2015年8月28日

MERS-CoV リスクアセスメント ECDC

● MERS-CoV ヨルダン、サウジアラビア
PRO/AH/EDR> MERS-CoV (119): Jordan, Saudi Arabia, nosocomial
Archive Number: 20150828.3608888
[1] ヨルダン, 2 new cases - press release
 情報源 Jordan News Agency (Petra)、2015年8月29日
Jordan reports 2 new corona virus cases
ヨルダン保健省 The Ministry of Health は、2012年の初報告以来 16例のコロナウイルス感染患者が報告されていることを明らかにした。27日、新たに 78歳48歳の、病院内で感染患者との接触があった男性 2名の患者が新たに報告された ... 1人の状態は安定しているが、もう 1人は危険な状態にある。
[Mod.MPP- 新たな 2例の患者の発生があり、ヨルダンで 3日間に新たに報告された患者 newly confirmed cases of MERS-CoV infection は 4名となった。今回新たに確認された 2名は医療施設内で感染したと述べられていることから、先に報告された患者の 1あるいは 2名ともが、診断が確定されるまで、医療施設内で必要な感染コントロール対策が行われないまま置かれていた可能性がある。患者が曝露した場所が、人々で混み合う救急室ではなく、医療施設内の中で感染の遮断が比較的容易な場所で起きたことを願う。新たに確定診断された 2例を加え、ヨルダンから報告された患者数は 23例となった -- 2012年4月の the 1st MERS-CoV outbreak で、後に血清学的検査により診断が確定された 7人を含む (20130617.1777989). ]
[2] ヨルダン, 1 death - media report
 情報源 Fulton News、2015年8月28日
Jordan reports 1st coronavirus death in 2015
[3] サウジアラビア, 2 new cases - MOH
 情報源 Saudi Arabia Ministry of Health、2015年8月28日
As of [28 Aug 2015] there have been a total of:
1173 laboratory-confirmed cases of MERS-CoV infection, including
502 deaths, 606 recoveries and
65 currently active cases including 9 cases of home isolation
過去24時間以内に発生の患者:
2 newly confirmed cases
0 newly reported deaths
1 newly reported recovery
[致死率: 42.8 percent]
Newly reported cases (2 cases) の情報:
(Both cases reported in Riyadh)
1- A 50 year old Saudi male, currently in stable condition. No known contact with other case(s) in the 14 days preceding onset of illness.
2- A 68 year old Saudi female, currently in critical condition. History of contact with other case(s) in the 14 days preceding onset of illness.
[4] サウジアラビア, considering banning MERS contacts from Hajj - media report
 情報源 Xinhua News Agency、2015年8月28日。
サウジアラビア政府当局が、患者 Middle East respiratory syndrome (MERS) coronavirus patients との接触者の、今年のハッジへの参加を禁止する方向で検討していることが、28日報じられた。アウトブレイク a limited outbreak of MERS cases が発生する、リャドの病院 the King Abdulaziz Medical City の医療関係者も対象となる可能性がある ...
[Mod.MPP- 先週、ハッジにおいてラクダのと殺が禁止される可能性に言及されていた (see 20150823.3597358 and 20150822.3596073)。もし今回の措置が実施されるとすると、ウイルス感染 MERS-CoV infection の潜伏期間にある医療従事者も、ハッジへの参加から遠ざけられることになる。発症前の 14日以内の既知の患者との接触を否定する医療従事者の中にも、MERS-CoV 感染が確認されていることが、事態を複雑化している ... ]
[5] ECDC risk assessment
 情報源 ECDC rapid risk assessment, MERS-CoV 27 Aug 2015、2015年8月27日
対応策に関する主な決定と選択
患者 the MERS cases の大多数が中東、とりわけサウジアラビア から報告される状況が続いている。中東と欧州間には、かなりの数の旅行者があることから、欧州への輸入例が散発することが予想される。ハッジだけでなく、年間を通じて、中東との間を多数の旅行者が往来している。これまでに比べ、2015年8月に報告される患者数に予想を超える増加があり、これはリャド Riyadh の 1ヶ所の医療施設が関係し、大規模で現在も続く院内感染によるアウトブレイクが、主な原因とされている。リャドの他の医療施設への波及については不明で、これは感染があるにもかかわらず症状を示さないヒトが多数存在するためである。ウイルス感染を増幅させる上で、各病院が果たす役割は、今日ではよく知られており、厳格かつ適時の包括的感染防御 ・ 管理対応策が、一層重要性を増している。欧州の加盟国 EU/EEA Member States 内では、散発的な輸入例の発生が予想され、院内感染拡大のリスクを伴っている。従って、医療従事者への周知の必要性、機能的な検査アルゴリズムに沿った早期発見、事前計画と厳格な対応準備が強調される。これまで、巡礼者を含む旅行者や医療関係者に対して行ったアドバイスは、現在も有効である。
イベントの背景情報; 世界の発生状況
