2012年2月12日

ニパウイルス脳炎-バングラデシュ
ロタウイルス感染症-米国
腸チフス-ジンバブエ、インド 

● ニパウイルス脳炎-バングラデシュ
PRO/AH/EDR> Nipah encephalitis, human - Bangladesh: (JI)
Archive Number: 20120212.1040138
 情報源 BD News 24 、2012年2月7日。
政府当局が、感染力が強く致死性でもあるニパウイルス Nipah virus 制圧に取り組む中、保健相は、人々が伝統的な掟を破ってまで健康アドバイスを受け入れようとはしていないと述べた。専門家は、生のナツメヤシの樹液やジュース raw date sap, or juice を飲まないようにするだけで、ウイルス感染を防ぐことができるとしている。しかし "バングラデシュ農村部では古くからの習慣となっているため、人々は、毎年行っているこのような呼びかけを聞こうとはしない" と、北部の the district of Joypurhat における the Nipah outbreak situation のブリーフィングの中で説明した。2012年になって初めての発生となった1月の Joypurhat での流行では、患者6人全員が死亡した。2月7日現在、当初は原因不明とされた2001年の発生以降、ニパウイルス感染による死者は208人中157人となっている。発症すれば治療法はなく、致死率は75%以上であり、2011年及び2012年は100%であった。インドの国境地帯においても発生が疑われているが、インド政府当局から感染を確認したとの報告はない ... ニパウイルス感染についての解説。
[Mod.TY- バングラデシュにおいてニパウイルス Nipah virus 感染患者が散発性に発生しており、最も新しい2011年の大流行は同じくこの時期に起きている。From 31 Jan - 5 Mar 2011 に Rangpur region で発生した流行により、乳児から成人女性まで35人が死亡した (20110308.0756)。研究者らが住民たちと協力して、現地の素材を使ってスカート a type of "skirt" [囲い?]を造り、ナツメヤシの樹液を集めたカメ jars に、コウモリが近づけないようにする工夫を行っている。特にコウモリがウイルスを排出する妊娠授乳の時期に、このような単純な方法を一般市民に広めなければならない]

● チクングニア熱-マレーシア
PRO/EDR> Chikungunya (03): Malaysia (SL ex PK)
Archive Number: 20120212.1040110
 情報源 Yahoo News、2012年2月12日。
パンコール島 Pangkor island in Perak(ペラ州)から戻った、セランゴール Selangor の大学生と教師ら22人が、チクングニア熱 chikungunya [virus infection] 検査で陽性となった。Kuang に戻った1週間後から、発熱、頭痛、咳、身体や関節の痛みが始まった ...

● ロタウイルス感染症-米国
PRO/EDR> Rotavirus - USA: (NC)
Archive Number: 20120212.1040068
Rotvirus outbreak in Laurinburg
 情報源 Laurinburg Exchange、2012年2月10日。
the Scotland Memorial Hospital の関係者らは、この地域内で数週間前からロタウイルス Rotavirus 感染症 rotavirus [infection] の症例が増加し、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状が認められていると報告した。"細菌感染の流行ではなくウイルスによるもので、広範囲の地域で発生し学齢期から中年成人まで発症が見られる。ウイルス感染が起きている場所では、かなりの発生があるが、症状は不快であるものの恐れる必要はない。ノロウイルス Norovirus とは違う" と、同病院の救急センターの医師が述べた ...
[Mod.CP- ロタウイルス Rotavirus は胃腸炎の原因ウイルスで、その感染症 Rotavirus disease は、激しい水様性下痢、発熱、腹痛を引き起こす。世界中の乳幼児の重症下痢症の最も多い原因であり、脱水症に至る可能性がある。毎年、50万人以上の5歳未満の乳幼児が死亡する。Laurinburg の感染流行は、地域に限局し、小児だけでなく成人も感染している点で典型的ではない。小児では、下痢症の発症の前後いずれでもウイルスを排泄し、容易に感染が拡大する。家族内での感染も起こる。現在有効なワクチンが存在する]

● 麻疹 (07)
PRO/EDR> Measles update 2012 (07)
Archive Number: 20120212.1040039
[1] ウクライナ Ukraine:More measles cases reported in Ukraine
 情報源 Ukraine Radio、2012年2月8日。
2012年のウクライナ国内の麻疹感染者数が2826人となった。多くは西部 Lviv region の患者である。キエフ Kyiv の患者数は、6日までで22例である
[2] ロシア Russia (South - Volgograd, the Stavropol region, Chechnya & North Ossetia):A measles outbreak in southern Russia has affected 100 people and caused one death
 情報源 Life News [In Russian]、2012年2月6日。
発生地域は、 Volgograd, the Stavropol region, Chechnya and North Ossetia に及んでいる。麻疹感染で入院となった、6人のthe Volgograd region の住民のうち、小児1人が死亡した。チェチェン共和国 the Chechen Republic では 25 cases、北オセチア North Ossetia とストラスブール Stavropol では 37 例が確認されている ... 長文。
HealthMap of Russia http://healthmap.org/r/1MnT 
[3] 英国 UK
 - (England - Bristol):Rise in measles cases in Bristol 'unprecedented'
 情報源 BBC News Bristol、2012年2月8日。
the Bristol area の医師らは、2010年は5例であった the greater Bristol area 内の麻疹感染患者が、2011年に30例であったことを懸念している ...
 - (England - South West (Bristol, Bath, North Somerset):Measles Cases On The Up
 情報源 106 Jackfm radio, Bristol、2012年2月9日。
保健当局 NHS [National Health Service] Bristol, Bath and North Somerset は、 the South West 全域で、多数の麻疹感染が確認されていることに注意するよう呼びかけている。 the former Avon area の2010年の麻疹感染は5例だったが、2011年、30例に増加した。半数以上が、16歳未満の小児だった ... Bristol の5歳児のおよそ1/4が、 2 doses of the vaccine ワクチンを受けていない
[4] 米国 USA
 - (Indian):Two measles cases confirmed in central Indiana
 情報源 wthr.com Indianapolis、2012年2月8日。
 - (Indiana):Super Bowl Village visitors on Friday may have been exposed to measles
 情報源 WISHTV 8、2012年2月8日。
[5] インド India (Himachall Prades)
先週、3 blocks of Sirmaur district で、50人以上の小児が麻疹に感染した
[6] オーストラリア Australia (South Australia):Alert issued over 2nd measles case
 情報源 7 News, Adelaide、2012年2月8日。
アデレード Adelaide の44歳の女性1名が、麻疹感染と診断され、2週間前に報告された1例目との関連性があるものと見られている... 女性の立ち寄り先など。

