2014年9月13日-14日








● エボラウイルス病 コンゴ民主共和国、西アフリカ(2)(3件)
コンゴ(民)
PRO/AH/EDR> Ebola virus disease - Congo DR (12): (ET, Equateur) UN update
Archive Number: 20140914.2773446
 情報源 United Nations Secretariat, Office for the Coordination of Humanitarian Affairs, Democratic Republic of Congo,2014年9月12日
UPDATE ON THE EBOLA VIRUS DISEASE IN DRC; No. 10 [12 Sep 2014] -12 pm
[A table entitled "Data update from 19 August to 8 September 2014";66 cases, an increase of 4. 37 deaths, an increase of 2.... 詳細は上記URL参照]
[2 and 10 Sep 2014 の間に] the area of Djera in Equateur Province in DRC において,35 cases of EVD が報告され,累積患者数が 66人に増加した
関連項目 (11): (ET) Zaire strain, genome sequence 20140912.2770696

西アフリカ
PRO/AH/EDR> Ebola virus disease - West Africa (164): Sierra Leone, infect. control, susp.
Archive Number: 20140914.2773490
[1] シエラレオネ: 4th doctor dies:NBC News、2014年9月14日
シエラレオネでは、治療のための国外移送を試みていたにもかかわらず、EVD による4人目の医師の死亡が発生し、医療従事者が不足する中で、財政力のない国にとって、非常に感染力の強い同疾患との闘いに大きな痛手となる、と政府当局が14日に明らかにした。the World Health Organization がドイツへの移送(のための資金援助)に協力できないと回答した数時間に亡くなった。WHO は、要求には応えられないが、シエラレオネで行える最善の治療 "the best care possible" を提供する用意があると伝えた、と説明している ...
[2] 航空医療緊急移送 Aeromedical evacuation: constraints
 情報源 FedBizOpps.gov、2014年8月18日
Emergency Aeromedical Evacuation Services

提案書番号 Solicitation Number: SAQMMA14C0155
機関 Agency: 国務省 Department of State
担当事務局 Office: Office of Acquisitions
所在地 Location: INL Support
Copy the URL [above] for a direct link to this page.
Notice Details Packages
Original Synopsis 3 Sep 2014 2:13 pm
Solicitation Number: SAQMMA14C0155
Notice Type: Justification and Approval (J&A)
J&A Statutory Authority: FAR 6.302-2 - Unusual and compelling urgency
Contract Award Date: 18 Aug 2014
Contract Award Number: SAQMMA14C0155
Synopsis: Added: 3 Sep 2014 2:13 pm
今回の要請は、国務省の在外外交官案件として、危険または非許容 hazardous/non-permissive 環境への侵入と脱出を伴う緊急対応者の移動と、特殊かつ伝染性病原体の感染者を含む、重症の傷病者の医療搬送提供の依頼に応えるものである。This is an immediate response to the Ebola virus crisis.
[Mod.JW-この文書は、月3人までの緊急移送をカバーする、6か月で490万米ドルの契約書である。the Sole Source (Rush) Justification を詳しく読むと(熟読する価値あり)、2機のジェット機は、以前の CDC との契約で biosafety level 4 isolation units が装備されたが、2011年に CDC がスタンバイ状態での保管の余裕がなくなり放置されていた mothballed 。しかし同社?は、欧州連合のほとんどの国から上空通過や着陸もしくは燃料補給の許可を得ておらず、the Azores islands (大西洋上のポルトガル領、ポルトガルから西に 900 miles、米国の東 2000 miles に位置する) の米軍基地が唯一の燃料補給地となっており、従って米国内の基地への搬送に限り使用することができる。メキシコ、日本、英国、カナダ、UAE、国連、WHO はすでに同社 the provider との独占契約 exclusive contracts 獲得に動いている。しかし、英国人看護師 an EVD-infected British nurse は、同様の装備をもつ英空軍機 Royal Air Force jet でシエラレオネから英国内の空軍基地に搬送された後、英国内の病院の特別隔離室 an isolation suite に移送され、回復した (20140906.2753389)]
[3] Infection control is not working
 投稿者 ノルウェー・Oslo University Hospital、Bjorg Marit Andersen, MD, PhD、2014年9月14日
240人以上の医療関係者が感染し 120人以上が死亡するなど,EVD のインフェクションコントロールは機能していない。WHO が今も推奨するように,2003年の SARS control のためのガイドラインに従うべきで, "contact and droplet protection of 1-2 meters (接触防御や1-2m離れることによる飛沫防御) " ではない。接触感染及び空気( airborne,飛沫核)感染予防のための防護衣 Personal protective equipment (PPE) を使用すべきである。
その理由として
 a) 呼吸器の症状[咳,くしゃみ等]がある
 b) 咳やくしゃみにより,飛沫 droplet でも最大 9mの長距離まで到達可能
(Bourouiba et al. J Fluid Mechanics 2014;745:537-563.),
 c) 環境,ベッドシーツから空気中への再循環 re-aerolization etc.,
 d) ウイルスの人体外での長期生存
 e) 高い致死率  がその理由である。
the SARS epidemic の時のように,Healthcare workers (HCW) とその介助者は PPE 着用で感染を防御すべきである。
2003年,アジアの一部の国の医療システムにおいて The SARS epidemic に対しインフェクションコントロールは成功した an infection control success。しかし WHO は,流行初期 the early phase of the SARS-epidemic の段階で "contact and droplet isolation" を採用した失敗を二度と繰り返してはならない。中国のように EVD 専用病院を造る (1000 beds in 8 days for SARS) べきであり,検査で確定診断された症例 laboratory documented EVD だけを集約しなければならず,疑い例は別に収容する必要がある。PPE 着脱の訓練と手順の遵守も行われるべきで,観察だけ The observers の場合も PPE が必要である。the SARS epidemic においては,HCW が PPE の脱衣法を知らないために汚染 re-contaminated されてしまう例があった
[4] Suspected cases & false alarms
 ○ モロッコ [20140912.2770539に関し],13 Sep 2014: 投稿者 Bernice Staub
ProMED commented: "モロッコからの EVD に関する報告はないので,quarantine を行うのは不要な過剰反応 over-reaction." と書かれていたが,現在 Air Morocco は感染発生国への定期便を運行する唯一のエアラインであり,(検疫実施は)合理的 reasonable だと思う。この女性はギニアとシエラレオネで働いていたとあるので,おそらくコレラの地域への経由地としてカサブランカ Casablanca を利用しているだろう。
 ○ ガーナ: suspected case 14 Sep 2014: (Ghanaweb)
 ○ 中国: false alarm 11 Sep 2014: (Roll Sohu [in Chinese]) アフリカ(ナイジェリアではなく,ニジェール)から帰国した,Wuhan のマラリア感染の患者が,EVD の恐れがあるとして隔離されそうになった would be placed in isolation。 cold/flu として治療を受けていた 5日間,渡航歴を申告していなかったが,アフリカに居たことが分かったため検査が行われ,マラリアの感染が判明した。
 ○ イタリア: Suspected EVD case in Italy suffers from malaria. 9 Sep 2014: (Xinhua)

