2012年2月8日-10日

◎ キャサヌール森林病 インド
紅斑熱 アフリカ

◎ キャサヌール森林病 インド
PRO/AH/EDR> Kyasanur Forest Disease - India (KA)
Archive Number: 20120210.1038724
[1] 12月と1月で6例:IBN、2012年2月3日
保健当局 Department of Health and Family Welfare of Shimoga は、1月17日に Konandur hobli of Tirthahalli taluk で1名がキャサヌール森林病 Kyasanur Forest disease (KFD) のため死亡したことを確認した。2011年12月と2012年1月に検査された30検体 the 30 blood smears [whole blood or serum samples?] のうち、6検体 (5 cases tested positive for KFD at Shimoga's Virus Diagnostic Laboratory and one case at National Institute of Virology, Pune) が KFD [virus or antibody?] であることが確認されたことを明らかにした。
(Chittinakoppa, Hirekallalli, Chickakallalli, Kadegodu and Agashinakoppa of Konandur hobli から報告されている) 6人の KFD 患者のうち、死亡したのは65歳の患者で、あとの5人は回復している。
[2] 9検体陽性、住民にワクチン接種:IBN、2012年2月10日
Theerthahlli taluk において、15日間で9人が Monkey disease とも呼ばれる Kyasanur Forest disease (KFD)と診断された。Kyasanur Forest Disease は南アジア常在のダニが媒介するウイルス出血熱で、黄熱やデング熱などと同じフラビウイルス科 the family flaviviridae に属するウイルスの感染が原因となる
"バンガロール Bangalore で検査された89検体中9検体が陽性であった" と Shimoga Zilla Parishad CEO Sanjay Bijjur が答えた。14日までに、Konandur, Hombuja and Rippenpet の住民全員に対する KFD vaccine 接種が完了すると説明した。十分なワクチンと移動手段が確保されていると述べた。
[Mod.TY-  KFD cases が7日間で3人増えている。the Shimoga district in Karnataka state を中心 an endemic focus for KFD virus に流行しているようである。2011年及び2009年にヒトの感染例が発生している。
Mod.CP の秀逸な comment (20090302.0860) より:
"キャサヌール森林病 Kyasanur forest disease (KFD) はフラビウイルス科 the family _Flaviviridaeis のキャサヌール森林病ウイルス Kyasanur forest disease virus (KFDV) の感染を原因とする。 KFDV は1957年にインド Karnataka (旧 Mysore) 州の病気のサルからの分離により確認された。
主な保有宿主は小型げっ歯類であるが、トガリネズミ shrews、コウモリ、サルなどもウイルスを保有する。感染性ダニ infected tick (_Haemaphysalis spinigera_ is the major vector) の刺咬により伝播される。ヒトの感染は、ダニの刺咬、もしくは病気または死亡して間がないサルなどの感染動物との接触による。ヤギ、ウシ、ヒツジなど大型動物も KFD に感染することがあるが、感染伝播に重要な役割を果たすことはない。また、これらの感染動物から取った殺菌されていないミルクにより、感染伝播が起きた証拠もない
基本的に the Shimoga and Kanara district で発生し、乾季の森林内で曝露のあった若年成人に多い疾患である。3-8日間の潜伏期間の後、 KFD は突然、発熱、頭痛、激しい筋肉痛、咳、脱水、消化器症状と出血の症状が現れる。異常な血圧低下、血小板・赤血球・白血球減少が認められることもある。発症から1-2週間後に、一部の患者は後遺症なく回復する。しかし、多くの患者は2相性の経過をたどり、第3週目のはじめから第2波の症状が始まる。この中には発熱と脳炎の症状が含まれる。
診断は血液中のウイルスの分離、または血清 enzyme-linked immunosorbent serologic assay[ELISA] 検査による。
年間約400-500名の KFD が発生し、致死率は 3-5%である(一部は the CDC fact sheet から引用した)"
KFD virus とその亜種 its variants は、インドだけにとどまらない、より広い地域で確認されている。 A variant of KFD virus である Alkhurma virus はサウジアラビアで分離されている。発熱患者から分離された Nanjianyin China virus isolate の遺伝子塩基配列は、KFD virus に非常に高い相同性を有していた。 20090303.0871 において "... 2002年、the Andaman and Nicobar Islands の住民の 22.4 % が、血清中の抗 KFD 抗体陽性であることが分かった" 、 "インド国内で、安全で有効な不活化ワクチンが入手可能である"と述べられている]

