MERS-CoV
(55)-韓国、サウジアラビアWHO ウイルス遺伝子配列
(54)-韓国、サウジアラビア、WHO
コレラ-タンザニア、ケニア、ナイジェリア、ハイチ
ジフテリア-スペイン
結核-世界各国、小児 イソナイアジッド耐性
Zika ウイルス-ブラジル (03)
狂犬病-インドネシア (03) イヌ、ヒト など
● MERS-CoV (55)-韓国、サウジアラビアWHO ウイルス遺伝子配列
PRO/AH/EDR> MERS-CoV (55): South Korea, Saudi Arabia, WHO, viral sequences
Archive Number: 20150604.3411121
[1] 韓国, 3例目の死亡報告, 36th case - MOH 6 Jun 2015
82歳の男性死亡患者、MERS-CoV 検査陽性
情報源 South Korean Ministry of Health [in Korean]、2015年6月4日。
保健当局 The Department of Health and Human Services は、3日に死亡した 82歳の男性について行われた検査 for MERS-CoV infection が陽性であったことを明らかにした。男性には 5月9日の入院以降、喘息、細菌性肺炎、発熱、呼吸困難などの症状が認められていた。5月28-30日の期間、16例目の患者 patient no. 16 と同室だった。
[Mod.MPP 注- 3rd generation case による死亡例である。当局 the MOH report によれば、より感染の重症化につながる要因である、深刻な持病を有していた]
[2] 韓国, 3rd reported death - 報道
South Korea Reports 3rd Death from MERS Virus
情報源 New York Times、2015年6月4日。
韓国で 82歳の男性 1名が 4日、中東呼吸器症候群 Middle East respiratory syndrome のため死亡した。中東以外で起きた今回の大流行で、死亡が確認されたのはこれで 3例目。1160以上の幼稚園、学校が一時閉鎖され、感染を怖れる市民の多くがマスクを着用している ... ソウル市長などが、情報開示の遅れなどについて大統領を批判している。同市長は、5月31日に MERS symptoms の症状があり隔離されていたソウルのある病院の勤務医 1名が、その前日に同市南部で 1500人以上が出席した会合に参加していた事実を公表しなかったことについて、政府当局への非難を強めている。4日のこの発表の前に保健当局は、同医師が、感染が確定診断された 35例目の患者であり、5月27日に診療に当たっていた患者の 1人から感染したことを公表していたが、集会については言及されていなかった。今のところ、政府当局からの反応はない。4日の 82歳の男性の死亡のニュースは、政府当局のウイルス封じ込めの能力に、より厳しい視線が注がれる結果となった。この男性のウイルス感染は明らかに、喘息と肺炎の治療のために 5月後半に入院した病院内で起きたもので、後から同室となった患者の 1人の同ウイルス感染が判明し、同じ部屋にいた他の 3人についても、その後の検査で陽性であることが分かったものの、この男性については以前の検査で陰性だったと説明されている; 男性は隔離して経過観察が行われている中で死亡した。これまで、韓国国内の患者のほとんどが、ソウル近郊の京畿道 Gyeonggi Province の病院で感染したと見られ、病院職員、患者とその見舞客などが含まれている。これら 6つの病院名は公表されていない。自宅もしくは公的施設 state-run facilities に隔離し健康監視が行われている、患者との接触の可能性のある者は 1660人以上いる。北朝鮮への感染拡大の恐れもある。4日韓国政府は、北朝鮮政府当局から、両国国境付近の the North Korean border city of Kaesong 工業団地に出入りする韓国の工場責任者のスクリーニングのため、熱感知カメラ heat-detecting cameras の貸し出しについての照会があったことを明らかにした。韓国資本の 124工場で、54000人の北朝鮮国民が労働している。同工業団地は北朝鮮の重要な資金源であり、今のところウイルス感染流行を理由とする一時閉鎖が計画されている様子はない。[2014年] 11月にエボラウイルス感染拡大対策として、北朝鮮政府が空港と港湾での監視を強化し、外国人観光客の入国を禁止した際と同じく 3台のカメラを貸し出す用意があるとしている。3月上旬に、外国人旅行者の入国が再開されている。2012年に MERS ウイルスが初めて確認された中東の建設現場では、北朝鮮からの数千人 Thousands of North Koreans の労働者が作業している。
[Mod.MPP 注-上記報道によれば、MERS-CoV cases が入院する病院は 6ヶ所あるようだ。初発患者が診断に至るまでに、少なくとも 4つの病院を受診しており、(残りは) 14 および 16例目の患者が入院した別の 2つの病院だと思われる。MERS-CoV 感染のため隔離される前日に学会 professional meetings に参加した医師からの、会場内への多量のウイルス排出はなかったことを祈りたい。会場のおよそ 1500人に接触の可能性があることに背筋が寒くなる daunting ]
[3] 韓国 5 new cases, total cases 41, including 4 deaths - MOH update 5 Jun 2015
情報源 South Korean Ministry of Health [in Korean]、2015年6月5日。
過去 24時間に新たに 5例の感染が確認され、うち 1例が死亡した。新たに感染が確定した 5人の患者のうち、3人は 14-27日に hospital B 内にいたもので、20-28 May の間に case 9 と、22-28 May の間に case 14 と、同じ病棟で接触があった。他の 2例の患者は、14-31 May の期間の hospital F の case no. 16 の同室者と、case 14 が入院する hospital D の救急室を受診した患者である。また先に報告されていた、5月15-17日に発端となった患者の同室者であった 76歳男性患者が死亡した。6月4日、病状が悪化した。この男性は当初、胆管がん、喘息、慢性閉塞性肺疾患の診断で入院となっていた。
新たに感染が確定診断された患者のリスト [includes case 36 who was confirmed on 4 Jun 2015, and cases 37-41 who were confirmed 5 Jun 2015]:
36: 82歳男性/ 4 Jun 2015 / 28-30 May 2015 hospital roommate of case no. 16, fatality
37: contact with index case
38: contact at same hospital as index case
39: contact at same hospital as index case
40: contact with case no. 16
41: contact with case no. 14
[Mod.MPP 注-この投稿の準備段階では、5日付の MOH の新たな確定診断患者のリストは公開されておらず、上記のリストは十分ではない機械語訳によるものである。要約すると、ProMED-mail の最新情報 the last MERS-CoV update の後、新たに 6例の患者報告されたことになる。死後に感染が判明した死亡例 1例 (重い持病のあった 82歳男性) は16例目の患者の同室者で、他の 5例のうち、3例が発端患者と同時期に hospital B に入院中だった二次感染の 3例と、hospital F において case no. 16 に曝露した 1例、そして
no. 14 の入院中に hospital D の救急室に現れた 1例である。これらの患者ほか、すでに感染が確認されてい 76歳男性(case no. 3) が死亡し、この男性には胆管がん、喘息、慢性閉塞性肺疾患の持病があった]
[4] 韓国 - WHO 4 Jun 2015
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) - Republic of Korea
情報源 WHO Global Alert and Response, Disease Outbreak News (DON)、2015年6月4日。
厚労省検疫所 FORTH より。
韓国の国立国際保健規約(IHR)担当者は 6月1日から3日にかけて死者1人を含む中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染者15人をWHOに報告した。
1. 40歳男性。5月20日に発症。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病院に入院。
2. 45歳男性。5月15日から16日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院中の父親を見舞った。
3. 77歳女性。5月4日から16日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院。
4. 60歳男性。5月16日から17日にかけて、最初の患者と同じ病院に入院した家族の世話をした。
5. 40歳男性。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院。
6. 59歳女性。5月23日に発症し、5月29日に症状が消失。しかし、症状が再び現れた。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院した夫の世話をした。
7. 39歳女性。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院した息子の世話をした。
8. 73歳男性。基礎疾患があり入院中で、5月28日から30日にかけてMERS-CoV感染者と確定診断された上記No.1の患者と同室。
9. 78歳男性。別の疾患のため入院中に、5月28日から30日にかけて上記No.1の患者と同室。
10. 57歳女性。最初の患者と同じ病棟に入院、6月1日に死亡。
11. 43歳男性。5月13日から18日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院した息子を見舞う。
12. 55歳男性。基礎疾患があり、5月4日から28日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院。
13. 58歳男性。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ部屋に入院していた妻を見舞った。
14. 77歳女性。4月25日から別の疾患のために入院中k、5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病棟にいた。
15. 60歳男性。別の疾患のために入院中、5月28日から30日にかけて上記No.1の患者と同室。
[Mod.MPP 注-今回の WHO の報告では、12例が二次感染例 secondary cases (2nd generation) で during the period 15-17 May 2015 に the index case と病院内で接触があり、残りの 3例は三次感染 tertiary cases (3rd generation) で、今回のレポートthe above WHO report の中の case no. 1 (the South Korean MOH line listing of cases においては case no. 16 に当たる)と接触があった。the current WHO update [see section [6] below] にはサウジアラビアの 9例も含まれており、感染患者 1179 laboratory-confirmed cases of MERS-CoV infection と少なくとも死者 442 related deaths が報告されていることにも注意しなければならない]
[5] サウジアラビア, 1 new case, 1 new fatality - MOH 4 Jun 2015
情報源 Saudi Arabia Ministry of Health、2015年6月4日。
As of 4 Jun 2015, there have been a total of:
1019 laboratory-confirmed cases of MERS-CoV infection, including 450 deaths, 563 recoveries, and 6 currently active cases including 2 cases on home isolation.