PRO/AH/EDR> Ebola virus disease - West Africa (163): volunteers, Sierra Leone, Liberia
Archive Number: 20140914.2772161
[1] ボランティア: CDC course for volunteers going to Africa
 投稿者 Marcelle Layton、2014年9月12日
There is info on the CDC website about how to sign up [1st course closing date 15 Sep 2014]
[2] シエラレオネ: オランダ人接触者の国外移送 Dutch contacts to be evacuated
 情報源 Reuters、2014年9月12日
Netherlands to evacuate 2 doctors who had contact with Ebola victims
オランダ政府公衆衛生当局は 12日、シエラレオネで感染防御を行わずに、後に EVD により死亡した患者と接触したオランダ人医師 2名の国外移送を準備している。2人の医師は発症していないが、EVD (であるかどうかの) 診断がされていない患者と、完全な予防衣を着用せずに接触しているため、当局は感染を懸念しなければならないとしている。他の乗客への感染リスクを避けるため、特別機 a special flight で移送し、到着後は厳密に監視する、とされている。"It's only contagious if they have a fever 感染性があるのは発熱がある場合に限られる" と the Dutch Centre for Infectious Disease Control の医師は説明している。オランダのテレビ報道によると、the Lion Heart Medical Centre in Yele town で接触した患者が EVD 感染により死亡したため、この医師らが最寄りのオランダの在外公館である在ガーナ大使館を訪れたことから、明らかになった。シエラレオネのこのクリニックは、通常はマラリア感染の患者の治療を行っていたが、同院で EVD 感染が発生したため、当局により閉鎖されている。
[Mod.JW-空港到着までに発熱がなければ、ガーナは安全と考えられる -- 潜伏期間は最短で 2日である。オランダ到着後は 21日間の隔離 to be quarantined が必要である]
[3] Liberian president appeals to US President
 情報源 Reuters、2014年9月13日
リベリアの大統領が、オバマ米大統領に緊急支援 urgent aid in tackling the worst recorded outbreak of the deadly Ebola virus [disease] を要請 ... 原文参照願います。
[4] リベリア: Senate wants EVD hospital outside capital
 情報源 Daily Observer、2014年9月11日
10日、政府委員会 3-member Senate committee は the Senate plenary an "Ebola Coordinated Response Plan" を発表し、首都から離れた場所に警護された病院 a secluded and well guided [sic] [probably "guarded"] hospital を建設することなどが盛り込まれている ... [more]
[5] リベリア: child health impacted
 情報源 UNICEF、2014年9月12日
Ebola crisis in Liberia hits child health and well-being
リベリアでは EVD により、学校が閉鎖され、多数の子供が両親を奪われている。ワクチンで予防ができるはずの麻疹などの感染により小児が死亡しており、妊娠女性が安全に出産する場所もほとんどない... [more]
[6] リベリア: 偽造死亡診断書 fake death certificates
 情報源 The New Dawn、2014年9月12日
EVD victims の家族に対する埋葬許可のための "fake death certificates" が出回っており、医療機関等の調査が開始された。リベリア政府当局は国民に対し、病気や死亡した患者について隠さずに届け、EVD ではない原因で死亡した診断書 non-EVD death certificate for deceased を取得してから埋葬を行うよう求めている。しかし一部に、EVD ではないかと疑いながら、certificate of non-EVD deaths を取得する人々がいる、と国連のミッションの関係者が証言している ... [more]
[7] 感染予防 Prevention
 情報源 Standard Digital, Kenya、2014年9月13日
Travellers told to produce EVD certificate

