2012年9月12日-14日

インフルエンザ パンデミック 1918 mBIO、豚インフルエンザ H1N2 PNAS

● インフルエンザ パンデミック 1918、豚インフルエンザ H1N2(2件)
PRO/AH/EDR> Influenza pandemic 1918 virus: further insight 20120913.1291873
 情報源 Infection Control Today、2012年9月11日
世界中で 5000万人の死者を出した the 1918 influenza virus の遺伝子塩基配列解析 sequencing と再構築により、インフルエンザの生物学の理解は深まり、将来のパンデミックの予防や対策に関する重要な情報が得られた、との研究者 scientists (at the U.S. National Institute of Allergy and Infectious Diseases (NIAID), part of the U.S. National Institutes of Health, and several other institutions) のコメントが発表された。 
sequencing the 1918 virus により、influenza pandemics in 1957, 1968, and 2009 それぞれの原因となったインフルエンザウイルスは全て、一部が the 1918 virus の子孫であることが分かった。the 2009 pandemic virus は the 1918 virus と構造的相同性 structural similarities を有していることが示され、the 1918 virus またはそれ以後の子孫のウイルスへの曝露がなかった若い患者らが、最も感染しやすかった理由が明らかにされた [Reconstruction of the 1918 influenza virus: Unexpected rewards from the past. mBio DOI: 10.1128/mBio.00201-12 (2012)] ... 
加えて、動物の間で確認された関連性のあるインフルエンザウイルスと the 1918 virus を比較した結果、動物からヒトの宿主に適応するためには、インフルエンザウイルスの何らかの変化が必要であることが分かった。より一般的なこととして、the 1918 influenza virus の再構築により、新型インフルエンザウイルスの新興や進化に関する理解が深められた。また、the 1918 influenza virus を詳しく調べた結果、ウイルス感染に対するヒト免疫システムの反応が与える重大な影響、およびインフルエンザウイルス感染後にしばしば発生する細菌性の同時感染の重要性、がさらに解明された ...
原著 Reconstruction of the 1918 influenza virus: Unexpected rewards from the past. mBio DOI: 10.1128/mBio.00201-12 (2012)

