2012年4月24日-26日

インフルエンザ 台湾、パンデミック後

● インフルエンザ 台湾
PRO/EDR> Influenza (34): Taiwan, pre- & post-pandemic mortality
Archive Number: 20120426.1115182
 情報源 CIDRAP News、2012年4月25日
台湾 Taiwan では、2009-2010 パンデミックの後の季節性インフルエンザシーズン中の、インフルエンザ関連死亡と入院率が、同パンデミック期間中に比べ高率であったことが、PLoS One 掲載の報告で明らかになった。
台湾の研究者が、Taiwan's Influenza Laboratory Surveillance Network を構成する12箇所の検査機関からのデータを解析した。
この結果、パンデミック 2009 H1N1 pandemic flu (pH1N1) による死者は 44 人であったのに対し、翌シーズン (through the 13th week of 2011) の死者は93 pH1N1 deaths に 30 H3N2 fatalities を加えた合計 128 flu deaths だったことが分かった。 2010-11年のシーズンは、pH1N1 が再興する2010年12月まで H3N2 が優位であった。2009-10 の (パンデミック) シーズンは20-49歳の年齢層が 22 人 (of the 44) と、pH1N1 deaths の 50%を占めたのに対し、2010-11年のシーズンは the 93 pH1N1 deaths のうち 24 人(26 %) だった。 これとは反対に、50-64歳の pH1N1 deaths は、 2009-10 年の 9人 (21 %) から 49 人 (53 %) に増加した。 2009-10年に重症合併症のため入院となった 1297 hospitalized flu cases のうち、937 (72 %) が pH1N1 によるもので、H3N2 によるものは 161人 (12 %) だった。2010-11年の入院患者は 1751人; pH1N1 1040 (59 %) and H3N2 606 (35 %) だった。著者らは、2010-11年の pH1N1 再興では、"年齢分布を大きく変化させた."と結論付けている。
原著 Nationwide surveillance of influenza during the pandemic (2009-10) and post-pandemic (2010-11) periods in Taiwan. Chuang J-H, et al. PLoS ONE 7(4): e36120,

● 炭疽 ガーナ(3件)
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, livestock - Ghana (03): (UE) 20120426.1114997
 情報源 Joy News/Ghana, myjoyonline、2012年4月25日
Anthrax kills 2 persons and 20 cows in Bawku
the Bawku West District of the Upper East Region にある農業 地域の Googo における炭疽 Anthrax 感染流行により、2人と20頭のウシが死亡した。入院中の別の2人についても、炭疽感染が疑われている

PRO/AH/EDR> Anthrax, human, livestock - Ghana (02): (UE) 20120426.1114124
 情報源 Ghana Web、2012年4月25日
The Bawku West district of the Upper East region の炭疽感染 (のあった群れの) ウシへのワクチン接種は延期された。これらのウシが、まだ放牧地から戻っていない、と当局者が述べた。 the Googo community of the Bawku West district で2名の死者が出ている炭疽感染の拡大を防止に、ワクチンの接種が有用と考えられている。当局者は、感染拡大を防ぐために移動を禁止している、と述べた。
[Mod.MHJ- 伝染性のない炭疽に対し、ウシの移動制限の効果はない]
関連項目 20120424.1112593

PRO/AH/EDR> Anthrax, human, livestock - Ghana: (UE) 20120424.1112593
 情報源 Ghana Broadcasting Corporation 、2012年4月24日
Outbreak of anthrax kills 2 people
the Upper East Region で発生した炭疽感染流行で2人が死亡した。 Googo において、感染した動物 (の肉) の摂取が原因の感染によって、死亡したと見られている。

● 病原大腸菌 米国 O157
PRO/AH/EDR> E. coli EHEC - USA (11): (TN) O157, day care 20120426.1114895
 情報源 WVLT、2012年4月25日
テネシー州保健当局 the Tennessee Department of Health は Cocke County の同じ保育施設 the same care facility に通園する 3人の児童の、病原大腸菌 _Escherichia coli_ O157 infection を確認した。感染源は特定されていない ... いずれも入院が必要で、現在の状態は明らかにされていない。