欧州や中東の国々の中で、サハラ以南と西アフリカからの渡航者に対して、(非)感染証明書 an EVD clearance certificate を要求する、非公式の渡航制限 a quiet 'ban' を行っている国がある。13日に入手した文書によると、これらの国々からドイツ、オランダ、ドバイに向う旅行者らに対し、渡航要件 a travel requirement として an EVD clearance certificate が求められるケースがあることが分かった。ケニア医学研究所 the Kenya Medical Research Institute (Kemri) は、(独などの) 国々に行くための検査と証明書発行の希望者があり、これを断っていることを認めている。検体の検査は行うが、患者本人の検査を行うことはない、としている ...
[Mod.JW-違法である上、無意味である。どんな検査を行っても、検査後、査証発給までの期間にウイルス血症に至る患者は見逃されてしまう。ただし、就労ビザの申請者だけが対象のようで、感染性がないことの証明である抗体陽性の労働者は歓迎されることになるだろう]
[8] 基金 Credit from World Bank?
 投稿者 米国Florida Department of Health in Pasco County ・ Deb Hensley, MPH, MHA、2014年9月9日
... 2/3rds of our Federal Medical Stations to the most needed locations and request "credit" from the World Bank or our creditors for providing international aid to this global disaster? How would one push this idea forward for vetting?
[8'] AfDB offers USD 150 million to help West Africa handle EVD fallout
 情報源 Reuters、2014年9月13日[9] Inbox
シエラレオネ Sierra Leone medical workers strike 13 Sep 2014: (TeleSur, Venezuela)
関連項目 (162): WHO, volunteering, protection 20140912.2770539



● E型肝炎 オーストラリア
PRO/AH/EDR> Hepatitis E - Australia: (NSW New South Wales), undercooked pork liver
Archive Number: 20140914.2773538
 情報源 New South Wales Food Authority、2014年9月11日
州内で海外渡航歴のない 3人の E 型肝炎 Hepatitis E 感染が報告されたことを受け,ニューサウスウェールズ州保健当局 NSW Health は,豚,特に豚レバーについては,十分に加熱するよう市民に呼びかけている .. 自宅で,豚レバーや同レバーソーセージを十分加熱せずに食べたことによる感染と見られている。衛生状態が悪くきれいな飲料水のない途上国で多く見られ,先進国でも豚肉 pork products の摂取による感染が知られていたが,オーストラリアではこれまで報告されたことがなかった,と説明されている。"2010年に 14例の Hepatitis E in NSWが報告されたのをはじめ,2011年は 21 例,2012年は 10例の報告があったが,いずれも海外で感染したものと考えられている。2013年に the State 全体で 19例が報告され,この年初めて国内感染の小集積 a small number が確認された。2014年のこれまでに 27件の報告があり,多くは海外渡航歴がなく,ウイルスに感染したと見られる時期に,豚,とりわけ豚レバーの摂取があった"。