● 紅斑熱群リケッチア症 中国、南アフリカから
PRO/EDR> Spotted fever rickettsiosis - China: HK SAR ex S. Africa
Archive Number: 20120210.1038268
 情報源 Hong Kong New Yahoo [Trans.]、2012年2月10日
父親とその娘が南アフリカ旅行からの帰国後に spotted fever と診断された。当局 The Centre for Health Protection は、2011年12月に南アフリカを旅行したこの5人家族のうち、父親と娘のうちの1人がダニ刺咬を受けていたことを明らかにした。香港 Hong Kong に帰国した4日後に、父親が頭痛を訴え、痂皮 an eschar が確認された。娘にも eschar[s?] とリンパ節腫脹 lymphadenopathy が認められた。近医での治療により状態は安定しており、入院を必要としなかった。検査機関において、紅斑熱 spotted fever の感染が確定診断された。母親ともう1人の娘も同様の症状が見られたが、より軽症だった。治療により完治している。
[Mod.LL- Rickettsioses は節足動物媒介性疾患で、大まかに、チフス、発疹チフス、紅斑熱群に分けることができる。
振り返ってみると、長年 ProMED-mail が機能している中で、アフリカ由来の紅斑熱群の感染が報告されたのは今回が初めてであることに驚きを感じる。Freedman, et al が、途上国への旅行者の中でリケッチア症はマラリアに次いで2番目に多く、デング熱や腸チフスより多いことを報告しているにもかかわらず、これが事実であった。
アフリカでは長い間、_R. conorii_ による地中海紅斑熱 Mediterranean spotted fever が、リケッチア性疾患の中で優位を占めると考えられてきた。1992年に African tick bite fever の患者から _R. africae_ が分離されたことで、間違いなくサハラ以南の rickettsial infection の中で最も多い(clearly the most prevalent cause) 疾患であることが知られるようになり、実際南アフリカの、とりわけ Kruger National Park への旅行者から、数多く報告されるようになった ... 
[文末で紹介されている6編の参考文献の1つで]  _R. africae_ infection の臨床所見の1つとして、1つではなく複数見られる痂皮 eschars (タシェノワール a tache noir と呼ばれる病変) の重要性が強調されている]

● 梅毒 カナダ
PRO/EDR> Syphilis - Canada: (NB)
Archive Number: 20120210.1038543
[1] 2010年から2011年に、20-24歳で倍増:The Brunswickan、2012年2月8日
州保健当局 New Brunswick [Canada] Public Health は、州内の梅毒 syphilis cases 患者数が増加していることを明らかにした。The Student Health Centre にも多数の新たな感染者が受診している。"the Student Health Centre の医療従事者らは、性行為感染症 STIs [sexually transmitted infections] の発生率の変化は感じていないが、例外的に、梅毒患者を診察することが多くなっている" と述べた ... 2010年から2011年にかけて、20-24歳の年齢層の梅毒の発生率はおよそ2倍に増えている ...
[2] 2011年6月の報告:New Brunswick Disease Watch Bulletin. Office of the Chief Medical Officer of Health. Second Edition, 2011、2011年6月
New Brunswick (NB) [Canada] では梅毒流行が続いており、2011年は3月17日時点で、14例の新規患者が報告されている。2010年の州内の総患者数は37例であり、2008年以前は年間5例未満だった ... 流行は、2009年後半から2010年にかけて the Moncton area で始まったが、最近では the Fredericton region へとシフトしている。 Saint John and northern New Brunswick でも散発的な報告がある。An epidemic curve is shown in Figure 2 [available at the website.]。患者の大部分は、依然として男性同性愛者 sex with men (MSM) だが、少数ながら、2名の妊娠女性を含む女性患者も報告されている。 20-24 and 40-44 years の患者が多く、平均年齢は 33.7 years (range: 17 to 60 years)。患者の多くが、いきずりや名前の分からない相手を含む、複数の性的パートナー がいると申告している。5例には、HIV との重複感染があった ... MSM 以外のハイリスクグループは、性風俗労働者とその雇い主、注射薬物常習者で、一部地域のアボリジニ Aboriginal people でも異常に高い割合の感染が確認されている ...
参考項目 20081112.3561