● 鳥インフルエンザ、ヒト インドネシア H5N1
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (47): Indonesia (BA) child 20120426.1114894
 情報源 The Jakarta Globe、2012年4月25日
8歳の男児1名が、 鳥インフルエンザ [avian influenza A/(H5N1) virus infection] により、24日バリ島 Bali の病院で死亡した。 危険な状態となり Bangli l Hospital から Sanglah Hospital に搬送され、直ちに隔離された。"臨床症状と検査結果 the VCR (visual convention reaction) から the H5N1 virus 感染陽性とされた" と病院広報担当者が述べた。両親が、2か月前に男児が死亡した家きんと接触していたと話していることが明らかにされた。2007年にバリ Bali 島で鳥インフルエンザ感染が発生して以来、島内で7人が死亡している。2011年に感染が疑われた患者は46人だった。
[Mod.CP- 曝露が2か月前であるなら、診断の信頼性は不明確である。46人の感染が疑われたにもかかわらず、死者が7人で、WHO による確認は2012年わずか1人であれば、なおさらである]

● 結核 インド
PRO/EDR> Tuberculosis, MDR - India: (MH) 20120426.1114435
 情報源 health.india.com, IANS (Indo Asian News Service) report、2012年4月24日
Pune district で2か月間に、新たに63例もの多剤耐性結核 MDR-TB [multidrug resistant tuberculosis] cases 患者が報告されている。Pimpri-Chinchwad の26人と Pune の23人だった。内陸部 The districts rural interiors からも、14人の患者が報告されている

● コレラ ドミニカ共和国
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update 2012 (14): DR:20120425.1112450
 情報源 Prensa Latina、2012年4月23日
ドミニカ共和国保健当局は23日、 Tamboril, province of Santiago でコレラ Cholera 感染により6人が死亡し、感染者数が523人に達していることを明らかにした。検査により、36人のコレラ菌陽性が確認されている。19人が入院中である。

● レジオネラ症 ニュージーランド
PRO/EDR> Legionellosis - New Zealand (03): (AU) fatal 20120425.1113122
 情報源 The New Zealand Herald、2012年4月25日
オークランド Auckland で新たに3例のレジオネラ肺炎 legionnaires' disease の患者が週末 [21-22 Apr 2012] に確認され、過去9週間の患者数は15人に達した。1人が死亡している。最新の患者は、the Waitemata District Health Board area で発生した ... 感染源の調査が続けられていることなど。
関連項目 (02) 20120405.1091797

● レプトスピラ症 ペルー
PRO/AH/EDR> Leptospirosis - Peru: (LO) fatal 20120425.1113040
 情報源 GIPEIT-Medicina Tropical & Salud del Viajero - Peru [in Spanish]、2012年4月22日
quitos [Loreto Region] は、25年間で最も高いレベルとなった河川の水位上昇の結果、予想されたレプトスピラ症 the current outbreak of leptospirosis が発生している ... 2012年のこれまでに the Loreto Regional Hospital [HRL] だけで、5例の重症肺感染 severe pulmonary leptospirosis (with pulmonary hemorrhage) を治療し、検査による確定診断が待たれている。さらに Nauta からの、黄疸のある男性発熱患者 (confirmed by PCR [polymerase chain reaction]) が1名、22日に死亡した ... 地域内発生状況、全国の発生状況

● エキノコッカス症 チリ 
PRO/AH/EDR> Echinococcosis - Chile: (AY) 20120425.1112701
 情報源 El Diario de Aysen [in Spanish]、2012年4月18日
Echinococcus in Aysen Region, Chile
"the [Aysen] region において、包虫症 Hydatidosis [別名 echinococcosis エキノコッカス症 or hydatid disease] は常在し非常に発生が多く? (endemic and extremely relevant disease) 、全国平均の15倍の発生数である" ことが、保健当局 Health SEREMI [regional governmental ministerial unit] の医師から発表された ... "人口10万人あたり年間およそ 35 cases が報告され、肝臓や肺の嚢胞で発見されることが多いが、脳内で発見されることもあり、大きいために手術が必要とされる" と説明されている ...
[Mod.EP- チリの包虫症に関する最近のレビュー (Human hydatidosis: general aspects and epidemiological situation in Chile according to hospital discharge and mandatory reporting from 2001 to 2005. Rev Chilena Infectol. 2010; 27(4): 329-35; in Spanish, abstract in English) によると、2001年から2005年までの期間の入退院システムを利用した数字では、人口10万人対2.2例が報告されており、最も発生率が高い地域は the regions of Coquimbo, La Araucania, and Magallanes だった]

● サルモネラ感染症 米国
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, serotype Bareilly - USA (07) tuna 
Archive Number: 20120425.1113957
 情報源 Wisconsin Department of Health Services、2012年4月24日
農業当局の検査機関 the Department of Agriculture Trade and Consumer Protection (DATCP) laboratory で実施された検査により、回収されたキハダマグロ yellowfin tuna と、これを使用して調理された spicy tuna roll の、サルモネラ菌 _Salmonella [enterica_ serotype] Bareilly による汚染が確認された。ウィスコンシン州衛生当局 The Wisconsin State Laboratory of Hygiene (WSLH) at the University of Wisconsin-Madison で、確認された菌と患者から分離された菌の the DNA fingerprint of the outbreak _S._ Bareilly strain が一致することが確かめられた 
関連項目 (06) 20120418.1105458

