2012年2月5日-7日

◎ 食中毒 米国、ウェルシュ菌
◎イスラエル紅斑熱 イスラエル
狂犬病 イタリア、インドから 潜伏期間5日間

◎ 食中毒 米国、ウェルシュ菌
PRO/EDR> Foodborne illness - USA: (SD), Clostridium perfringes
Archive Number: 20120207.1035743
 情報源 KSFY 、2012年2月6日
保健当局 the Department of Health による検査で、2012年1月31日に the Pierre-Mitchell high school boys' basketball game に関係して発生した患者50人の集団食中毒の原因が、ウェルシュ菌 _Clostridium perfringens_ によるものであったことが判明した。聞き取り調査から、タコス tacos が the source food of the outbreak であったことが示唆された。タコスを食べた人の 75%が発病していた。主な症状は24時間以内に軽快した下痢と腹痛だったが、一部の患者では症状の遷延が見られた。
 ウェルシュ菌 _Clostridium perfringens_ は生肉や家きん製品からしばしば検出される細菌の1つで、環境中、動物及びヒトの消化管でも確認される。大量の食事が準備され、適切な温度で保存されなかった時に、同菌による食中毒が発生することがある。乳幼児や高齢者の感染リスクが最も高い。重症例では脱水症を起こすことがある。患者から他のヒトに感染することはない。
[ModLL- ウェルシュ菌 _C. perfringes_ による疾患では、産生されたトキシン preformed toxin が嚥下されるブドウ球菌性食中毒と異なり、人体内の消化管でエンテロトキシン the enterotoxin が産生される。
以下 the FDA Bad Bug Book からの転載
1. 細菌名: ウェルシュ菌_Clostridium perfringens_ は、嫌気性グラム陽性の芽胞形成桿菌で、広く環境中に存在すると共に、ヒト、家畜、ペット動物の消化管にも発生し、芽胞は、土壌中、 堆積物、やヒトや動物の排泄物による汚染のある場所に存在する。
2. 急性疾患: Perfringens food poisoning は、同菌による一般的な食中毒疾患に対して用いられるが、より重篤だがまれな疾患が、Type C strains で汚染された食品の摂取が原因となって発生することもあり、この場合は、壊死性腸炎 enteritis necroticans あるいは pig-bel disease と呼ばれる。
3. Nature of Disease: 一般的な perfringens poisoning の病型は、食中毒毒素産生能力を持つ大量の _C. perfringens_ bacteria に汚染された食品の摂取から 8-22時間後に起こり始める、激しい腹痛 intense abdominal cramps と下痢を特徴とし、通常、24時間以内に軽快するが、一部の患者で、より軽い症状が1-2週間持続することがある。脱水その他の合併症による、少数の死亡例も報告されている。 _C. perfringens_ による壊死性腸炎 Necrotic enteritis (pig-bel) は、しばしば死亡につながる。同じく食品中の大量の病原菌の摂取により発生する。この場合の死亡は、感染、消化管の壊死とそれによる敗血症が原因であるが、米国では極めてまれである。感染菌量 Infective dose -- 発症は、多量 (greater than 100 0000 000) の vegetative cells の摂取が原因となり、消化管 (あるいは試験管) 内の毒素産生 Toxin production は、胞子形成 sporulation に関係する。食品感染症 food infection であるが; 唯一、中毒 intoxication (すなわち、すでに産生されていたトキシン preformed toxin による疾患) である可能性が考えられる事例が報告されている。
4. 診断法 (ヒトの病気): Perfringens poisoning は、症状と典型的な発症時期の遅れにより診断される。(確定) 診断は、患者の便中のトキシン検出による。また、問題の食品や患者の便中に、異常な数の病原菌が確認されることから、診断が確かめられることもある。
5. 関連する食品: ほとんどの例は、準備された食品の不適切な温度管理による。調理後に存在する少数の病原体が、料理を冷まし保存する間に、中毒を発症させる量にまで増殖する。最も関与が多いのは、肉、肉製品、 gravyなどである。
6. 相対発生頻度: 米国ではもっとも多い食中毒の1つ。 1162 cases in 1981 ....
7. 合併症: 通常症状の持続は24時間だが、高齢者や衰弱した患者では1-2週間に及ぶこともある。死亡を含む合併症の発生は極めてまれである。
8. 罹患しやすい人々: 施設内での食事 (学校のカフェテリア、病院、老人ホーム、刑務所など) ... 高齢者と若年者(幼児? the young) が犠牲になることが最も多く、the case of pig-bel syndrome を除けば、30歳以下の患者での合併症発生はほとんどない。高齢者は、重篤な合併症に長期間苦しむ可能性が高い。
9. 食品分析: 患者の便検体と食品について行う、標準細菌培養検査により、病原体は検出される。患者便中のエンテロトキシンの検出と細菌のトキシン産生能の確認には、血清学的検査が用いられるが、1-3日を要する]