PRO/AH/EDR> Influenza (86): swine H1N2, virulence & transmissibility in ferrets 20120912.1291427
Ferret study underlines persistent threat of swine flu viruses
 情報源 CIDRAP (Center for Infectious Disease Research & Policy) News、2012年9月11日
米韓の研究チームにより、豚インフルエンザウイルス an H1N2 strain of swine influenza が、呼吸器飛沫 respiratory droplets により伝播し、フェレットを死亡させることが確かめられ、米国内で豚との接触による一連の患者発生がある中、豚インフルエンザの脅威が続いている。
ヒトのインフルエンザの実験に適した動物モデルと考えられているフェレット ferrets を、韓国で分離された 4 swine flu viruses -- 2 H1N2 and 2 H3N2 -- に曝露させたところ、the H1N2 isolates のうちの 1種類のウイルスにより実験動物が死亡し、直接の接触のない近くの飼育箱のフェレットに感染が拡がった; 科学雑誌 the Proceedings of the National Academy of Sciences で報告された。 さらに、二次感染したフェレットの体内のウイルスを解析したところ、 2カ所の変異が確認され、より他のフェレットに感染しやすい能力を獲得していた。
今回の研究結果は、もう 1つの豚由来のインフルエンザウイルスで、パンデミックの原因となり、世に豚由来のヒトに感染するウイルスについて広く知らしめることとなった the 2009 H1N1 strain の発生から 3年後に明らかになった。 dubbed Sw/1204 と命名された the newly identified virus は、米国の swine H1N2 viruses に近い関係にあるウイルスである。
the H1N2 subtype はブタの間では非常に一般的なウイルスであるが、近年ヒトの間でも、 H1N2v と呼ばれるブタ由来 swine-origin H1N2 ウイルス による感染例が、数例報告されるようになってきた。 この中には the Minnesota State Fair in August 2012 に関係する 4例の感染例の報告 [20120911.1290389] などがある。
もう 1つのブタ由来のウイルス variant H3N2, or H3N2v にも、米国内でこの夏 [2012] におよそ 300人が感染し、大部分の患者に county and state fairs などのブタとの接触が認められている。16 人が入院となり、基礎疾患のあった女性 1名が死亡している [20120901.1276404] 。 
St Jude Children's Research Hospital in Memphis [Tennessee] の研究者は、Sw/1204 のヒトへの感染リスクは限定的と考えられ、それは (同ウイルスが) the 2009 H1N1 strain と関連性を有していることから、the 2009 H1N1 strain に曝露したことのある人々は、(Sw/1204 に対しても) ある程度の免疫 "considerable immunity" を保有していると思われるからである、と説明している ... 研究に使用された (韓国の) H1N2 ウイルスは、米国から韓国に輸入された可能性がある、米国内の豚 H1N2 ウイルスと非常に近い関係 "quite closely related" のウイルス、と説明されている ... 1月に一時、自主的な研究停止の事態に追い込まれた問題には抵触していない、と述べている。
原著 Virulence and transmissibility of H1N2 influenza virus in ferrets imply the continuing threat of triple-reassortant swine viruses. PNAS, 2012; doi:10.1073/pnas.1205576109
要約
"新型再集合パンデミックウイルス a novel reassortant pandemic H1N1 (pH1N1) virus in 2009 の新興により、豚インフルエンザがパンデミックインフルエンザの直接的な発生源となる可能性があり、ブタの間のウイルス感染状況を監視することの重要性が明らかになった。われわれは the ferret model を用い、韓国内で優位であり、North American strains とも遺伝学的に関連のある、Korean triple-reassortant swine (TRSw) H1N2 and H3N2 influenza viruses の病原性と感染性を調べた。多くの the TRSw viruses は中病原性 moderately pathogenic であったが、1種類 [A/Swine/Korea/1204/2009; Sw/1204 (H1N2)] はフェレットに対して強毒性 virulent であり、接種後 10日目に死亡した。また、呼吸器飛沫を介し via respiratory droplets、曝露した免疫のないフェレット naive contact ferrets に効率的に感染伝播した。分子学的解析では既知の毒性発現マーカー virulence markers を確認することができなかったが、the Sw/1204 virus は、1回 (世代) の感染透過 the single ferret passage により、ヘマグルチニンhemagglutinin (HA) (Asp-225-Gly) とノイラミニダーゼ neuraminidase (NA) (Ser-315-Asn) タンパクの変異を生じていた。マウスでは The contact [?] -Sw/1204 virus で毒性が増しており more virulent、ブタの実験では、 in vitro (生体外) の効率的な複製、 ex vivo (生体外) でのヒト肺組織への広範囲の感染 extensively infected human lung tissues を示しつつ、ブタでの複製と感染伝播能力を維持していることが確かめられた。さらに逆遺伝学的研究 Reverse-genetics studies では、置換 (the HA225G and NA315N substitutions) が、病原性と透過性の変化に大きく寄与していることが示された。以上の結果から、依然として公衆衛生および動物衛生に対する the continuing threat of some field TRSw viruses が継続して存在し、将来、ブタから pandemic viruses が生まれる可能性も残されていることが裏付けられた。 global surveillance の継続と強化が必要であるほか、今回の研究により、新たに HA225G and NA315N がほ乳類の病原性マーカー potential virulence markers となる証拠が提示された"
[Mod.CP- ... "the original pig virus はおそらく現在も韓国国内で感染循環しているが、(ヒトが ) 感染したとの報告は 1例もない。ヒトでは同じ現象が見られないのか、あるいはまだヒトにまで達していないだけなのか it just hasn't got loose"。 2009年以前に同じ表面タンパク the same H1 surface protein を有するウイルス株 a strain が感染循環していたため、曝露した人々に免疫が付与された可能性もある。しかし、このウイルスは現在は感染循環していないため、いずれ免疫効果は消失するだろう (New Scientist 11 Sep 2012)。今回のような実験は、インフルエンザウイルスの感染性に関与する遺伝子操作のリスクに関する議論を再燃させるだろう]

