎日食べられており、スイカを食べることによる感染リスクは非常に小さいと説明されている

● 鳥インフルエンザ、ヒト ベトナム
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (16): Viet Nam: (ST) fatal
Archive Number: 20120201.1028827
 情報源 Tuoi Ttre News、2012年2月1日
The Mekong Delta's Soc Trang ソクチャン省 当局は、新たに1名の鳥インフルエンザ bird flu [avian A/H5N1 influenza virus infection] による死亡を報告し、2012年のベトナム国内での死者は Kien Giang province での死亡患者と合わせて2人となったことが、政府保健省当局 the Department of Preventive Medicine から明らかにされた。
Thanh Tri district 在住の26歳の女性患者は、1月23日に発熱の症状があるため地方病院を受診し、ウイルス性肺炎と診断され、同25日に Bac Lieu Province General Hospital に搬送されたが、3日後に死亡した。the Pasteur Institute in Ho Chi Minh City [HCMC] で行われた検査で、この患者が、鳥インフルエンザ influenza A virus subtype H5N1に感染していたことが確認された。患者は、自宅付近で大量死した家禽の処分に関わり、感染した肉を摂取していたことが、疫学調査で分かった .....
[Mod.CP- WHO によると、ベトナムでは2003年以降死者61名と、世界で最も鳥インフルエンザによる死者の多い国の1つとなっている。冬季間は、ウイルスの活動性が盛んになる傾向がある。2012年1月初旬以降、Viet Nam's Mekong delta area では、鳥インフルエンザ感染流行の封じ込めのために、3000羽以上のトリが処分されている]

● 腸チフス ジンバブエ
PRO/EDR> Typhoid fever update 2012 (03): Zimbabwe
Archive Number: 20120201.1028608
 情報源 IC News, AfricaAsia 、2012年1月31日
ジンバブエ国内では、1日当たり最大50人の腸チフス Typhoid fever 患者の報告があり、水質の悪化と衛生施設の不備によるとされる感染流行により、これまでに1500人以上が治療を受けたことが、1月31日に保健相から発表された。2011年12月末までに治療を受けた患者は1500人以上に上り、1日平均30-50人の患者が報告されている、と述べられた。
2011年10月後半からの今回の感染流行により、2012年のはじめの3週間で、350人の感染が疑われ、16人が確定診断されている。これまでのところ死者は報告されていない。同相は上下水道管の問題に触れ、公衆衛生インフラの悪化が腸チフスのようなまれな疾患に多くの国民が遭遇する事態につながっている、と述べた。ハラレ Harare やその他の地域でも同じ状況にあると訴えている。

● 炭疽菌入り小包 パキスタン(3件)
PRO/AH/EDR> Anthrax parcel - Pakistan (IS)
Archive Number: 20120201.1028807
 情報源 Pakistan Today、2012年2月1日
Parcel containing anthrax sent to PM house (AFP)
* 小包 Parcel は、米軍がアフガニスタンの駐留軍への物資輸送の積み出しに使用する、パキスタン最大の都市の Jamshoro district から送られている。
* 警察当局は、イスラマバード Islamabad にある首相公邸に送られた小包に、なぜ、どのようにして炭疽菌が混入したかについて、調査中である。
人口1億7400万人の核保有国で、タリバン Taliban との抗争が続き、アルカイダ Al-Qaeda 代表 Osama bin Laden が射殺された国でもある、パキスタンで、政府関係事務所に、炭疽菌が送付された事例が報告されるのは、今回が初めてのことである。"炭疽菌の粉末 anthrax powder が送られてきたのは、約20日前の先月[2012年1月]のことであり、検査機関で、小包に炭疽菌が混入していることが確認されてから、部外に知らせていなかった"、と警察当局は述べた。首都イスラマバードにあり、厳重な警戒態勢にある首相官邸からは、現在のところ検出されていない no immediate confirmation ..... 警察によると、この小包が出されたのは南部シンド Sindh 州の the Jamshoro district で、州都のカラチ Karachi は、米軍によるアフガニスタン駐留軍への物資輸送の拠点となっている .... カラチの北西約180kmにある Jamshoro には、イスラマバードから、炭疽菌送付の情報は入っていない。現地警察当局は、
. "この件に関する捜査担当局からは、何も指示されていない"  と述べている .... 2011年11月、パキスタン最大の新聞社Jang. に対して炭疽菌入りの封書を送付した疑いで。2人の男が警察に逮捕されている。
[Mod.MHJ- 偽の炭疽菌入り封筒はよくあるが、今回は封書内の炭疽[おそらく芽胞 spores]が確認されており、2001年以来の発生となった。真の炭疽菌芽胞 anthrax spores であるなら、遺伝学的解析 genotyping が非常に有用である .... なぜ封書ではなく、小包だったのか? 検査機関に培養のために送られるはずの検体が、間違って the Prime Minister's Office.に届いたとか]