◎ イスラエル紅斑熱 イスラエル

PRO/AH/EDR> Israeli spotted fever - Israel
Archive Number: 20120207.1034330
 情報源 Haaretz、2012年2月5日
2011年9月、イスラエル人女性兵士が、6日間続く発熱と頭痛、筋力低下、広範囲の発疹を主訴に、初めて受診した。2日後、不眠、嘔吐、頭痛の悪化のため、別の病院を受診した。自宅に帰されたが、翌日両下肢の筋力低下のため、車椅子で救急室を受診した。再び自宅に帰された2日後、呼吸困難と発語障害を訴え、救急室を受診し、多臓器不全が認められたため、集中治療室に入院となり、イスラエル紅斑熱 Israeli spotted fever と診断された。
この兵士は退院となり、健康を回復するまで長期のリハビリを要した。救急室で診療に当たる医師は、次の3症状:発熱、発疹、頭痛/筋肉痛が揃ったときには、注意するよう努めるべきである。この疾患は重症化する恐れがあり、致死率は約0.7%と見られている。
[Mod.AS/LL- 地中海紅斑熱 Mediterranean spotted fever (MSF)、別名 boutonneuse fever は、リケッチア _Rickettsia conorii_ を原因とし、高熱、頭痛、筋肉痛、発疹の症状が見られる。
2005年、血清学および遺伝学的な差異に基づき、複数の株 several strains of _R. conorii_ を subspecies とすることが提案された。典型的な MSF の病原体は _R. conorii_ subsp. _conorii_ であり、インドダニチフス Indian tick typhus、アストラハン熱 Astrakhan fever 及びイスラエル紅斑熱 Israeli spotted fever (ISF) の病原体はそれぞれ、subspecies _indica_, _caspia_ and _israelensis_ と呼ばれている。
The ISF organism がはじめて確認されたのは1974年のイスラエルで、当初は限定された地域だけに分布すると考えられていたが、 ポルトガル、シチリア、チュニジアなどの北アフリカ各地でも発見されている。
病原体は、潜在的保有宿主 the underlying reservoir としてのイヌと、ダニベクターの _Rhipicephalus sanguinus_ が関係する。
診断の遅れがしばしば感染による死亡につながることから(米国のロッキー山紅斑熱のように) 臨床症状に基づいて早期に疑い治療を開始する必要がある。ダニに曝露してから6-7日間の潜伏期間をおいて、頭痛、筋肉痛、高熱と手掌や足底にまでひろがるびまん性の発疹の症状が現れる。目印 hallmark of MSF となるのは、タシェノワール tache noir と呼ばれる、ダニ刺咬部位の痂皮 eschar であるが、ISF ではしばしば欠如する。
同疾患はイスラエル国内で endemic であり、1971-1990年の発生率が、人口10万対 0.7 から 10.3の範囲で変動した後、次第に減少しつつある。保健省 the Ministry of Health, Jerusalem の週報によると、2011年の年間の紅斑熱 "spotted fever" の総患者数は13人で、2010年は年間15人だった。毎年、10歳未満での発生数が最も多く、65歳以上で最も少ない。きわめてはっきりとした季節性があり、ほとんどの患者が6月から10月の間に発生する ... 参考文献2件紹介]

● 狂犬病 イタリア、インドから(2件)

