2012年7月4日

原因不明の疾患-カンボジア 死亡、小児

● 炭疽-ロシア 
PRO/AH/EDR> Anthrax - Russia (02): (DA) exposure detail 
Archive Number: 20120704.1190038
 情報源 Caucasian Knot、2012年7月2日。
ダゲステン Dagestan の当局 Rosselkhoznadzor [Federal Service for Veterinary and Phytosanitary Surveillance] は、Akhvakh district の住民6人が、感染動物の肉の摂取により炭疽に感染したことを確認した

● 原因不明の疾患-カンボジア 死亡、小児
PRO/EDR> Undiagnosed illness, fatal, child - Cambodia: RFI 20120704.1190037
 情報源 The Phnom Penh Post 、2012年7月4日。
カンボジアで原因不明の致死性疾患が発生し、過去 3か月間に少なくとも 60人の小児が死亡したことが、3日保健当局から発表された。the Kantha Bopha Children's Hospitals に入院となった、高熱と呼吸器および神経障害の症状があった 62人の小児のうち、救命できたのはわずか 2人であったことを、病院設置者が 3日公表した。スイス人医師である同氏は、20年間発生したことのない切迫した異常事態であることを、保健相に対して 6月20日に書面で報告した。 "患児らに脳炎の症状が見られ、死亡するまでの 6時間に重症肺炎を発症した" と書かれている。 "The x ray and CT では、死亡する数時間以内に肺胞 the alveolus が破壊されたことを示していた" と記されている。死亡した小児はすべて、同氏が a "dramatic evolution" of the lung-destroying disease と呼ぶ疾患で入院してから 24時間以内に死亡している。報告された時点で47人の小児が死亡していた。その後の13日間でさらに13人が死亡した。
WHO World Health Organization の公衆衛生の専門家は、同機関が保健省と協力して調査を開始した事を明らかにした。"原因究明には、かなりの時間を要すると考えられ、まだデータを集めている段階である" と説明した。デング熱やチクングニア熱の可能性は低いとの見方も示している。WHO は6月30日に、臨床症状は "appear unusual (通常と異なる) " と報告し、高熱と急速な呼吸機能の悪化が見られるものの、血小板数、肝機能、腎機能などに異常は認められないと説明している。保健省の 2つのチームが昨日 Takeo and Kampong Cham provinces を調査のため訪れた。 "全国各地の 14 provincesで発生している" と保健当局者が述べた ... "原因不明のこの疾患は、5歳未満の小児が最も多く罹患し、発熱、咳嗽、呼吸困難の症状が見られる." と説明している。 Takeo では 6月に 2人が死亡が確認されている。2人が死亡したシエムリアプ Siem Reap の the Kantha Bopha hospital の医師のチームは、原因を特定できていないが、"wrong treatment 間違った治療" の結果ではないか、と疑っている。"どの小児も脳炎の症状があり、(同医師の) 病院に運び込まれるまで私立病院で治療を受けていた" と語っている。 "一部の私立病院による間違った治療や薬の中毒で肺が破壊され、治療不可能な肺炎を引き起こしたのではないか" と述べた。この病院は多数の脳炎患者を受け入れているとも述べた。
[Mod.TY- もし、脳炎ウイルスの感染患者で、すべての患者が重篤な肺の末梢コンポーネント severe, terminal pulmonary component (の障害) を伴っているわけではないとすれば、日本脳炎 Japanese encephalitis virus、バンナウイルス Banna virus、またはニパウイルス Nipah virus infections が考えられるだろう。 WHO fact sheet には、ニパウイルス Nipah virus infections の進行について、以下のように記載されている; "ヒトに感染した場合 (の症状) は、無症候性から致死性の脳炎までさまざまである。発熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐、咽頭痛といったインフルエンザ様症状で発症する。これに続いて、めまい、傾眠 drowsiness、意識変容、急性脳炎を示す神経症状が発生することもある。一部の患者では、非定型肺炎や急性呼吸不全などの重症呼吸障害も起こりうる。脳炎とけいれんは、重症患者に発生し、24-48時間以内に昏睡となる"。ニパウイルス Nipah virus は、マレーシア、インド、シンガポール、バングラディシュで、ヒトの脳炎の原因となっている。保有宿主は、東南アジアからオーストラリアに広く生息するフルーツオオコウモリ giant fruit bats (_Pteropus_ spp.) である。 Banna virus (a Seadornavirus in the Reovirus family) は、中国国内でヒトの脳炎の原因となり、ベトナムとインドネシアのイエカ属 _Culex_ mosquitoes から分離されていることから、カンボジアで発生する可能性もある。患者らから適切な検体が採取され、 いずれかの WHO reference laboratory で解析されることが望まれる。カンボジア旅行中の 5年生のオランダ人医学生からの投稿を感謝する]

