2017年1月29日

黄熱-ブラジル 南北アメリカ (10)
ムンプス-米国 (02)
エボラ (05)
抗生物質耐性-中国 コリスチン, MCR-1腸内細菌臨床分離株
キャッサバ中毒-ベネズエラ など

黄熱-ブラジル 南北アメリカ (10)
Yellow fever: Health updates cases and deaths
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Americas (10): Brazil
Archive Number: 20170129.4801425
情報源 Portal de Saude, Ministry of Health [in Portuguese] 2017年1月26日
ミナスジェライス Minas Gerais, エスピリトサント Espírito Santo, バイア Bahia, サンパウロ São Paulo, ゴイアス Goiás and マトグロッソドスル Mato Grosso do Sul の各州で,黄熱が疑われる患者が確認されている。(26日 [Jan 2017])現在,保健省には 550例の suspected yellow fever cases が報告されており,72例については診断が確定し,455 cases remain under investigation の状況にある。死者 the 105 reported deaths のうち,40例が確定,65例が remain under investigation となっている。ミナスジェライス州が最も多く患者を報告している。
年初からの地域別報告数状況: as of 26 Jan [2017]:
州/地区/報告/調査中/確定/棄却/都市数
Mato Grosso / 502 / 415 / 68 / 19 / 51
Espírito Santo / 33 / 32 / 1 / 0 / 18
Bahia / 7 / 6 / 0 / 1 / 3
São Paulo / 3 / 0 / 3 / 0 / 3
Districto Federal / 3 / 0 / 0 / 3 / 1
Goiás / 1 / 1 / 0 / 0 / 1
TOTALS / 550 / 455 / 72 / 23 / 78

2 Doses (2回接種)
国内 19の接種勧奨州で Routine vaccination が提供されている。この地域の住民らは,生涯で 2ドースの接種が必要 must have 2 doses of the vaccine とされている。加えて,現在,患者が報告されている registering cases 地域: Eastern Minas Gerais, western Espírito Santo, northeastern Rio de Janeiro and western Bahia への旅行を計画している人々に対しても,ワクチンが必要とされている。Espírito Santo, Rio de Janeiro and part of Bahia 州の[すべての?] 地域で黄熱ワクチン接種が勧奨されているわけではなく,接種対象者は,ミナスジェライス州東部との州境に近接する地域の住民である。ワクチンは十分用意されているので,あわてて接種ポスト health posts に行かなくてもよい ...
関連項目 (09): Brazil 20170126.4794564

ムンプス-米国 (02)
PRO/EDR> Mumps - USA (02)
Archive Number: 20170129.4801141
[1] 米国 (Minnesota ex Washington )
情報源 CDC Epi-X 2017年1月13日
ミネソタ Minnesota 州のレスリングトーナメント "The Clash XV", a wrestling tournament in Rochester, MN on 30-31 Dec 2016 に,ワシントン州 the Washington State から参加した 1人が,ムンプスに感染 A case of mumps していたことが判明した,とワシントン州保健当局が明らかにした。16州からのチームが参加し,このうち 4つの州のチームと直接対戦があった ...
[2] Washington
情報源 Bonner County Daily Bee 2017年1月18日
17日現在,Spokane で 56人の患者が確認されているムンプス a mumps outbreak が発生しており,さらに患者数が増える可能性があるとみられている ...
[3] Washington
情報源 Outbreak News Today 2017年1月26日
ワシントン州のムンプスアウトブレイク The mumps outbreak in Washington state は,25日までに 291 in 5 counties が報告され,300 confirmed and probable cases に達する勢いとなっている。各郡で報告された患者数は次のとおり; King County (163), Spokane County (90), Pierce County (34), Snohomish County (3) and Yakima County (1)。King County の患者の 63.2 % は,ワクチンを規定どおり接種されていた being up to date on their measles-mumps-rubella (MMR) vaccine。 Spokane County でもおよそ同じ割合の患者が,fully vaccinated と申告している ...
[4] Colorado
情報源 The Denver Channel 2017年1月27日
全米で大流行となっているムンプス A large outbreak of the mumps により,コロラド Colorado 州でも 1月だけで 14人の患者が確認されていると,27日保健当局 Colorado Department of Public Health and Environment (CDPHE) officials launched が明らかにした。11 patients in Denver and Aurora の診断が確認されたことを受け,the Tri-County Health Department and Denver Public Health が調査を行っている。
[ Mod.LK 注- ... the CDC によれば,2016年12月の mumps cases は 5311 cases in the US と,a 10-year high を記録した。2つの最大のアウトブレイクは,Iowa and Illinois の各大学キャンパスで発生し; 12月中旬にも the University of Missouri で 220 cases が報告された。患者数として,6500人以上の患者が報告された 2006年よりは少ない。米国内で 1967年にワクチン接種が開始されて以降,激減しており,それ以前は毎年 18万人以上の患者が報告されていた。MMR The measles, mumps and rubella vaccine の 2回接種による,ムンプス感染予防の有効率は 88 %; 1回のみでは 78 % とされている (CDC)。]
関連項目 USA (01): (WA,TX) 20170110.4753366