● 原因不明の脳疾患 カザフスタン
PRO/AH/EDR> Undiagnosed cerebral disease - Kazakhstan (03)
Archive Number: 20140914.2772224
 情報源 En.Trend.az,2014年9月19日
the Kazakh village of Kalachi の住民らは,医学あるいは他の専門家らにも原因が分からない病気に苦しんでいる。激しい疲労感と絶え間ない眠気を訴えている。仕事場,学校,路上などで突然眠り込んでしまい数日間寝たままとなる。どうやっても覚醒せず,覚醒後に記憶をなくしたり,幻覚を見たり,異常行動が見られたりする。
この睡眠病の最初の患者が確認されたのは2013年3月の Kalachi で,その後数ヶ月に1回の流行を繰り返している。600人を超える村の人口の 10%がこの病気に罹っている。不思議なことに,地域内外の専門家による調査が行われたにも関わらず,原因は今も謎のままである。村内の土壌,大気,水や患者について,数多くの検査 experiments を行ったが,いずれの患者も健康に問題はなく,これまで知られている病気のどれとも一致しない症状である,という結論が得られただけである。
アフリカトリパノソーマ症とも呼ばれている睡眠病 Sleeping sickness は,広い地域に見られる熱帯病であるが,睡眠欲求 a permanent desire to sleep 以外の症状は,今回の病気と異なっている。しかも African disease を伝播するツェツェバエ an infected tsetse fly の生息域とカザフスタンは数千km離れている。
住民 Kalachi's villagers の細菌及びウイルス検査は陰性であったが,住民は絶望し,当局が真実を隠しているが,西側の生物学研究機関の仕業であるとの幻想的説明も生まれている。しかし,一見すると,よりリアルないくつかの説明もある。Kalachi は旧ソ連崩壊後に閉山となったウラン鉱山の町 Krasnogorsk に近く,ウラン鉱と病気を結びつけて考える者も居る。しかし,科学者によれば村内全体の放射能レベルは正常である。また,同じくウラン鉱山に近い,Kalachi 以外の周囲の町ではこの原因不明の病気は発生していない ... 
現時点で,この病気の患者は原因不明の脳症,すなわち,特定されていない物質による脳の損傷と診断されている。カザフスタン保健省は,ナルコレプシーの古典的症状が含まれると報告し,集団精神病 massive psychosis と説明する精神科医や心理学者もいる .. 一番新しい発生は 9月1日[2014年?]で,新学期の始業式で突然9人の子どもが睡眠に陥り,2日間眠ったままとなった。昨年と比べ,より重症化していた。発病した患者らは悪夢,幻覚,精神異常の症状などが見られた。
[Mods.TG/ML-記事の中で,感染や疾患の用語が使用されているが,疾患,トキシン,遺伝学的異常のいずれとも証明されていない。
von Economo は初めて,咽頭炎に続いて起きる睡眠障害,基底核症状(特にパーキンソニズム)と神経精神病的後遺症 neuropsychiatric sequelae を示す中枢神経系異常として,encephalitis lethargica (EL) を報告している。the 1916-1927 epidemic 以降は、散発例が報告されているのみである。病理学的研究によって、中脳及び基底核にリンパ球(主に形質細胞) の浸潤を伴う脳炎であることが明らかになった。The EL epidemic は、1918年のインフルエンザパンデミックと同時期に発生し、医学文献上これら 2つのアウトブレイクは関連づけて報告されてきた。しかし、von Economo ら同時代の研究者らは、インフルエンザウイルス the 1918 influenza virus は EL の原因ではないと考えた。
保管されていた EL 患者の脳組織(標本)の最近の研究では、インフルエンザ RNA は確認できず、EL は侵襲性インフルエンザ脳炎ではない、と付け加えられている。一方で、髄腔内オリゴクローナルバンド intrathecal oligoclonal bands (OCB) が確認され、ステロイドの治療効果が見られることから、EL には免疫が関与するのではないかとの仮説が提唱されている。ラドンはウラニウムの崩壊産物であり、ラドンはここで言われている the "sleeping syndrome" を引き起こさないが、一切の関連性がないとか、免疫を介する反応を促進したり誘導したりしない、は言い切れない。
また記事では human African trypanosomiasis 二も言及している。the Glossina insect、一般名ツェツェバエ、の刺咬により伝播される寄生虫疾患で、この寄生虫は遠く離れた場所にしかいないという指摘は正しいが、嵐でこの昆虫が運ばれてきたり、あるいは疾患発生前に嵐が来ていなかったりしていなかったのかが気になる。もしこの地域の他の昆虫がこの寄生虫を保有する能力があったとしたらどうだろう。
Nodding syndrome は、原因不明で治療法のない症候群で、 類似点は少なく、nodding disease or nodding syndrome は今のところ東アフリカ以外で診断されたことはないものの、いくつかの点で類似しているのではないだろうか。
ナルコレプシーに関する the NIND website の記述を見ると似ている様に見える。the NHLBI には: "環境中のトキシンがナルコレプシーを惹起する可能性を示す研究があり、トキシンには重金属、殺虫剤、除草剤などが含まれると記載されている" また参考情報 として: "ナルコレプシーの 1つの病因モデルとして、some environmental toxin が選択的かつ不可逆的に、ヒトリンパ細胞抗原 human leukocyte antigen (HLA) DQB1*0602 を持つ個体の hypocretin 産生細胞の破壊が示唆されている"。Hypocretins とは、覚醒状態の促進を助ける、脳内化学物質である。HLA marker for narcolepsy is HLA-DQB1*0602 であり、ナルコレプシー患者の 90%以上に認められる (文献)。環境中のトキシンがナルコレプシーのトリガーとされているものの、この記事には、環境や人体中の重金属(鉛、ヒ素、カドミウム、クロム)の検査が実施されたのかについて具体的な記述はない。トキシンには色々あり、また個々の人体の検査が行われ、あるいは遺伝学的異常が確認されているのだろうか。くり返し発生する可能性があるという事実は、環境中で何が変化しているかという疑問を抱かせる: 蚊族が増えたり、その結果、より多くの殺虫剤が試用されるようになったのか? 天候の変化やラドンガスの増加があったのか? 干ばつや水供給の変化があったのか?
関連項目 (02): (AM) timeline 20140330.2368271 20140329.2363058