● NDM-1 腸内細菌 中国
PRO/EDR> NDM-1 carrying Enterobacteriaceae - China (02): (HK) ex Guangdong 
Archive Number: 20120914.1291460
 情報源 Government of Hong Kong、2012年9月11日
保険保護センター The Centre for Health Protection は新たに1名の New Delhi metallo-beta-lactamase-1 (NDM-1) carbapenemase producing Enterobacteriaceae に感染した、基礎疾患を有する 76歳の男性患者を確認した。中国本土・仏山 Foshan 在住のこの男性は、7月23日に発病し、同地域の病院に入院となった。8月4日香港 Hong Kong に移送され Prince of Wales Hospital に入院となった後、9月10日に United Christian Hospital に転院となったが、現在症状は落ち着いている。 NDM-1 carbapenemase producing Enterobacteriaceae の検査で陽性であることが分かった。香港では the 12th case of NDM-1 carbapenemase producing Enterobacteriaceae の患者となった。

● 野兎病 オーストラリア 2011年
PRO/AH/EDR> Tularemia, human, possum, 2011 - Australia: (TS Tasmania) 20120914.1290255
 情報源 Emerging Infectious Diseases 、2012年9月12日
野兎病 Tularemia は、ほ乳類、鳥類、両生類、節足動物など、幅広い野生動物種に感染する人獣共通感染症である。ヒトへの病原性を有する3種類 3 subspecies 野兎病菌 _Francisella tularensis_ が知られている : ssp. _tularensis_ (type A tularemia), ssp. _holarctica_ (type B tularemia), and ssp. _novicida_。 Type B tularemia は北半球の風土病で、北緯 30 度から 71 degrees N までの地域で発生がある。
今回、(南緯 42度の) タスマニア Tasmania , Australia において、a ringtail possum (_Pseudocheirus peregrinus_) の咬傷により野兎病を発症した患者 1名について報告する

● ウエストナイルウイルス 米国
PRO/AH/EDR> West Nile virus - USA (16)
Archive Number: 20120913.1293167
 情報源 The Augusta Chronicle、2012年9月12日
現在発生中のウエストナイルウイルス感染流行 The current West Nile virus outbreak は、米国内に出現して以来、最も深刻な the "most serious" 事態となっている、と 12日保健当局者が述べた。11日までに 2636 confirmed human cases うち 1405 cases of neuroinvasive disease (神経侵襲性疾患) が確認されており、1999年の米国内発生以来、9月第 2週の時点としては、最も高い数字となっている ...
関連項目 USA (15) 20120910.1289182

● レジオネラ症 米国、スペイン(2件)
米国
PRO/EDR> Legionellosis - USA (05): (PA) hotel 20120913.1293109
 情報源 travelerstoday.com、2012年9月11日
ペンシルベニア州のホテル The Comfort Suites hotel in Grantville , Pennsylvania は、宿泊者らの間に感染者が発生した、レジオネラ肺炎流行 an outbreak of legionnaires' disease への対応に追われている。 
8月23日のホテルの水質検査で、the hotel's water system が検査の結果、病原菌のレジオネラ菌 _Legionella_ が陽性であることが判明した .... 最近、the JW Marriott [hotel] in downtown Chicago [20120823.1259486] や Quebec City in Canada [20120909.1287573] でも、感染流行の発生が認められている。

スペイン
PRO/EDR> Legionellosis - Spain (06): (CT) tourists 20120912.1292046
 情報源 El Periodico, Agencia EFE report [in Spanish]、2012年9月10日
Blanes (Selva, Catalonia) で起きているレジオネラ症の流行 an outbreak of _Legionella_ pneumonia [Legionnaires' disease] の感染源について、公衆衛生当局 The Public Health Agency が調査を行っている。 10日現在の患者数は 8人で、このうち 3人が入院となっている。保健省の発表によると、この感染流行が分かったのは先週 [3-9 Sep 2012] で、感染源調査の検査の結果はまだ判明していないが、初発患者らが滞在していたと報告されたキャンプ場 a Blanes campground の冷却塔である可能性がある。感染したのは、初発患者である 58歳から 67歳までのオランダ人旅行者 3人など (ほか、62-year-old Latvian woman; 3 men from the province of Barcelona, aged 48, 81, and 82; and a 54-year-old resident of Blanes) である
参考項目 Spain (05): Madrid 20101115.4142.