● 腸チフス-ジンバブエ、インド 
PRO/EDR> Typhoid fever update 2012 (05): Zimbabwe, India
Archive Number: 20120212.1039842
[1] ジンバブエ Zimbabwe - Harare
 情報源 Eyewitness News、2012年2月11日。
ハラレの治安裁判所 The Harare Magistrates Court は、判事5人と20人の職員らのチフスと見られる感染 suspected typhoid が発生し閉鎖されている。ジンバブエは、2011年11月以来感染流行に苦しんでいるが、現在までのところ発生は the western suburbs に限られていた。the central business district での発生は、ジンバブエにとって悪い知らせである
[2] インド India (Himachal Pradesh)
 情報源 The Times of India、2012年2月10日。
ヒマチャルプラデシ Himachal Pradesh 's Mandi district のある村で、15例以上の typhoid patients が報告されていることが、10日、保健当局から発表された。水道水の汚染が原因と見られている。この24時間に Nau Pnau village の30人に、嘔吐と高熱の症状が見られ、うち16人が typhoid と確定診断された。

● 食中毒-メキシコ
PRO/EDR> Foodborne illness - Mexico (02): (GR), staphylococcal enterotoxin
Archive Number: 20120212.1039841
 情報源 El Universal [mach. transl.]、2012年2月11日。
Guerrero の保健当局により、エッグ入りタコライス the food taco rice with egg から検出されたブドウ球菌 _Staphylococcus aureus_ が、会合に出席した Chilapa 市内の16 communities の709人の食中毒の原因であることが判明した

● 黄熱-セネガル
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Africa (22): Senegal, RFI
Archive Number: 20120212.1039657
41 teams mobilized to fight against yellow fever
 情報源 Agence de Presse Senegalaise [Trans.]、2012年2月10日。
保健当局者によると the Medical Region of Kedougou が黄熱ワクチンキャンペーンを実施する。3例の黄熱感染例 3 cases of yellow fever が確認されており、"3つの地域 health districts - Kedougou, Saraya and Salemata - の全住民は、妊娠女性と生後9か月未満の乳児および10年以内に接種を受けた場合を除いて、接種対象とされる
[Mod.TY- 2011年10月に the Kedougou Medical Region で黄熱感染が発生した。上記の報告は、2011年の報告と同一の症例である可能性がある。The health districts of Kedougou and Saraya では、2007年12月に一斉ワクチン接種キャンペーンが実施されており、カバー率はそれぞれ 94.9 % and 94.8 % だった。保健省は mid-December 2011に、 Kedougou, Saraya, and Salemata health districts において、妊娠女性を除く the non-vaccinated individuals aged 9 months and above へのワクチン一斉接種を計画しており、上記は以前に予定されていたが、時期が遅れたものではないだろうか]

● A 型肝炎-オランダ (02) 食品関連の疑い
PRO> Hepatitis A - The Netherlands (02): possible food-borne outbreak
Archive Number: 20120212.1039877
20120211.1039190 に関し。
 投稿者 "Dr.Steve Berger" 、2012年2月11日。
オランダ及び周辺諸国のA 型肝炎発生率は、1990年代以降減少傾向にあった

● バナナの病気、Bunchy top-マラウイ
PRO/PL>  banana - Malawi: (RU)
Archive Number: 20120212.1040179
Banana disease attacks Rumphi
 情報源 The Daily Times、2012年2月10日。
Rumphi において、バナナ・バンチートップ病 outbreak of banana bunchy top が報告されている ...
[Mod.DHA- _Banana bunchy top virus_ (BBTV) は、the genus _Babuvirus_ の唯一のメンバーであり、_Musa_ species. だけに感染する、バナナの最も深刻な病気の原因となる]

● サトウキビの病気、さび病-オーストラリア
PRO/PL> Orange rust, sugarcane - Australia: (QL), new strain susp
Archive Number: 20120212.1040137
Orange rust spotted in crops

 情報源 Daily Mercury、2012年2月9日。
2000年、サトウキビ Mackay's sugarcane crop に甚大な被害をもたらせた真菌によるさび病が、クイーンズランド Queensland crops の作物に再び発生し始めた。2000年のあと、栽培種が the Q124 variety から、現在は24%を占める Q208 に切り替えられている ...
[Mod.DHA- Orange rust of sugarcane は真菌の _Puccinia kuehnii_ を原因とし、収穫に大きな被害をもたらせている]

● 鳥インフルエンザ (15) WHO 会合
PRO/AH> Avian influenza (15): WHO Meeting on H5N1 virus research
Archive Number: 20120212.1039996
20120210.1038410 に関し。
 投稿者 米・ Georgetown University Medical Center、Daniel R. Lucey, MD, MPH、2012年2月10日。