Information on newly confirmed case:
Hufoof: 64-year-old Saudi male, history of possible contact with other case(s) in either the healthcare environment or community is currently under review.
[Mod.MPP 注-4月20日以来の Hufoof でのアウトブレイクが今も続いているようだ。
Information on the most recent reported cases on 2 and 3 Jun 2015:
2 Jun 2015: A 45-year-old Saudi male from Hufoof。他患者との接触歴は調査中。
3 Jun 2015: A 50-year-old expat male healthcare worker from Hufoof, and gave a positive history of contact with other case(s) in either the healthcare environment or in the community....]
[6] サウジアラビア - WHO 4 Jun 2015
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) - Saudi Arabia
情報源 WHO Global Alert and Response, Disease Outbreak News (DON)、2015年6月4日。
厚労省検疫所 FORTH より。
オマーンの国立国際保健規約(IHR)担当者は5月29日に、新たな中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染者1人を確認したとWHOに報告。また、サウジアラビアの国立国際保健規約(IHR)担当者は、5月26日から30日にかけて死亡者4人を含む新たな患者9人の発生を報告した。
- 症例の詳細情報
オマーン
75歳男性。 Al Dahir村の住民で、5月11日に発症し、5月19日に入院し治療後、20日に退院したが、25日に症状が悪化したために、同じ病院に再度入院した。基礎疾患はないが、大量喫煙者(ヘビースモーカー)だった。ラクダと子牛の畜舎を所有し、頻繁に接触機会があった。
サウジアラビア
1. 43歳男性。フフーフ市の住民で、別の疾患のために5月21日から入院。ICUに入り重篤な容態。
2. 50歳女性。フフーフ市の住民で、5月28日に発症しました。患者は、別の疾患のために入院。29日に死亡。
3. 48歳男性。フフーフ市の住民で、別の疾患のために入院。
4. 57歳女性。フフーフ市の住民で、別の疾患のために入院。31日に死亡。
5. 74歳女性。Taif(ターイフ)市の住民で、別の疾患のために入院。5月21日から23日かけて、MERS-CoV感染が検査確定した患者(下記、No. 9)と同じ病棟で、同じ医療従事者が担当していた。
6. 70歳女性。フフーフ市の住民で、別の疾患のために入院。5月18日から20日かけて、MERS-CoV感染が検査確定した患者(5月25日報告、No. 2)と同じ病棟に入院。30日に死亡。
7. 27歳女性。サウジアラビア国籍を持たない(非国籍)フフーフ市の住民で、別の疾患のために入院。MERS-CoV感染が検査確定した患者(6月1日報告、No. 2)と同じ部屋に入院。ICUに入り重篤な容態。
8. 26歳女性。非国籍のフフーフ市の医療従事者で、22日から23日かけて、MERS-CoV感染が検査確定した患者(5月25日報告、No. 2)を担当していた。状態は安定しており、病棟の陰圧室で隔離。
9. 65歳男性。ターイフ市の住民で、20日に発症し入院。ラクダとの接触機会があり、ラクダの生乳も飲んでいた。30日に死亡。
[Mod.MPP 注-サウジアラビアの 9例 the 9 WHO confirmed cases 中 7例が、発症前から他の疾患のために 1ヶ所の病院に入院していたことは注目に値する。残る 2例のうち、1人は医療従事者で感染が確定した患者を担当しており、もう 1人は発症までの 14日以内にラクダと接触しミルクを飲んでいた。 9例中 7例が Hufof (Hufoof) で、2例が Taif で発生し、Taif の 1例はラクダ等の接触歴 a history of camel and camel milk contact のある弧発例 the sporadic case で、もう一方は院内感染例 a nosocomial acquired case であった]
[7] サウジアラビア, 系統発生学的解析 - direct submission
投稿者 英 ・ Wellcome Trust Sanger Institute、Senior Staff Scientist、Dr. Matthew Cotten、2015年6月4日。
サウジアラビア保健省 the Kingdom of Saudi Arabia (KSA) Ministry of Health、サウド王大学 King Saud University および関連病院: King Khalid University Hospital (KKUH), Riyadh、米国 CDC the US CDC と the Wellcome Trust Sanger Institute とが共同で、ウイルスの進化と感染伝播パターン the evolution and transmission patterns of MERS-CoV を注視し続けている。2015年 2-3月に入手した 18検体のウイルス遺伝子配列の解析 A set of 18 new MERS-CoV sequences がようやく終了した。暫定系統発生学的解析 A preliminary phylogenetic analysis と塩基配列データとの関連づけ a link to the sequence data については、 virological.org の以下の論文を参照されたい。
原著 2015年初期の患者 MERS patients から得られた、中東呼吸器症候群コロナウイルス the Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) の進化パターン Evolution patterns について
要約: サウジアラビア・リャド Riyadh の大学病院 King Khalid University Hospital (KKUH) で、2015年 2月および 3月に、MERS-CoV の集団感染 A series of MERS-CoV infections が発生した。アウトブレイクを調査する中で、感染が確定診断された患者 confirmed MERS cases と PCR 検査陽性の接触者 PCR positive contacts の上気道から採取された検体を増幅 amplified し、with paired 149 nt Illumina MiSeq data followed by de novo assembly (see (1, 2)) を用いた遺伝学的解析 deep sequencing が行われた。21 samples を処理し、18 samples から発生系統学的に有意な塩基配列が得られ、8 yielding full MERS-CoV genomes (greater than 28000 nt) が入手された。The novel 2015 MERS-CoV sequences are available at the following link http://tinyurl.com/MERS-CoV-4Jun15。
おことわり: これらの遺伝学的解析結果 These sequence data は、他の研究者も利用できるよう公開する...
系統発生学的パターン Phylogenetic patterns: The 2015 MERS-CoV の遺伝子塩基配列 sequences は、the Hafr-Al-Batin_1 clade (Figure 1 -- download the PDF file) が関連する、新たな系統 a novel lineage に属する cluster with 。既知のウイルスの解析結果 other known MERS-CoV sequences との遺伝学的相違 The genetic distance は、別個の人重共通感染イベント a separate zoonotic event から派生した新たな系統 the novel lineage を現している。Spike protein changes である。the coronavirus spike region 領域の進化(変化)をモニターすることが重要である。the spike protein の変化こそが the SARS coronavirus の進化に関係し、感染伝播効率 increased transmissibility の重要な指標となるかも知れない。過去数年間、the MERS-CoV spike protein において確認されたアミノ酸の変化が保持されたことはなく、最近のリャドのウイルス the recent Riyadh viruses にコードされた蛋白は、古いクレード the clade B ancestral sequence (Figure 2)に類似していた。このことから、少なくとも現在ある検体においては、ヒトの感染の中で、保有宿主の動物で感染循環する変異株 the variants を凌駕する、選択優位性を付与するような、Spike 領域の変化を有する変異株 a spike variant の新興を示唆する証拠はない。
進化速度: 推測される最新の新加速度 The updated inferred evolutionary rate of the virus は 9.29x10-4 (95 percent CI [confidence interval]: 7.19x10-4, 1.15x10-3) である。時間分解系統発生論 the time-resolved phylogeny の立場から、系統樹の分岐点 the root of the tree (ヒトのウイルス human MERS とエジプトラクダ the Egyptian camels のウイルスが分かれた、最も新しい共通の祖先 last common ancestor betweenand) は 2010年10月 (95 percent CI: January 2010, June 2011) であった。clade A (EMC/2012 and JordanN3/2012) と B (clade A 以外のヒトから分離株 human isolates) の間の、最新の共通の祖先 The last common ancestor は 2010年12月 (95 percent CI: March 2010, July 2011) であり、the root of clade B は 2011年12月 (95 percent CI: July 2011, April 2012) にあった。