● 風疹 英国
PRO/EDR> Rubella - UK: England (Hampshire), alert
Archive Number: 20120912.1291874
 情報源 Thisishampshire.net、2012年9月12日。
Hampshire and the Isle of Wight 周辺地域全体で発生中の風疹感染流行 an outbreak of rubella に関する最新の統計によると、14人の感染が確定診断されている。 2011年、この時期に風疹の感染患者は報告されていなかった。ワクチン measles, mumps and rubella (MMR) jabs で容易に感染が予防できる一方で、一旦感染すると、特に妊娠女性においては、流産や胎児異常につながる危険性がある

● リステリア症 米国
PRO/AH/EDR> Listeriosis - USA (02): (multistate) fatal, cheese, recall 20120912.1292100
[1] 情報源 foodpoisonjournal.com、2012年9月11日
11日現在、リステリア感染流行 the outbreak strain of _Listeria monocytogenes_ による患者は合計 14人となり、11 states and the District of Columbia から報告されている。感染源は imported ricotta salata cheese と見られている。 10日、 Forever Cheese, Inc. 社は、リステリア菌による汚染 _L. monocytogenes_ contamination の疑いがあるとして、リコッタサラタチーズ one lot of Frescolina brand ricotta salata cheese の回収を始めた ...
[2] 情報源 wtvr.com、2012年9月12日
tainted ricotta salata cheese が関係するとみられる感染流行に関係し、11の州で、3人が死亡、14人が入院となっていることが、the Centers for Disease Control and Prevention's website に掲載されている

● 日本脳炎など インド
PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis & other - India (14): (UP) 20120912.1291540
 情報源 Firstpost、2012年9月11日。
脳炎により新たに Deoria district の小児 1名が死亡したことにより、東部 Uttar Pradesh 州のウイルスによる同疾患の死者が 275人に達した、と Gorakhpur の当局者が11日に述べた。政府系各病院に入院した患者は 1650人に上っており、このうちの 275人が死亡した。
関連項目 (13): (UP) 20120903.1278429

● B型、C型肝炎 オーストラリア
PRO/EDR> Hepatitis B & C - Australia (02): liver cancer increase, vaccination 20120912.1291534 
 投稿者 豪・Victorian Infectious Diseases Reference Laboratory、Dr Benjamin Cowie、2012年9月13日
20120910.1288861 に関し。
the Moderator が指摘したとおり記事には記述されていないが、実際には the Auckland Statement の中に、ワクチン接種の呼びかけも記載されている

● 梅毒 カナダ
PRO/EDR> Syphilis - Canada (03): (NU) RFI 20120912.1291334
[1] 情報源 CBC (Canadian Broadcasting Corporation) News/North、2012年9月4日。
当局 The Government of Nunavut は the territory 内で発生した梅毒 a syphilis outbreak に対する市民への注意を呼びかけている。保健当局 The government's Health Department によると、この性行為感染症の 1例目の患者 the 1st case of the sexually transmitted infection が確認されたのは 5月 [2012] で、それ以降これまでに 13人にまで増加し、いずれもイカルイト Iqaluit の患者だった ... 人々の移動に伴い、すぐに他の地域にも広がるものとみられている。
[2] 情報源 Northern News Services Online、2012年9月10日。
... 昨年 [2011] の患者数は 5人、その前年は 0人だった ... 首都の患者らの年齢は 20歳から 48歳までの間で、複数のパートナーとの性交があった。
[Mod.ML- Nunavut , the largest federal territory of Canada はおよそ西欧と同じサイズの面積を有し; 2010年の人口はおよそ 33000人でイヌイット Inuit が大部分を占める。中心地 The territorial capital のイカルイト Iqaluit の 2011年の人口は 6699人で、バフィン島 Baffin Island の南岸にあり、唯一空路でアクセスすることが可能だが、氷の状態によっては船で近づかなければならなくなる ... 梅毒患者の大部分が約 58%を占めるイヌイットと考えられ、アルバータ the Canadian province of Alberta 州の梅毒患者のうち、 young Aboriginal women は18.6倍、 Aboriginal men は2.8倍、白人より感染率が高いとされる報告と同じ傾向にある。これらの young Aboriginal women の梅毒感染はほとんどが、路上での売春行為 the "street based" sex trade に関係し、いかがわしい物質 (薬物 ?) 使用 problematic substance use に手を染め、貧困状態にあると報告されている。 カナダにおける Aboriginal peoples として、the First Nations, Inuit, and Metis がある; Metis とは First Nations and European ancestry の混血を指す ]