2012年4月の発生から 2015年8月27日現在まで、死者 573例を含む 1511例の患者 cases of MERS が報告されている (Figure 1: 月別患者発生数, March 2012-[27 Aug 2015] (n=1 511), Figure 2: 発生地点分布図, as of [27 Aug 2015] (n=1 511), and Table 1: 国別患者報告数, March 2012-[27 Aug 2015]]。
ECDC the EU に対するリスク評価 threat assessment
患者の大部分が、中東とりわけサウジアラビアから報告される状況が続いている (冒頭部分と重複) ... A high-level WHO mission to Saudi Arabia が、現状評価を行っている。これまでのミッション Previous WHO missions は、中東と韓国の対策実施が不十分 sub-optimal implementation of infection prevention and control procedures であったことがアウトブレイクの要因としている。感染した患者には、他の疾患による入院患者、医療従事者、救急医療の受診患者が含まれていた ... 対策として、呼吸器感染症状のある患者の効果的トリアージによる、適時の患者確認と隔離、手指の衛生遵守,および個人感染予防衣の使用、などがある。現行のアウトブレイクにおいて、リャドでの接触追跡がなされる中で、検査陽性となった無症候性 (感染) の人数は明らかになっていない unknown [15, 16]。サウジアラビア政府当局が採用するガイダンスと症例定義には、システマティックな検査は必要とされておらず、検査で確定された無症候性 (感染) asymptomatic laboratory-confirmed individuals の報告義務もない [15]。しかし、the WHO case definitions では後に、 (無症候性の検査陽性者も) confirmed cases として WHO への報告を求めている [17]。 ジェッダ Jeddah での病院内アウトブレイク the large 2014 nosocomial outbreak では、検査陽性が判明するまで無症状 asymptomatic だった患者が最大 25%に上った。ただし、その後に何人が発症したのか明らかにされていない。今回の院内アウトブレイクのパターンは、その深刻さ、感染患者の年齢層と死亡発生の点で、過去の院内アウトブレイクと類似している。サウジアラビアで以前に発生した院内アウトブレイクについては、まだ完全な記録が示されている訳ではないが、混雑した大きい救急室が、アウトブレイクの拡大につながった可能性がある; 衛生遵守および感染防護対策の低いコンプライアンスに、感染した医療従事者が加わって感染を拡げた。韓国で最近発生した、院内感染による大規模流行は、世界中のどこでも、単一の輸入例に引き続いてアウトブレイクが起こりうることを示した。初発感染例の詳細なリスク因子を評価する疫学的研究に加え、一般に入手可能な形式による院内集団発生の迅速な報告が、世界的な公衆衛生対応 preparedness and response に資するため、今もただちに必要とされている。さらには、ウイルス感染伝播に与える、無症候性感染例 asymptomatic MERS cases の果たす役割について、さらに慎重な評価が必要である。WHO によると、現在感染循環するウイルスの遺伝子を解析 analysis of sequences では、感染伝播や病原性を高めることに寄与するような、有意の変化は示されていない [18]。ハッジのような大勢が集まるイベントは、ヒトの間で感染拡大を容易にする伝染性疾患 communicable diseases の場 a basis を提供する。2014年、ハッジ期間および帰国後の患者数を予測する、シナリオ解析 a scenario analysis が行われている [19]。そこでは、イベント中に感染する者はごくわずか only small numbers of people で、一部が母国への帰国時に upon return 発病すると予測された。ハッジ期間中には、MERS-CoV を含め、様々な関連疾患をモニターするための、特殊サーベイランスシステム specific surveillance system が稼働する。2013年、サウジアラビアならびにハッジ終了後に巡礼者が帰国する国々でサーベイランスが強化されたにもかかわらず、約 200万人と見られる巡礼者の中で 1人の患者も発見されなかった。2014年は、より小規模の巡礼である the minor Umrah pilgrimage から帰国した巡礼者で、数例のサウジアラビア以外での患者が確認されているが、ハッジでは確認されていない。現在多数の、リャドの病院でのアウトブレイクに関係した患者が発生し、同時に数か月前から、国内全域で散発的な患者発生が継続的に確認されていることを考えると、巡礼者や巡礼者に医療サービスを提供する医療施設での患者発生が考えられる。EU/EEA Member States でも、散発的な輸入例と、これに伴う院内感染拡大のリスクが予想される ... The risk of widespread transmission of MERS-CoV in the community after sporadic importation into the EU/EEA remains low である。
[Mod.MPP- the ECDC Rapid Risk Assessment を全文読まれること強く勧める。the European community (EU and EEA) に対するリスク評価の結論は、世界中に適応できる。Poor MERS-CoV control は 、the nosocomial outbreaks に弱い関連性 The weak link を有している。インフェクションコントロールに見られる重大な脆弱性としては:
 - 救急あるいは外来患者の渡航歴を確認しない
 - 発熱性呼吸器疾患患者の医療施設への受け入れ時に、気道感染源対策 respiratory pathogen control measures を怠る
 - 伝染性疾患の疑いのある患者に対する、隔離設備の不十分な使用
 - 救急室の混雑 (患者と付き添いで溢れかえる)
 - 相部屋・病棟 multi-patient wards の混雑 (with patients and accompanying family members)
... a 10th meeting of the IHR emergency committee prior to the Hajj this year (21-26 Sep 2015) が開かれると思われるが、その際にどのような勧告がだされるのであろうか]
関連項目 (118): Saudi Arabia, Jordan ex Saudi Arabia ex Abroad, WHO, RFI 20150827.3605963