PRO/AH/EDR> Rabies - Italy: Mantova ex India, human, fatal
Archive Number: 20120206.1034574
 投稿者 伊・ Luigi Gaetti MD、2012年2月6日
2011年10月3日、40歳の男性1名が狂犬病 Rabies 感染の疑いで the public hospital (Mantova, Italy) 病院に入院となった。入院時の症状は、発熱、筋肉痛、急速に進行する呼吸障害 respiratory distress だった。この患者は Glasgow Coma Score (GCS) of 3 の状態が17日間続いた後、2011年11月14日に死亡した。死亡の前後に実施された狂犬病に関する検査で、臨床的に下された診断が確定された。
患者は2011年9月28日に、インド北東部マニプル Manpur 市郊外で、左の手足に攻撃的なイヌによる咬傷を何度も受けていた。直ちに曝露後予防接種を受けたが、ワクチンのみで、狂犬病免疫グロブリンの接種は行われなかった
WHO の試算では、世界中の狂犬病による死亡 (55000人) のおよそ36% (20000人) がインドで発生し、そのうち2/3が農村部の事例となっている。ほとんどの患者は暴露後接種がヒトでの発症阻止につながっているが、啓蒙活動が行われているにもかかわらず免疫グロブリンの不足が、とりわけ、イヌ狂犬病が蔓延する地域のヒトの死亡阻止の妨げとなっている。

PRO/AH> Rabies - Italy (02): Mantova ex India, human, fatal, RFI
Archive Number: 20120207.1035620
[1] コメント
 投稿者 米 (Virginia Public Health Laboratory)、Dr. Jim Pearson、2012年2月6日。
認識されていない、または報告されていない、これ以前の曝露がないにも関わらず、曝露から入院を要するほどの症状の発症までの潜伏期間が 5日間ということのようである。
狂犬病の典型的な潜伏期間としては、(この患者で報告されている、手足以外に)頭部に深刻な曝露 (咬傷) があったとしても、相当短い。超短期の潜伏期間に関する文献を探し出すことはできなかったが、他の読者の中にも疑問を持った方がいると思われる。これほど短い潜伏期間で発症した例について、文献あるいはそのような例を経験された方がいるだろうか。
[2] コメント
 投稿者 ベルギー ・ Scientific Institute of Public Health、Dr. Steven Van Gucht、2012年2月6日
脳から比較的離れた場所である左の手足に咬傷を受けたにも関わらず、5日の潜伏期間だったとされている。脳へのウイルスの侵入が、神経ではなく、血流によって起きたのではないだろうか。
最近、マウスの体内で、コウモリの狂犬病ウイルスの神経分泌脳下垂体線維への侵入による、このような感染経路が報告されている (PLoS Pathog. 2009 5(6):e1000485) 。狂犬病ウイルスの神経軸策輸送 axonal transport のスピードは遅く、0.9cm/日 (2008年、J. Virol. 82(1): 237-245) or 5-10 cm/day ( 1991年、J. Gen. Virol. 72:1191-4). 等と報告されている。
[3] コメント
 投稿者 加 ・ Department of National Defence、Steve Schofield, PhD and Martin Tepper, MD、2012年2月6日
渡航中の狂犬病免疫グロブリン RIG [rabies immunoglobulin] の入手の重要性と困難について。
この患者は暴露前接種を受けていなかったと考えられる。インドでどのような種類のワクチンが使用されているのだろうか。2011年9月28日の曝露からの経過が、狂犬病としてはあまりに短い期間で起きている。さらに、曝露(9月28日)と入院(10月3日) の時期をを考えれば、患者が発症する前に、イタリアで RIG や追加のワクチンを接種出来たのではないか。いずれかの日時に誤りがあるのではないだろうか。
[Mod.CP- 例えば、狂犬病の潜伏期間は典型的に1-3ヶ月であるが、1週間以内から1年以上の場合までの幅がある、という記載を目にすることが多い。しかし、正確な情報を得ることは難しい]
関連項目 20120206.1034574