● シュマーレンベルグウイルス スイス
PRO/AH/EDR> Schmallenberg virus - Europe (58): Switzerland, spread to mountains 20120914.1294622
 情報源 Blich.CH [German, transl.]、2012年9月12日
Schmallenberg virus spreads to the mountain area
シュマーレンベルグウイルス Schmallenberg virus [SBV] が、山岳地帯では初めて、Puschlav [in Italian, Valposchiavo; a southern, Italian speaking, part of the Swiss canton Graubunden] の、標高 1000m以上の農場 1か所での複数頭の感染として確認された

● 流行性出血病 米国、シカ科
PRO/AH/EDR> Epizootic hemorrhagic disease, cervids – USA (15)
Archive Number: 20120914.1294529
[1] New Jersey: suspected
 情報源 NJ.com、2012年9月7日
今週 3頭のシカの原因不明の死亡が報告され、Harmony Township で、ニュージャージー New Jersey 州内で最も新しい流行性出血病 epizootic hemorrhagic disease (EHD) が発生したのではないか、と専門家は見ている ...
[2] Pennsylvania
 情報源 The Wellsboro Gazette、2012年9月7日
Pennsylvania 南西部 Beaver County の 2件の検体で、Epizootic hemorrhagic disease (EHD) が確認された
[3] Ohio
 情報源 HudsonHubTimes.com、2012年9月12日
州内の 8か所の郡で localized outbreaks of a common white-tailed deer disease が確認された;in 8 Ohio counties, including Ashtabula, Columbiana, Geauga, Holmes, Paulding, Portage, Ross and Summit

● Blue-green algae 藍藻 英国
PRO/AH/EDR> Blue-green algae, open water - UK 20120914.1293738
 情報源 Warfedale Observer、2012年9月9日
Warning issued for toxic algae discovery
Yeadon Tarn において、有毒藻類となる危険性のある the blue-green algae species _Anabaena_ が発生していることが、当局 the Environment Agency により確認された。この微小生物は、触れたものすべてに被害をもたらせる神経毒 toxic neurotoxins を産生する能力を持つ。the Parks and Countryside Department of Leeds City Council は市民に対し、the Tarn 周辺の水辺に近づかないよう、注意を呼びかけている

● 東部ウマ脳炎 米国 ウマ、鳥類
PRO/AH/EDR> Eastern equine encephalitis - USA (19): (FL, ME) equine, avian 20120914.1293737
[1] EEE, equine - Florida:Leon County horses test positive for mosquito-borne illness
 情報源 Tallahasee.com、2012年9月12日
the Fort Braden area near Highway 20 の、1マイル離れた場所にいた 2頭のウマが、東部馬脳炎 Eastern equine encephalitis virus (EEE) の検査で陽性となったことが、州保健当局 the Florida Department of Health (DOH) から発表された ...
[2] EEE, avian - Maine
 情報源 WMTW.com、2012年9月12日
Lebanon で11日に死亡した、メーン Maine 州で数年ぶりとなる東部馬脳炎 Eastern equine encephalitis の、 1羽のキジについて、当局は調査を行っている。最近、私立飼育場で死亡した 30羽のうちの 1羽だった

● ウマ伝染性貧血 カナダ
PRO/AH/EDR> Equine infectious anemia, equine - Canada (05): western 20120914.1293736
 投稿者 加・Canadian Food Inspection Agency、Dr. Carolyn James、2012年9月13日
20120910.1287614 に関し。
"EIA の症例数の正確なデータがない" というのは誤りで、われわれの公開ウェブページを紹介する