● アニリン中毒 米国、中国から
PRO/EDR> Aniline toxicity - USA ex China: internet sales
Archive Number: 20120210.1037949
 情報源 MMWR、2012年2月10日
2011年8月、オレゴン Oregon 州の男性2名が、インターネットを通じて購入した娯楽用の精神刺激剤 psychoactive stimulant の 2C-E (4-ethyl-2,5-dimethoxyphenethylamine) 入りとされる液体を摂取した15分後にチアノーゼの状態となり、遷延性メトヘモグロビン血症と溶血性貧血症の治療を受けることになった ... Food and Drug Administration (FDA) により、メトヘモグロビン血症を引き起こす事が知られている工業用溶剤のアニリン aniline であることが同定された。患者の1人は、中国の製薬会社のインターネットサイトから購入したと報告している。他の患者発生は確認されていない ... 症例報告(メチレンブルーによる治療、患者管理など)

● レジオネラ症 スペイン
PRO/EDR> Legionellosis - Spain (03): (AN Alicante) hotel
Archive Number: 20120210.1037995
 情報源 Laverdad.es [in Spanish]、2012年2月9日
英国保健当局は、2012年1月3-24日の間に the Calpe Hotel に滞在した1名が、同ホテルに関係する、新たなレジオネラ症 Legionellosis 感染患者であることを確認した ... これまでに16例の感染が報告されている。いずれも現在入院中であるが、状態は安定している。16人のうち、12人は英国、4人はスペイン(従業員3人と旅行客1人)の患者で、年齢は44歳から88歳である。
関連項目 20120203.1031069

● インフルエンザ ベトナム
PRO/AH/EDR> Influenza (09): Viet Nam, new strain?, RFI
Archive Number: 20120209.1037688
 情報源 VOV - Voice of Viet Nam 、2012年2月9日
New strain of swine flu detected
保健省は、ホーチミン市パスツール研究所 the Ho Chi Minh City Pasteur Institute の話として、新たなブタのインフルエンザ a new kind of porcine A/H3N1 influenza virus の発生が確認されたことを明らかにした。このウイルスは、ブタの A/H1N1 influenza virus と the A/H3N2 influenza virus が組み合わさったもの[再集合?] と見られている。保健当局が、A/H3N2 influenza virus of porcine origin の感染患者10人を調べたところ、このうち3人には、病気のブタとの直接の接触が確認されなかった。このため、これまでブタからヒトへの感染に限られていたが、ヒトの間で感染伝播する、 the [porcine] A/H3N2 strain の変異が発生した可能性を除外できない、としている。しかし、ウイルスの変化は小さく、病原性が低く薬剤耐性もないため、警戒すべきレベルではない、と述べられている。The HCMC Pasteur Institute の関係者は、小さな変化に対しては、インフルエンザワクチンで対処できるとしている。
[Mod.CP- 感染伝播能力を得た swine H3N2 virus の変異と述べられている]

● A 型肝炎 メキシコ(2件)
PRO/EDR> Hepatitis A - Mexico: (MC) school children
Archive Number: 20120208.1036246
 情報源 Mimorelia.com [in Spanish]、2012年2月6日
A 型肝炎感染流行 outbreak of hepatitis A により、 the "El Colegio" community (Tarimbaro Municipality, Michoacan) の、0歳から12歳までのおよそ100人が感染した。住民ら El Colegio inhabitants に不安が広がっている ... 初めて患者の報告があったのは2011年9月の地元の高校で、その後幼稚園、小学校などから、数週間に多数の患者が報告されるようになった ... コミュニティに飼われている、多数のイヌの糞が乾燥して風に飛ばされることも関係しているかもしれない、と述べられている

