2012年2月17日

腸内細菌-アイルランド NDM-1 初報告

● インフルエンザ WHO
PRO/EDR> Influenza (11): WHO update
Archive Number: 20120217.1045169
Influenza update number 153
 情報源 World Health Organisation, surveillance and monitoring, influenza updates、20112年2月17日 FORTH より
要約 
北半球の温帯地域の国々ではインフルエンザの活動性は全体的には低いままである。中国北部で伝播はピークに達したが、東欧では活動性の増加が続いている。重症のレベルが例年に比べ比較的少数。
南北アメリカ、南アジアの一部の数ヶ国を除いて、熱帯地域の国々では低レベル。
北半球の温帯地域のウイルス型、亜型はインフルエンザA(H3N2)が中心。例外的にメキシコではA(H1N1)pdm09亜型が優勢、中国ではB型が優勢。
重症例、年齢 : カナダでは5歳以下で検出されるA型ウイルスの27%がインフルエン A(H1N1)pdm09であるが、65歳以上では5%のみ。ヨーロッパの重症呼吸器感染症の入院患者と、インフルエンザ様疾患の外来患者を比較すると、インフルエンザA(H1N1)pdm09が不均衡に多く認められた(13-20%対~1.5%)。
検出されたAウイルスのほとんどが、現在接種されている3価ワクチンと抗原的に関連している。オセルタミビル耐性は大変低いレベルで検出され続けている。

● 腸内細菌-アイルランド NDM-1 初報告
PRO/EDR> NDM-1 carrying Enterobacteriaceae - Ireland: 1st rep, ex India
Archive Number: 20120217.1044861
 情報源 Eurosurveillance、2012年2月16日。
アイルランドにおいて、New Delhi metallo-beta-lactamase 1 (NDM-1)-producing _Klebsiella pneumoniae_ が確認されたことを報告する。同菌は、カルバペネムを含む、複数クラスの抗生物質に耐性で、PCR 法および遺伝子塩基配列解析により、 a 98kb plasmid 上の the blaNDM-1 gene が確認された。インドで出生し、生後4か月でアイルランドに移住した1名の乳児から検出されたもので、アイルランド初の NDM-1-producing Enterobacteriaceae strain の検出となった。

● カンピロバクター症-米国、未殺菌ミルク
PRO/AH/EDR> Campylobacteriosis - USA (09): unpasteurized milk
Archive Number: 20120217.1044840
 情報源 Herald-Mail 、2012年2月16日。
Franklin County の farm の生のミルクによる患者は77人に増え、ペンシルベニア Pennsylvania 州の史上最悪の感染流行に発展する可能性がある。州保健当局 Pennsylvania Department of Health は16日、合計患者数が増え続けていることを明らかにした。同局が確認しているのは、67 cases in Pennsylvania, 5 in Maryland, 2 in New Jersey, and 3 in West Virginia である。これらの患者は、キャンピロバクタ菌 _Campylobacter jejuni_ bacterial 感染による消化器症状に悩まされている。 the Family Cow farm (Chambersburg, Pennsylvania)の殺菌処理をされていないミルクと細菌との関係が認められている ...
関連項目 20120215.1042705

● 非結核性抗酸菌症-米国
PRO> Non-tuberculous mycobacteria - USA: tattoo, RFI
Archive Number: 20120217.1043907
 投稿者 米・ Division of Healthcare Quality Promotion, CDC、Dr Duc Nguyen、2012年2月14日。
The Centers for Disease Control and Prevention (CDC) はタトゥー tattooing に関係する、非結核性抗酸菌感染症に関する調査を行っている。2011年5月から2012年2月の間に米国内で診断された、tattoo-associated non-tuberculosis (atypical) mycobacterial skin infection の報告をお願いする。

