2012年12月6日

黄熱-スーダン WHO
ムンプス-スペイン、米国
腎症候性出血熱-ベトナム

● 黄熱-スーダン WHO
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Africa (34): Sudan (Darfur), WHO, RFI
Archive Number: 20121206.1441130
[1] Yellow fever in Sudan - update 6 Dec 2012
 情報源 WHO GAR、2012年12月6日。
関連情報 厚生労働省検疫所 FORTH より
6日付で世界保健機関 (WHO) から公表された情報によると、12月4日時点で、ダルフールの 64地域のうち 33地域から、黄熱の疑い患者は 732人が報告されており、このうち165人が死亡した。40検体が IgM ELISAや PCR検査によって、黄熱と確定診断された ...
[2] 情報源 Middle East On line、2012年12月6日。
Sudan's Darfur region において過去 3ヶ月間で 165人が死亡した黄熱感染流行 A rare outbreak of mosquito-borne yellow fever は、依然として拡大が続いているとして、6日 the UN が注意を呼びかけた ... 感染拡大を食い止める唯一の方法は、リスクのあるすべての人へのワクチン接種を確実に行うことである、と the United Nations resident and humanitarian coordinator が述べた。9月3日以来、732 suspected yellow fever cases including 165 deaths が発生した、と the UN's World Health Organization (WHO) and Sudan's Ministry of Health 双方から発表されている。現在、死者数は a 2005 yellow fever outbreak in Sudan's South Kordofan state において、およそ5ヶ月間に発生した163 deaths from 604 cases を超えている。ワクチン接種活動 A vaccination campaign は 11月20日に the 12 most affected areas of Darfur で開始され、これまでに 130万人の接種が終わっている。医療関係者らは、感染流行初期には 40%であった致死率を、約 24%に低下させたことも発表された。貧しい地域 である Sudan's impoverished western Darfur region では、2003年に反政府少数民族 ethnic minority rebels がアラブ人が支配する the Arab-dominated ハルツーム政府 Khartoum government に反抗して以来、内戦に悩まされてきた。Darfur で黄熱感染の流行が発生するのは 10ないし 20年ぶりと言われている。黄熱ウイルスは通常サルの間で感染循環するが、2012年の雨量が多く洪水が発生したことから、蚊族の個体数が例年より多かったことが原因ではないかとみられている。霊長類から感染した蚊族により、ヒトへの感染が生じた可能性がある、と説明されている。
関連項目 (33): Sudan (Darfur) 20121205.1438307

● ムンプス-スペイン、米国
スペイン
PRO/EDR> Mumps - Spain (06): (AS) 20121206.1441128
 情報源 El Comercio [in Spanish]、2012年12月6日。
Asturias のムンプス (流行性耳下腺炎、おたふくかぜ) 感染流行 A mumps outbreak の発生が 5日確認された。保健当局 the Health Department はこの数週間で 150 cases を確認している。この地域で、過去 10年間で 3回目の発生となった。疫学調査の専門家ら Epidemiological Surveillance experts は、感染患者の 1/3は軽症で、深刻な問題はないとしている。患者の多くが 15-34歳の男性で、Langreo で最も多く患者が報告されているが、Gijon, Oviedo, and Aviles にも感染が拡大している、と述べた。保健省 the Health Ministry の 5日の発表では、人口の大部分がワクチン接種されているものの、ワクチンの効果は 100%ではないためウイルス感染が起こりやすく、また突然患者が増加することもしばしばあるとされている。the faculty of biology at Oviedo においても the outbreaks が集中して発生し、複数の学生が感染したため、同級生らに注意が呼びかけられている。発症から 4日目まで学校を休むよう、公衆衛生当局 The Directorate General of Public Health は推奨している。また、35歳未満で、これまでにワクチンを接種されたことがない場合は、ワクチンを受けるよう呼びかけている。ムンプスは、特に男性で重い合併症が起きることがあり、適切な治療が行われない場合は不妊の原因となる可能性がある。
関連項目 (05): (PA) 20121121.1419241

米国
PRO/EDR> Mumps, 2011 - USA: (CA) university students 20121206.1441071
 情報源 MMWR Weekly, Volume 61, No. 48 ;986-989、2012年12月7日。