参考文献
1. Full-genome deep sequencing and phylogenetic analysis of novel human betacoronavirus. Emerg Infect Dis 19:736-742B.
2. Spread, circulation, and evolution of the Middle East respiratory syndrome coronavirus. mBio5:e01062-01013.
3. MRBAYES: Bayesian inference of phylogenetic trees. Bioinformatics 17:754-755.
図表の解説文、原文参照願います。
関連項目 (54): South Korea, Saudi Arabia, WHO 20150604.3407535
● 嘴と羽根の病気、オウム-豪 TS 絶滅危惧種
PRO/AH> Beak and feather disease - Australia: (TS) endangered parrot
Archive Number: 20150604.3410738
情報源 The Australian、2015年 6月1日。
オウム the orange-bellied parrots のタスマニア Tasmania 州からビクトリア Victoria 州への渡りは、致死性の病気の発生により、今年の冬が見納めになるかも知れない。
● 炭疽-伊 サルディニア ヤギ OIE
reoccurrence of a listed disease
PRO/AH/EDR> Anthrax - Italy: (Sardinia) caprine
Archive Number: 20150604.3410584
情報源 OIE、2015年6月4日。
感染開始時期 2015年5月22日
前回流行時期 2014年11月30日
病原菌 _Bacillus anthracis_
新たな感染流行 (1):
発生地 Dorgali, Nuoro, SARDEGNA: farm
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
ヤギ Goats / 12 / 3 / 3 / 0 / 0
● コレラ-タンザニア、ケニア、ナイジェリア、ハイチ
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (22): Africa, Haiti
Archive Number: 20150604.3407655
[1] コレラ - タンザニア, laboratory support
情報源 WHO website、2015年6月3日。
5月16日現在、ブルンジとの国境に近いタンガニーカ湖 Lake Tanganyika 沿岸部の the Kigoma region でコレラ感染流行 a cholera outbreak の発生が確認された。この地域にはコレラが地方感染 endemic していたが、ブルンジから流入する難民の増加により人が溢れ、状況が悪化した。28日現在、合計 4487 suspected cholera cases が報告されている。... support of WHO により、これまでに 107 samples の検査が行われ、42 samples testing positive for the virulent disease となっている。
[2] コレラ - ケニア
- Star Africa、2015年6月2日。
国境なき医師団 Medecins Sans Frontieres/Doctors without Borders (MSF) は 2日、ケニアのコレラ感染流行が、高い人口密度と人々のため、事態の悪化が懸念されると述べた。国内 47ヶ所 counties のうち 10ヶ所のうち、人口密度が高い地域を中心に感染流行が起きている。公式情報によれば、全国で死者 72人と 4000人を超える急性下痢症の患者が報告されている...
- (Elgeyo Marakwet County)
情報源 AllAfrica / The Star、2015年5月29日。
Elgeyo Marakwet county で小児 2人が死亡した。4歳未満の Kocholwa village の住民だった...
[3] コレラ - ナイジェリア (Plateau State)
情報源 Daily Trust、2015年6月3日。
Jos North LGA http://en.wikipedia.org/wiki/Jos of the state 各地で発生したコレラ感染流行により、少なくとも 70人が Jos, Plateau State の各病院に入院となった...
[4] コレラ - ハイチ
情報源 NPR、2015年5月28日。
ポルトープランス Port-au-Prince 近郊の Diquini の 1ヶ所の政府系クリニックにおいて、多数のコレラ患者が知慮を受けている。このうちの 1人である高校 2年生は、5日間、点滴を受けていた。若い男性患者は、自宅付近にはほかに 1人の患者がいるのみだと答えたが、女生徒が路上で売っていたパティによる 2例目の患者だとも答えている... 長文。
[Mod.LL 注-ハイチとドミニカ共和国では 2015年、コレラ患者が激増している。とりわけ、流行 5年目に入ったが、そのことを忘れ去られかけているハイチでは、安全な飲み水や衛生状態の改善が、今以上に必要とされていること]
関連項目 (21): Africa 20150527.3387447
● ジフテリア-スペイン CT
PRO/EDR> Diphtheria - Spain: (CT)
Archive Number: 20150604.3407536
情報源 EFE [machine transl]、2015年6月2日。
バルセロナ Barcelona の病院 the Vall d'Hebron Hospital の集中治療室に、ジフテリア diphtheria に感染した 6歳の男児 1名が入院となり、危険な状態にある。スペインでこの病気と診断された患者が確認されるのは 28年ぶりのことである。 Olot (Girona) に住むこの少年は、ワクチンを受けていなかった。1日、ロシアからスペインに治療薬が到着したと、大臣自ら対応に当たる保健省が明らかにした。空気感染 spread through the air する感染症であるため、州保健当局 the Public Health Agency of Catalonia (ASPCAT) は、予防内服やワクチンの追加接種等の "appropriate" 対策を同時に実施するとしている。ジフテリアは、原因となる細菌 the bacillus _Corynebacterium diphtheriae_ による感染症で、病変は喉頭に出現するが、鼻水、くしゃみ、汗、涙などにより感染が拡がる、ヒトだけがかかる病気である。細菌が増殖すると、血液中に毒素 toxins が放出され、心臓や腎臓、神経などに障害を与えるため、感染から 50日間は注意が必要 a guarded prognosis for the 1st 50 days である ... 1983年以降、カタロニア州ではジフテリアの患者の発生はなく、スペインで最後に患者記録されたのは 2 8年前の 1997年だった。患児が発症したのは 5月23日で、28日に状態が悪化し、ジフテリアと診断されたため、転院となった。
[Mod.LL 注-ロシアから入手した治療薬は、高免疫価抗ジフテリア抗体 hyperimmune diphtheria antibody 製剤に間違いなく、おそらくウマを用いて製造されている。以下に、CDC からの抜粋 を記す、原文 [Google 翻訳] 参照願います。
関連情報 South Africa: (NL) fatal 20150501.3333702
● 馬ヘルペスウイルス-米 北米 (16)
PRO/AH> Equine herpesvirus, equine - North America (16): USA (OR)
Archive Number: 20150604.3408845
情報源 Horsetalk.co.nz、2015年月3日。
オレゴン Oregon 州で新たに 1頭の馬ヘルペスウイルス感染 A new case of equine herpes virus-1 (EHV-1) が確認された...
● 鳥インフルエンザ (146)-米 IA, MN HPAI H5N2 家きん
PRO/AH/EDR> Avian influenza (146): USA: (IA, MN) HPAI H5N2, poultry
Archive Number: 20150604.3408841
情報源 CIDRAP、2015年6月2日。
原文参照願います
● インフルエンザ、イヌ-米 (09) SD H3N2
PRO/AH> Influenza, canine - USA (09): (SD) H3N2
Archive Number: 20150604.3408829
情報源 Rapid City Journal、2015年6月2日。
サウスダコタ South Dakota 州the Midwest で新たなイヌのインフルエンザ the H3N2 strain の発生が確認され、多数のイヌが感染しているものの死亡例はわずかであると、2日州獣医学当局が明らかにした...
● 結核-世界各国、小児 イソナイアジッド耐性
PRO/EDR> Tuberculosis - worldwide: children, isoniazid resistance
Archive Number: 20150604.3408645
情報源 Medscape、2015年6月1日。
欧州を中心に、小児の間でイソナイアジッド耐性結核菌Isoniazid-resistant tuberculosis (TB) が拡がりを見せていることが、1日にオンライン科学雑誌 published online 1 Jun 2015 in Pediatrics [1] 掲載の論文で明らかになった。結核患者のおよそ 15%でイソナイアジッドの耐性が認められているが、小児での割合や居住地域についてはあまり知られてこなかった。小児においては、検体内に含まれる細菌が、薬剤感受性の検査を行うには十分でないことが多く、薬剤耐性の判断が難しい。薬剤耐性であることがきちんと診断されないと、有効でない治療が行われ、治療の失敗や死亡につながる可能性がある。小児の間でイソナイアジッド耐性結核患者 Cases of isoniazid-resistant TB がいることは世界中で報告されているが、その割合や患者数が調べられたことはない。明らかになれば公衆衛生対策にも役立つ。マサチューセッツ Massachusetts 州、ボストン Boston の病院 Brigham and Women's Hospital の医師らが、WHO のデータを利用して 43例のシステマティックレビューを行ったところ、2010年については、全小児結核患者の 12.1%が耐性結核だった。多くは西太平洋および東南アジア地域の患者だったが、最も割合が高かったのは欧州(26.1%) だった...
[Mod.ML 注-要約の掲載あり。
1. Global and regional burden of isoniazid-resistant tuberculosis. Pediatrics 2015; Published online June 1, 2015 (doi: 10.1542/peds.2015-0172). Abstract
2. Isoniazid-resistant tuberculosis in children: a systematic review. Pediatr Infect Dis J. 2013 May; 32(5): e217-e226. doi: 10.1097/INF.0b013e3182865409.
3. Incidence of multidrug-resistant tuberculosis disease in children: systematic review and global estimates. Lancet 2014; 383 (9928):1572-1579. DOI:
4. CDC. Treatment of tuberculosis. American Thoracic Society, CDC, and Infectious Diseases Society of America. MMWR June 20, 2003 / 52(RR11);1-77.
5. Do we need to detect isoniazid resistance in addition to rifampicin resistance in diagnostic tests for tuberculosis? PLoS One. 2014; 9(1): e84197. doi: 10.1371/journal.pone.0084197. Abstract ]
● Zika ウイルス-ブラジル (03) RR
PRO/AH/EDR> Zika virus - Brazil (03): (RR)
Archive Number: 20150604.3408349
情報源 Globo G1、2015年6月2日。
州疫学当局 The Epidemiological Surveillance Department of Roraima が 2日、州内で初めての感染 the 1st case of Zika virus を確認した。5月19日に発熱と発疹、下痢、頭痛のため the General Hospital of Roraima (HGR) に入院した 22歳の男性から採取された検体について、the Instituto Evandro Chagas で行われた検査で診断が確定した。当局は、10日間を過ごした Bahia で感染したものと見ている。この男性は、Boa Vista, Pricuma neighborhood, in the West Zone の住民である...