● 狂犬病 米国(2件)
PRO/AH/EDR> Rabies - USA (20): (VA) beaver 20120913.1293599
 情報源 The Washington Post、2012年9月12日
警察 Fairfax County Police によると、後に狂犬病感染 rabid が判明した 1匹のビーバー a beaver が、 West Springfield の自然センター内で小児らを追い回した。 8日 the Hidden Pond Nature Center での水泳大会が終わったばかりの子供らが、 1匹のビーバーが泳いで桟橋に近づいてくるのを見つけた。桟橋で水から上がったビーバーは、攻撃性を見せながら子どもたちを追いかけ回したため、動物管理当局者が現場で射殺した。狂犬病検査を行ったところ、陽性となった。先週は Lake Barcroft で 83歳の女性が a rabid beaver に襲われている。

PRO/AH/EDR> Rabies - USA (19): (CA) bat 20120912.1291986
 情報源 L.A. Times、2012年9月10日。
Los Angeles County では、今年 [2012] に入ってこれまでに45頭の狂犬病のコウモリ rabid bats が確認されており、ここ最近で最も多い数となっていることが、10日当局から発表された。年間の発生数でこれまでに最も多かったのは、2011年の 38頭で、増加の原因は分かっていない。 the Santa Clarita area では 13頭が確認されているが、例年であれば年間を通じて 10頭程度が確認されるのみであった ...
[Mod. PMB- 近年、実際に狂犬病感染のコウモリが増加しているかどうか確認するために実施されている調査の結果が、そのとおりであったかどうか知りたい。 最近の調査 recent study (Vector-borne & Zoon Dis 12: 666-673) では、米国内のコウモリ狂犬病のサーベイランスのデータの傾向を吟味した結果、南西部から診断のために提出されたコウモリの感染率 odds of being rabid が高くなっていることが示されている。南西部のこの数年のコウモリの個体数の推移について知ることも非常に有用だろう。遺伝学的証拠によると、新世界のコウモリにとって、狂犬病は古くからあった病気であることが示唆されている。米国内にいるおよそ 41種類のコウモリのほとんどは、十分な数のサンプルを取れば、狂犬病ウイルスの感染が確認できる。コウモリから分離された狂犬病ウイルスが、陸生ほ乳類から分離されたウイルスと識別可能であることから、コウモリの保有種の間で進化したウイルスであると考えられている。コウモリの狂犬病ウイルスは遺伝学的な多様性を有しており、各保有種コウモリごとに特徴的な変異が認められている。これらのことより、主に内特異的感染伝播 intra-specific transmission によってウイルス感染が保持されてきたのではないか、と考えられる。すなわち、種を超えて between species 、たとえばコウモリからヒトへ、の感染伝播はまれにしか起こらないと考えられる。こういった "spillover events 溢流的イベント" は、一般的に、受容側の種 the recipient species で継続されることはない.... Clinical Infectious Diseases, Volume 35, Issue 6, 15 September 2002, Pages 738–747]

● 原因不明の死亡、ウシ スワジランド
PRO/AH/EDR> Undiagnosed mortality, bovine - Swaziland: RFI 20120913.1293445
 情報源 Observer (Swaziland) 、2012年9月12日
19日のテレビインタビューで、過去数日間に多くの住民らのウシが死亡したが原因が分からない述べていた。The Mbelebeleni area in the Manzini region もその 1つで、約 25頭のウシが原因不明の病気で死亡した。11日大臣は、原因不明の疾患によるウシの死亡が全国的に発生していることを認めた

● ボツリヌス中毒 米国、鳥類
PRO/AH/EDR> Botulism, avian – USA (07): (MI) aquatic birds 20120912.1290085
 情報源 Harbor Light、2012年9月5日
湖岸 the Lake Michigan shoreline で再び死亡したトリが確認されている。2011年は比較的落ち着いていたが、今年 [2012] は、予測よりも早い時期からの発生となった ... ボツリヌス菌 _Clostridium botulinum_ が産生するトキシンを摂取することによる鳥類の死亡は、、1960年代から the Great Lakes では周期的に報告されてきている。が、近年の増加は、 zebra and quagga mussels が持ち込まれたことによる、湖の水棲生態系 the aquatic ecosystem が原因ではないか、と見られている