2015年7月2日

エボラウイルス疾患-コンゴ DR 疑い,RFI
野兎病-米 (05) 疑い
トリパノソーマ症 (シャーガス病) -ペルー、保有動物 モルモット
サイクロスポーラ症-米 (02) など

エボラウイルス疾患-コンゴDR Bandundu 疑い,RFI
Congo and WHO investigate possible Ebola outbreak
PRO/AH/EDR> Ebola virus disease - Congo DR: (Bandundu) susp, RFI
Archive Number: 20150702.3480760
情報源 Reuters、2015年7月2日。
コンゴ民主共和国の保健当局者が,首都キンシャサ Kinshasa の北東約270kmの村で発生した,エボラが疑われる感染流行について調査中であることを,政府及び the World Health Organization (WHO) が2日明らかにした。前日に,歩行に問題がありすでに発病していたと見られる1頭のアンテロープを殺処分した,6人のハンターらが,[26 Jun 2015] 下痢,嘔吐,血尿など,エボラ感染の症状を発症した。このうち4人はその後死亡した。いずれの患者にも,最も初期にまた最も多く認められる症状である発熱はなく,単に食中毒であった可能性も示唆されている。検査目的の検体がキンシャサ Kinshasa に送付される予定である。(エボラの)潜伏期間が7から15日とされることから,確実なことはまだ言えないとしている。2013年12月以降史上最悪の感染流行により,リベリア,シエラレオネ,ギニアで11200人以上が死亡したエボラは,コンゴ(民主共和国)において,周期的なアウトブレイクを発生させている。昨年 [2014] 末,コンゴの北西部の森林地域で発生した3か月間の感染流行は,西アフリカでの感染流行との関係はないとされている。
[ Mod.LM -これが正確な報告であるなら,ハンターらに発熱が見られなかったことにより,エボラウイルス疾患の可能性は低くなる。また,エボラの典型例では,単一の個人がウイルスに感染し,発病した後に他者にウイルスを感染拡大させる。確かに,ほかにも多くの病原体が,病気の動物を殺処分して摂取した後に死亡させる可能性がある(たとえば,炭疽,リフトバレー熱,クリミアコンゴ出血熱)。検査結果の判明が待ち遠しい。もしエボラウイルス疾患だったとすると,人獣共通感染によるものであって,西アフリカで続く感染流行とは関係しないものだろう。]
参考項目 Ebola virus disease - Congo DR (18): (ET) contrasts W. Africa 20141124.2986455

炭疽-印 (12) OR さらなるヒトの感染
PRO/AH/EDR> Anthrax - India (12): (OR) more human cases
Archive Number: 20150702.3480651
情報源 New Indian Express、2015年7月1日。
Dhaiguda village under Dasmantpur block [Koraput district, Odisha state] において、炭疽感染 Anthrax によりこの 1週間に 3人が死亡、新たに 2人の感染が起きている。現地情報によると、2週間前 [around 15 Jun 2015] に村内で 3頭のウシが死亡し、一部の住民がこの肉を食べていた。肉を食べた住民の中から発病するものがあり. このうち 3人が先週死亡した ...

口蹄疫-ボツワナ (02) CH ウシ、血清型未確認 OIE
Foot-and-mouth disease, Botswana、reoccurrence of a listed disease
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease - Botswana (02): (CH) bovine, serotype pending, OIE
Archive Number: 20150702.3480337
情報源 OIE, WAHID weekly disease information 2015; 28(27)、2015年7月2日。
感染開始時期 2015年6月21日
前回流行時期 2010年10月
原因ウイルス Foot and mouth disease virus、Serotype: pending
新たな感染流行 (1)
発生地: Kobongo Ntema Crush, Chobe west, Chobe, Chobe: village
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
ウシ Cattle / 218 / 13 / 0 / 0 / 0
Affected population: Cattle grazing in communal area adjacent to a wildlife management area.