地図 Maps of Brazil http://www.lib.utexas.edu/maps/americas/brazil.jpg
● 告示 (04)
PRO/AH/EDR> Announcements (04): OIE World Animal Health, online version
Archive Number: 20150604.3408292
情報源 OIE press release、2015年6月3日。
● 炭疽-米 (05) 検査機関でのエラー、最新情報
PRO/AH/EDR> Anthrax - USA (05): laboratory error, update
Archive Number: 20150604.3408158
情報源 USA Today、2015年6月3日。
生きた炭疽菌 Live samples of anthrax が軍の検査機関 a military lab から送られていた施設が、51 other laboratories in 17 states, the District of Columbia and 3 foreign countries であったことを 3日、軍当局 Pentagon officials が明らかにした。これまで予想されていた数の 2倍の検査機関で、さらに増加する可能性があるとされている。6月末までに調査を完了するとしている...
● 狂犬病-インドネシア (03) BA イヌ、ヒト
PRO/AH/EDR> Rabies - Indonesia (03): (BA) canine, human
Archive Number: 20150604.3404552
情報源 The Bali Post、2015年5月15日。
報道 The Bali Post によれば、5月15日に配偶者の男性は、男性とその妻はともにイヌに足を咬まれていた。それから 4日後にイヌは安楽死させられ、脳の検査で狂犬病であることが判明した。2人に対して 20日に VAR (anti rabies、抗狂犬病ワクチン) injections が行われたが、26日に女性は発病し、昏睡状態となった後、27日に死亡した。当局 the Jembrana Health Service の医師は、ワクチン VAR injections を 2回接種されたこの女性の死亡は、狂犬病ではなく、脳の感染症 an infection of the brain が原因だと説明した。しかし夫は、ワクチンが接種されたのは 20日のみで、保健当局にイヌ咬傷を申告してからまる 5日経過後だったと訴えている。
[Mod.CP 注-バリ島では、2008年に Bukit Peninsula で初めてヒトとイヌの狂犬病が確認され、2008-2009年に対策が実施されたが、島全体に感染が拡がった。その後の 3年間に 130人以上が狂犬病で死亡している (基本的には、曝露後接種を受けなかった人々で、イヌに咬傷を受けた 13万人以上が接種されている)。最近のWHO の文書 WHO documentation によると、狂犬病の潜伏期間は 5日から 1ないし3年 (平均 2ヶ月) となっており、曝露してから 30-50日以内に症状が現れる。イヌの潜伏期間はこれより短く、14-60日間とされる。狂犬病が発症するまでの期間を決める主な要因は、咬まれたり曝露した場合に、ウイルスがどれfだけ神経終末に近い場所に入ったかによる。またその際の軟部組織の損傷の程度や導入されたウイルス量も関係するが、最も重要な因子は、咬傷部位と脳との距離である。動物にしろ、ヒトにしろ、頭部に深い咬傷 severely bitten を受けた場合は、最短 14日間 as few as 14 days に症状が現れることがある。まれではあるが、1年以上症状が現れないこともある。神経終末から遠い咬傷部位ほど、(ウイルスが) 神経系に到達し発症するまでにより長時間かかる。このことにより、ワクチンによる曝露後治療が可能 (遅れがあったとしても、中枢より末梢の咬傷では特に、発症予防に有効) となるのである。狂犬病に感染した動物の咬傷を受けても発症するとは限らない does not invariably cause disease のも事実である。狂犬病動物との接触により感染するのが通例ではあるが、まれに、皮膚のキズとウイルスを含んだ唾液との接触だけで感染伝播が成立することもある。また、角膜移植によるヒト-ヒト感染も報告されており、原因不明の神経疾患で死亡した患者から臓器移植を行わないことの重要性が示されている]
● MERS-CoV (54)-韓国、サウジアラビア、WHO
PRO/AH/EDR> MERS-CoV (54): South Korea, Saudi Arabia, WHO
Archive Number: 20150604.3407535
[1] 韓国, 5 new cases - MOH 4 Jun 2015
情報源 Korean MOH [machine trans.]、2015年6月4日PAR_MENU_ID=04&MENU_ID=0403&page=1&CONT_SEQ=322967。
新たに 5人の感染が確認された
- 3人は the index patient's hospital B の接触者
- 残る 2名は patient 16 in hospital E と同じ病棟に入院
[Mod.MPP 注-4日の MOH の最新報告では、an additional 5 cases confirmed with MERS-CoV infection により、韓国内の the total number of cases が 35人となった。5人のうち 3人は hospital B の発端患者からの二次感染、2人は三次感染 (二次感染患者である case no.14 while admitted to hospital D and case no.16 in hospital E から感染) である。現時点で 5人の三次感染が報告されている]
[2] 韓国, 5 new cases - MOH 3 Jun 2015
情報源 Korean MOH、2015年6月3日。
PAR_MENU_ID=04&MENU_ID=0403&page=1&CONT_SEQ=322848
An additional 5 [MERS] patients have been confirmed, bringing the total number of Korean cases to 30 including 2 deaths.
- 4 人は、the index case が 2番目に入院した病院における二次感染で、発端患者と接触のあった患者と家族
- 1人は case No. 16 からの三次感染
Listing of 30 cases:
Middle East Respiratory Syndrome (MERS)
原文参照願います
[3] 韓国, China risk assessment - WHO 3 Jun 2015
Summary and risk assessment of current situation in Republic of Korea and China
情報源 WHO Global Alert and Response、2015年6月3日。
背景
... 5月20日、韓国において、最近サウジアラビア、カタール、UAE、バーレーンを旅行した 1例の患者が報告された。接触者の追跡で 29例の感染が確認され、うち 2例が死亡している。 [Mod.MPP 注-韓国保健省のリストには中国に輸入感染をもたらせた the 30th case が入っているが、WHO は (韓国の患者として) カウントしていない...]...
韓国でウイルスに曝露した患者の 1人は、飛行機で香港に入り、その後バスで広東省に移動している。この患者は旅行中に発症しており、中国政府当局は隔離と香港内の接触追跡を行っている...
リスクの評価 Risk assessment
... 韓国の発端となった患者は、親族、同室または同病棟の患者、担当した医療従事者らに感染を拡大させたと見られている。ウイルスの曝露は、感染が疑われたり確定診断される前に起きていた。これまでにも、サウジアラビア等の国々において、院内感染や家庭内感染伝播は確認されていた。中東以外では、最大の院内感染流行であり、また韓国および中国への輸出感染例も、今回が初めてである。中国へ渡航した患者には症状が認められていた ... MERS-CoV は人獣共通感染ウイルスと考えられており、ヒトで二次感染を起こす可能性がある ... 韓国では、感染拡大防止策が実施に移されるまでに感染患者らと接触のあった人々からの、新たな感染が報告される可能性がある。
推奨事項
周知と感染対策の遂行が院内感染拡大防止に重要。初期の患者を同定することは必ずしも容易でなく、ふだんからの標準感染予防策の励行が望まれる。感染が疑われた場合には、直ちに患者の治療を行い、接触者をなるべく少なくすることを心がける。急性呼吸器感染のある患者には、さらに飛沫感染防止策 Droplet precautions、目の保護を行う...
WHO does not advise special screening procedures at points of entry, or travel or trade restrictions with regard to this event.
[4] 韓国, response of public - media report 3 Jun 2015
Fear of MERS Virus Leads Over 230 South Korean Schools to Close
情報源 NY Times、2015年6月3日。
原文 [Google 翻訳] 参照願います。
[Mod.MPP 注-患者が発生していない学校が 2日間閉鎖されたのはなぜだろう。近年のアウトブレイクにおいて、緊急事態に対し、科学的根拠のない政治的対応がしばしば見受けられるのは残念。今回の院内アウトブレイクは、サウジアラビアや UAE のそれと違いはないようであるが、リアルタイムの患者発生状況が伝えられている点が大きな違いとなっている...]
[5] 韓国, suspected case in military - media report
Officer at Osan Air Base suspected of MERS
情報源 Yonhap News、2015年6月3日。
3日、空軍兵士 An Air Force officer 1名が、the Middle East Respiratory Syndrome (MERS) 感染が疑われ、軍病院に隔離されたことが、当局から明らかにされた。空軍基地 Osan Air Base in Pyeongtaek l Gyeonggi Province の下士官 The chief master sergeant は検査で陽性となった。この男性を隔離するとともに、およそ 100人の兵士らを基地内の病院に留め置いている .. この下士官は、骨折したため、MERS 患者が治療を受けていた一般病院に入院していたため、疫学的調査が行われ(感染が判明し)た。兵士に、発熱等の症状は見られていない。
[6] 韓国, school closings - media report
544 schools cancel classes over MERS
情報源 Yonhap News、2015年6月3日。
原文参照願います
[7] サウジアラビア, 2 new cases, 2 new deaths MOH 2-3 Jun 2014
情報源 Saudi MOH reproduced on Twitter、2015年6月2-3日。
As of 3 Jun 2015, there have been a total of:
1018 laboratory confirmed cases of MERS-CoV infection including 449 deaths, 563 recoveries and 6 currently active cases including 2 cases on home isolation.
