2017年2月28日

ライム病 米国

● ライム病 米国
PRO/AH/EDR> Lyme disease - USA: (AR)
Archive Number: 20170228.4869049
 情報源 Magnolia Reporter 2017年2月25日
ダニは,ライム病 Lyme disease の主要ベクターであると同時に,アーカンソー Arkansas 州では,よりありふれた他の疾患も伝播する。
州保健当局 the Arkansas Department of Health [ADH] が 2例のダニ媒介性疾患患者 cases of tick-borne disease が,Lyme disease の症例定義に一致することを確認した。2007年以降,the Centers for Disease Control and Prevention's (CDC) surveillance definition に一致する case in Arkansas は 1例も確認されていなかった。the CDC は,アーカンソー州をライム病発生率が低い地域としている。これは,国内の同疾患発生の地理的パターンで the low-incidence category に分類されていることと,州内での過去の報告数に基づいている。同州は,from 2005-2014 のライム病の発生率が人口 10万対 1未満である 31州に含まれ,同期間中の発生件数が人口 100万対 1未満の 15州の 1つでもある。これとは対照的に,アーカンソー州では多数のダニ媒介性疾患患者が報告されており,野兎病 tularemia, ロッキー山紅斑熱 Rocky Mountain spotted fever, エーリキア症 ehrlichiosis など,すべて死亡する可能性のある疾患である。これらの疾患は,他州に比べ,アーカンソー州でより多く発生が認められている。ADH の州疫学当局者は,"(ライム病の)2例が確認されたことは,アーカンソー州がライム病の低発生地域とされていることと矛盾しない。州内で Lyme はまれであり,まず他の疾患を疑った方が良いが,ライム病患者の発生があったときは,その確認に努めている。ライム病の検査を行う時は,症例定義に従った正しい検査であることが重要である。われわれのウェブサイトで,適切な検査や疑い患者の報告について知ることができる"と述べた。臨床症状からライム病が疑われた場合,患者は,治療の必要性について感染症専門医に相談した方が良い。限られた検査しか行われない場合,しばしば偽陽性や患者見逃しが起こる。Northeastern and Midwestern states などライム病が多く発生する州を旅行したアーカンソー州の患者は,最も診断につながりやすい the most commonly diagnosed cases ...
[Mod.ML- 米国内のライム病発生率は,northeastern, mid-Atlantic, and north-central states に集中しており,the incidence rates が 14.4 から 70.5/100 000 in 2014 に及ぶ。一方,the southeastern states では less than 1/100 000 in 2014 にとどまる。地域ごとの発生率の違いの理由として,実際に感染が多く発生する,ダニ _Borrelia burgdorferi_-infected _Ixodes_ ticks の多さ,ダニが多く発生する農村部 rural and suburban areas の開発によるヒトの侵入など,いくつかの説明があるが,高発生率州の,サーベイランスや医療従事者や市民の知識の高さも関係しているかもしれない。さらに southeastern US では,ライム病初期の症状が類似するが_B. burgdorferi_が原因ではないと考えられている,southern tick-associated rash illness (STARI) の発生が,ライム病サーベイランスを難しくしている。しかし,南東部のアラバマ Alabama州で確認されたライム病患者数 the number of confirmed Lyme disease cases は,13 in 2012 and 11 in 2013 to 28 in 2014 and the incidence rates from 0.3 and 0.2 to 0.6/100 000 と変化している(CDC)。地域ごとの違いのもう 1つの説明として,ライム病の病原体の_Borrelia_ species の地理的相違がある。分子学的研究により,_B. americana_ and _B, andersonii_ は南東部の患者で,_B. bissettii_ はカリフォルニア California 州,_B. mayonii_ は the north-central region に関係すると示唆されている。the _B. burgdorferi_ sensu lato complex の種間の遺伝学的相違は,ライムボレリア症の血清学的診断上の問題となる可能性がある]
 