PRO/AH/EDR> Anthrax parcel - Pakistan (02): (IS)
Archive Number: 20120202.1029144
[1] 情報源 Hindustan Times, Press Trust of India report 、2012年2月1日
警察当局は1日、この種の事件としては初めてとなる今回の事例で、南部シンド Sindh province の女性大学教授が、パキスタン首相秘書宛に炭疽菌粉末の入った小包を送付したことを明らかにした。今のところ、被害は報告されていない。Jamshoro University の教授の動機も判明していない ...
[2] 情報源 IOL (Independent Online, South Africa), SAPA (South African Press Association)-DPA (Deutsche Presse-Agentur) report、2012年2月1日
.... 小包が送付されたのは2011年だったにもかかわらず、検査結果がイスラマバードthe Islamabad police に報告されたのは、ようやく2012年1月になってからだった。問題の小包の中の粉末が、炭疽菌であることが確認された。小包は、Jamshoro in Sindh で投函された、と説明されている。
[3] 情報源 News.com.au, Associated Press (AP) report 、2012年2月1日。
[Mod.MHJ- 首相宅に小包が到着したのは2011年10月18日で、2012年1月のうちに、炭疽菌芽胞 _Bacillus anthracis_ spores であることが確認された、ということのようだ。Jamshoro University の女性教授が事情聴取を受けたが、逮捕は発表されていない]

PRO/AH/EDR> Anthrax parcel - Pakistan (03): (IS)
Archive Number: 20120202.1031206
[1] 情報源 The New York Times、2012年2月2日
パキスタンの Yousaf Raza Gilani 首相宛に4か月前に炭疽菌入りの小包 Anthrax parcel が届いていたことを、1日首相報道官が明らかにした。この小包は、2011年10月に保安員によって阻止された。政府系検査機関 The Pakistan Council of Scientific and Industrial Research で、中味の白い粉には炭疽芽胞が含まれていることが確認された ... 当局は、送付人が、南部シンドSindh 州の Jamshoro University の准教授が特定されたとしているが、何学部の准教授が逮捕拘束されたのか、明らかにされていない。
[2] 情報源 AP/The Washington Post 、2012年2月1日
2011年10月に、大学の女性教授が、パキスタンの首相官邸に炭疽菌入り郵便物を送付した疑いがもたれている。動機は明らかになっていない。なぜ発表がこの時期になったかについての、当局からの説明はなかった。
[3] 情報源 The Telegraph (London) 、2012年2月1日

● ポテトの病気、Late blight 英国
PRO/PL> Late blight, potato - UK: strain Green 33
Archive Number: 20120202.1031230
 情報源 Farmers Weekly、2012年1月31日
一般的な殺真菌薬への感受性が低下した、新たな株の potato blight が、英国内で初めて確認された。この The strain "Green 33" はこれまでオランダで確認されていた

● White nose syndrome、コウモリ カナダ
PRO/AH/EDR> White nose syndrome, bats - North America (04): Canada (NB)
Archive Number: 20120202.1029552
 情報源 The Epoch Times、2012年1月31日
New Brunswick 州の研究者が、州内のコウモリに深刻な影響を与えている致死性の真菌が、全国に広がる恐れがあるとして警告を行った。white nose syndrome (WNS) と呼ばれる病気の原因真菌が、新たに3か所で発見された

● コリネバクテリウム症、ウマ 米国
PRO/AH/EDR> Corynebacterium, equine - USA (02): (OK)
Archive Number: 20120202.1028113
 情報源 News 6、2012年1月29日
獣医師らによると、より多くのウマが、オクラホマ Oklahoma 州の干ばつが原因と見られる細菌による病気に罹る可能性がある。ウマからウマに感染が広がる細菌感染症 drought distemper がこれほど多く見られるのは初めてと言い、30年間で 10 例程度だったものが、2012年の the Shawnee area で 60 例が確認されていると述べた .....
[Mod.TG- the bacterium _Corynebacterium pseudotuberculosis_ によるこの感染症は、Pigeon fever, pigeon breast, breastbone fever, dryland distemper, dryland strangles, false strangles, or false distemper などと呼ばれることが多い]