3日、新たに 1名の感染が確認。
2日、新たに 1名の感染が確認。
詳細情報
関連項目 (53): South Korea, Saudi Arabia, Qatar, WHO, RFI 20150601.3402059
(55)-韓国、サウジアラビアWHO ウイルス遺伝子配列
(54)-韓国、サウジアラビア、WHO
コレラ-タンザニア、ケニア、ナイジェリア、ハイチ
ジフテリア-スペイン
結核-世界各国、小児 イソナイアジッド耐性
Zika ウイルス-ブラジル (03)
狂犬病-インドネシア (03) イヌ、ヒト など
● MERS-CoV (55)-韓国、サウジアラビアWHO ウイルス遺伝子配列
PRO/AH/EDR> MERS-CoV (55): South Korea, Saudi Arabia, WHO, viral sequences
Archive Number: 20150604.3411121
[1] 韓国, 3例目の死亡報告, 36th case - MOH 6 Jun 2015
82歳の男性死亡患者、MERS-CoV 検査陽性
情報源 South Korean Ministry of Health [in Korean]、2015年6月4日。
保健当局 The Department of Health and Human Services は、3日に死亡した 82歳の男性について行われた検査 for MERS-CoV infection が陽性であったことを明らかにした。男性には 5月9日の入院以降、喘息、細菌性肺炎、発熱、呼吸困難などの症状が認められていた。5月28-30日の期間、16例目の患者 patient no. 16 と同室だった。
[Mod.MPP 注- 3rd generation case による死亡例である。当局 the MOH report によれば、より感染の重症化につながる要因である、深刻な持病を有していた]
[2] 韓国, 3rd reported death - 報道
South Korea Reports 3rd Death from MERS Virus
情報源 New York Times、2015年6月4日。
韓国で 82歳の男性 1名が 4日、中東呼吸器症候群 Middle East respiratory syndrome のため死亡した。中東以外で起きた今回の大流行で、死亡が確認されたのはこれで 3例目。1160以上の幼稚園、学校が一時閉鎖され、感染を怖れる市民の多くがマスクを着用している ... ソウル市長などが、情報開示の遅れなどについて大統領を批判している。同市長は、5月31日に MERS symptoms の症状があり隔離されていたソウルのある病院の勤務医 1名が、その前日に同市南部で 1500人以上が出席した会合に参加していた事実を公表しなかったことについて、政府当局への非難を強めている。4日のこの発表の前に保健当局は、同医師が、感染が確定診断された 35例目の患者であり、5月27日に診療に当たっていた患者の 1人から感染したことを公表していたが、集会については言及されていなかった。今のところ、政府当局からの反応はない。4日の 82歳の男性の死亡のニュースは、政府当局のウイルス封じ込めの能力に、より厳しい視線が注がれる結果となった。この男性のウイルス感染は明らかに、喘息と肺炎の治療のために 5月後半に入院した病院内で起きたもので、後から同室となった患者の 1人の同ウイルス感染が判明し、同じ部屋にいた他の 3人についても、その後の検査で陽性であることが分かったものの、この男性については以前の検査で陰性だったと説明されている; 男性は隔離して経過観察が行われている中で死亡した。これまで、韓国国内の患者のほとんどが、ソウル近郊の京畿道 Gyeonggi Province の病院で感染したと見られ、病院職員、患者とその見舞客などが含まれている。これら 6つの病院名は公表されていない。自宅もしくは公的施設 state-run facilities に隔離し健康監視が行われている、患者との接触の可能性のある者は 1660人以上いる。北朝鮮への感染拡大の恐れもある。4日韓国政府は、北朝鮮政府当局から、両国国境付近の the North Korean border city of Kaesong 工業団地に出入りする韓国の工場責任者のスクリーニングのため、熱感知カメラ heat-detecting cameras の貸し出しについての照会があったことを明らかにした。韓国資本の 124工場で、54000人の北朝鮮国民が労働している。同工業団地は北朝鮮の重要な資金源であり、今のところウイルス感染流行を理由とする一時閉鎖が計画されている様子はない。[2014年] 11月にエボラウイルス感染拡大対策として、北朝鮮政府が空港と港湾での監視を強化し、外国人観光客の入国を禁止した際と同じく 3台のカメラを貸し出す用意があるとしている。3月上旬に、外国人旅行者の入国が再開されている。2012年に MERS ウイルスが初めて確認された中東の建設現場では、北朝鮮からの数千人 Thousands of North Koreans の労働者が作業している。
[Mod.MPP 注-上記報道によれば、MERS-CoV cases が入院する病院は 6ヶ所あるようだ。初発患者が診断に至るまでに、少なくとも 4つの病院を受診しており、(残りは) 14 および 16例目の患者が入院した別の 2つの病院だと思われる。MERS-CoV 感染のため隔離される前日に学会 professional meetings に参加した医師からの、会場内への多量のウイルス排出はなかったことを祈りたい。会場のおよそ 1500人に接触の可能性があることに背筋が寒くなる daunting ]
[3] 韓国 5 new cases, total cases 41, including 4 deaths - MOH update 5 Jun 2015
情報源 South Korean Ministry of Health [in Korean]、2015年6月5日。
過去 24時間に新たに 5例の感染が確認され、うち 1例が死亡した。新たに感染が確定した 5人の患者のうち、3人は 14-27日に hospital B 内にいたもので、20-28 May の間に case 9 と、22-28 May の間に case 14 と、同じ病棟で接触があった。他の 2例の患者は、14-31 May の期間の hospital F の case no. 16 の同室者と、case 14 が入院する hospital D の救急室を受診した患者である。また先に報告されていた、5月15-17日に発端となった患者の同室者であった 76歳男性患者が死亡した。6月4日、病状が悪化した。この男性は当初、胆管がん、喘息、慢性閉塞性肺疾患の診断で入院となっていた。
新たに感染が確定診断された患者のリスト [includes case 36 who was confirmed on 4 Jun 2015, and cases 37-41 who were confirmed 5 Jun 2015]:
36: 82歳男性/ 4 Jun 2015 / 28-30 May 2015 hospital roommate of case no. 16, fatality
37: contact with index case
38: contact at same hospital as index case
39: contact at same hospital as index case
40: contact with case no. 16
41: contact with case no. 14
[Mod.MPP 注-この投稿の準備段階では、5日付の MOH の新たな確定診断患者のリストは公開されておらず、上記のリストは十分ではない機械語訳によるものである。要約すると、ProMED-mail の最新情報 the last MERS-CoV update の後、新たに 6例の患者報告されたことになる。死後に感染が判明した死亡例 1例 (重い持病のあった 82歳男性) は16例目の患者の同室者で、他の 5例のうち、3例が発端患者と同時期に hospital B に入院中だった二次感染の 3例と、hospital F において case no. 16 に曝露した 1例、そして
no. 14 の入院中に hospital D の救急室に現れた 1例である。これらの患者ほか、すでに感染が確認されてい 76歳男性(case no. 3) が死亡し、この男性には胆管がん、喘息、慢性閉塞性肺疾患の持病があった]
[4] 韓国 - WHO 4 Jun 2015
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) - Republic of Korea
情報源 WHO Global Alert and Response, Disease Outbreak News (DON)、2015年6月4日。
厚労省検疫所 FORTH より。
韓国の国立国際保健規約(IHR)担当者は 6月1日から3日にかけて死者1人を含む中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染者15人をWHOに報告した。
1. 40歳男性。5月20日に発症。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病院に入院。
2. 45歳男性。5月15日から16日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院中の父親を見舞った。
3. 77歳女性。5月4日から16日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院。
4. 60歳男性。5月16日から17日にかけて、最初の患者と同じ病院に入院した家族の世話をした。
5. 40歳男性。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院。
6. 59歳女性。5月23日に発症し、5月29日に症状が消失。しかし、症状が再び現れた。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院した夫の世話をした。
7. 39歳女性。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院した息子の世話をした。
8. 73歳男性。基礎疾患があり入院中で、5月28日から30日にかけてMERS-CoV感染者と確定診断された上記No.1の患者と同室。
9. 78歳男性。別の疾患のため入院中に、5月28日から30日にかけて上記No.1の患者と同室。
10. 57歳女性。最初の患者と同じ病棟に入院、6月1日に死亡。
11. 43歳男性。5月13日から18日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院した息子を見舞う。
12. 55歳男性。基礎疾患があり、5月4日から28日にかけて、最初の患者と同じ病棟に入院。
13. 58歳男性。5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ部屋に入院していた妻を見舞った。
14. 77歳女性。4月25日から別の疾患のために入院中k、5月15日から17日にかけて、最初の患者と同じ病棟にいた。
15. 60歳男性。別の疾患のために入院中、5月28日から30日にかけて上記No.1の患者と同室。
[Mod.MPP 注-今回の WHO の報告では、12例が二次感染例 secondary cases (2nd generation) で during the period 15-17 May 2015 に the index case と病院内で接触があり、残りの 3例は三次感染 tertiary cases (3rd generation) で、今回のレポートthe above WHO report の中の case no. 1 (the South Korean MOH line listing of cases においては case no. 16 に当たる)と接触があった。the current WHO update [see section [6] below] にはサウジアラビアの 9例も含まれており、感染患者 1179 laboratory-confirmed cases of MERS-CoV infection と少なくとも死者 442 related deaths が報告されていることにも注意しなければならない]
[5] サウジアラビア, 1 new case, 1 new fatality - MOH 4 Jun 2015
情報源 Saudi Arabia Ministry of Health、2015年6月4日。
As of 4 Jun 2015, there have been a total of:
1019 laboratory-confirmed cases of MERS-CoV infection, including 450 deaths, 563 recoveries, and 6 currently active cases including 2 cases on home isolation.