麻疹 (05)-インド,ニュージーランド シンガポールから,米国
PRO/EDR> Measles update (05): India (BN) New Zealand ex Singapore, USA (NJ)
Archive Number: 20170129.4801137
[1] インド (Bangalore)
情報源 Bangalore Mirror 2017年1月25日
積極的なワクチン活動が行われる中, ... "There have been reports of about 30 282 rubella cases across Karnataka with a 36 per cent mortality rate ... ."
[2] ニュージーランド シンガポールから
情報源 Stuff 2017年1月27日
オークランド Auckland に麻疹に感染した 6歳男児が到着し,公衆衛生上の注意が呼びかけられている。25日にシンガポールからオークランドに到着したフライト Air New Zealand flight NZ281 の乗客で,34列から 49列までの座席の搭乗客らに最も近い位置にいた ...
[ Mod.LK 注-西太平洋地域 the Western Pacific commission area にある 16カ国中,7カ国で麻疹排除達成のデータが示されている。これにはオーストラリア,モンゴル,韓国,カンボジア,日本が含まれる。ニュージーランドの麻疹排除達成するのを妨げているのは,95 % の予防接種のカバー率を達成できていないことと,マオリのこどもら Maori children の摂取率がかなり低いことである。1996年に届出義務のある疾患となり,翌年およそ 2000例の患者が報告された。その時ほどではないが,2011年に 596例および 280 cases in 2014 が報告された。逆に歴史的な少数報告は,2013 with 8 cases, while the provisional figure for 2015 was 10 cases となっている ... (出典)]
[3] 米国 (New Jersey)
情報源 Press of Atlantic City 2017年1月27日
Hudson County で成人 1名が麻疹に罹患し,他者が暴露した可能性があると,州保健当局 The state Department of Health が 27日,公衆衛生注意情報として明らかにした。between 16 and 24 Jan 2017 にJersey City のいくつかの公共の場にいた人々に注意を呼びかけている。 この男性は海外で感染し現在は回復したと述べられている ...

エボラ (05)
PRO/AH/EDR> Ebola update (05): news, vaccine, funding, documentary films
Archive Number: 20170129.4801064
26 Jan 2017 リベリア: USAID program to support Ebola survivors takes off
26 Jan 2017 West Africa: 'People's Science' - How West African communities fought the Ebola epidemic and won

Vaccines
26 Jan 2017: Recombinant vesicular stomatitis virus vaccine elicits anti-Ebola seroconversion
[遺伝工学的手法で,VSV ウイルスの糖タンパクをザイールエボラウイルス the Zaire strain of Ebola virus (ZEBOV) の糖タンパクに置き換えた,リコンビナント水疱口内炎ウイルス弱毒生ワクチン the use of a rVSV [recombinant vesicular stomatitis virus] live attenuated recombinant virus vaccine について。臨床試験 2 placebo-controlled, dose-escalation trials of the rVSV-ZEBOV の結果が報告されている。ワクチンの接種を受けた全員 all recipients of an rVSV vaccine について,接種から 28日目までに,ウイルス糖タンパク an Ebola virus glycoprotein に対する抗体陽転化が認められた。a 20 million or 100 million plaque-forming unit (PFU) dose の量を接種された患者では,the 3 million PFU dose の量を接種された患者より高い抗体価が認められた。
出典 (26 Jan 2017). N Engl J Med 2017; 376:330-341 DOI: 10.1056/NEJMoa1414216 ]

Funding
24 Jan 2017 シエラレオネ: Millions of Ebola Relief Funds Misappropriated in Sierra Leone

Documentary films
26 Jan 2017: HBO Documentary Films is uncovering the human stories behind the Ebola outbreak