● 大腸菌 O157 カナダ 
PRO/AH/EDR> E. coli O157 - Canada: (ON), ground beef, recall, susp.
Archive Number: 20120207.1035742
 情報源 Canadian Food Inspection Agency 、2012年2月6日
カナダ食品監視局 The Canadian Food Inspection Agency (CFIA) と New Middleast Supermarket は、大腸菌 _E. coli_ O157:H7 による汚染の可能性があるとして、 以下の牛細ひき肉 the finely ground beef を摂取しないよう消費者に注意を呼びかけている。kebbeh 用の生牛細ひき肉で、2911年12月28日と29日に、the New Middleast Supermarket (1755 Bank Street, Ottawa , Ontario)において販売された ...
[Mod.LL- Kibbeh or kibbe (also kubbeh or kubbi) はアラブ料理で、bulgur またはコメと刻み肉とで作られる。最も有名なのは牛または羊のミンチを詰めた魚雷型 torpedo-shaped の揚げコロッケで、他にもボールやハンバーグの形にして焼いたりスープにして出されたりすることもある。Levantine cuisine の人気メニューで、シリア、レバノン、ヨルダン、イラク、イラン、エジプト (これらの地域では koubeiba と呼ばれる) や、キプロス (同 koupes) や、イスラエル、パレスチナ、アラビア半島、さらにブラジル、コロンビア、キューバ、ドミニカ共和国、ハイチ、ホンジュラス、メキシコなどの20世紀初頭にシリアとレバノンの diaspora を受け入れた、ラテンアメリカの複数の国々に広まった。生で食べられることもある]

● カンピロバクター症 米国
PRO/AH/EDR> Campylobacteriosis - USA (05): unpasteurized milk
Archive Number: 20120207.1035662
 情報源 Associated Press、2012年2月7日
ペンシルベニア Pennsylvania 州南西部の1か所の酪農場 the Family Cow farm in Chambersburg in Franklin County, [Pennsylvania] から出荷された生のミルクを摂取したことによる患者数が、4つの州の43人に上っている。当局は、36 people in Pennsylvania, 4 in Maryland, 2 in West Virginia, and 1 in New Jersey を確認している。

● クリプトスポリジウム症 オーストラリア(2件)
PRO> Cryptosporidiosis - Australia (QL)
Archive Number: 20120205.1033342
Outbreak of cryptosporidiosis in Cairns, Queensland, Australia
 情報源 Cairns Post、2012年2月4日
クイーンズランド保健当局 Queensland Health は、1か月あたり通常は20例以下であるクリプトスポリジウム腸炎(短縮して crypto とも呼ばれる、 Cryptosporidiosis)の患者数が、51例に達したことを明らかにした。微小な寄生虫が原因の感染症で、小さな子どもの急性下痢症の一般的な原因となっている。Cairns and Hinterland Health District rでは、通常は1ヶ月に10から20例であるが、1月の検査で確認された cases of crypto は51例だった。 Cairns で発生した最も新しい流行は2008年だった

PRO> Cryptosporidiosis - Australia (02): (QL) background
Archive Number: 20120206.1034446
[1] 情報源 GIDEON (Global Infectious Disease & Epidemiology Network) 、2012年2月5日
豪の発生率はニュージーランドよりもやや高く、米国の7-8倍
[2] 投稿者 米・Stanley M Cassan MD、2012年2月5日
ケアンズ Cairns での感染流行に関し。
水泳プールの塩素消毒がアドバイスされていたが、この寄生虫は塩素耐性であり、感染対策としては、使用する水のオゾンや紫外線による処理など、塩素処理以外の方法が必要である。指摘されていたような、使用するたびごとのプールの水の入れ替えも有用と考える。

● ハンタウイルス コートジボワール、チリ(2件)
コートジボワール
PRO/AH/EDR> Hantavirus update 2012 - Africa: Cote d'Ivoire
Archive Number: 20120206.1034694
 情報源 Journal of Virology 9(34): 12 pp. 2012年1月26日
原著タイトル Divergent lineage of a novel hantavirus in the banana pipistrelle (_Neoromicia nanus_) in Cote d'Ivoire.
Abstract
Recently identified hantaviruses harbored by shrews and moles (order Soricomorpha) suggest that other mammals having shared ancestry may serve as reservoirs. To investigate this possibility, archival tissues from 213 insectivorous bats (order Chiroptera) were analyzed for hantavirus RNA by RT-PCR. Following numerous failed attempts, hantavirus RNA was detected in ethanol-fixed liver tissue from 2 banana pipistrelles (_Neoromicia nanus_), captured near Mouyassue village in Cote d'Ivoire, West Africa, in June 2011.