Information on newly confirmed case:
Hufoof: 64-year-old Saudi male, history of possible contact with other case(s) in either the healthcare environment or community is currently under review.
[Mod.MPP 注-4月20日以来の Hufoof でのアウトブレイクが今も続いているようだ。
Information on the most recent reported cases on 2 and 3 Jun 2015:
2 Jun 2015: A 45-year-old Saudi male from Hufoof。他患者との接触歴は調査中。
3 Jun 2015: A 50-year-old expat male healthcare worker from Hufoof, and gave a positive history of contact with other case(s) in either the healthcare environment or in the community....]
[6] サウジアラビア - WHO 4 Jun 2015
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) - Saudi Arabia
情報源 WHO Global Alert and Response, Disease Outbreak News (DON)、2015年6月4日。
厚労省検疫所 FORTH より。
オマーンの国立国際保健規約(IHR)担当者は5月29日に、新たな中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染者1人を確認したとWHOに報告。また、サウジアラビアの国立国際保健規約(IHR)担当者は、5月26日から30日にかけて死亡者4人を含む新たな患者9人の発生を報告した。
- 症例の詳細情報
オマーン
75歳男性。 Al Dahir村の住民で、5月11日に発症し、5月19日に入院し治療後、20日に退院したが、25日に症状が悪化したために、同じ病院に再度入院した。基礎疾患はないが、大量喫煙者(ヘビースモーカー)だった。ラクダと子牛の畜舎を所有し、頻繁に接触機会があった。
サウジアラビア
1. 43歳男性。フフーフ市の住民で、別の疾患のために5月21日から入院。ICUに入り重篤な容態。
2. 50歳女性。フフーフ市の住民で、5月28日に発症しました。患者は、別の疾患のために入院。29日に死亡。
3. 48歳男性。フフーフ市の住民で、別の疾患のために入院。
4. 57歳女性。フフーフ市の住民で、別の疾患のために入院。31日に死亡。
5. 74歳女性。Taif(ターイフ)市の住民で、別の疾患のために入院。5月21日から23日かけて、MERS-CoV感染が検査確定した患者(下記、No. 9)と同じ病棟で、同じ医療従事者が担当していた。
6. 70歳女性。フフーフ市の住民で、別の疾患のために入院。5月18日から20日かけて、MERS-CoV感染が検査確定した患者(5月25日報告、No. 2)と同じ病棟に入院。30日に死亡。
7. 27歳女性。サウジアラビア国籍を持たない(非国籍)フフーフ市の住民で、別の疾患のために入院。MERS-CoV感染が検査確定した患者(6月1日報告、No. 2)と同じ部屋に入院。ICUに入り重篤な容態。
8. 26歳女性。非国籍のフフーフ市の医療従事者で、22日から23日かけて、MERS-CoV感染が検査確定した患者(5月25日報告、No. 2)を担当していた。状態は安定しており、病棟の陰圧室で隔離。
9. 65歳男性。ターイフ市の住民で、20日に発症し入院。ラクダとの接触機会があり、ラクダの生乳も飲んでいた。30日に死亡。
[Mod.MPP 注-サウジアラビアの 9例 the 9 WHO confirmed cases 中 7例が、発症前から他の疾患のために 1ヶ所の病院に入院していたことは注目に値する。残る 2例のうち、1人は医療従事者で感染が確定した患者を担当しており、もう 1人は発症までの 14日以内にラクダと接触しミルクを飲んでいた。 9例中 7例が Hufof (Hufoof) で、2例が Taif で発生し、Taif の 1例はラクダ等の接触歴 a history of camel and camel milk contact のある弧発例 the sporadic case で、もう一方は院内感染例 a nosocomial acquired case であった]
[7] サウジアラビア, 系統発生学的解析 - direct submission
投稿者 英 ・ Wellcome Trust Sanger Institute、Senior Staff Scientist、Dr. Matthew Cotten、2015年6月4日。
サウジアラビア保健省 the Kingdom of Saudi Arabia (KSA) Ministry of Health、サウド王大学 King Saud University および関連病院: King Khalid University Hospital (KKUH), Riyadh、米国 CDC the US CDC と the Wellcome Trust Sanger Institute とが共同で、ウイルスの進化と感染伝播パターン the evolution and transmission patterns of MERS-CoV を注視し続けている。2015年 2-3月に入手した 18検体のウイルス遺伝子配列の解析 A set of 18 new MERS-CoV sequences がようやく終了した。暫定系統発生学的解析 A preliminary phylogenetic analysis と塩基配列データとの関連づけ a link to the sequence data については、 virological.org の以下の論文を参照されたい。
原著 2015年初期の患者 MERS patients から得られた、中東呼吸器症候群コロナウイルス the Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) の進化パターン Evolution patterns について
要約: サウジアラビア・リャド Riyadh の大学病院 King Khalid University Hospital (KKUH) で、2015年 2月および 3月に、MERS-CoV の集団感染 A series of MERS-CoV infections が発生した。アウトブレイクを調査する中で、感染が確定診断された患者 confirmed MERS cases と PCR 検査陽性の接触者 PCR positive contacts の上気道から採取された検体を増幅 amplified し、with paired 149 nt Illumina MiSeq data followed by de novo assembly (see (1, 2)) を用いた遺伝学的解析 deep sequencing が行われた。21 samples を処理し、18 samples から発生系統学的に有意な塩基配列が得られ、8 yielding full MERS-CoV genomes (greater than 28000 nt) が入手された。The novel 2015 MERS-CoV sequences are available at the following link http://tinyurl.com/MERS-CoV-4Jun15。
おことわり: これらの遺伝学的解析結果 These sequence data は、他の研究者も利用できるよう公開する...
系統発生学的パターン Phylogenetic patterns: The 2015 MERS-CoV の遺伝子塩基配列 sequences は、the Hafr-Al-Batin_1 clade (Figure 1 -- download the PDF file) が関連する、新たな系統 a novel lineage に属する cluster with 。既知のウイルスの解析結果 other known MERS-CoV sequences との遺伝学的相違 The genetic distance は、別個の人重共通感染イベント a separate zoonotic event から派生した新たな系統 the novel lineage を現している。Spike protein changes である。the coronavirus spike region 領域の進化(変化)をモニターすることが重要である。the spike protein の変化こそが the SARS coronavirus の進化に関係し、感染伝播効率 increased transmissibility の重要な指標となるかも知れない。過去数年間、the MERS-CoV spike protein において確認されたアミノ酸の変化が保持されたことはなく、最近のリャドのウイルス the recent Riyadh viruses にコードされた蛋白は、古いクレード the clade B ancestral sequence (Figure 2)に類似していた。このことから、少なくとも現在ある検体においては、ヒトの感染の中で、保有宿主の動物で感染循環する変異株 the variants を凌駕する、選択優位性を付与するような、Spike 領域の変化を有する変異株 a spike variant の新興を示唆する証拠はない。
進化速度: 推測される最新の新加速度 The updated inferred evolutionary rate of the virus は 9.29x10-4 (95 percent CI [confidence interval]: 7.19x10-4, 1.15x10-3) である。時間分解系統発生論 the time-resolved phylogeny の立場から、系統樹の分岐点 the root of the tree (ヒトのウイルス human MERS とエジプトラクダ the Egyptian camels のウイルスが分かれた、最も新しい共通の祖先 last common ancestor betweenand) は 2010年10月 (95 percent CI: January 2010, June 2011) であった。clade A (EMC/2012 and JordanN3/2012) と B (clade A 以外のヒトから分離株 human isolates) の間の、最新の共通の祖先 The last common ancestor は 2010年12月 (95 percent CI: March 2010, July 2011) であり、the root of clade B は 2011年12月 (95 percent CI: July 2011, April 2012) にあった。
