2014年1月10日、11日

チクングニア熱 (03)-カリブ海
Zika ウイルス-仏領ポリネシア (02)
サルモネラ症-米国 (02) 2007-2012 生きた家禽および動物を売る市場
食中毒-日本 マラチオン
鳥インフルエンザ、ヒト (12) -カナダ 中国から、H5N1 死亡 RFI など

口蹄疫-ケニア EM ウシ
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease - Kenya: (EM) bovine
Archive Number: 20140111.2167003
情報源 All Africa, The Star report、2014年1月10日。
Elgeyo Marakwet county で口蹄疫 An outbreak of foot-and-mouth disease [FMD] の発生が報告されており、100頭を超える家畜に被害を与え、合計2頭が死亡したと報告されている...

サルモネラ症-米国 (03) カシューナッツによる感染拡大 Stanley 型
PRO/AH/EDR> Salmonellosis - USA (03): cashew nut spread, serotype Stanley
Archive Number: 20140111.2164774
情報源 CDC、2014年1月3日。
CDC は各州自治体と協力し、複数州にまたがるサルモネラ症流行 a multistate outbreak of _Salmonella [enterica_ serotype] Stanley infections の調査を行った結果、The Cultured Kitchen of West Sacramento, California 社が生産した生カシューナッツチーズ raw cashew cheese が感染源となった可能性があることが判明した ... この菌 This strain of _Salmonella_ Stanley は、まれな  型 rare in the PulseNet database であり、今回の流行発生前に確認されたのはわずか 20回にすぎない。カリフォルニア California (85 percent) : California (12), Nevada (1), and Wyoming (1) を中心に 3つの州から合計 14人の患者が報告されている...

● チクングニア熱 (03)-カリブ海地域
PRO/EDR> Chikungunya (03): Caribbean
Archive Number: 20140111.2165563
情報源 ECDC (European Centre for Disease Prevention and Control) Epidemiological Update、2014年1月10日。
2013年12月5日、仏サンマルタン島 the French part of the island of Saint Martin において、カリブ海地域におけるチクングニア熱感染流行 An outbreak of chikungunya in the Caribbean region が報告された。南北アメリカでは初めての自所内感染伝播 autochthonous transmission of the virus 報告である。今回の流行に対する同月12日のリスク評価 An ECDC risk assessment の中では、同地域内の他の島々に感染が拡大する可能性が高いと結論づけられていた。その後、カリブ海地域の複数の島々からチクングニア熱感染の報告が続いている。1月 9日現在の発生数の報告は以下のとおりである:

- 201 probable or confirmed cases in Saint Martin (FR);
- 2 confirmed cases in Saint Martin (NL);
- 48 probable or confirmed cases in Martinique;
- 25 probable or confirmed cases in Saint Barthelemy;
- 10 probable or confirmed cases including one imported case from Saint Martin in Guadeloupe;
- 1 confirmed case imported from Martinique in French Guiana.

カリブ海地域でデング熱の流行が発生する中での、チクングニア熱感染伝播の確認となった。デング熱とチクングニア熱ウイルスは、同じ蚊のネッタイシマカ the same _Aedes aegypti_ mosquito species により伝播される。未感染の住民 The naive population、地域内の感染に有効なベクターの存在、地域内でのヒトの移動などが感染流行の継続・拡大の決定要因となる...

Zika ウイルス-仏領ポリネシア (02) 
PRO/EDR> Zika virus - French Polynesia (02)
Archive Number: 20140110.2165365
投稿者 Polynesie francaise・Dr Henri-Pierre Mallet、2014年1月9日。
week 42-52 [of 2013] 以降、症候性サーベイランスネットワーク the syndromic surveillance network から the Bureau de Veille Sanitaire に対し、6630 suspected Zika [virus infection] cases の報告があった。このうち約 500 cases については、the Institute Louis Malarde lab in Papeete での検査が行われ、RT-PCR 検査で 333 例が Zika virus infections であることが確定診断された。確定患者の臨床症状として、発疹 rash (95 per cent), 筋力低下 asthenia [weakness] (79 per cent), 発熱fever (73 per cent), 関節痛 arthralgia [joint pain] (70 per cent) and 結膜炎conjunctivitis (63 per cent) が最も多く認められた。症状は軽く自制内で、急性感染による入院はなかった。報告患者の数字から、感染流行開始以来、仏領ポリネシア FrP [French Polynesia] において (総人口の7.6%にあたる) 2万人以上が Zika-like symptoms 類似症状により医療機関を受診したと推定される... All archipelagos and most of the islands of FrP で感染が発生しており、現在も、特に the Leeward Islands and Australes を中心に感染の増加が見られるが、より早期に発生のあった島々の発生状況は鎮静化しつつある be stabilizing ようだ。11月 [2013] 上旬から 2014年 1月 4日までの間に、神経学的あるいは自己免疫による症状が見られる 56例が発生し、この中には 32 GBS [Guillain-Barre syndrome] cases と 8 cases の脳炎または髄膜脳炎、 9 other neurological complications (異常感覚 paresthesia [tingling or burning sensations]、顔面麻痺、硬膜下血腫 および 1例の脊髄炎が含まれている。FrP 内で例年 3 ないし 4 例の GBS cases が、わずか 2か月間に 32例も発生したことはきわめて異例である。全ての症例に、Zika syndrome に一致する先行ウイルス感染症状が認められている (but not tested initially)。the GBS cases の 72 %が男性で、平均年齢は 45.8 years (27-70)であり、このうち 11 cases が集中治療室に収容され、7例は機械的換気を必要としたが、死亡例はなかった。これらの (GBS の ) 症例の原因が Zika virus (感染) であると特定されているわけではないが、the outbreak of Zika and dengue との時間的な関連性から、その可能性が強く疑われる very suspicious...
関連項目 20140108.2159822