関連項目 (04): research 20170123.4786222

原因不明の死亡,アイアイ-米国 霊長類飼育施設
PRO/AH/EDR> Undiagnosed deaths, aye-aye lemurs - USA: (NC) primate facility
Archive Number: 20170129.4799578
情報源 Duke Today 2016年12月15日
the Duke Lemur Center における 4頭のアイアイ aye-ayes の突然死についての 2ヶ月にわたる調査の結果,たった 1つの可能性のある説明はアボカドであった。Lemur Center officials は,within 36 hours on 25 -26 Oct 2016 の間に死亡した動物が,前日に食べたアボカドから検出された天然のトキシン a natural toxin が心筋に障害を与えたことが原因とみている。体調に異常のあった 5頭目の個体は現在回復している ...

小反芻獣疫-モンゴル (02)サイガ
PRO/AH/EDR> Peste des petits ruminants - Mongolia (02): saiga antelope, update
Archive Number: 20170129.4800260
情報源 ReliefWeb.int 2017年1月27日
 ...  西部ホブド県 Mongolia's western Khovd province で,the sub-species' population 群れ全体の 約 10 %にあたる,およそ 900頭のサイガ saiga antelopes (_Saiga tatarica mongolica_) が死亡して発見され,死体から採取された検体で,小反芻獣疫 peste des petits ruminants (PPR) が陽性となった。感染力の強いウイルス性疾患で,感染した動物の最大 90 % が死滅する,家畜のヒツジやヤギに対してペストのようなインパクトがある ...

抗生物質耐性-中国 コリスチン, MCR-1腸内細菌臨床分離株
PRO/EDR> Antibiotic resistance - China: colistin, MCR-1 clin. Enterobacteriaceae isolates
Archive Number: 20170129.4799871
情報源 Center for Infectious Disease Research & Policy (CIDRAP) News 2017年1月27日
[27 Jan 2017] The Lancet Infectious Diseases に発表された 2件の論文で,最後の望みである抗生物質であるコリスチン colistin に対する耐性を付与する遺伝子が,中国国内の医療現場に拡がっていることが示された。_MCR-1_ と呼ばれるこの遺伝子が初めて発見されたのは,2015年11月の中国の,ブタ,豚肉製品,と少数のヒトから得られた,大腸菌だった。その後,米国を含む 30以上の国々で検出されている。この耐性遺伝子は,中国の農業でコリスチンが乱用されていることに起因すると考えられている。2016年に中国政府は,今回の論文の結果の一部を根拠に,家畜飼料にこの薬剤を混ぜることを禁止した。これまでのところ,この遺伝子が関係する感染症の確認はほとんど動物だけで,ヒトの感染例はわずかではあるものの,_MCR-1_ は,多剤耐性菌による感染症治療のために残されたわずかな抗生物質の 1つであるコリスチンに耐性であることから,深刻な公衆衛生上の懸念 a significant public health concern となっている。しかも,プラスミドと呼ばれる,可動性の DNA 遺伝子 mobile pieces of DNA に乗って運ばれるため,たとえば大腸菌などの単一の細菌の仲間の間で伝播されるだけでなく,別の種類の細菌にも伝えられることが可能となる。最悪のシナリオとして,the _MCR-1_ gene とともに other antibiotic-resistance genes をも有する細菌の登場がある。たとえば,超耐性菌 the superbug carbapenem-resistant Enterobacteriaceae (CRE) にこの遺伝子が伝播されると,現在ある抗生物質ではほとんど治療が不可能な感染症を引き起こすことになる。