● 鳥インフルエンザ 中国 H5N1、スリランカ 否定(2件)
PRO/AH/EDR> Avian influenza (06): China (HK) H5N1, gull, peregrine falcon
Archive Number: 20120202.1029495
 情報源 Xinhua News Agency 、2012年2月1日
香港当局 The Hong Kong Special Administrative Region government は1日、死亡したハヤブサ peregrine falcon 1羽と、ユリカモメ black-headed gull 1羽の、鳥インフルエンザ the H5 avian influenza virus の検査が陽性となったことを明らかにした。さらに詳しい検査が行われている。1月30日、the park of Seaview Crescent, Man Tung Road, Tung Chung, と Chun Yin Square Playground, Yuen Longで、それぞれ死亡した peregrine falcon と black-headed gull が発見された。 ハヤブサ Peregrine falcons が冬季に香港に現れることはまれである、一方、ユリカモメ the black-headed gull は、よく見かけられる渡り鳥 common visitor である。ハヤブサが死亡していた場所の周辺3km以内に家禽農場はないが、カモメの発見された場所の3km圏内には4か所の養鶏場がある。当局による、鳥インフルエンザ症状による異常なニワトリの死亡は確認されていない。
[Mod. PMB- 2011年12月以降、香港で家禽と野鳥のH5N1感染流行が発生している。ハヤブサ The peregrine falcon (_Falco peregrinus_) は、幅広い地域に生息するハヤブサ科 the family Falconidae の猛禽類で、この地域では通常、常駐して繁殖を行う breeding resident が、冬に香港 Hong Kong で見かけられることはめずらしい。ユリカモメ The black-headed gull (_Chroicocephalus [=Larus] ridibundus_) は欧州とアジアの広い地域で繁殖する、小型のカモメで、カナダ東部沿岸にも生息する。ほとんどが冬季には南を目指して渡りを行うが、欧州最西部の温暖な気候地域に棲む一部のトリは常在 resident している。非常に H5N1 感受性が高いため、長い距離をウイルスを保有して渡りを行った可能性は低い]
 [Mod.JWー ハヤブサの生息範囲は半径15マイルなので、中国本土から飛来したものだろう]

PRO/AH/EDR> Avian influenza (05): Sri Lanka, NOT
Archive Number: 20120202.1029336
 情報源 Daily News (Sri Lanka)、2012年2月2日
調査の結果、 1月30日に the Bingiriya area から報告されていたニワトリの大量死[20120201.0243]の原因は、鳥インフルエンザではないことが確認されたことが、動物衛生当局Animal Production and Health Department director general から報告された。

● ランピースキン病 ザンビア
PRO/AH/EDR> Lumpy skin disease, bovine - Zambia: (Southern)
Archive Number: 20120202.1029424
 情報源 Zambia Daily Mail, Zambia News and Information Services (ZANIS) report、2012年1月31日
致死性の家畜の病気、ランピースキン病 lumpy-skin disease [LSD] が、 Gwembe district in Southern Province の約2000頭のウシに壊滅的な打撃となる可能性が懸念されている
[Mod.AS- "Deadly" and "wipe out" は言い過ぎ]。これまで、Chisanga and Chipepo areasでの発生が報告されていたが、現在は、地域全体に広がっている]

● ブルセラ症 米国、カナダ(2件)
PRO/AH/EDR> Brucellosis - USA: (Gulf Coast) cetaceans, susp, RFI
Archive Number: 20120201.1028538
 情報源 WWLTV, Eyewitness News 、2012年1月27日
水族館 the Audubon Aquarium of the Americas 所属で the Louisiana Marine Mammal and Sea Turtle Rescue Program の活動も行っている人物が、先週 [week of 15 Jan 2012]、Grand Isle 付近で3頭のイルカの死体を発見し、死後剖検を行った .... 異常な数の死亡であるため詳しい検査が行われた。2012年1月はじめより、14頭の海洋哺乳類、うち12頭はイルカ、がメキシコ湾北部の沿岸で発見され、死亡したイルカの半数が the Louisiana coast に打ち上げられた