● ブルセラ症 台湾 、輸入疑い例
PRO/AH/EDR> Brucellosis - Taiwan: suspected imported
Archive Number: 20150828.3608571
 情報源 Channel NewsAsia、2015年8月27日
27日、台湾当局は、2011年以来となるブルセラ症患者 case of brucellosis を報告した。患者は 35歳で、インドネシアで介護の仕事を行っており caregiver、海外で感染したものと見られている。この女性患者は 8月3日に発熱と背部痛のため入院となりブルセラ症と診断されたと、保健当局 Taiwan's Centers for Disease Control (CDC) が明らかにした。
[未殺菌のミルク unpasteurized dairy product や調理不十分の肉 uncooked meat? を持ち込んだ (それにより台湾で感染した) 可能性はないだろうか] ...

● ハンセン病 米国
PRO/AH/EDR> Leprosy - USA (05): (MI) ex FL
Archive Number: 20150828.3608940
 情報源 Outbreak News Today、2015年8月27日
Leprosy case diagnosed in Michigan, man was frequent visitor to Florida

Flagler County 住民の、9例目となるハンセン病患者 the 9th case of leprosy が確認され、フロリダ州 Florida は新たな対策に追われている。今回、ミシガン Michigan 州のメディアが、the Sunshine State を頻繁に訪れている a frequent visitor 男性患者 a leprosy case について報じた

● ヒトエンテロウイルス 71 欧州 2003-2013
 情報源 Eurosurveillance Edition 2015, 20(34)、2015年8月27日
Transmission patterns of human enterovirus 71 to, from and among European countries, 2003 to 2013
要約より
... Viruses of the B4, B5, and C4 subgenogroups は主に東アジアおよび東南アジアに感染循環し、時折これらのグループが欧州内に持ち込まれた事例が観察されていたが、C1 and C2 viruses が主だった。系統発生学によれば、 C1 and C2 viruses の欧州内への複数回の導入が 1990年代半ばにあったと証拠づけられている。2010年及び 2013年の Two waves of sporadic C2 infections も起きている。オランダでのアウトブレイク The 2007 Dutch outbreak caused by C2 と 2004年から 2013年までの欧州内での the occurrence of B5 and C4 infections が発生する一方で、the circulation of C1 viruses は低調である。a C4 virus が関係する感染伝播チェーンは、日本から欧州に入ったことが追跡され、さらに 2001年から 2006年の間にカナダに波及している ...

● ペスト 米国
PRO/AH/EDR> Plague - USA (13): (UT) fatal
Archive Number: 20150828.3608570
 情報源 Utah Department of Health、2015年8月27日
ユタ州保健当局 Utah public health officialsは、8月に高齢者の住民 1名がペスト plague で死亡していたことを確認した。ユタ州の住民でのペスト感染確認は、2009年以来 ... 2015年4月1日以降、全米 7州で合計 12人の患者が確認されている: Arizona (2), California (1), Colorado (4), Georgia (1), New Mexico (2), Oregon (1), and Utah (1)。ジョージア州の 2 cases とカリフォルニア州の患者は、Yosemite National Park in California 周辺での曝露と見られている

● ムンプス 米国
PRO/EDR> Mumps - USA (06): (IL) returning university students, further development
Archive Number: 20150828.3608518
 情報源 WAND TV、2015年8月26日
Champaign-Urbana [Illinois] で、史上最悪のムンプスの感染流行 the largest outbreak of the mumps ever が発生、26日までに約 100人の患者が確認されている ...