● A型肝炎 欧州
PRO/EDR> Hepatitis A - EU (02): frozen berries, possible sources
Archive Number: 20140914.2773302
[1] 情報源 Teatro Natural International、2014年9月14日
欧州食品安全当局 The European Food Safety Authority (EFSA) が、A 型肝炎感染流行 a multinational outbreak of hepatitis A の原因調査を行っている。2013年 1月以降、 1440人以上の hepatitis A cases が 12 European countries から報告されており、331 cases は genotyping が行われている。患者の聞き取り調査等で frozen berries の摂取がアウトブレイクの感染源である可能性示されている  
[2] 情報源 EFSA、2014年9月8日 
[Google 翻訳] 参照願います。

● 麻疹 米国、台湾、PNG
PRO/EDR> Measles update (37)
Archive Number: 20140914.2773237
[1] 米国
-Record case number
 情報源 The Guardian、2014年9月7日
-Florida
 情報源 Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR) 63(36);781-784、2014年9月12日
-Ohio
 情報源 Daily Journal, Associated Press Report、2014年9月9日
-Seattle International Airport)
 情報源 The B-Town Blog、2014年9月13日
-Vaccination deficit
 情報源 VOXXI、2014年9月9日
[2] 台湾 (Travel alert)
 情報源 China Times, CNA、2014年9月9日
中国及び東南アジアへの旅行を計画している人々に対し、同地域での麻疹感染が増加していることから、このウイルス感染症への注意が呼びかけられている 
[3] パプアニューギニア(Madang)
 情報源 ABC Australia Plus、2014年9月9日
Madang Province では、10人以上の小児が麻疹感染により死亡し、1700 confirmed cases が確認されている

● 腸管出血性大腸菌 (EHEC) 感染症 米国
PRO/AH/EDR> E. coli EHEC - USA (24): (OR)
Archive Number: 20140914.2772792
 情報源 The News Guard、2014年9月12日
オレゴン Oregon 州で、the Lincoln County case と関連する可能性のある、新たな大腸菌感染例が報告された。

● ヒトエンテロウイルス68 米国
PRO/EDR> Human enterovirus 68 - USA (06): (NY) conf.
Archive Number: 20140914.2773026
 情報源 NYS Department of Health、2014年9月12日
原文 [Google 翻訳] 参照願います。

● コレラ ガーナ、ザンビア、インド
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (66): Africa, Asia
Archive Number: 20140914.2768682
[1] コレラ- ガーナ (Western Region)
 情報源 Ghana Web、2014年9月5日 
The Western Regional Health Directorate は、コレラ患者 the 25 confirmed cases of the cholera disease とうち 1名の死亡を確認した。7月27日以降、87名の感染が疑われている ...
[2] コレラ- ザンビア (Central Province)
 情報源 Times of Zambia、2014年9月9日
Lukanga Clinic に入院した、3人のコレラ患者のうち 2人が退院した
[3] コレラ- インド (Odisha State)
 情報源 Times of India、2014年9月12日 
Bargarh's Attabira block で過去 24時間に 3人が、コレラと見られる原因で死亡した。



● 黄熱 ウガンダ
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Uganda (02), vaccination fraud, RFI
Archive Number: 20140914.2772247
 投稿者 International SOS ・ Irene Lai、2014年9月13日
20140913.2770794 の引用記事には、中国は、ウガンダからの渡航者に黄熱ワクチン接種証明の携行を要求しておらず、Kampala の中国大使館の職員 2人がこれを認めた、と記載されている。the WHO International Travel and Health 2014 update (See Annex 1 and Country list ) には、中国はウガンダからの入国者に対して黄熱ワクチン証明を「要求している does require 」と書かれている