野兎病-米 (05) AK 疑い
PRO/AH/EDR> Tularemia - USA (05): (AK) susp.
Archive Number: 20150702.3480207
情報源 News Miner、2015年7月1日。
今春、North Pole の男性 1名がまれな病気に感染したことが疑われている。アラスカ州狩猟当局 the Alaska Department of Fish and Game が明らかにした。野兎病 Tularemia は、ウサギなどの動物 hares or other animals との接触や、感染ダニに曝露したイヌやネコ、あるいはエアロゾル(空気感染)によって。ヒトに感染する細菌感染症である。発生が増加したコロラド Colorado 州では 2015年夏に 11人の野兎病患者が確認されている。ニューメキシコNew Mexico 州でも患者が報告されており、今回の患者 the North Pole case は、ウサギの毛皮を剥いだ後に発病した ...

野兎病-米 (04) CO ウサギ、イヌ
PRO/AH/EDR> Tularemia - USA (04): (CO) rabbit, dog
Archive Number: 20150702.3479571
情報源 The Gazette、2015年7月1日。
Yoder で 1頭のイヌが野兎病 tularemia -- "rabbit fever" とも呼ばれる細菌感染症 -- に感染し、少なくとも 1羽のウサギが死亡した。数年前から、コロラド Colorado 州内全域での発生が確認されていた。イヌは抗生物質による治療を受けている。郡衛生当局 El Paso County Public Health は、接触者はいずれも検査陰性であったが、厳重に経過観察が行われている。2015年に El Paso County で感染が確認されたのはこれが初めて ...

トリパノソーマ症 (シャーガス病) -ペルー、保有動物 モルモット
PRO/AH/EDR> Trypanosomiasis (Chagas disease) - Peru: guinea pig reservoir
Archive Number: 20150702.3475095
情報源 Nature World News、2015年6月29日。
モルモット Guinea pigs は長年にわたり、エクアドル、ペルー、コロンビアの一部地域で、主要な食糧源 ? a reliable snack の役目を果たしてきた。スペイン語で cuyes と呼ばれるこの動物は、ニワトリよりも飼育しやすく、ハレの日 ? key holidays には大量に食べられてきた。シャーガス病 Chagas disease, American trypanosomiasis の原因は寄生虫 the protozoan parasite _Trypanosoma cruzi_ (_T. cruzi_) で、the World Health Organization (WHO) によれば、世界中で 700万人がこの衰弱性疾患に感染しており、全慢性感染患者の 30% が永続的な心臓病や臓器の障害を伴っている。このほか 10% の患者が、食道や大腸が異常に腫大したことによる消化器の問題を抱えている。トリパノソーマの主要ベクター _T. cruzi_'s main vector である the kissing bug は、ヒトの血液に頼って生きており、刺咬部位付近に糞を排泄する。この虫に‘キス’された場所を普通に掻いただけで、傷の中に糞が押し込まれてしまう。知られている限りでは、1700回の刺咬によりわずかに 1人がシャーガス病に感染する。ペルーの Arequipa では、モルモットがこの風土病の犯人であると疑われている。最近 the Proceedings of the Royal Society B に掲載された新たな研究によると、(動物が食用にされる)季節祭でこの美味な動物 the tasty rodents の生息数が調節された may be "bottlenecking" 結果、地域内の kissing bugs のほとんどがトリパノソーマ _T. cruzi_ を保有することにつながる理想的な仲介者になったのではないか、と述べられている。驚くほどのスピード a stunning rate で増えるため、過去数十年来、南米においては、飼育動物として、ニワトリよりもモルモットが好まれるようになっている。米国南部地域においてさえ、ウシに代わる新たな経済性の高い家畜としてもてはやされている。しかし、ペルーの狭いコミュニティにおいては、アルファルファの価格が高騰する、乾燥した夏期に小さな齧歯類を養っていくことは、あまりに費用がかかりすぎる。このため、ほとんどの農家は、元気な 1ないし2組の繁殖用のつがいを遺して、飼育数のほとんどをと畜する。油が乗った豚肉のようだと表される肉が、この時期に催される幾多のイベントのために蓄えられることとなる。不幸なことに、周りの生息数が減ることで、残されたモルモットに、トリパノソーマに感染した虫 _T. cruzi_-infected bugs の刺咬が集中し、この寄生虫の保有個体となって、さらに他の kissing bugs への感染源となり、ついには  the biting insects の大部分がトリパノソーマに感染する結果となってしまう。異常のことから、この研究者らは、通常に比べより多くのバグ many more kissing bugs が感染し、直接的に現地住民が感染する頻度の増加に直接つながったのではないか、と論理づけ、このことが Arequipa で起きたとしている。この "bottlenecking" cycle of parasite hosts 寄生虫のボトルネックサイクルが何代も繰り返された結果、現地のモルモット飼育舎で捕獲されたバグ the kissing bugs の 80% 以上がトリパノソーマを保有していた。一方、季節ごとに大量処分を行わない齧歯類飼育場 rodent enclosures のバグでは、わずか 6% しかトリパノソーマ _T. cruzi_ を保有していなかった。それでも多くの専門家らは、この関連性をもってモルモットの飼育を中止させる dissuade べきでないとの意見で論争している。実際、米国においてさえ、多くの団体が、この家畜の普及 to become a common stock を働きかけている。(飼育の差し控えとは) 別の方法として the WHO は、血液検査スクリーニングと動物の検査を広く実施し、感染拡大につながる前に治療と疾患の封じ込めを行うことを推奨している。
[Mod.EP- 出典は、 Bottlenecks in domestic animal populations can facilitate the emergence of _Trypanosoma cruzi_, the aetiological agent of Chagas disease. Proc Biol Sci. 2015 Jul 7;282(1810)  で、指摘すべき重要な点は、モルモットにトリパノソーマを実験的に感染させていることである。別の研究 Prevalence and Transmission of _Trypanosoma cruzi_ in People of Rural Communities of the High Jungle of Northern Peru. PLoS Negl Trop Dis. 2015 May 22;9(5):e0003779  では、モルモットの 3.3% がトリパノソーマ _T. cruzi_ の血清検査が陽性serprevalence であったと報告されている。モルモットがトリパノソーマの保有動物であったとしても、モルモットからヒトへのトリパノソーマ感染は、サシガメ infected triatome bugs (kissing bugs) の仲介で起こることを理解しておくことが重要である]
[Mod.ML -肉食動物が、感染のある獲物を補食する際に、トリパノソーマ _T. cruzi_ に感染する可能性があることが報告されている (文献 )。モルモット肉の処理 curing the guinea pig meat がトリパノソーマを殺すのに十分であったのか、もしそうでなかったとすると、感染したモルモット肉の摂取により感染した可能性もある]