PRO> Hepatitis A - Mexico (02): (MC) school children
Archive Number: 20120209.1037612
 投稿者 Jose Campione, MD, PhD、2012年2月9日
”1戸当たり平均 3頭という、コミュニティ内のイヌの多さが、感染流行に関係する可能性も否定できない” 、”路上のイヌの糞が乾燥し、風でウイルスが運ばれ、食品を汚染した” と述べられている。canine adenovirus (CAV-1) による、感染性イヌ肝炎が、他の動物種にも感染する可能性はあるが、知りうる限りでは、ヒトに病原性を示した例はない。一方、 Human hepatitis A は、人獣共通感染症ではない ..... the large population of dogs in this community は、交絡因子 confounding factor 以上になり得るかもしれないが、前稿にあるような感染流行の原因ではない。

● 鳥インフルエンザ、ヒト エジプト
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (10): Egypt (DQ Dakahlia), susp.
Archive Number: 20120209.1037524
 情報源 bikyamasar、2012年2月9日
Under the radar, bird flu arrives back in Egypt
1月の新しい議会が注視される中、鳥インフルエンザ 13 cases of the H5N1, or bird flu, [avian A/(H5N1) influenza virus infection] がエジプトから報告された。保健省によると、カイロ Cairo の北に位置する Delta city の Mansoura にある病院 the Mansoura Chest Hospital では、鳥インフルエンザ感染が疑われる13人が治療を受けている。このうち2人の感染が確定診断され、残りの患者の検査が現在行われている ..... possible outbreaks と、Cairo の2歳の女児1名と Fayoum の31歳男性1名の2人の死者発生を受け、エジプト国内ではウイルス対策が実施されている .....
[Mod.CP- The 2 confirmed cases (in Cairo and Fayoum) については、以前にProMED-mail 20120119.1015836 で報告されている。懸念される the 13 people hospitalised in the Mansoura Chest Hospital についての、詳しい情報提供が望まれる。13人中2人について、検査陽性と公式確認されている]

● 腸チフス ザンビア
PRO/EDR> Typhoid fever update 2012 (04): Zambia
Archive Number: 20120209.1037372
 情報源 Daily Mail、2012年2月5日
3か月前の発生以来、ザンビア Zambia 国内で 4396 cases of typhoid が記録されており、うち9人が死亡した。 Kalabo, Mufurila, Nakonde and Lusaka で散発的流行が発生していることを保健省報道官が明らかにした。 Mufurila で13人、Levy Mwanawasa General Hospital in Lusaka では14人が現在も治療中である。
[Mod.LL- Typhoid fever は古くからあるチフス菌 the typhoid bacillus, _Salmonella enterica_ seroTYPE Typhi (一般に _S._ typhi) による全身感染症で、パラチフス paratyphoid fever caused by _S. paratyphi_ A, B and C などを含めた腸管熱 enteric fever の最も多い原因菌である。 ヒトだけに感染する。患者や長期保菌者の排泄物に汚染されたり、これらの人々による取り扱いで菌に汚染されたりした、乳製品や水などの食品を摂取することで、感染がおきる。大きな流行は、大規模集団に供給される水が、糞便により汚染されて発生することが多く、19世紀末に、当時は quite endemic だった欧米の多くの大都市でもこのような事例が存在した]

● 食中毒 メキシコ
PRO/EDR> Foodborne illness - Mexico: (GR)
Archive Number: 20120209.1037327
 情報源 CNN、2012年2月9日
今週、メキシコ南部 Mexico's Guerrero state での政治集会後に、700人以上が食中毒の治療を受けた。原因は分かっていない、と8日保健当局者が述べた。