● 口蹄疫 アルジェリア
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease - Maghreb (03): Algeria, ovine susp. RFI
Archive Number: 20140914.2773348
 情報源 El Watan (Algeria) [in French]、2014年9月14日






 


● ヒトエンテロウイルス68 米国 
PRO/EDR> Human enterovirus 68 USA (05): (CT) susp
Archive Number: 20140913.2771924
 情報源 NBC Connecticut、2014年9月13日
the Connecticut Children's Medical Center in Hartford など、コネチカット Connecticut 州の 2病院で、エンテロウイルス68に感染した疑いの患者 suspected cases of enterovirus D68 [infection] が治療を受けている、と病院広報担当者が明らかにした。12の州で小児が入院となった、原因不明の呼吸器疾患 the mysterious respiratory illness の (原因) ウイルスとされている。
呼吸器の症状で救急室を受診する小児の数が異常に増えており、8-10人はおそらくこのウイルスに感染しているだろう、と述べている。現時点では possible cases, であって confirmed cases ではなく、CDC からの検査結果を受け取るまで何とも言えない、としている ... 
8月中旬から 9月12日までの期間に、Colorado, Illinois, Iowa, Kansas, Kentucky and Missouri の各州を含む全米各地で、合計 97人の患者が確定診断されている

● デング熱 オーストラリア
PRO/EDR> Dengue - Australia (02): (Melbourne) ex Japan (Tokyo)
Archive Number: 20140913.2771520
 投稿者 豪・メルボルン、Emma Paige、2014年9月12日。
日本への旅行から帰国した 51歳男性が、発熱と背中(腰)の痛みを訴え受診した。日本滞在中に、東京の代々木公園を訪れていた。受診時、39℃の発熱があり、抗原 (NS1Ag [nonstructural protein 1 antigen test]) 検査が陽性であったため確定診断とした; デングウイルス抗体 dengue virus IgM and IgG は陰性だった。デング熱感染に一致する他の検査結果として、リンパ球減少 a lymphopaenia と ALT の上昇 (177 U/L) が認められたが、血小板数は基準範囲内だった。
厚労省によると、東京の中心部の代々木公園では、9月6日以降 70例以上のデング熱 (日本) 国内感染患者が発生したことが示唆されている(NYT 。東京の北にある、さいたま市でも、国内感染例の患者が報告されている (20140828.2731079)。
2013年9月に、ドイツ帰国後にデング熱と (診断) 報告された患者は、東京の西に位置する笛吹市で感染した可能性が高いとされている(ECDC)。
最も一般的なデング熱のベクターであるネッタイシマカ _Aedes aegypti_ は日本では確認されていないが、より寒冷な気候に耐えうる種のヒトスジシマカ _Aedes albopictus_ は日本各地で確認されている(NIH)。日本で発生するデング熱患者はほとんどが輸入感染例と考えられているが、 過去 (1942-45年) には大流行が発生している (Tropical Medicine and Health Vol.39 No.4 Sep. 2011 pp13-15)  。

● 腸管出血性大腸菌 (EHEC)  米国
PRO/AH/EDR> E. coli EHEC - USA (23): (KY) HUS cluster
Archive Number: 20140913.2770654
 情報源 The Courier-Journal、2014年9月12日
ケンタッキー Kentucky 州の Kosair Children's Hospital において、合計 5人の小児が、大腸菌感染によって起こることが多い生命が危険に晒される可能性のある病気で治療を受けている。保健当局が感染の原因を調べている。 "hemolytic uremic syndrome (溶血性尿毒症症候群)" の小児での集団発生 a cluster of children があった、と州公衆衛生当局 the Kentucky Department for Public Health が発表した。感染源は明らかではないとし、3 人は Hardin County の患児 the sick children で、ほか、Oldham County と Boone County の各 1人であり、年齢については、very young と説明している ...