サイクロスポーラ症-米 (02) TX
PRO/AH/EDR> Cyclosporiasis - USA (02): (TX)
Archive Number: 20150702.3479116
情報源  KEYE TV、2015年7月1日。
テキサス州でのサイクロスーラ症感染流行 The Texas _Cyclospora_ outbreak が拡大しつつあり、州内の患者の半数以上が Travis County で発生している。糞便で汚染されたフルーツや野菜の摂取により感染する。保健当局はアウトブレイクの感染源を特定できていない。感染の症状には以下のようなものがある : ひどい下痢、けいれん様の腹痛 abdominal cramping、体重減少および脱水。過去 2週間に Texas 州内で 72 cases of _Cyclospora_ が確認され 37 of the cases は Travis County の患者だった。Dallas County has 5 cases, Harris County has 3 cases, and Williamson County has one case となっている ...
関連項目 USA: (TX) increase in cases 20150624.3462421

慢性消耗性疾患、シカ科-米 (04) TX
PRO/AH/EDR> Chronic wasting disease, cervid - USA (04): (TX)
Archive Number: 20150702.3478543
情報源 Texas Animal Health Commission、2015年7月1日。
Medina County [Texas] の飼育場で、2歳のオジロジカ white-tailed deer 1頭が、慢性消耗性疾患 chronic wasting disease (CWD) 検査で陽性となった。州内の captive white-tailed deer で確認されたのは初めて the 1st case of CWD...

炭疽-米 (13) 研究機関のミス、持続性の問題
PRO/AH> Anthrax - USA (13): laboratory errors, longstanding problems
Archive Number: 20150701.3477317
情報源 Military.Com、2015年6月29日。
原文参照願います。