参考文献
1. Full-genome deep sequencing and phylogenetic analysis of novel human betacoronavirus. Emerg Infect Dis 19:736-742B.
2. Spread, circulation, and evolution of the Middle East respiratory syndrome coronavirus. mBio5:e01062-01013.
3. MRBAYES: Bayesian inference of phylogenetic trees. Bioinformatics 17:754-755.
図表の解説文、原文参照願います。
関連項目 (54): South Korea, Saudi Arabia, WHO 20150604.3407535
● 嘴と羽根の病気、オウム-豪 TS 絶滅危惧種
PRO/AH> Beak and feather disease - Australia: (TS) endangered parrot
Archive Number: 20150604.3410738
情報源 The Australian、2015年 6月1日。
オウム the orange-bellied parrots のタスマニア Tasmania 州からビクトリア Victoria 州への渡りは、致死性の病気の発生により、今年の冬が見納めになるかも知れない。
● 炭疽-伊 サルディニア ヤギ OIE
reoccurrence of a listed disease
PRO/AH/EDR> Anthrax - Italy: (Sardinia) caprine
Archive Number: 20150604.3410584
情報源 OIE、2015年6月4日。
感染開始時期 2015年5月22日
前回流行時期 2014年11月30日
病原菌 _Bacillus anthracis_
新たな感染流行 (1):
発生地 Dorgali, Nuoro, SARDEGNA: farm
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
ヤギ Goats / 12 / 3 / 3 / 0 / 0
● コレラ-タンザニア、ケニア、ナイジェリア、ハイチ
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (22): Africa, Haiti
Archive Number: 20150604.3407655
[1] コレラ - タンザニア, laboratory support
情報源 WHO website、2015年6月3日。
5月16日現在、ブルンジとの国境に近いタンガニーカ湖 Lake Tanganyika 沿岸部の the Kigoma region でコレラ感染流行 a cholera outbreak の発生が確認された。この地域にはコレラが地方感染 endemic していたが、ブルンジから流入する難民の増加により人が溢れ、状況が悪化した。28日現在、合計 4487 suspected cholera cases が報告されている。... support of WHO により、これまでに 107 samples の検査が行われ、42 samples testing positive for the virulent disease となっている。
[2] コレラ - ケニア
- Star Africa、2015年6月2日。
国境なき医師団 Medecins Sans Frontieres/Doctors without Borders (MSF) は 2日、ケニアのコレラ感染流行が、高い人口密度と人々のため、事態の悪化が懸念されると述べた。国内 47ヶ所 counties のうち 10ヶ所のうち、人口密度が高い地域を中心に感染流行が起きている。公式情報によれば、全国で死者 72人と 4000人を超える急性下痢症の患者が報告されている...
- (Elgeyo Marakwet County)
情報源 AllAfrica / The Star、2015年5月29日。
Elgeyo Marakwet county で小児 2人が死亡した。4歳未満の Kocholwa village の住民だった...
[3] コレラ - ナイジェリア (Plateau State)
情報源 Daily Trust、2015年6月3日。
Jos North LGA http://en.wikipedia.org/wiki/Jos of the state 各地で発生したコレラ感染流行により、少なくとも 70人が Jos, Plateau State の各病院に入院となった...
[4] コレラ - ハイチ
情報源 NPR、2015年5月28日。
ポルトープランス Port-au-Prince 近郊の Diquini の 1ヶ所の政府系クリニックにおいて、多数のコレラ患者が知慮を受けている。このうちの 1人である高校 2年生は、5日間、点滴を受けていた。若い男性患者は、自宅付近にはほかに 1人の患者がいるのみだと答えたが、女生徒が路上で売っていたパティによる 2例目の患者だとも答えている... 長文。
[Mod.LL 注-ハイチとドミニカ共和国では 2015年、コレラ患者が激増している。とりわけ、流行 5年目に入ったが、そのことを忘れ去られかけているハイチでは、安全な飲み水や衛生状態の改善が、今以上に必要とされていること]
関連項目 (21): Africa 20150527.3387447
● ジフテリア-スペイン CT
PRO/EDR> Diphtheria - Spain: (CT)
Archive Number: 20150604.3407536
情報源 EFE [machine transl]、2015年6月2日。
バルセロナ Barcelona の病院 the Vall d'Hebron Hospital の集中治療室に、ジフテリア diphtheria に感染した 6歳の男児 1名が入院となり、危険な状態にある。スペインでこの病気と診断された患者が確認されるのは 28年ぶりのことである。 Olot (Girona) に住むこの少年は、ワクチンを受けていなかった。1日、ロシアからスペインに治療薬が到着したと、大臣自ら対応に当たる保健省が明らかにした。空気感染 spread through the air する感染症であるため、州保健当局 the Public Health Agency of Catalonia (ASPCAT) は、予防内服やワクチンの追加接種等の "appropriate" 対策を同時に実施するとしている。ジフテリアは、原因となる細菌 the bacillus _Corynebacterium diphtheriae_ による感染症で、病変は喉頭に出現するが、鼻水、くしゃみ、汗、涙などにより感染が拡がる、ヒトだけがかかる病気である。細菌が増殖すると、血液中に毒素 toxins が放出され、心臓や腎臓、神経などに障害を与えるため、感染から 50日間は注意が必要 a guarded prognosis for the 1st 50 days である ... 1983年以降、カタロニア州ではジフテリアの患者の発生はなく、スペインで最後に患者記録されたのは 2 8年前の 1997年だった。患児が発症したのは 5月23日で、28日に状態が悪化し、ジフテリアと診断されたため、転院となった。
[Mod.LL 注-ロシアから入手した治療薬は、高免疫価抗ジフテリア抗体 hyperimmune diphtheria antibody 製剤に間違いなく、おそらくウマを用いて製造されている。以下に、CDC からの抜粋 を記す、原文 [Google 翻訳] 参照願います。
関連情報 South Africa: (NL) fatal 20150501.3333702
● 馬ヘルペスウイルス-米 北米 (16)
PRO/AH> Equine herpesvirus, equine - North America (16): USA (OR)
Archive Number: 20150604.3408845
情報源 Horsetalk.co.nz、2015年月3日。
オレゴン Oregon 州で新たに 1頭の馬ヘルペスウイルス感染 A new case of equine herpes virus-1 (EHV-1) が確認された...
● 鳥インフルエンザ (146)-米 IA, MN HPAI H5N2 家きん
PRO/AH/EDR> Avian influenza (146): USA: (IA, MN) HPAI H5N2, poultry
Archive Number: 20150604.3408841
情報源 CIDRAP、2015年6月2日。
原文参照願います
● インフルエンザ、イヌ-米 (09) SD H3N2
PRO/AH> Influenza, canine - USA (09): (SD) H3N2
Archive Number: 20150604.3408829
情報源 Rapid City Journal、2015年6月2日。
サウスダコタ South Dakota 州the Midwest で新たなイヌのインフルエンザ the H3N2 strain の発生が確認され、多数のイヌが感染しているものの死亡例はわずかであると、2日州獣医学当局が明らかにした...
● 結核-世界各国、小児 イソナイアジッド耐性
PRO/EDR> Tuberculosis - worldwide: children, isoniazid resistance
Archive Number: 20150604.3408645
情報源 Medscape、2015年6月1日。
欧州を中心に、小児の間でイソナイアジッド耐性結核菌Isoniazid-resistant tuberculosis (TB) が拡がりを見せていることが、1日にオンライン科学雑誌 published online 1 Jun 2015 in Pediatrics [1] 掲載の論文で明らかになった。結核患者のおよそ 15%でイソナイアジッドの耐性が認められているが、小児での割合や居住地域についてはあまり知られてこなかった。小児においては、検体内に含まれる細菌が、薬剤感受性の検査を行うには十分でないことが多く、薬剤耐性の判断が難しい。薬剤耐性であることがきちんと診断されないと、有効でない治療が行われ、治療の失敗や死亡につながる可能性がある。小児の間でイソナイアジッド耐性結核患者 Cases of isoniazid-resistant TB がいることは世界中で報告されているが、その割合や患者数が調べられたことはない。明らかになれば公衆衛生対策にも役立つ。マサチューセッツ Massachusetts 州、ボストン Boston の病院 Brigham and Women's Hospital の医師らが、WHO のデータを利用して 43例のシステマティックレビューを行ったところ、2010年については、全小児結核患者の 12.1%が耐性結核だった。多くは西太平洋および東南アジア地域の患者だったが、最も割合が高かったのは欧州(26.1%) だった...
[Mod.ML 注-要約の掲載あり。
1. Global and regional burden of isoniazid-resistant tuberculosis. Pediatrics 2015; Published online June 1, 2015 (doi: 10.1542/peds.2015-0172). Abstract
2. Isoniazid-resistant tuberculosis in children: a systematic review. Pediatr Infect Dis J. 2013 May; 32(5): e217-e226. doi: 10.1097/INF.0b013e3182865409.
3. Incidence of multidrug-resistant tuberculosis disease in children: systematic review and global estimates. Lancet 2014; 383 (9928):1572-1579. DOI:
4. CDC. Treatment of tuberculosis. American Thoracic Society, CDC, and Infectious Diseases Society of America. MMWR June 20, 2003 / 52(RR11);1-77.
5. Do we need to detect isoniazid resistance in addition to rifampicin resistance in diagnostic tests for tuberculosis? PLoS One. 2014; 9(1): e84197. doi: 10.1371/journal.pone.0084197. Abstract ]
● Zika ウイルス-ブラジル (03) RR
PRO/AH/EDR> Zika virus - Brazil (03): (RR)
Archive Number: 20150604.3408349
情報源 Globo G1、2015年6月2日。
州疫学当局 The Epidemiological Surveillance Department of Roraima が 2日、州内で初めての感染 the 1st case of Zika virus を確認した。5月19日に発熱と発疹、下痢、頭痛のため the General Hospital of Roraima (HGR) に入院した 22歳の男性から採取された検体について、the Instituto Evandro Chagas で行われた検査で診断が確定した。当局は、10日間を過ごした Bahia で感染したものと見ている。この男性は、Boa Vista, Pricuma neighborhood, in the West Zone の住民である...