● ボツリヌス症 インド、ウシ
PRO/AH> Botulism, bovine - India: (KA) 20120426.1115055
[1] 情報源 The Hindu、2012年4月21日
検査当局 the Southern Regional Disease Diagnostic Laboratory (SRDDL), Bangalore は20日、先週83頭のウシが死亡した、Henberu hamlet coming under Paduvari Gram Panchayat [local self-governments at the village or small town level] near Byndoor [Udupi district, Karnataka] を訪れた。村内に放置されたゴミについても調べている ....
[2] 情報源 The Times of India (TOI), Times News Network (TNN)、2012年4月23日
Paduvari at Byndoor in Udupi District http://healthmap.org/r/2h3Lでウシが死亡した原因は、中毒 [clostridial] intoxication、すなわち重症食中毒であることが確認された

● シュマーレンベルグウイルス 欧州
PRO/AH> Schmallenberg virus - Europe (34): decline, update 20120426.1115024
[1] Latest accumulated testing results, compiled
 情報源 websites of 8 SBV-affected countries in Europe 、2012年4月26日
Updated figures of reported SBV-positive holdings
国名 / date / 合計 / ウシ / ヒツジ/ ヤギ / sources (* no)
1. Belgium / 23 Apr 2012 / 444 / 275 / 167/ 2 / (*1)
2. France / 20 Apr 2012 / 1303 / 188 / 1096/ 19 / (*2)
3. Germany / 25 Apr 2012 / 1296 / 406 / 845 / 45 / (*3)
4. Italy / 16 Mar 2012 / 1 / - / - / 1 / (*4)
5. Luxembourg / 2 Apr 2012 / 12 / 6 / 6 / - / (*5)
6. Netherlands / 26 Apr 2012 / 321 / 208 / 107 / 6 / (*6)
7. Spain / 13 Mar 2012 / 1 / - / 1 / - / (*7)
8. UK / 23 Apr 2012 / 250 / 32 / 218 / - / (*8)
[2] 英国 UK: SBV cases decline
Schmallenberg cases on the decline
 情報源 Farmers Guardian、2012年4月21日
The number of new cases of Schmallenberg virus (SBV) continues to creep up a declining rate.

● 狂犬病 米国、クマ
PRO/AH> Rabies - USA (08): (VA) bear, comment 20120426.1114897
 投稿者 米・Bureau of Animal Health and Diagnostic Services、Elizabeth Santini, DVM、2012年4月23日
20120422.1110016 に関し。
紹介された the recent Virginia bear and one in Maryland in 2007 以外に、 Centre County, Pennsylvania in 2004 において、死亡して発見され全身の剖検が行われた、別のクマ1頭も、狂犬病と診断されている。ブタが、子グマを襲っていたことが判った。

● ライ麦の病気、Stripe rust デンマーク
PRO/PL> Stripe rust, triticale - Denmark: new strain susp 20120426.1114329
 情報源 Farmers Guardian、2012年4月19日
Yellow rust threat to triticale
今シーズン this [2011/12] season、英国では Yellow rust が関心を集めている [20120208.0317] が、デンマークのライ麦栽培農家 triticale growers は、すでに深刻な被害が広がっている

● ウスツウイルス ドイツ 蚊族からの分離
PRO/AH> Usutu virus - Germany: mosquito isolate 20120425.1114006
 情報源 The Local、2012年4月20日
独のクロウタドリ blackbirds にこの夏、新たな致死性ウイルスの感染流行が発生する可能性がある、と専門家らが警告している。蚊族内で同ウイルスが越冬していたことが分かった。2011年、ウスツウイルス The Usutu virus により、 blackbirds が多数死亡している。ただし、死体から検出されたの72羽に留まっていた。熱帯医学研究所 The Bernhard Nocht Institute for Tropical Medicine (BNI) in Hamburg は19日、市民のメンバーを集め、向こう数か月間はblackbirds の死体発見のための監視を強化し、報告や回収への協力を求めた。同ウイルスに感染した生きたトリでは、羽毛が逆立ち行動の異常が認められる ... 在来種の蚊族内でウスツウイルスが越冬したことが確認されているため、2012年夏に再び、国内のblackbirds で再興する可能性がある、と説明されている。この春に死亡して発見されたトリは、全て検査で陰性だった