チリ
PRO/AH/EDR> Hantavirus update 2012 - Americas (04): Chile
Archive Number: 20120206.1034573
[1] Concepcion, Bio Bio region:Los Andes [in Spanish] 2月6日
 [6 Feb 2012], the government declared a health alert in the Bio Bio region in the south due to a serious outbreak of [a] hantavirus in a prison, which has caused the deaths of 2 inmates, with 5 more under observation, the Minister of Health, Jaime Manalich, stated.
[2] Prison and Los Angeles, Bio Bio region:La Discusion [in Spanish] 2月6日
The Minister of Health, Jaime Manalich, stated yesterday [5 Feb 2012] that a prisoner in the El Manzano prison in Concepcion was admitted to the city [Guillermo Grant Benavente] Regional Hospital for a possible hantavirus infection.

● 結核 世界各国、薬剤耐性
PRO/EDR> Tuberculosis, MDR - worldwide: rates
Archive Number: 20120206.1034331
 情報源 Vaccine News Daily 、2012年2月3日
原著 Surveillance of anti-tuberculosis drug resistance in the world: an updated analysis, 2007-2010. Bull World Health Organ 2012; 90: 111-9D.  
付随論説 Multidrug-resistant tuberculosis today. Bull World Health Organ 2012; 90: 78.
WHO から最近、モルドバ、ベラルーシ、ロシアで検出される結核菌 tuberculosis [TB] cases が高率に薬剤耐性を示すことを明らかにした。しかし、このデータは不完全な部分もあると述べられている。アフリカおよびインドの結核感染率が高いにもかかわらず、今回の新たな報告には含まれていなかった。世界中の多くの地域について、多剤耐性結核の発生率は、今も不明もしくは不明確な状態にある、とされている。the WHO の医学雑誌 Bulletin に掲載されたこの報告で、ロシアの一部地域で、新たに確認された結核患者の29%が薬剤耐性菌の患者だった。Minsk, Belarus の多剤耐性結核 MDR-TB [multidrug resistant tuberculosis] の患者の割合は、ほぼ 50%近くと考えられている。しかし、WHO は、信頼すべきサーベイランスが欠如しているため、警告は "highly worrisome "の状況にあるとの表現にとどまっている。 Moldova の状況はさらに深刻化を増しており、以前に治療を完了していない結核患者の65%が耐性菌に感染していることが明らかにされている。1994年に始まったThe WHO's Global Project on Anti-tuberculosis Drug Resistance Surveillance は、127カ国について、入手可能な、最も信頼すべき TB drug-resistance estimates とされている。