● 狂犬病 イタリア、インドから 訂正
PRO/AH/EDR> Rabies - Italy (03): Mantova ex India, human, fatal, corr.
Archive Number: 20120208.1036461
[1] 投稿者 伊 Istituto Zooprofilattico Sperimentale delle Venezie、Paola De Benedictis, DVM、2012年2月8日
入院したのは(前稿の)2011年10月3日ではなく、10月23日である。潜伏期間は4週間となる .... 使用されたワクチンは、インド国内で生産された a purified duck embryo vaccine であった
[2] 投稿者 ベルギー・Scientific Institute of Public Health 、Steven Van Gutch、2012年2月8日
汚染された唾液が臭細胞上皮 the olfactory epithelium に到達したとすれば、脳への効率的な感染伝播が起きる可能性がある。少なくとも、われわれの行った研究用狂犬病ウイルス株のマウスモデルでは確かめられている。嚥下するにはかなりの量のウイルスが必要で、可能性が低いように思える。
[3] 投稿者 Merritt Clifton 、2012年2月8日。
イヌの唾液を吸い込んだ可能性もある
関連項目 20120206.1034574

● 炭疽菌入り小包 パキスタン
PRO/AH> Anthrax parcel - Pakistan (05): (IS)
Archive Number: 20120210.1038448
 情報源 Dawn.com 、2012年2月9日
警察はこの件に関する捜査から手を引きつつある。しかし、首相宛の炭疽菌入り小包の送り主は、シンド Sindh 州の現職の上級警察官のきょうだいである Sindh University の准教授であり、2011年10月18日に、大学の敷地内から首相 Prime Minster Yousuf Raza Gilani 宛に炭疽菌を送ったその小包 The registered (No 209) parcel には、准教授のスタンプが押されていたことが判明している ...
[Mod.MHJ- 准教授が何ら法的措置を受けていないことから、芽胞は、病原性のない apathogenic おそらくは一般的なワクチン株 vaccine strain だったと考えられる]

● 外来種蚊族 英国(2件)
PRO/AH/EDR> Invasive mosquitoes - UK (02)
Archive Number: 20120210.1038723
 情報源 Parasites & Vectors 2012, 5:32 、2012年2月9日
出典 West Nile virus vector _Culex modestus_ established in southern England.
要約
英国 the United Kingdom において、これまでウエストナイルウイルス West Nile virus (WNV) によるリスクは、介在するイエカの蚊族ベクター the main _Culex_ sp. bridge vectors が不在またはごく少数であることを理由に低く評価されていた。The mosquito _Culex modestus_ は南欧に広く分布し、WNV の the principal bridge vector of WNV の役目を果たしている。この蚊族は、以前は英国内に存在しないと考えられていた。
知見
2010年のボウフラの調査 Mosquito larval surveys で、イングランド England 南東部の2か所の沼地に _Cx. modestus_ の実質的な存在が確認された。第3の地点に設置された宿主探索用の成虫トラップ Host-seeking-adult traps によって、8月初旬に、_Cx. modestus_ の個体数の、季節性の相対的増加のピークがあることが示唆された。英国のこれらの標本と、フランス南部の資料[? material] の DNA barcoding の結果、形態学的相同性 the morphological identification が確認された。
結語
_Cx. modestus_ が the North Kent Marshes に定着していると見られ、恐らく最近の導入 a recent introduction の結果と考えられた。同蚊族種が英国の蚊族相に加ったことで、英国内の WNV リスク the risk posed to the United Kingdom by WNV が高まる可能性がある。

PRO/AH> Invasive mosquitoes - UK
Archive Number: 20120209.1037557
 情報源 Mirror、2012年2月9日
ウエストナイルウイルス the West Nile [WN] virus を伝播するイエカ _Culex modestus_ が英国内に侵入した。過去2年間にわたり、沼地 the marshes of north Kent and south Essex での繁殖が確認され、英国内でこの蚊族が確認されるのは、1940年代以来のことである。南欧ではWNV ウイルス感染の原因となっているが、英国内で蚊族の刺咬による患者は発生していない