● 腸炎ビブリオ 米国
PRO/EDR> Vibrio parahaemolyticus - USA (02): (NY) shellfish harvesting ban
Archive Number: 20140913.2768717
 情報源 New York State Department of Environmental Conservation、2014年9月4日。
ニューヨーク州環境保全当局 The New York State Department of Environmental Conservation (DEC) は [4 Sep 2014]、5日夜明け以降の、the Town of Huntington [Suffolk County, New York] の特定地域でのカキとアサリ oysters and hard clams の一般採取の禁止を発表した。harvest area NS-3 で採取された shellfish による食中毒の報告を受け、閉鎖措置となった ... 検査の結果、水温が高い海水中で自然発生する細菌の腸炎ビブリオ _Vibrio parahaemolyticus_ により食中毒が多発した、と結論された。

● ダニ媒介性疾患 米国、ダニ
PRO/AH/EDR> Tick-borne diseases - USA (02): (ND) B. burgdorferi, A. phagocytop. prev. ticks
Archive Number: 20140913.2771447
 情報源 CIDRAP (Center for Infectious Disease Research & Policy) News年9月12日
原著 Survey of Ticks (Acari: Ixodidae) and Tick-Borne Pathogens in North Dakota. J Med Entomol. 2014; 51(5): 1087-90; doi: 10.1603/ME14053;
2010年にノースダコタ North Dakota 州で行われた調査で、ライム病菌 Lyme disease bacteria を保有するダニ (_Ixodes scapularis_, or deer ticks) の、州内で初めての確認と西への拡大が明らかになったことが、科学雑誌 the September [2014] Journal of Medical Entomology [1] に掲載された。
2010年夏に州内 9か所の郡で 1762匹のダニを採取したところ、大部分のダニ (82 percent) は _Dermacentor variabilis_ であったが、17% が (ライム病を保有する可能性のある) _I. scapularis_ であり、6 eastern counties で発見された。Grand Forks 郡では、3匹のダニ _I. scapularis_ ticks が検査の結果、ライム病の病原体である _Borrelia burgdorferi_ が陽性であった。これ以外にも 8匹のダニ ticks in the county が、アナプラズマ症 anaplasmosis の原因となる _Anaplasma phagocytophilum_ に感染していた。2007年以前は、ND 州ではライム病はまれな疾患であったが、その後増加傾向にあり、東部地域からの報告が最も多くなっていた。
[Mod.ML- ... 2004年はライム病感染の報告がなかった North Dakota 州では、2007年以降 8 and 22 confirmed cases reported annually (CDC であり、2013年、州内で 12 confirmed cases of Lyme disease が報告されている ... ]

● マールブルグ病 ウガンダ、コウモリ
PRO/AH/EDR> Marburg virus disease - Uganda: bats
Archive Number: 20140913.2770766
 情報源 Emerging Infectious Diseases journal、2014年9月12日。
原著 Marburgvirus resurgence in Kitaka Mine bat population after extermination attempts, Uganda [letter] Emerg Infect Dis [Internet]. 2014; 20(10)
Marburg virus (MARV) 及び Ravn virus (RAVV) は、合わせて marburgviruses と呼ばれ、ヒトのマールブルグ出血熱 Marburg hemorrhagic fever (MHF) の原因ウイルスである。
2007年7月、ウガンダ南部の鉱山 Kitaka Mine in [Kamwenge and Ibanda districts] の労働者の間で 4 cases of MHF (1人死亡) が発生した。この後、同鉱山から約 50km離れた Python Cave を訪れた米国 (December 2007) とオランダ (July 2008、死亡) の旅行者 2名が MHF を発症した。洞窟と鉱山には 4万から 10万頭のコウモリ _Rousettus aegyptiacus_ bats (Egyptian fruit bats) が生息していた。2012年10月、最も新しいマールブルグウイルスのアウトブレイクが、the Kitaka Mine から約 20kmの南西部の町 Ibanda で発生した。ウガンダ史上最悪となったこの MHF outbreak では15例の確定診断例 laboratory-confirmed cases が発生し、2012年11月、環境調査 an ecologic investigation of the greater Ibanda/Kitaka area が始まった。
地元当局が把握する地域内の全てのコウモリのコロニー all known _R. aegyptiacus_ colonies の調査も行なわれた。食虫コウモリの小さなコロニーも確認されたが、 _R. aegyptiacus_ bats の大きなコロニーが確認されたのは、再開した Kitaka Mine だけで、駆除前の 1-5 % (の頭数) とかなり個体数が減少していた ... 今回の研究において得られたウイルスの RNA 遺伝子の系統発生学的解析では、RAVVs と MARVs が共存していたことと、ウイルスに幅広い多様性があること high marburgvirus genetic diversity が確認された。3 頭のコウモリからの分離されたウイルスは、その遺伝子塩基配列から、 the 2012 Ibanda outbreak の患者のウイルス the MARV isolates に近いことが示され、Kitaka Mine のコウモリが感染源であったことが示唆された。

● MERS-CoV サウジアラビア、ラクダ
PRO/AH/EDR> MERS-CoV (13): Saudi Arabia, MOH advisory, camels
Archive Number: 20140913.2771791
 情報源 Saudi Arabia Ministry of Health press release、2014年9月13日
Saudi Health Ministry urges public to take proper precautions around camels