● デング熱/デング出血熱
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2012 (06)
Archive Number: 20120206.1033204
タイ、エルサルバドル、エクアドル、ブラジル、パラグアイ、ボリビア
スリランカ、マレーシア、フィリピン、インドネシア
[1] タイ:The Nation、2012年2月3日
洪水により蚊族繁殖サイクルが遮断されたため、2012年1月のデング出血熱患者は1056人、死者1人と、2011年同月比で36.2%減少となったことが、当局 the Communicable Disease Control Department から発表された。バンコクで例年大流行するデング熱の、ウイルスを伝播するネッタイシマカ the _Aedes aegypti_ mosquito は、都市部に多い水たまり clean, standing water に、好んで卵を産む性質がある。2011年10月から11月にかけて、バンコクの中央平原部など各地が、50年ぶりに最悪の洪水に見舞われたが、浸水が、結果的にネッタイシマカの繁殖に不適な条件を生んだ。
タイのデング熱発生状況 the Thai Ministry of Public Health, Bureau of Epidemiology (BOE) report of the situation of dengue infection in Thailand, between 1 Jan 2012 and 30 Jan 2012(1056 cases and 1 death were reported from 60 provinces、Bangkok (130 cases and 1 death) )
[2] エルサルバドル El Salvador (全国). 1 Feb 2012. [in Spanish] 第4週 [22-28 Jan 2012] に報告された 344 dengue cases
[3] エクアドル Ecuador (全国). 3 Feb 2012. [in Spanish] the Ecuador coast だけにとどまらず、最高1500mの高地までの the mountains [inter-Andean valleys] からも、デング熱が報告されている。例を上げると、Bolivar province から 41 confirmed cases、 Cotopaxi から 11、 Santo Domingo de los Tsachilas から 3 serious cases (DHF) が報告されている。
[4] ブラジル  Brazil [in Portuguese]
 - (全国). 1 Feb 2012. reduced 60 percent in January [2012] in relation to last year [2011]
 - (Pontal and Ribeirao Preto , Sao Paulo state). 4 Feb 2012. 市内の人口 40 000 inhabitants に対し、59 cases are confirmed and another 87 cases are suspected.
 - (Rio de Janeiro municipality, Rio de Janeiro state). 2 Feb 2012. The 1st 2 cases of dengue virus type 4 confirmed
 - (Rio de Janeiro state). 31 Jan 2012. リオ市を除く 2711 cases [in the state],
 - (Cuiaba municipality, Mato Grosso state). 31 Jan 2012. h In the 2nd week of January [2012], 60 reported dengue cases
 - (Divinopolis municipality, Minas Gerais state). 29 Jan 2012.
[5] パラグアイ Paraguay (全国). 28 Jan 2012. [in Spanish] 36 confirmed dengue cases have been reported [in 2012]。アスンシオン Asuncion 市および周辺地域で、最大の57%の患者が発生し、次いでコンセプシオン Concepcion with 13 percent, and Alto Parana with 10 percent が続いている。
[6] ボリビア Bolivia
 - (Santa Cruz department). 4 Feb 2012. [in Spanish] the department (province) of Santa Cruz の死者 6 名、positive dengue cases は 309名で、市内の患者は 127 名
 - (Cochabamba department and national). 3 Feb 2012. [in Spanish] Cochabamba で 304 dengue cases.
[7] スリランカ Sri Lanka (Colombo). 5 Feb 2012. 302 dengue cases and 3 deaths within the city (January 2012, 50 percent increase comparing to the 2011 January)
[8] マレーシア Malaysia (全国). 1 Feb 2012. Selangor topped the list with 840 cases, followed by Kuala Lumpur (209), Perak (147), Johor Baru (129), Kelantan (82), and Penang (78).
[9] フィリピン Philippines (Zamboanga city, Zamboanga del Sur province, Mindanao Island). 29 Jan 2012. 2週間で、27 から69人に増加
[10] インドネシア Indonesia (Jambi province). 30 Jan 2012. 8 people died of dengue fever in January [2012], 118 people were infected in [January]

● レジオネラ症 米国
PRO/EDR> Legionellosis - USA: (NY) hotel
Archive Number: 20120205.1033536
 情報源 timesunion.com、2012年2月2日
the Best Western Sovereign Hotel at 1228 Western Ave., [Albany, New York] が関係する、レジオネラ症 Legionellosis の患者6人が確認されていることが、2日、保健当局 the [New York] State Department of Health から発表された。
発病したこのホテルの宿泊客らは、2011年9月から12月にかけて滞在していた。1月30日の検査で、ホテルの給排水システム the hotel's water system から、通常より高濃度のレジオネラ菌_Legionella_ bacteria が確認された。ホテル側はこの件に関し全面的な協力を行うとしたうえで、当局による閉鎖が行われていないことから、現在の宿泊客に感染リスクはない、としている .....発病した6人の宿泊客らは完治している 
参考項目 20110304.0713

● 鳥インフルエンザ 研究、南アフリカ H7N1(2件)
PRO/AH/EDR> Avian influenza (11): South Africa (WC) ostriches, H7N1, OIE
Archive Number: 20120205.1033683
 情報源 OIE、2012年1月17日
Highly pathogenic avian influenza, South Africa、Reoccurrence of a listed disease
感染開始時期 2011年12月19日
前回流行時期 2011年10月21日
原因ウイルス Highly pathogenic avian influenza virus Serotype: H7N1
新たな感染流行
発生地 Hessequa, WESTERN CAPE PROVINCE 農場
感染した種/個体数/感染数/死亡数/Destroyed Slaughtered
鳥類 Birds 12278 1028  0  0  0
Commercial ostriches found to be sero-positive for H7N1 during routine surveillance for HPAI.