● 鳥インフルエンザ H5N1 WHO 会議
PRO/AH/EDR> Avian influenza (14): H5N1 WHO meeting announcement
Archive Number: 20120210.1038410
 情報源 Winnipeg Free Press, The Canadian Press 、2012年2月10日
次週、臨時招集される、議論の多い鳥インフルエンザ研究に関する、the World Health Organisation (WHO) 会議は、外部からの招待者を22人にとどめる小規模なものとなる予定であることを、当局者が明らかにした。ベトナムとインドネシアの研究機関の代表者も含まれると見られている。今後、同様の研究を行うのか、行うとすればどこで行うべきかといった、より広い範囲の問題の解決は、期待できそうもない[? dial down their expectations for the meeting]
[Mod.CP- The WHO はこの問題によって、2011年春に多国間の合意で批准された the Pandemic Influenza Preparedness (PIP) Framework に支障が出ることを懸念している。それとは別に最も興味深い情報として、オランダのグループ Ron Fouchier at the Erasmus Medical Center in Rotterdam はインドネシアから、一方、Yoshihiro Kawaoka at the University of Wisconsin-Madison はベトナムから、それぞれ提供を受けた鳥インフルエンザウイルス the avian A/(H5N1) influenza virus を使用していたことが明らかになった]

● トリパノソーマ症、イヌ パキスタン
PRO/AH/EDR> Trypanosomiasis, canine - Pakistan: RFI
Archive Number: 20120210.1038368
 投稿者 パキスタン・ Dr. Khalid Khan,、2012年2月9日
過去2週間に、寄生虫研究所 our parasitology laboratory at the Veterinary Research Institute (Peshawar KPK) に the Civil Veterinary Hospital, Peshawar の bull terrier dogs の2枚の血液塗沫標本が送られてきた。いずれのイヌも Peshawar district で飼われていたが、地域内の別々の場所 different corners of the district で飼育されていた。塗沫標本は典型的で、高度のトリパノソーマ血症 bulk trypanosomes を示していた。以下のような診察所見が得られた

● 慢性消耗性疾患、シカ科 米国
PRO/AH/EDR> Chronic wasting disease, cervids - USA (03): (KS)
Archive Number: 20120210.1037917
 情報源 Kansas Department of Wildlife, Parks and Tourism 、2012年2月8日
カンザス Kansas 州のシカで確認される慢性消耗性疾患 chronic wasting disease (CWD) の症例数は、依然として少ないままであるが、現在は州北西部で確認されていることが、当局から公表された。 this year's [2011-2012] hunting season に3頭の white-tailed bucks から採取された検体の CWD 検査が、先週終了し、陽性であることが判明した。(新たに確認された) Wallace 郡と、Decatur and Rawlins の各郡で確認されている

● 大量死、アザラシ、イルカ 米国
PRO/AH/EDR> Die-off, seal, dolphin - USA: New England, update
Archive Number: 20120209.1037523
 情報源 Msnbc.com、2012年1月28日
最近数週間に、77頭のイルカがCape Cod の海岸に打ち上げられ死亡していた。New England で海洋哺乳類の大量死が発見されたのは、この3か月間で2度目の出来事で、専門家らによる原因究明が行われている。また、2011年秋に、マサチューセッツ northern Massachusetts とメーン Maine の間で起きた162頭のゴマフアザラシ harbor seals の大量死との関連性についても、調査されている .....
[Mod. PMB- 20111221.3648 では、インフルエンザA ウイルスがアザラシの死因であった。2つの大量死が共通の原因を持つことは、極めて考えにくい。イルカは parainfluenza virus infection には感染するが influenza A には感染しない。しかし、解明には相当な労力を要するが、海洋の哺乳類がウイルス感染を起こしやすくなるような共通の遠因については除外できない]
関連項目 20111221.3648

● White nose syndrome、コウモリ 米国
PRO/AH/EDR> White nose syndrome, bats - North America (05): (KY)
Archive Number: 20120209.1036851
 情報源 WHAS11.com 、2012年2月7日
北米東部で多数のコウモリを死滅させている病気が、ケンタッキー州中部の洞窟 Kentucky caves 3箇所で確認された。当局 Kentucky Fish and Wildlife Resources によると、the northern long-eared, tri-colored, and little brown bat の、3 common bat species で、 white-nose syndrome の原因となる真菌の検査が陽性となった。見つかった洞窟は、Hardinsburg (Breckenridge County) の北東部で、いずれの洞窟からも20マイル圏内にあり、個人の所有で一般に開放されていない。