● 腎症候性出血熱-ベトナム
PRO/AH/EDR> Hemorrhagic fever w/renal synd - Viet Nam: (HCMC) rat, human 20121206.1440850
 情報源 Thanh Nien News、2012年11月23日。
ネズミ咬傷によるハンタウイルス感染 acquiring a hantavirus infection の患者が確認されたことから、医師らは市民に対し鼠族駆除 control rats and mice の必要性を呼びかけている。ハンタウイルスに感染しても必ずしも発症するわけではない、と保健当局者 director of the Ho Chi Minh City [HCMC] Preventive Health Center は解説している。11月19日にパスツール研究所 は、11月にハンタウイルスに感染したが治療により回復した男性の自宅付近で捕獲したネズミで、感染により死亡する可能性のあるハンタウイルスを確認した、と発表した。District 3's Ward 9 で捕獲した 25匹のうち、3匹がハンタウイルスの検査で陽性となった。米国 CDC the US Centers for Disease Control and Prevention によると、アジアのハンタウイルスは腎症候性出血熱 hemorrhagic fever with renal syndrome (HFRS) の原因となり、5-15%が死亡する、とされている。ハンタウイルスを保有する齧歯類やその排泄物 hantavirus-infected rodents, or their urine and droppings.との接触が感染源となる。11月8日にホーチミン熱帯病病院 the HCMC Hospital for Tropical Diseases で 55歳の男性がハンタウイルス感染患者であったことを確認した。男性は高熱と皮疹のため入院となっていた。the Pasteur Institute で確定診断されるまで、医師らはデング熱によるものと考えていた。10日間の治療後男性は回復し、10月後半に退院していた。患者は、就寝中ネズミによる咬傷を受けたと述べた。この情報を元に the Pasteur Institute は、患者の自宅付近で捕獲した 25 rats and house mice の検査を行うこととなり、The 3 samples が tested positive for hantavirus であり、すべて rats の検体であることが判明した。ハンタウイルス感染はまれな感染症で、ヒトからヒトに感染することはない。"この 10年間で、ベトナム国内での発生はわずか 3 [human] cases of hantavirus infection from rats で、死亡例はなかった" とされているが、鼠族 rats and mice はこれ以外にも、腺ペストや破傷風などの病気を持っており、咬傷を受けた場合はワクチンを接種しなければならない、と説明した。今回のハンタウイルス感染の発生報告を知った多くの市民らから Vietweek に対し、自宅周辺に多数のネズミ the high number of rats and mice がいるとの通報が寄せられている

● シュマーレンベルグウイルス-欧州
PRO/AH/EDR> Schmallenberg virus - Europe (74): internatl. trade, update 20121206.1441009
[1] ロシア Russia ex Austria
 情報源 Rosselkhoznadzor, Russia's Federal Service for Veterinary and Phytosanitary Surveillance/Press about us [machine trans.]、2012年12月3日。
[2] アイルランド Ireland update
 情報源 Flutrackers、2012年12月1日。
[3] ドイツ Germany update
 情報源 Friedrich-Loeffler-Institut (FLI), Germany、2012年12月4日。
[4] 英国 UK update
 情報源 AHVLA [UK Animal Health and Veterinary Laboratories Agency] News Release、2012年11月30日

● 鳥インフルエンザ -インド
PRO/AH/EDR> Avian influenza (63): India (GJ Gujarat) follow-up 20121206.1440449
 20121204.1437680 に関し。
[1] アネハズルの情報
 投稿者 Ronan Kelly、2012年12月5日。
According to another report, the bird implicated is the demoiselle crane (_Anthropoides virgo_).
[2] 投稿者 米 ・ US Geological Survey National Center、Carol Uphoff MeteyerMeteyer, DVM, Diplomate ACVP、2012年12月5日。
最後の部分にあった、ツルにけいれんの症状が見られたとのコメントから、高病原性鳥インフルエンザの検査が陰性であった場合、ボツリヌス症 the possibility of avian botulism の可能性もある。

● ブタ繁殖呼吸器障害症候群-スイス OIE 独から
PRO/AH/EDR> Porcine reprod & resp syndrome - Switzerland: OIE, susp ex Germany, RFI 20121206.1440019
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2012; 25(49)、2012年12月3日。
Porcine reproductive and respiratory syndrome, Switzerland、reoccurrence of a listed disease
感染開始時期 2012年11月28日
前回流行時期 2011年2月13日
原因ウイルス Porcine reproductive and respiratory syndrome [PRRS] virus
新たな感染流行 (3)
発生地 Appenzell [Inner Rhodes] and Hinterland, Appenzell [Outer Rhodes].
感染種/頭数/症例数/死亡/廃棄/処分
ブタ Swine / 5099 / 7 / 0 / 0 / 26
疫学 
感染源 porcine reproductive and respiratory syndrome virus を含んだ、輸入された精液
コメント ドイツ the German boar station の boars からの精液を受精した雌のブタはすべて処分された。PCR 検査で陽性だった雌のブタはすべて、感染個体 infected boars の精液を受精していた。過去 2週間にこの the boar station からの精液を受精し処分された雌のブタのうち、残りの個体は陰性だった。現在 農場内のすべての個体の検査を行っている。