● ハンセン病 WHO
PRO/EDR> Leprosy - WHO Western Pacific Region (02): background
Archive Number: 20120217.1044390
20120215.1042098 に関し。
 情報源 GIDEON (Global Infectious Disease & Epidemiology Network)、2012年2月16日。
Leprosy data for the Western Pacific Region では、フィリピン、ベトナム、中国で報告された新規感染患者数が最も多かった。同じデータを the ProMED-mail note で報告され、人口比率に合わせて調整した統計 incidence and prevalence statistics をグラフにした。人口10万対の発生数で最も多かったのは、ミクロネシア、キリバチ、マーシャル諸島であった

● シュマーレンベルグウイルス-欧州 OIE
PRO/AH> Schmallenberg virus - Europe (18): OIE, guidelines, int'l trade
Archive Number: 20120217.1045067
[1] OIE press release
OIE scientists review knowledge on Schmallenberg virus
 情報源 OIE press release、2012年2月16日。
西欧におけるシュマーレンベルグウイルスの新興 the emergence of Schmallenberg virus [SBV] を受け、 the OIE は専門家らによる会議を招集し、その内容を科学委員会 the OIE Scientific Commission for Animal Diseases (SCAD) での議論のための資料として提出した。2011年後半以降、西欧の複数の地域で発生し、その保有動物としてこれまでに、ウシ、ヒツジ、ヤギ、バイソンが確認されている。現時点で入手可能な情報から、専門家らは、ヒトに対するリスクは無視しうる negligible と結論づけている。また、SBV のウイルス血症期間 the viraemic period (感染動物の血流中にウイルスが存在する期間) は短く、感染伝播は、ブルータングウイルス同様、蚊族やヌカカなどのベクターを介する可能性が高いと考えられている ... 肉やミルクの取引による感染拡大リスクも考慮する必要がない negligible とした。精液、胚 embryos、生きた動物については、safe trade [see items 2 and 3 below]を求めている。
背景 Schmallenberg virus は、2011年11月に、ドイツで summer/autumn 2011 に発病した乳牛から採取されたサンプルの検査で初めて公式に特徴が明らかにされた。オランダの乳牛やヒツジの新生児からも検出され、2011年12月にウイルスが確認されている。2012年2月現在、オランダ、ドイツ、ベルギー、英国、フランスから、新興疾患として、SBV outbreaks に関する報告が the OIE に提出されている。
[2] OIE technical factsheet
 情報源 OIE press release、2012年2月16日。
Schmallenberg virus: technical factsheet

SBV epidemiology
参考情報 Orthobunyavirus in cattle, Europe, 2011. Emerg Infect Dis. 2012; 18(3).
[3] OIE recommendations for safe trade
 情報源 OIE press release、2012年2月16日。

● 豚生殖呼吸障害症候群-ペルー OIE
PRO/AH> Porcine reprod. & resp. syndrome - Peru: (LR) OIE
Archive Number: 20120217.1044329
Porcine reproductive and respiratory syndrome (PRRS), Peru、1st occurrence of a listed disease
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2012; 25(7)、2012年2月10日。
感染開始時期 2011年12月12日、初報告
原因ウイルス Porcine reproductive and respiratory syndrome virus
新たな感染流行
発生地 Huertos de Oro, Chilca, Canete, Lima、農場
感染した種 Species: ブタ swine
Susceptible: 14 783
Cases: 11
Deaths: 0
Destroyed: 0
Affected population: an industrial pig farm for meat production where vaccination is not applied.

● イネの病気、いもち病-オーストラリア
PRO/PL> Blast disease, rice - Australia: (NT)
Archive Number: 20120217.1044294
 情報源 Australian Broadcasting Corporation (ABC) Rural、2012年2月16日。
Coastal Plains in the Northern Territory の栽培試験場1か所で、いもち病 rice blast の発生が確認された。この真菌による病気は、wild rice でも多く発生があり、試験栽培されている25種類の品種のうち、1種類のみで感染が分かった ...
[Mod.DHA- Rice blast は真菌の _Magnaporthe oryzae_ (以前は strain of _M. grisea_ に分類されていた、synonym _Pyricularia oryzae_) を原因とし、世界中で the most destructive diseases of rice の1つとなっている]