炭疽-米国 MN ヒト、吸入 2011年
PRO/AH/EDR> Anthrax - USA: (MN) human, inhalation, 2011
Archive Number: 20140110.2165011
情報源 Emerging Infectious Diseases (EID) Journal Volume 20, Number 2、2014年1月10日。
原著 Investigation of inhalation anthrax case, United States. Emerg Infect Dis [Internet]. 2014 Feb [date cited]. http://dx.doi.org/10.3201/eid2002.130021
要約 炭疽菌が常在する米国内の 4つの州で休暇を過ごした男性 1名が、吸入による炭疽菌感染 Inhalation anthrax を発症した。幅広い機関にまたがって調査が行われたにもかかわらず、感染源を特定することはできず、関係するヒトまたは動物の新たな感染も確認できなかった...以下、原文 [Google 翻訳] 参照願います。

サルモネラ症-米国 (02) 2007-2012 生きた家禽および動物を売る市場
PRO/AH/EDR> Salmonellosis - USA (02): 2007-2012, live fowl & animal markets
Archive Number: 20140110.2164772
情報源 Emerging Infectious Diseases (in press)、2014年1月10日。
原著 Salmonellosis and meat purchased at live-bird and animal-slaughter markets, United States, 2007-2012 [letter]. Emerg Infect Dis [Internet]. 2014 Jan [date cited]. http://dx.doi.org/10.3201/eid2001.131179
サルモネラ菌属 _Salmonella spp._ により、米国内で毎年約 120万人が発病するとされる。基本的に、同菌により汚染された食品や同菌に感染した動物との接触により感染する。2007年以降、各自治体当局と the CDC は、生きた家禽の市場 live-bird markets (LBMs) の肉および生きた動物を売る市場 live-animal markets (LAMs) との関連性のあるサルモネラ症感染流行 multiple salmonellosis outbreaks について、調査を行ってきた。このような市場は一般的に大都市にあり、様々な異なる人種に利用されている。2007年にはマサチューセッツ Massachusetts 州で、3 _S. enterica_ serotype Schwarzengrund strains の 1種に 62人が感染する流行 an outbreak が 起きた...以下、原文 [Google 翻訳] 参照願います。

炭疽-ジンバブエ (02) MA ヒト、家畜
PRO/AH/EDR> Anthrax - Zimbabwe (02): (MA) human, livestock
Archive Number: 20140110.2164432
情報源 All Africa, The Herald report、2014年1月9日。
Manicaland Province で最近発生した、腸チフスと炭疽感染流行 Recent outbreaks of typhoid and anthrax がようやく鎮静化した、と保健当局者 Director of epidemiology and disease control in the Ministry of Health and が述べた。Makoni District において、炭疽に関連する死亡は発生していないと報告した。重症患者 5名への Rusape General Hospital での治療は今も続いている [Originally, 6 were admitted.]...これまでに炭疽に感染した動物の肉の摂取による患者 27 人が治療を受けた。
関連項目 20140106.2154755