● ブルセラ症 ロシア
PRO/AH/EDR> Brucellosis - Russia (03): (ST) human, livestock
Archive Number: 20150828.3607763
 情報源 Bloknot (Notepad Stavropol) [in Russian]、2015年8月21日
都市部のブルセラ症 the brucellosis epidemic 発生件数が 3倍に増えていると、当局 Rospotrebnadzor [Federal Service for Consumer Protection and Human Welfare] が発表。Stavropol では、今年に入り 7ヵ月間で、73 cases of brucellosis が報告されている。2014年同期では、29件だった。The highest prevalence has been recorded in the following districts: Neftekumsky area (9 cases), Levokumsky (8), Shpakovsky (6), Kursky (5), and Alexandrovsky, Budyonnovsky, Izobilnensky, and Novoselitsky areas (4 cases each) ...

● 腎症候性出血熱 ロシア
PRO/AH/EDR> Hemorrhagic fever w/renal synd. - Russia (03): (MR)
Archive Number: 20150828.3607251
 情報源 Mordovia TV [in Russian]、2015年8月17日
142人が感染; This year [2015], 142 people came down with hemorrhagic fever with renal syndrome [HFRS] in Mordovia, but doctors warn that the peak incidence is still ahead

● 有毒性藻類 カナダ
PRO/AH/EDR> Toxic algae - Canada (AB)
Archive Number: 20150828.3608622
 情報源 Edmonton Journal、2015年8月27日
5 & 6 Sep 2015 に開催予定の世界トライアスロン ・ エドモントン大会 the 2015 ITU World Triathlon Edmonton の準備中の公園 Hawrelak Park について、アルバータ州保健当局 Alberta Health Services は 26 Aug 2015、園内の池のアオコ blue-green algae が危険レベルにまで増えていることへの注意喚起を行った。

● 野兎病 米国
PRO/AH/EDR> Tularemia - USA (15): (CO) rabbits
Archive Number: 20150828.3608721
 情報源 KKTV.com、2015年8月27日
野兎病 rabbit fever, also known as tularemia 検査で陽性となるウサギの頭数が増加している。ヒトとの接触は確認されていない。the Pueblo West area [in the city of Pueblo, in Pueblo County] で確認された地域 streets を以下に示す:
Linden Avenue
Kirkwood Drive
Siesta Drive
Spalding Avenue
Beardsley Place.

● 馬インフルエンザ、ウマ マレーシア
PRO/AH/EDR> Equine influenza, equine - Malaysia
Archive Number: 20150828.3608767
 情報源 Malaysian Insider、2015年8月26日。
ペナン、セランゴル、ペラクの各クラブ the Penang, Selangor and Perak Turf Clubs で、2週間で 33頭の馬が、伝染性呼吸器疾患・馬インフルエンザ the Equine Influenza ため、検疫措置を受けている ...

● ヒゼンダニ症、ウォンバット オーストラリア
PRO/AH/EDR> Sarcoptic mange, wombat - Australia
Archive Number: 20150828.3608548
 情報源 The Guardian、2015年8月26日
3種のオーストラリア原産の ウォンバット native wombat species のうちの 2種が、視力と聴力を損失し、結果的に死につながる病気のため、危機に瀕している。the University of Western Sydney が主体となって、絶滅に至るまでに、ヒゼンダニ症 the sarcoptic mange disease 感染拡大の阻止を呼びかけている。3 types of the beloved and delightfully odd wombat -- northern hairy-nosed, southern hairy-nosed and the bare-nosed, formerly known as the common wombat は、オーストラリアが原産国である ...

● 炭疽 ケニア、スロベニア
PRO/AH/EDR> Anthrax - Kenya (03): (NK) wildlife, OIE
Archive Number: 20150828.3608546
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2015; 28(35)、2015年8月27日
Anthrax, Kenya、unexpected change in the distribution or increase in morbidity or mortality of a listed disease
感染開始時期 2015年7月10日
詳細 Lake Nakuru National Park with a population of about 4500 buffaloes で発生し、300頭が死亡。
原因菌 _Bacillus anthracis_

PRO/AH/EDR> Anthrax - Slovenia: (NO) bovine, OIE
Archive Number: 20150828.3607163
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2015; 28(35)、2015年8月26日
Anthrax, Slovenia、Reoccurrence of a listed disease
感染開始時期 2015年8月20日
前回流行時期 2008年10月
原因菌 _Bacillus anthracis_
新たな感染流行 (1)
発生地 (2015/1): Bistra, Postojna [Notranjsko-kraska]: Farm
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
ウシ Cattle / 43 / 7 / 7 / 0 / 0
Affected population: Disease was confirmed in 7 heifers at pasture. The pasture is located in a swamp area of Ljubljansko barje which was affected with huge floods in previous year.