● ムコール症 米国
PRO/EDR> Mucormycosis - USA: (CA) fatal, lung, raw marijuana susp, immunocomprom. patient
Archive Number: 20170228.4868981
 情報源 MedlinePlus, HealthDay News 2017年2月15日
医療用マリファナには,感染性の細菌や真菌が付着しており,担がん患者の化学療法の副作用の治療に使用された場合に,致死的リスクを伴う可能性があることが,新たな研究で示された。がん治療の副作用に対して使用された医療用マリファナによる,男性の死亡例をきっかけにこの研究が行われた。男性は,マリファナから感染した真菌により死亡したとみられている。Northern California dispensaries で購入された,20種類の乾燥マリファナのサンプルを調べたところ,複数の危険な病原体が確認された。これらの病原体は,an average pot user [?] には無害であるが,免疫が抑制された人々にとっては致死的となる可能性がある ... 免疫抑制状態にある患者に対しては,病室に切り花を飾ったり,庭いじりをしたりしないよう注意している。生の野菜のスプラウトや生卵,新鮮なベリー類にも感染リスクがあるため,摂取しないよう言われている。医療用マリファナは,嘔気,痛み,食欲不振に対して頻繁に使用される。ミスト吸引用に刻まれた生のマリファナの使用後に,まれで治療困難な真菌感染症を発症したことにより,リスクに気づいたという ... the medical pot で確認されたのは,危険な真菌として,_Aspergillus_, _Cryptococcus_, and _Mucor_ が,細菌では,_E. coli_, _Klebsiella pneumoniae_, _Pseudomonas aeruginosa_, _P. fluorescens_, and _P. putida_, _Acinetobacter baumannii_ and _Stenotrophomonas maltophilia_ などが確認された ...

● アフリカ豚熱(豚コレラ)ウクライナ
PRO/AH/EDR> African swine fever - Europe (06): Ukraine (IF,ZP) wild, domestic swine, OIE
Archive Number: 20170228.4870147
[1] Ivano-Frankivsk: captive wild boarAfrican swine fever, Ukraine,1st occurrence of a listed disease
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2017; 30(08) 2017年2月22日
感染開始時期 2017年2月16日
原因ウイルス African swine fever [ASF] virus
Outbreak 1: Rybne, Tysmenytskiy, Ivano-Frankovsk [Ivano-Frankivsk]: farm
種/頭数/感染数/死亡/廃棄/処分
イノシシ Wild boar: _Sus scrofa_ (Suidae) / 6 / 1 / 1 / 5 / 0
Affected population: in a private holding there were 6 wild boars kept in captivity.
[2] Zaporizhia: swineAfrican swine fever, Ukraine,reoccurrence of a listed disease
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2017; 30(09) 2017年2月25日
感染開始時期 2017年2月20日
前回流行時期 2012年
原因ウイルス African swine fever [ASF] virus
Outbreak 1: Zaporizhzhya, Zaporozh'ye [Zaporizhzhia]: Backyard
種/頭数/感染数/死亡/廃棄/処分
ブタ Swine / 3 / 2 / 1 / 2 / 0

● 鳥インフルエンザ ネパール H5N1
PRO/AH/EDR> Avian influenza (61): Nepal (Gandaki) H5N1, poultry, OIE
Archive Number: 20170228.4868816
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2017; 30(09) 2017年2月25日
Highly pathogenic avian influenza, Nepal,reoccurrence of a listed disease
感染開始時期 2017年2月17日
前回流行時期 2017(2016?)年5月22日
原因ウイルス Highly pathogenic avian influenza virus
Serotype: H5N1
新たな感染流行 (1)
Outbreak 1: Khalte masina, Pokhara Sub Metropolitan city-18, Gandaki: backyard
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
鳥類 Birds / 395/ 98 / 98 / 297 / 0
Affected population: ニワトリとダック chicken and ducks reared under a backyard system.

● ハチノスムクゲケシキスイ,ミツバチ ベリーズ
PRO/AH/EDR> Small hive beetle infestation, apis - Belize: (CZ) 1st rep, OIE
Archive Number: 20170228.4868749
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2017; 30(09) 2017年2月24日
Small hive beetle infestation (_Aethina tumida_), Belize,1st occurrence of a listed disease in the country
感染開始時期 2016年9月19日
病原体 _Aethina tumida_ Murray
新たな感染流行 (1)
Outbreak 1: Sarteneja Area, North East Corozal, Sarteneja, Corozal: apiary
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
Bees (hives) / 155 / 155 / 0 / 0 / 0
Affected population: apiaries in North East Corozal District