● ハンセン病-インド
PRO/EDR> Leprosy - India (05): (MH) comment 20120704.1189849
20120703.1188726 について
 情報源 GIDEON (Global Infectious Disease & Epidemiology Network) 、2012年7月4日。
インドでは世界のハンセン病患者の50%が発生しているが、人口10万人あたりの発生率は、2004年以降、ブラジルがインドを上回っている

● レジオネラ症-英国
PRO/EDR> Legionellosis - UK (08): (Scotland) more cases, fatal 20120704.1189315
 情報源 BBC News Edinburg, Fife, & East Scotland 、2012年7月3日。
スコットランド行政当局 The Scottish government は、エジンバラ Edinburgh におけるレジオネラ症 Legionellosis 流行による3人目の死者が発生したことを明らかにした。同地域南西部在住の60歳代の男性で、以前より健康に問題があった。患者数は99人に達し、50人については感染が確認されている
関連項目 (07) 20120612.1166013

● デング熱/デング出血熱 (27)
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2012 (27) 20120704.1189075
[1] カンボジア Cambodia
 情報源 The Phnom Penh Post、2012年6月27日。
2週間で8人が死亡し、年初からの25週間の死者が 38人に達した。国内の感染者は8843人で、この2週間だけで1642人が確認されている ...ほか、原文参照願います。

● C 型肝炎-米国
PRO/EDR> Hepatitis C - USA (04): (NH) nosocomial 20120704.1188998
More hepatitis C cases
 情報源 NECN.com、2012年7月2日。
ニューハンプシャー州保健当局 New Hampshire 's Department of Public Health は2日、新たに6人の Exeter Hospital に関係する C 型肝炎 Hepatitis C 患者を確認した。現在合計患者数は27人となり、病院職員が感染源と見られている

● トリコモナス症-ドイツ、鳥類
PRO/AH> Trichomoniasis, avian - Germany: (BY) finch, susp 20120704.1190095
 情報源 Idowa [in German]、2012年6月25日。
Moosthenning [municipality in the district of Dingolfing-Landau, Lower Bavaria] の1軒のホームガーデンで、1週間に23羽のフィンチ green finches が死亡して発見されたことを受け、鳥類学者らはさらにその数が増える可能性があるとして注意を呼びかけた。全てのトリに、羽根の乱れ、衰弱、混迷、嚥下障害、嘴からの粘液排出といった、共通の重い症状が認められた。2009年にも、北部で greenfinches の大量死が報告されている。_Trichomonas gallinae_ が疑われているが、はっきりした証拠はなく、細菌の _Streptococcus suis_ の可能性も疑われている。

● ココヤシの病気、Bud rot-インド
PRO/PL> Bud rot, coconut palm - India: (KA) 20120704.1189367
Coconut growers' hope nipped in the bud
 情報源 Deccan Herald、2012年6月27日。
[Karnataka] ココヤシ栽培農家は、stem bleeding disease [20120530.1149915] に引き続いて、bud rot disease の被害に見舞われている
[Mod.DHA- Bud rot (also called heart rot) of coconut palm の原因として、 several species of fungus-like organisms in the genus _Phytophthora_, including _P. palmivora_ mentioned above, as well as some fungal species (such as _Fusarium_, _Thielaviopsis_) and bacterial species in the genus _Erwinia_) などが関係する]