第1の研究報告では,MCR-1 を初めて発見したメンバーらと英国の研究チームが,2007年から2015年までの間に,中国の浙江省 Zhejiang と広東省Guangdong の 2カ所の病院で分離された,2万1千以上の腸内細菌 Enterobacteriaceae isolates について,検査を行った。このうち 1万7千の分離株が感染症に関係しており,MCR-1_ はそれぞれ,大腸菌 76 of 5332 _E coli_ isolates (1.4%), 肺炎桿菌 13 of 3480 _Klebsiella pneumoniae_ isolates (0.4%), エンテロバクター 1 of 890 _Enterobacter cloacae_ isolates (0.1%), and  1 of 162 _Enterobacter aerogenes_ isolates (0.6%) で確認された。調査期間内に,いずれの病院でも,陽性大腸菌 an increase in the prevalence of _MCR-1_-positive _E coli_ の増加が認められたと述べている。次に後ろ向き症例対照研究 a retrospective case-control study を行い,76 _MCR-1_-positive _E coli_ isolates with 508 _MCR-1_-negative isolates を比較して,MCR-1 陽性大腸菌感染のリスクファクターを検討した。colistin-resistant infections は,免疫不全の男性で,3ヶ月以内に抗生物質,特にカルバペネム carbapenems とフルオロキノロン fluoroquinolones が使用された場合に,より発生しやすいことが示された。さらに _MCR-1_-positive _E coli の保菌のリスクファクターについて,a mix of infected patients and healthy volunteers のスクリーニング検査を行ったところ,抗生物質の使用は主要なリスクファクターであったが,農場付近の居住はリスクファクターではなかった。当初の研究では,畜産と家畜へのコリスチン投与が _MCR-1_ の新興の関連性が示されていただけに,この結果には驚いた。著者らは,environmental exposure により遺伝子が拡散された可能性があると指摘している。

第2の研究報告で中国の研究チームは,from 2013 through 2014 の期間に中国国内の 28カ所の病院の菌血症 bloodstream infections の患者からの,大腸菌と肺炎桿菌の分離株 more than 2000 _E coli_ and _K pneumoniae_ isolates のスクリーニングを行った。_MCR-1_ が検出されたのは,大腸菌では 20 of the 1495 E coli isolates (1.3%),肺炎桿菌ではわずか only 1 of the 571 _K pneumoniae_ isolates (0.2%) だった。

 ... _MCR-1_-positive bacteria が同時にカルバペネムにも耐性を示す例は多くはなかった。the 1st study では,カルバペネム耐性は only 5 _MCR-1_ -positive _E coli_ isolates だったが,他の抗生物質への耐性は多く認められた common。the 2nd study では,カルバペネムや他のベータラクタム系抗生物質を中和する能力を有する,the NDM-5 enzyme を同時に保有する分離株が 1つだけ確認されている。the _MCR-1_-positive isolates は複数の他の抗生物質に感受性を示し,colistin-resistant bloodstream infections の感染患者での死亡は発生しなかった ...
原文 [Google翻訳] 参照願います。
原著
1. Prevalence, risk factors, outcomes, and molecular epidemiology of _mcr-1_-positive Enterobacteriaceae in patients and healthy adults from China: an epidemiological and clinical study. The Lancet Infectious Diseases, Published: 27 January 2017. DOI:
2. Prevalence of _mcr-1_ in _Escherichia coli_ and _Klebsiella pneumoniae_ recovered from bloodstream infections in China: a multicentre longitudinal study. The Lancet Infectious Diseases, Published: 27 January 2017. DOI:
[ Mod.ML 注-  ... ]
参考項目 20151206.3844715 20151122.3810204

馬ヘルペスウイルス-米国 北米 (08)
PRO/AH/EDR> Equine herpesvirus - North America (08): USA (KY) equine
Archive Number: 20170129.4799752
情報源 Paulick Report 2017年1月27日
KY State Veterinarian Rusty Ford on 26 Jan 2017 最新情報: 両厩舎のウマから 25日に採取された検体の検査が完了した ... 原文参照願います。

キャッサバ中毒-ベネズエラ
PRO/AH/EDR> Cassava poisoning - Venezuela
Archive Number: 20170129.4799579
情報源 Panorama.com 2017年1月25日
ベネズエラ人の食糧不足の解決法と考えられるキャッサバだが,"bitter"と呼ばれる特定品種の茎は致死性となることがある。最新症例は,21日に食べて数時間に死亡した 51歳の患者で,キャッサバに含まれるシアン化物が原因であった。全身倦怠感を主訴に病院 the General Hospital del Sur, Maracaibo に入院したが,不可逆性の障害があった。先月 11人がこの患者と同じようにキャッサバにより死亡している。昨年 [2016] 8月,the state of Monagas 州当局は,多数の患者と 5人の死者が発生した an outbreak of intoxication from cassava のあと,注意情報を発出している ... ブラジルの農業専門家は,wild or industrial cassava のいずれも,kg あたり 100 milligrams の青酸 hydrocyanic acid が含まれる [通常 400 mg で 100 ではない]。the sweet であっても食事用でも,ヒトの至適摂取量はこれの 1/50以下とされる。"Bitter cassava は製粉用で,特殊な機械で特別な注意の下で精製されている" と説明されている ...