PRO/AH/EDR> Brucellosis, cervid - Canada: (NU) caribou
Archive Number: 20120201.1028114
 情報源 CBC (Canadian Broadcasting Corporation) News 、2012年1月27日
Southampton Island [Nunavut] のカリブー The caribou herd は、1950年代に一度絶滅 wiped out したが [個体数が回復した後] 再び絶滅する恐れがでてきた。野生動物学者の1人は、ハドソン湾の入り口にあるこの島の群れは、病気と行き過ぎた狩猟により危機に直面していると指摘している。2000年に、ブルセラ症と呼ばれる、妊娠に関係する病気 reproductive disease が発生し、妊娠率が80%からおよそ30%に低下した

● 犬ジステンパー 米国
PRO/AH/EDR> Canine distemper, wildlife - USA (02): (CA California) desert kit fox
Archive Number: 20120201.1028405
 投稿者 米 ・ UC Davis Wildlife Health Center、Deana Clifford, DVM, MPVM, PhD、2012年1月30日
20120128.1024678 に関し。
最新情報として: The CA Dept of Fish and Game は the University of California Davis, Cornell University, University of Illinois, and the Integral Ecology Research Center などの協力を得て、ウイルス the canine distemper virus infection in this species の解析を行っている

● 鳥インフルエンザ スリランカ LPAI
PRO/AH/EDR> Avian influenza (04): Sri Lanka (NW) LPAI, susp, RFI
Archive Number: 20120201.1028355
 情報源 ColomboPage、2012年2月1日
スリランカ保健省は、Bingiriya (Kurunegala, in the North Western Province) の1農場において、感染によると見られる家きんの大量死が発生したことを受け、鳥インフルエンザ Avian influenza の疑いがあるとして注意を呼びかけている。死亡したうちの1羽に鳥インフルエンザの症状が見られたとしている。H5N1より毒性の弱い鳥インフルエンザによる死亡である、と動物衛生当局長が述べている

● シュマーレンベルグウイルス 欧州
PRO/AH/EDR> Schmallenberg virus - Europe (13): update, international aspects
Archive Number: 20120201.1027941
[1] 英国: update
Schmallenberg virus: further UK testing results

 情報源 AHVLA (Animal Health and Veterinary Laboratories Agency) - DEFRA (UK Department for Environment, Food, and Rural Affairs) 、2012年1月31日
[As of the week ending 25 Jan 2012] 、Norfolk, Suffolk, Essex, Kent, and East Sussex [England] から提出された11検体で、Schmallenberg virus が検出されている
[2] ロシア: concerns, import restrictions
On the outcome of negotiations of Rosselkhoznadzor relating to the massive outbreak of a new animal disease caused by Schmallenberg virus [SBV]
 情報源 Rosselkhoznadzor (Federal Service for Veterinary and Phytosanitary Surveillance, Russia) news release [in Russian]、2012年1月31日
遺伝学解析 Genetic analysis により、SBV はブニヤウイルス科 the Bunyaviridae family、オルトブニヤウイルス属 genus _Orthobunyavirus_ に分類され、世界の離れた地域の反芻動物だけで確認されていた外来ウイルスの Akabane virus と関係するウイルスであることが示されている。吸血性の昆虫 blood-sucking insects が運んできたものと考えられ、出産前の発達段階で母子垂直感染 transmitted from mother to offspring during its prenatal development が起きている。現在、オランダ、ベルギー、フランス、英国で感染流行が発生している。 the Dutch National Institute for Health and the Environment and by the European Centre for Prevention and Disease Control は、ヒトへの感染も否定できないものの、可能性は低いと考えている
[3] EFSA statement
EFSA requested to support EU with work on Schmallenberg virus
 情報源 : EFSA (European Food Safety Authority) news release 、2012年1月31日
動物衛生と健康に重要な責務を有する欧州食品安全局 The European Food Safety Authority (EFSA) に対し、 the European Commission は、 the "Schmallenberg" virus [SBV] からの想定されるリスクについて、至急、科学的ならびに技術的な支援を行うよう要請されている。
[4] フランス: update
 情報源 French Ministry of Agriculture and Fishing [in French]、2012年1月31日
6 departments of the North of France (departments No 52 [Haute Marne], 54 [Meurthe-et-Moselle], 57 [Moselle], 62 [Pas de Calais], 76 [Seine Maritime], and 80 [Somme]) のヒツジで、Schmallenberg virus が確認されている。
[5] ドイツ update
Current information on SBV, last updated 31 Jan 2012
 情報源 FLI (Federal Research Institute for Animal Health, Riems, Germany) 、2012年1月31日
ドイツ国内でこれまでに 186 holdings において SBV の検査が陽性となった; 7 cattle holdings, 172 sheep holdings, and 7 goat holdings 。 発生のあった地域は、 North Rhine-Westphalia (5 cattle, 104 sheep, 3 goat holdings), Lower Saxony (1 cattle, 35 sheep, 2 goat holdings), Hesse (12 sheep, 1 goat holdings), Rhineland-Palatinate (1 bison, 2 sheep holdings), Baden-Wuerttemberg (1 goat holding), Brandenburg (3 sheep holdings), and Thuringia (1 sheep holding) [see map] 。
[Mod.AS- SBV に似た Akabane disease は反芻動物の胎児の病気で、胎児を死亡させることがある。生存した場合、ウイルス血症の時期に最も活動的な発達段階にある、ほとんど全身の組織が影響を受ける可能性がある。基本的には、妊娠初期の中枢神経系 the CNS systemと、妊娠後期の筋/骨格系の組織の奇形であり、出産時もしくは出産後に明らかになる。SBV に関する The 1st scientific paper が、 "Ahead of Print/In Press Dispatch": Novel _Orthobunyavirus_ in Cattle, Europe, 2011. Emerg Infect Dis. 2012 March; 18(3).として上梓された。
要約 
"2011年にドイツとオランダで原因不明の子牛の疾患が報告され、臨床症状としては、発熱、泌乳量減少、下痢などの症状が認められた。Metagenomic analysis により、新型ウイルス a novel orthobunyavirus であることが確認され、感染動物の血液からも分離された。感染発生地域内で生まれた、奇形のある新生動物を検査するサーベイランスが開始された."]

