2012年7月7日

原因不明の疾患-カンボジア 死亡、小児 WHO
手足口病-中国

● 原因不明の疾患-カンボジア 死亡、小児 WHO
PRO/EDR> Undiagnosed illness, fatal, child - Cambodia (02)
Archive Number: 20120707.1193413
 情報源 WHO Global Alert and Response、2012年7月6日。
カンボジア Canbodia 保健省は最近、国内の小児の間で発生している疾患と死亡の原因について積極的な調査を行っている。初期の調査結果により、 4月から7月5日までの入院患者は74人で、57例 (うち56例死亡) に共通して、発熱、呼吸器および神経学的症状が認められており、現在この点に集中して調査が進められている。これまでに確認されている患者の大部分が3歳未満で、ほとんどが南部及び中央部の患者であり、小児紹介 (専門) 病院 reference paediatric hospital の Kantha Bopha Children's hospital で治療を受けている。あらゆる努力にもかかわらず、多数の小児が、入院から24時間以内に死亡している。入手されている検体は the Institut Pasteur in Cambodia において検査されている。病原体について公式には特定されていないが、H5N1 and other influenza viruses, SARS, and Nipah [virus] については、全ての検体で陰性であった。保健省にはまずはじめに、多くの患者が入院していたプノンペンの病院 Kantha Bopha Children's Hospital in Phnom Penh から通報があった。保健省はこれについて the IHR [International Health Regulations] notification mechanism を通じて WHO に報告した。原因となる病原体、もしくは疾患や伝播様式が公式に特定できないすべてのイベントの定義に当てはまったためである ... 政府当局はこれと平行して、デング熱、手足口病、チクングニア熱も注視しつつ、今回の事例の積極的な調査を続けている
[Mod.TY-  H5N1 and other influenza viruses, SARS, and Nipah virus infections が除外されたことは重要である。今回の WHO report では、日本脳炎 Japanese encephalitis virus or Banna virus infections については触れられていない。(20120704.1190037 にあるように) Banna virus (a Seadornavirus in the Reovirus family) は中国国内で脳炎患者を発生させており、同ウイルスはベトナムとインドネシアのヤブカ属蚊族 _Culex_ mosquitoes で確認されていることから、カンボジアでも発生する可能性がある。サンプルを WHO reference laboratory に送付し、診断を仰ぐことが望ましい。これまでに掲載されている Banna virus infection の報告では、重症肺疾患は報告されていないが、引き続きこの流行に関する報告を待っている]
関連項目 20120704.1190037

● 手足口病-中国
PRO/EDR> Hand, foot & mouth disease - China 20120707.1193364
Hand, foot, mouth disease kills 240
 情報源 China Daily Europe、2012年7月5日。
1月から5月までの間に、5歳未満の少なくとも240人の小児らが、手足口病 hand, foot and mouth disease (HFMD) により死亡し、これから流行のピークに入ると、衛生当局が注意を呼びかけている。ピークは10月頃まで続くが、乳幼児 toddlers を中心とするこの感染症の予防、早期発見と治療は容易である、と当局の予防担当者は説明している。2012年は、規模と重症度の点で例年より深刻な影響が出ている、と説明した。2011年の6月までの死者は132人であった。2011年の年間の患者数は162万人で、死者は509人だった ... 幼稚園等でのモニタリングや、発生時の一時閉鎖、ワクチンはないため衛生管理が重要であること、成人では症状が現れない事が多いこと、など。

● コレラ-キューバ
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update 2012 (25): Cuba (GR) possible spread 20120707.1193285
 情報源 Miami Herald 、2012年7月7日。
100年ぶりとなるキューバでのコレラ Cholera 感染流行により、少なくとも15人が死亡し、多数の患者が病院を受診していると、6日報じられている。南東部 the south eastern province of Granma には 1000人以上の患者がいる、と州中心地 Bayamo の住民の一人が述べ、現地の状況は "chaotic"と付け加えた

● 鳥インフルエンザ、ヒト (59) -インドネシア WHO
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (59): Indonesia (WJ) child, fatal, WHO 20120707.1193191
[1] Avian influenza situation in Indonesia -- WHO update
 情報源 World Health Organization (WHO), CSR, disease Outbreak News、2012年7月6日。
インドネシア保健省は WHO に対し、新たに1名の鳥インフルエンザ A(H5N1) virus 感染患者の報告を行った。患者は西ジャワ West Java 州の 8歳の女児で、6月18日に発熱があったが、翌日シンガポールを旅行し、同20日に咽頭炎と診断された。同24日に帰国したが、咳嗽、食欲低下、嘔吐などの症状が続いていた。7月3日に現地の病院を受診し、保健省の検査機関 the National Institute of Health Research and Development (NIHRD), Ministry of Health において、鳥インフルエンザ A(H5N1) ウイルスの感染が確定診断された。自宅および、父親と生きたニワトリを購入する際に家禽との接触があったとされる、付近の市場の疫学的調査が行われている。シンガポールの保健当局にも、the International Health Regulations に従って通報された。これまでの、インドネシアにおける鳥インフルエンザの感染患者は190人となり、158人が死亡している。
[2] Indonesian girl who travelled to Singapore dies of avian flu
 情報源 Singapore News channelnewsasia.com、2012年7月6日。
保健省 The Health Ministry によれば、シンガポール Singapore を旅行したインドネシア人の8歳の女児1名の鳥インフルエンザ avian influenza A (H5N1) [virus infection] が確認されたとの連絡が入っている。発表の中で、この少女が発熱したのは6月18日のシンガポールにおいてであり、インドネシアに帰国したのは同24日だった。女児は、7月3日に死亡している ... インドネシアの保健当局によると、女児には、シンガポールへ旅行する数日前にインドネシア国内で家禽との接触があった。家族らの濃厚接触者に対して健康監視が行われており、いずれも問題は認められていない。女児は母親や親類らとともに、6月19日から24日までシンガポールにのホテルに宿泊しており、 同22日に高熱のため一般医を受診し、治療を受けていた。シンガポール在住の親類や、診察した医師らは、いずれも健康状態に問題はない。
関連項目 (58): Indonesia (WJ) 20120705.1191482

● Besnoitiosis、ウシ-スイス
PRO/AH> Besnoitiosis, bovine - Switzerland: 1st case 20120707.1193311
The cattle disease besnoitiosis confirmed in Switzerland
 情報源 AHO - Animal Health Online [German]、2012年7月5日。
スイスの4頭のウシの Besnoitiosis が確認されている。チューリッヒ大学が保有する農場1か所で、動物疾患の早期診断研究の中で 4頭のウシの感染が確認された。2012年の春から夏にかけて、約400頭の輸入されたウシの検査が行われた。