PRO/AH> Avian influenza (11): H5N1 research controversy
Archive Number: 20120207.1035842
 投稿者 仏・Armed Forces Biomedical Research Institute - IRBA 、2012年2月5日

● 狂犬病 ボリビア
PRO/AH/EDR> Rabies - Bolivia: (SC) canine, equine
Archive Number: 20120207.1035741
 情報源 Erbol Digital [in Spanish]、2012年2月5日
the Porongo 市(Santa Cruz department [state of province equivalent])において、3日間、狂犬病検査で陽性となった動物が発生している。the Los Batos community で、ウマ1頭とイヌ2頭が狂犬病であることが判明した。しかし市民の動物へのワクチン接種への協力は進んでいない。
[Mod.TY- ボリビアでは過去6ヶ月間、イヌの狂犬病と、時にヒトへの狂犬病感染伝播が続いている .....ウマの感染源については記載がないが、感染したイヌもしくは吸血コウモリ vampire bats (_Desmodus rotundus_) によると考えられる]

● シュマーレンベルグウイルス 欧州
PRO/AH/EDR> Schmallenberg virus - Europe (15): update, OIE
Archive Number: 20120207.1035481
[1] ドイツ Germany, OIE follow-up report No 3
 情報源 OIE-WAHID interface Weekly Disease Information Vol. 25 (6) 、2012年2月6日
[2] 英国 UK, OIE follow-up report No.1
 情報源 OIE-WAHID interface Weekly Disease Information Vol. 25 (6)、2012年2月6日
[3] 英国 UK - DEFRA update, 1st cattle case
 情報源 DEFRA - AHVLA Web site, news 、2012年2月7日
[4] 英国 UK - comment:Schmallenberg virus and surveillance
 情報源 The Veterinary Record Vol 170 (5), 110: Comment 、2012年2月4日

● 犬ジステンパー 米国(2件)
PRO/AH> Canine distemper, wildlife - USA (05): (CA), desert kit fox
Archive Number: 20120207.1035332
[1] 20120203.1031833 に関し。
 投稿者 米・ College of Veterinary Medicine at Cornell、Dr. Edward J. Dubovi、2012年2月6日。
コヨーテの尿が原因とするのは言い過ぎではないか
[2] 20120203.1031833 に関し。
 投稿者 Drusys, Allan C. [、2012年2月6日。
ウイルスの紫外線、高温などへの耐性について。

PRO/AH> Canine distemper, wildlife - USA (04): (CA) desert kit fox
Archive Number: 20120206.1034179
 投稿者 Merritt Clifton 、2012年2月4日
20120203.1031833 に関し。
desert kit foxes を追い払うのにコヨーテの尿を使用することについて。
この方法はあまり意味がなく、コヨーテを知るものは用いないだろう。ます、コヨーテは捕食者 predator というよりはむしろ掃除人 scavenger であって、大型捕食者の餌食となる動物にとって脅威にならない ....コヨーテの痕跡は、付近にオオカミがいないサインとなっている

● ブルセラ症 カナダ 
PRO/AH/EDR> Brucellosis, cervid - Canada: (02) (NU) caribou
Archive Number: 20120205.1033659
 情報源 記載なし。
カリブーでの _B. abortus_ の確認について。
アラスカ Alaska 州のwestern arctic caribou において、_Brucella suis_ biovar 4 はendemic の状態にあり、この地域のトナカイ reindeer にも感染が及んでいる。the reindeer of circumpolar Eurasia.でも、 _B. suis_ biovar 4 が確認されている。