● 口蹄疫 モンゴル 2010年
PRO/AH> Foot & mouth disease - Mongolia: 2010, St. O, antelope, epidemiology
Archive Number: 20120201.1027801
 情報源 EurekAlert via USAHA News Alert、2012年1月30日
Livestock, not Mongolian gazelles, drive foot-and-mouth disease outbreaks
地球上で最も数が多い大型陸上動物の1つである、モンゴルガゼル Mongolian gazelles は、アジアの野生動物及び家畜の脅威となっているウイルス感染症の、口蹄疫 foot-and-mouth disease (FMD)の保有宿主ではないことを裏付ける証拠が、 the Wildlife Conservation Society の専門家らから報告された。モンゴルにおける口蹄疫感染流行により、家畜のヒツジ、ヤギ、ラクダ、ウシとともに、モンゴルガゼルにも感染が及んでいる。人口のおよそ1/3が、生計を畜産業に直接頼っている国で、FMD 感染流行の影響は深刻である。 "Serosurveillance for Foot-and-Mouth Disease in Mongolian Gazelles (_Procapra gutturosa_) and Livestock on the Eastern Steppe of Mongolia,"とのタイトルで、1月号の the Journal of Wildlife Diseases に掲載された ...著者の紹介 ... モンゴルガゼルは、中型の antelope で、おしりにハート型の白い毛のパッチがあり、世界最大の手付かずの温帯草原と考えられている、モンゴル東部の広大なステップ一帯を群れで移動する。 oil, gas, and minerals.探査による、様々なストレスに晒されている。FMD ecology におけるガゼルの役割を調査するため、10年間にわたって研究が続けられていた。2005-2008年の調査に基づく今回の研究では、the foot-and-mouth virus (FMDV) 抗体を調べる目的で、36 gazelle calves and 57 adult gazelles から血液が採取された。
Full text 

● 豚熱 グアテマラ、ベリーズ
PRO/AH/EDR> Classical swine fever, porcine - Guatemala (OIE), Belize alert
Archive Number: 20120201.1027939
(1) グアテマラ Guatemala, OIE update
Follow-up report No. 6 (Final report)
 情報源 OIE, WAHID 、2012年1月17日
感染開始時期 2011年10月31日、同12月12月14日終息。
前回流行時期 2010年2月7日
原因ウイルス Classical swine fever virus
(2) ベリーズ Belize alert
Belize Threatened By Classical Swine Fever
 情報源 The Belizean、2012年1月27日
ベリーズ政府農業衛生当局 The Belize Agricultural Health Authority (BAHA) and the Ministry of Agriculture and Fisheries は、隣国グアテマラで発生した豚熱感染流行 massive outbreak of Classical Swine Fever Disease in pigs.に対する注意喚起を行った。グアテマラでは、全国で7000頭以上のブタが感染し、廃棄処分された。 ベリーズは、この疾患の清浄国であり、ブタ以外には感染しない .....