● BSE 米国・ウシ
PRO/AH/EDR> BSE, bovine - USA: (CA) 4th animal confirmed 20120425.1113102
[1] Statement by US agriculture secretary Tom Vilsack regarding a detection of bovine spongiform encephalopathy (BSE) in the United States
 情報源 United States Department of Agriculture (USDA)、2012年4月24日
[2] 国内で4頭目の BSE 発見
 情報源 United States Department of Agriculture (USDA)、2012年4月24日
米農務省 USDA の主任獣医官は、米国内で牛海綿状脳症 bovine spongiform encephalopathy (BSE) が確認されたことに関連して、消費者に対して、食品供給の安全性を強調し、以下のコメントを発表した:"対象を限定したサーベイランスにより、米農務省 the US Department of Agriculture's (USDA) Animal and Plant Health Inspection Service (APHIS) は、カリフォルニア California 州中央部の乳牛飼育施設で、国内で4頭目の bovine spongiform encephalopathy (BSE) を発見した。ヒトの消費のための処分に回されることはなう、食品流通や公衆衛生上のリスクはない、と説明した。また、ミルクにより BSE が伝播されることもない、と述べた

● ウシ結核 ポーランド
PRO/AH> Bovine tuberculosis - Poland: (SC) bison 20120425.1113209
 情報源 Washington Post, Associated Press (AP) report、2012年4月23日
the village of Stuposiany in the Bieszczady Mountains 近郊に生息する、25頭の希少野生動物の wild European bison の群れで、結核感染が確認され、処分が許可された。バイソンに対する抗結核ワクチン接種に関する研究も提案されている

● 大量死、魚類 米国
PRO/AH> Die-off, fish - USA (02): (OH) 20120425.1113104
 情報源 Cleveland.com, The Plain Dealer report、2012年4月23日
the Cleveland Metroparks 内の the East Branch of the Rocky River で22日以降、様々な種類やサイズの魚類が大量に死亡し、関係各局が原因調査を続けている。29日の発見した漁師からの一報から始まった ...
[Mod.TG- あまり情報は多くないが、all species of fish が関係するとされており、何らかの化学物質またはトキシンによるものだろう ... ]
関連項目 20120219.1046415

● バナナの病気、Banana bunchy top virus ベニン
PRO/PL> Banana bunchy top virus - Benin: 1st report 20120425.1112745
 情報源 New Disease Reports
原著 BOccurrence of _Banana bunchy top virus_ in banana and plantain (_Musa_ sp.) in Benin. New Disease Reports (2012) 25, 13; DOI: 10.5197/j.2044-0588.2012.025.013
_Banana bunchy top virus_ は、バナナとオオバコ plantain にとって最も深刻な被害をもたらせる疾患で、サハラ以南のアフリカ sub-Saharan Africa 中南部に定着している。2011年、Dangbo Commune, Ouémé Department, Benin のバナナとオオバコで、典型的な感染症状が確認された ...

● 原因不明の神経運動症候群、ネコ 英国
PRO/AH> Undiagnosed neuromotor syndrome, feline - UK (02): (Scotland) investigation 20120424.1112108
[1] 20120423.1111389 に関し。
 投稿者 Richard Brown, MA VetMB MSc、2012年4月24日
このような独特の症状が初めて確認されたのはスコットランドで、第1例を発見し研究を始めた。その後、Dr Bryn Tennant of SAC [Scottish Agricultural College] and Dr Luisa de Risio of AHT [Animal Health Trust] に引き継がれている ...
[2] 情報源 SAGE publications press release、2012年4月11日
ゆっくりと進行する神経疾患で、多少の違いはあるが関連性があると考えられる徴候が、スウェーデンとオーストラリアでも確認されており、 "staggering disease"と呼ばれている。組織学的検査で、中枢神経感染症、リンパ組織球性髄膜脳脊髄炎 lymphohistiocytic meningoencephalomyelitis が原因である可能性が示唆されている ...参考資料  Slowly progressive lymphohistiocytic meningoencephalomyelitis in 21 adult cats presenting with peculiar neurological signs. J Feline Med Surg. 2012; 14(4): 250-6. Epub 2012 Jan 11

● 口蹄疫-リビア OIE
PRO/AH> Foot and mouth disease - Libya (02) st SAT2, st O, OIE 20120424.1112324
Foot and mouth disease, Libya、follow-up report no 1
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2012; 25(17)、2012年4月23日。
感染開始時期 2012年2月11日前回流行時期 2003年7月
原因ウイルス Foot and mouth disease virus SAT 2 
新たな感染流行の報告なし