● ペスト-米国 プレーリードッグ
PRO/AH/EDR> Plague, animal - USA (05): (SD) prairie dog 20121206.1439936
 情報源 The Republic, Associated Press (AP) report [edited]
サウスダコタ州の施設 the Fort Pierre National Grassland in South Dakota において、プレーリードッグ prairie dog colonies を壊滅させる可能性のある森林型ペスト sylvatic plague の発生が、プレーリードッグのノミで発見された。Sylvatic plague は 2004年に South Dakota において初めて確認され、北と西に感染が拡がっている。the Buffalo Gap National Grasslands, in Badlands National Park, および the Lower Brule Indian Reservation でも発生が確認されている。州内で感染したヒトの患者は確認されていない。
[Mod.TG-以下の2つの点についてコメントする: 1) ペットへの感染伝播 と 2) prairie dogs (_Cynomys_) and the black footed ferret (_Mustela nigripes_) について。
ペスト菌 _Yersinia pestis_ 感染によるペスト Plague は、米国西部のげっ歯類の間に常在する。ヒトへの感染は、1) げっ歯類、まれに他の動物、に付着する感染性ノミによる刺咬、2) 菌による汚染のある組織との直接の接触、もしくは 3 ) まれなケースとして、感染患者や動物からの気道からの飛沫の吸入、による ... バイオテロ、病型による致死率の違い、ペット感染の可能性と症状、等について ----------1. CDC: Human plague -- four states, 2006. MMWR 2006; 55(34): 940-3 2. Dog-associated risk factors for human plague. Zoonoses Public Health 2008; 55(8-10): 448-54; abstract ... Sylvatic plague は、ノミが媒介する野生の齧歯類の細菌感染症で、ヒトを含め多数種のほ乳類に感染する可能性がある。
プレーリードッグ Prairie dogs はペスト plague に感染しやすく、絶滅の危険性が非常に高いクロアシフェレット ? the highly endangered black-footed ferret の主な食料源であり、(フェレット ) 自身もペストに感染する。 致死率 90%以上の slvatic plague は、その地域の prairie dog colonies の個体数を減少させたり、絶滅させたりすることがある。ペスト sylvatic plague 対する prairie dogs の感染感受性の高さと、black-footed ferrets にも壊滅的な影響を与える可能性とがあるため、plague control は ferret recovery programs and conservation efforts にとって、重要な意味を持つ ... 
米軍医科学研究所 the US Army Medical Research Institute により、ヒト用ペストワクチン the plague vaccine が開発され、 野生動物衛生センター the USGS National Wildlife Health Center において動物への接種試験が行われている。注射によるフェレットへの接種の有効性は、実験室でもフィールドでも確認されている。しかし注射用ワクチン injectable vaccines を、プレーリードッグのような自由に動き回る野生の動物に使用することは実際的ではない。結局のところ、フェレットの感染対策は prairie dogs の疾患の取り扱いにかかっている。現在、殺虫剤 pesticides によるノミ plague-infected fleas の駆除のために、個々のプレーリードッグの巣穴 individual prairie dog burrows への噴霧 dusting が行われているが、噴霧作業 pesticide application は労働集約的 labor intensive かつ費用がかかり costly、長く継続することはできない。
Sylvatic plague vaccine (SPV) 
すべてのプレーリードッグなど entire populations of free-ranging prairie dogs and other rodents にワクチンを接種することは非常に困難であるが、研究 preliminary NWHC studies によると、ワクチンを混ぜたエサ vaccine-laden baits を自由に食べさせることにより、プレーリードッグに接種することに成功した。この結果から、特に black-footed ferrets の生息地域では、経口ワクチンによりプレリードッグのペスト対策が可能となることが示唆される。ペストワクチン小委員会 The Sylvatic Plague Vaccine Subcommittee of the Black-footed Ferret Recovery and Implementation Team が活動中であることなど ]