食中毒-日本 マラチオン
PRO/EDR> Food poisoning - Japan: malathion
Archive Number: 20140110.2160513
[1]
情報源 BBC News、2014年1月8日。
日本で殺虫剤が混入した冷凍食品を食べた数百人が体調の異常を訴えている。マルハニチロ ホールディングは [week of 30 Dec 2013]、一部で高濃度のマラチオン malathion による汚染が確認された商品の回収を開始した。厚労省によると、少なくとも 556人が下痢、嘔吐、胃痛などの症状を訴えたと報告されている。この殺虫剤は農業、ガーデニングや、ノミの殺虫剤として用いられている。正確な数字は分かっていないが、NHK World は 8日、ピザやチキンナゲットなどの製品を食べたおよそ 900人が症状を訴えている、と伝えた...
[2]
情報源 Mainichi [Google 翻訳]、2014年1月8日。
[3]
情報源 The Japan Times、2014年1月9日。
Aqlifoods Corp 社が製造し殺虫剤が混入したとされる冷凍食品を食べた全国の 1000人以上に健康上の異常が起きていることが、各自治体当局から明らかにされた。このマルハニチロの子会社の群馬県大泉の工場で製造された食品により、発熱、めまい、腹痛や嘔吐 ・ 下痢などの症状が認められている。警察は、製品に故意に注入された疑いのある、殺虫剤のマラチオンが原因と見ている。特に北海道では、200人を超える多数の被害が報告されている。千葉県で100人以上、新潟県と静岡県ではいずれも 60人以上の患者が発生している。大阪府では、[29 Dec 2013 に] クリームコーン入り冷凍コロッケを食べ 6日に入院となった生後 9か月の男児を含む 50人近い患者が出ている。問題となっている複数の食品のうち、コロッケで最も高濃度のマラチオン malathion が確認されている...
[Mod.TG 注-Malathion は多用途の人工有機リン化学物質で、一般的には殺虫剤として使用されている。強力な化学物質 a strong chemical で注意文書が添付されており、高用量で毒性 (?  while dose always makes the poison) を有するが、ヒトへの毒性はそれほど高くないとされている。ただし、齧歯類には毒性を有する。一般には蚊族や果物、野菜等の植物を荒らす昆虫類の駆除に用いられる。屋内用の殺虫剤や、ペットのダニ・ノミ・アリ退治の製品にも含まれている。Fyfanon and Atrapa などの蚊族駆除製品の主成分でもある。同製品中には 95%を超える濃度の malathion が含まれており、薄めずにそのまま使用される事も多い... Malathion は人体のシラミ lice 駆除薬としても使用されている。短期間の高濃度のマラチオンへの曝露により、神経系が傷害され、頭痛、嘔気、めまい、筋力低下、けいれん、下痢、発汗異常、視野障害、心拍数増加などの多彩な症状が見られる。corn syrup bait (エサ?) に含まれるマラチオンにより、くりかえし皮膚と接触することによる発疹 skin rash (allergic reaction) が見られる場合もある...蚊族駆除のためのマラチオン malathion の長期使用の、人体への影響については分かっていない。 1か月半にわたって極低濃度のマラチオンを摂取したボランティアでは、血中コリンエステラーゼ活性に目立った変化は認められなかった。2年間 100-1500 ppm of malathion の入ったエサを与え続けたラットでも、コリンエステラーゼ活性の抑制以外の症状は確認されていない。離乳したばかりのオスのラット Weanling male rats は大人のラットに比べ malathion への感受性が 2倍高かった... Malathion の代謝・蓄積・排泄には性差があり、ヒトでも動物でもオスとメスの間に、毒性の差がある。ヒトでは、男性の最少致死量が女性より 3倍高い。ヒトでの急性症状として、嘔気、頭痛、胸部苦悶感 tightness in the chest や急性アセチルコリンエステラーゼ抑制 acetyl- cholinesterase inhibition に一致する症状等が見られる。意識消失、けいれんと "持続的に増悪する疾患 prolonged worsening illness" などの症状も、高濃度マラチオン中毒に典型的とされている...]
参考項目 Organophosphate pesticide poisoning - India: 1997 19990307.0329

鳥インフルエンザ、ヒト (12) -カナダ 中国 BJ から、H5N1 死亡 RFI
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (12): Canada ex China (BJ), H5N1, fatal, RFI
Archive Number: 20140110.2162075
[1]
情報源 BBC News、2014年1月8日。
カナダ政府当局が、北米発の H5N1 鳥インフルエンザ感染患者を確認した。カナダ保健相が、患者はアルバータ Alberta [province] の住民 1名で、最近北京 Beijing を訪れていた、と発表した。今回の死亡を an "isolated case," とし、市民への影響は小さいと説明している。今シーズン [2013-2014] 州内では、季節性インフルエンザによる 10人の死亡が確認されている...原文参照願います。
[2] Request for information
投稿者 Neil Rau、2014年1月9日。
PCR 以外にどのような検査 What lab methodology が行われたのだろうか。伝え聞くところでは、渡航歴以外の、生きた家禽を売る市場への曝露などの疫学リスクはないとされている。ウイルスが分離されたのだろうか。肺組織の免疫組織化学検査は...
[Mod.CP注-...]
関連項目 (10): Canada ex China (Beijing) H5N1, fatal 20140108.2160514