● 原因不明の死亡、ウシ メキシコ
PRO/AH> Undiagnosed deaths, bovine - Mexico (02)
Archive Number: 20120209.1036850
 情報源 The Poultry Site 、2012年2月7日
メキシコで600頭のウシが死亡した原因は尿素中毒 Urea toxicity とされているが、他の原因である可能性もあると The Poultry Site's senior editor は述べている。政府農業家畜当局 Ministry of Agriculture, Livestock and Fisheries (SAGARPA) は、中東部 Actopan の600頭のウシの死亡は、飼料中の高濃度の尿素が原因であると ProMED-mail に報告していた。尿素が産生された元は、適切に処理されていれば反芻動物の飼料として許容されている、家禽排泄物の処理が不十分であったことが原因と考えられ、飼料中の尿素が死因とされている ... ボツリヌス症による可能性など 
[Mod.TG- ウシの症状が示されていれば、トキシンの鑑別が容易になる可能性もある。botulism, as animals with urea, nitrates, prussic acid, pulmonary emphysema による可能性がある]
関連項目 20120204.1033184

● 小麦の病気、Leaf & stripe rusts 英国
PRO/PL> Leaf & stripe rusts, wheat - UK: new strains
Archive Number: 20120208.1036727
 情報源 Farmers Weekly 、2012年2月7日
Rust risk in wheat
Yellow and brown rust の問題が深刻化しつつあり、"今シーズン this [2011/12] winter は非常に霜が少なかったことが、疾病発生を助長した allowed disease levels to build " と専門家が述べた。2012年、英国内の小麦栽培農地の32%が a Recommended List [resistance] score of 5 or less for yellow rust, 70%の農地が scoring 5 or less for brown rust であったことは、感染に関する重大な問題 significant issues と述べられている。." brown and yellow rusts の両疾患に強い耐性のある品種にも、ある状況ではダメージを与える、new races の発生が確認されている .....
[Mod.DHA- Stripe rust (also called yellow rust) of cereals の原因は、真菌の _Puccinia striiformis_ var. _striiformis_. .....Leaf rust (also called brown rust) of wheat は真菌の _Puccinia recondita_]

● ソルガムの病気、Smut diseases ウガンダ
PRO/PL> Smut diseases, sorghum - Uganda: update
Archive Number: 20120208.1036622
 情報源 AllAfrica/The Monitor report 1月24日
A team from Welthungerhilfe, an international non-governmental organisation (NGO), has embarked on educating farmers on how to eradicate smut, a disease that affects sorghum.

● 鳥インフルエンザ 米国 LPAI
PRO/AH> Avian influenza (13): USA (MA) LPAI, swan
Archive Number: 20120208.1036521
 投稿者 米 ・ University of Minnesota、Patrick T. Redig DVM, PhD、2012年2月8日
20120203.1031447 に関し。
さらに詳しい調査が行われないのは、かなり不安である。使用済みの銃弾の嚥下による、鉛中毒による死亡の可能性もあり、2,3枚の X 線検査ですぐわかるはず。

● トウモロコシの病気、黒穂病 ウガンダ
PRO/PL> Smut diseases, sorghum - Uganda: update
Archive Number: 20120208.1036622
 情報源 AllAfrica/The Monitor report、2012年1月24日
国際NGOのチームが、トウモロコシに発生する黒穂病対策についての啓蒙を行った。2011年、Nakapiripirit [district; 20110729.2276] の複数のトウモロコシ農場で黒穂病が発生した .....
[Mod.DHA- Smuts are a group of fungi causing symptoms of spore-filled galls (sometimes resembling distorted leaf-like structures) on leaves or seed heads of a number of cereal hosts]

● サトウキビの病気、パイナップル病 インド
PRO/PL> Pineapple disease, sugarcane - India: (MH)
Archive Number: 20120208.1035881
 情報源 The Hindu 、2012年2月2日
近年、the Bid district of Maharashtra のサトウキビ栽培地域においてパイナップル病が大きな問題となっている .....
[Mod.DHA- Pineapple disease (PD) of sugarcane は、真菌の _Ceratocystis paradoxa_ を原因とし、その病名は、 the rotting cane のにおいが、 decaying pineapples に似ていることから付けられた]