地図 Maps of Brazil http://www.lib.utexas.edu/maps/americas/brazil.jpg
● 告示 (04)
PRO/AH/EDR> Announcements (04): OIE World Animal Health, online version
Archive Number: 20150604.3408292
情報源 OIE press release、2015年6月3日。
● 炭疽-米 (05) 検査機関でのエラー、最新情報
PRO/AH/EDR> Anthrax - USA (05): laboratory error, update
Archive Number: 20150604.3408158
情報源 USA Today、2015年6月3日。
生きた炭疽菌 Live samples of anthrax が軍の検査機関 a military lab から送られていた施設が、51 other laboratories in 17 states, the District of Columbia and 3 foreign countries であったことを 3日、軍当局 Pentagon officials が明らかにした。これまで予想されていた数の 2倍の検査機関で、さらに増加する可能性があるとされている。6月末までに調査を完了するとしている...
● 狂犬病-インドネシア (03) BA イヌ、ヒト
PRO/AH/EDR> Rabies - Indonesia (03): (BA) canine, human
Archive Number: 20150604.3404552
情報源 The Bali Post、2015年5月15日。
報道 The Bali Post によれば、5月15日に配偶者の男性は、男性とその妻はともにイヌに足を咬まれていた。それから 4日後にイヌは安楽死させられ、脳の検査で狂犬病であることが判明した。2人に対して 20日に VAR (anti rabies、抗狂犬病ワクチン) injections が行われたが、26日に女性は発病し、昏睡状態となった後、27日に死亡した。当局 the Jembrana Health Service の医師は、ワクチン VAR injections を 2回接種されたこの女性の死亡は、狂犬病ではなく、脳の感染症 an infection of the brain が原因だと説明した。しかし夫は、ワクチンが接種されたのは 20日のみで、保健当局にイヌ咬傷を申告してからまる 5日経過後だったと訴えている。
[Mod.CP 注-バリ島では、2008年に Bukit Peninsula で初めてヒトとイヌの狂犬病が確認され、2008-2009年に対策が実施されたが、島全体に感染が拡がった。その後の 3年間に 130人以上が狂犬病で死亡している (基本的には、曝露後接種を受けなかった人々で、イヌに咬傷を受けた 13万人以上が接種されている)。最近のWHO の文書 WHO documentation によると、狂犬病の潜伏期間は 5日から 1ないし3年 (平均 2ヶ月) となっており、曝露してから 30-50日以内に症状が現れる。イヌの潜伏期間はこれより短く、14-60日間とされる。狂犬病が発症するまでの期間を決める主な要因は、咬まれたり曝露した場合に、ウイルスがどれfだけ神経終末に近い場所に入ったかによる。またその際の軟部組織の損傷の程度や導入されたウイルス量も関係するが、最も重要な因子は、咬傷部位と脳との距離である。動物にしろ、ヒトにしろ、頭部に深い咬傷 severely bitten を受けた場合は、最短 14日間 as few as 14 days に症状が現れることがある。まれではあるが、1年以上症状が現れないこともある。神経終末から遠い咬傷部位ほど、(ウイルスが) 神経系に到達し発症するまでにより長時間かかる。このことにより、ワクチンによる曝露後治療が可能 (遅れがあったとしても、中枢より末梢の咬傷では特に、発症予防に有効) となるのである。狂犬病に感染した動物の咬傷を受けても発症するとは限らない does not invariably cause disease のも事実である。狂犬病動物との接触により感染するのが通例ではあるが、まれに、皮膚のキズとウイルスを含んだ唾液との接触だけで感染伝播が成立することもある。また、角膜移植によるヒト-ヒト感染も報告されており、原因不明の神経疾患で死亡した患者から臓器移植を行わないことの重要性が示されている]
● MERS-CoV (54)-韓国、サウジアラビア、WHO
PRO/AH/EDR> MERS-CoV (54): South Korea, Saudi Arabia, WHO
Archive Number: 20150604.3407535
[1] 韓国, 5 new cases - MOH 4 Jun 2015
情報源 Korean MOH [machine trans.]、2015年6月4日PAR_MENU_ID=04&MENU_ID=0403&page=1&CONT_SEQ=322967。
新たに 5人の感染が確認された
- 3人は the index patient's hospital B の接触者
- 残る 2名は patient 16 in hospital E と同じ病棟に入院
[Mod.MPP 注-4日の MOH の最新報告では、an additional 5 cases confirmed with MERS-CoV infection により、韓国内の the total number of cases が 35人となった。5人のうち 3人は hospital B の発端患者からの二次感染、2人は三次感染 (二次感染患者である case no.14 while admitted to hospital D and case no.16 in hospital E から感染) である。現時点で 5人の三次感染が報告されている]
[2] 韓国, 5 new cases - MOH 3 Jun 2015
情報源 Korean MOH、2015年6月3日。
PAR_MENU_ID=04&MENU_ID=0403&page=1&CONT_SEQ=322848
An additional 5 [MERS] patients have been confirmed, bringing the total number of Korean cases to 30 including 2 deaths.
- 4 人は、the index case が 2番目に入院した病院における二次感染で、発端患者と接触のあった患者と家族
- 1人は case No. 16 からの三次感染
Listing of 30 cases:
Middle East Respiratory Syndrome (MERS)
原文参照願います
[3] 韓国, China risk assessment - WHO 3 Jun 2015
Summary and risk assessment of current situation in Republic of Korea and China
情報源 WHO Global Alert and Response、2015年6月3日。
背景
... 5月20日、韓国において、最近サウジアラビア、カタール、UAE、バーレーンを旅行した 1例の患者が報告された。接触者の追跡で 29例の感染が確認され、うち 2例が死亡している。 [Mod.MPP 注-韓国保健省のリストには中国に輸入感染をもたらせた the 30th case が入っているが、WHO は (韓国の患者として) カウントしていない...]...
韓国でウイルスに曝露した患者の 1人は、飛行機で香港に入り、その後バスで広東省に移動している。この患者は旅行中に発症しており、中国政府当局は隔離と香港内の接触追跡を行っている...
リスクの評価 Risk assessment
... 韓国の発端となった患者は、親族、同室または同病棟の患者、担当した医療従事者らに感染を拡大させたと見られている。ウイルスの曝露は、感染が疑われたり確定診断される前に起きていた。これまでにも、サウジアラビア等の国々において、院内感染や家庭内感染伝播は確認されていた。中東以外では、最大の院内感染流行であり、また韓国および中国への輸出感染例も、今回が初めてである。中国へ渡航した患者には症状が認められていた ... MERS-CoV は人獣共通感染ウイルスと考えられており、ヒトで二次感染を起こす可能性がある ... 韓国では、感染拡大防止策が実施に移されるまでに感染患者らと接触のあった人々からの、新たな感染が報告される可能性がある。
推奨事項
周知と感染対策の遂行が院内感染拡大防止に重要。初期の患者を同定することは必ずしも容易でなく、ふだんからの標準感染予防策の励行が望まれる。感染が疑われた場合には、直ちに患者の治療を行い、接触者をなるべく少なくすることを心がける。急性呼吸器感染のある患者には、さらに飛沫感染防止策 Droplet precautions、目の保護を行う...
WHO does not advise special screening procedures at points of entry, or travel or trade restrictions with regard to this event.
[4] 韓国, response of public - media report 3 Jun 2015
Fear of MERS Virus Leads Over 230 South Korean Schools to Close
情報源 NY Times、2015年6月3日。
原文 [Google 翻訳] 参照願います。
[Mod.MPP 注-患者が発生していない学校が 2日間閉鎖されたのはなぜだろう。近年のアウトブレイクにおいて、緊急事態に対し、科学的根拠のない政治的対応がしばしば見受けられるのは残念。今回の院内アウトブレイクは、サウジアラビアや UAE のそれと違いはないようであるが、リアルタイムの患者発生状況が伝えられている点が大きな違いとなっている...]
[5] 韓国, suspected case in military - media report
Officer at Osan Air Base suspected of MERS
情報源 Yonhap News、2015年6月3日。
3日、空軍兵士 An Air Force officer 1名が、the Middle East Respiratory Syndrome (MERS) 感染が疑われ、軍病院に隔離されたことが、当局から明らかにされた。空軍基地 Osan Air Base in Pyeongtaek l Gyeonggi Province の下士官 The chief master sergeant は検査で陽性となった。この男性を隔離するとともに、およそ 100人の兵士らを基地内の病院に留め置いている .. この下士官は、骨折したため、MERS 患者が治療を受けていた一般病院に入院していたため、疫学的調査が行われ(感染が判明し)た。兵士に、発熱等の症状は見られていない。
[6] 韓国, school closings - media report
544 schools cancel classes over MERS
情報源 Yonhap News、2015年6月3日。
原文参照願います
[7] サウジアラビア, 2 new cases, 2 new deaths MOH 2-3 Jun 2014
情報源 Saudi MOH reproduced on Twitter、2015年6月2-3日。
As of 3 Jun 2015, there have been a total of:
1018 laboratory confirmed cases of MERS-CoV infection including 449 deaths, 563 recoveries and 6 currently active cases including 2 cases on home isolation.
3日、新たに 1名の感染が確認。
2日、新たに 1名の感染が確認。
詳細情報
関連項目 (53): South Korea, Saudi Arabia, Qatar, WHO, RFI 20150601.3402059