ハッジ hajj [sometime between 2-7 Oct 2014] の時期が近づく中、保健省は市民に対し、中東呼吸器症候群コロナウイルス [Middle East respiratory syndrome] coronavirus (MERS-CoV) 感染のリスクがあるため、ラクダの取り扱い時に十分注意するよう呼びかける。標準的感染予防策を厳格に実施すれば、医療関連の感染を劇的に減少させることができる。ウイルスを保有するラクダの分泌物に、マスクや手袋、防護衣 protective clothing の着用なしに曝露すれば、今後も散発的な感染患者の発生が続くと考えられる。保健省は市民に対して、ウイルスへの曝露を避けるための注意を守ることに、無関心にならないよう求める。無防備な曝露は個人のリスクのみならず、家族や医療関係者などの他者の健康に対しても、リスクをもたらせることになり得る。MERS-CoVは、感染したラクダの粘液や唾液中からも検出されることがあるとの研究結果があり、サウジアラビアの研究者らが、ラクダがヒトへのウイルス感染伝播に関わっているとの結果を示している。飼育小屋や処分場などでラクダと接触する労働者らに、防護用マスク、手袋と全身予防衣 coveralls の着用などの予防策を実施することを勧める。
関連項目 (12): Saudi Arabia 20140912.2770252

● ブルーリ潰瘍 オーストラリア M. ulcerans, ポッサム
PRO/AH/EDR> Buruli ulcer - Australia: (VI) M. ulcerans, possum feces
Archive Number: 20140913.2771412
 情報源 Daily Mail
Victoria's Barwon Health [Australia] の研究者らにより、ヒトの "人食い潰瘍 flesh-eating ulcers" の原因とされる、the buruli bacteria [_Mycobacterium ulcerans_] が、ポッサムの排泄物中から発見された。ヒトが感染すると、醜い変形や機能障害等の後遺症が永久的に残る可能性がある ...
World Health Organization Buruli ulcer fact sheet no 199 (updated July 2014)

● 黄熱 ウガンダ
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Uganda: vaccination fraud
Archive Number: 20140913.2770794
 情報源 AllAfrica, The Observer (Kampala) report、2014年9月12日
エンテベ国際空港 Entebbe International airport において、ウガンダから入国する旅行者に対して黄熱接種を要求していない中国に向かう旅行者から、見せかけの黄熱接種証明を作成して、多額の金銭をだまし取っている集団について ...

● 東部ウマ脳炎 米国、ウマ
PRO/AH/EDR> Eastern equine encephalitis - USA (20): (NY) equine
Archive Number: 20140913.2772125
[1] Madison County, New York:Time Warner Cable News、2014年9月11日
[2] Oneida County, New York: Local SYR、2014年9月12日

● 牛マイコプラズマ症 英国
PRO/AH/EDR> Mycoplasma bovis, bovine - UK: (England) dairy cattle, RFI
Archive Number: 20140913.2771978
 情報源 The Cumberland News/News & Star、2014年9月12日
Brampton [England] 近郊の Cumrew の農家で、飼育頭数の約半数が死亡し、残る125頭も近日中に殺処分されるよていとなっている。牛マイコプラズマの_Mycoplasma bovis_ 及びまれな菌株 a rarer strain of the disease, _Mycoplasma wenyonii_ に感染したためで、治療法はない ...
[Mod.AS- ... いずれも届出義務はなく、OIEへの報告リストにも入っていないため、国際間取引での(報告)請求の対象にもなっていない。人獣共通感染症ではない(ヒトには感染しない)]

● ブルータング アルバニア
PRO/AH/EDR> Bluetongue - Europe (18): Albania (KE), ovine, st 4, OIE
Archive Number: 20140913.2769813
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2014; 27(38) OIE、2014年9月12日
Bluetongue, Albania、Reoccurrence of a listed disease

感染開始時期 2014年8月13日
前回流行時期 2003年
原因ウイルス Bluetongue virus、Serotype: 4
新たな感染流行 (1)
発生地 Qender Leskovik, Qender Leskovik, Kolonje, Korce: Farm
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
ヤギ Goats / 30 / 0 / 0 / 0 / 0
ヒツジ Sheep / 250 / 25 / 4 / 0 / 0

● ウシ流行熱 イスラエル
PRO/AH/EDR> Bovine ephemeral fever - Israel (02): update, RFI
Archive Number: 20140913.2771754
 情報源 Hachaklait Clinical Veterinary Services, Head Veterinarian's weekly report No 2014/37 [in Hebrew]、2014年9月13日。
the region north of the Sea of Galilee (Lake Kinneret) and in the Hula valleにおいて、ワクチンを接種されていないウシが高率に死亡するウシ流行熱 Bovine ephemeral fever [BEF] の感染が続いている