2017年3月8日

コレラ(08)-イエメン WHO F
腸管出血性大腸菌-米国(03) O157 ダイズバター
鳥インフルエンザ,ヒト(31)-ロシア H5N8 疑い
原因不明の疾患-ナイジェリア 死亡 など

●  コレラ(08)-イエメン WHO
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (08): Asia (Yemen)
Archive Number: 20170308.4887994
情報源 Outbreak News Today 2017年3月7日
厚生労働省検疫所 FORTH より。
3月7日に、WHO東地中海地域事務局(EMRO)から、イエメン国民保健省がコレラ患者に関する情報を更新したことが公表されました。
情報の詳細
3月7日、イエメン国民保健省は、現在も発生が続くコレラ患者に関する新たな数値を発表した。2017年2月26日の前回の更新以降、新たにコレラ疑い患者 1、598人が報告されたが,死者は報告されなかった。週ごとのコレラ疑い患者は、ほとんどの地域で減少傾向を示しているようである。直近の情報では、新たな患者のほぼ 85 % が、Al Hudaydah(フダイダ)、Al Bayda(アルバイダ)、Hajjah(ハッジャ)、Sana'a(サナア)、Ta'izz(タイズ)各市の 10地区で発生している [Yemen is divided into 21 governorates (muhafazah)]。
2016年10月の流行開始以降、死者 103人を含む合計 22,181人のコレラ疑い患者が全国各地から報告された。死亡率は 0.45 % で、15 行政地区で採取された195本の検体から、コレラ菌(Vibrio cholerae)O1小川型が検査確認されている ...
[ Mod.LL 注- コレラのよる死亡は,下痢による,体液と電解質の非代償 non-replacement of fluid and electrolytes に関係する。
Cholera. In: Tropical pediatrics. , 2014, Nova Science Publishers, 2015; oral rehydration therapy can be life-saving in outbreaks of cholera and other forms of diarrhea では,以下のように述べられている:
"1831年に,輸液 intravenous replacement によるコレラ治療が確立され,劇的な改善がもたらされたが,1960年になるまで,(コレラ感染症において)真の消化管粘膜の破壊は存在せず,経口補水療法も有効であり,経静脈補液の必要性を著しく減少させることが可能であることは,認識されていなかった。実際,経口と経胃管の補水療法の有効性は同等であり,辺地でも経口補水治療 oral rehydration therapy (ORT) は可能で,コレラの有病率と死亡率に大きな影響を与えた。バングラデシュの難民において,経口糖塩パック oral glucose-salt packets の使用により,死亡率が 30 % から 3.6 % まで減少し,ORT は 20世紀で最も重要な医学的進歩とまで言わしめた。ORT には様々な組成があるが,一般的には,グルコースまたは米粉をベースに,亜鉛などの種々の微量栄養素が含まれる。
"下痢の患者の体液喪失量の評価法については,WHO. The treatment of diarrhoea, a manual for physicians and other senior health workers. 4th ed. 2005.  を参照されたい。重症の体液減少 severe hypovolemia がある患者では,まず生理食塩水または乳糖リンゲル液 20-30 ml/kg の経静脈的急速補液を行い,次いで最初の 4時間で 100 ml/kg の量を,次は 18時間以上かけて定期的に再評価しながら 100 ml/kg の量を補液する。脱水の程度がより軽い場合は,a glucose or rice-derived formula による経口補水療法が可能で,最初の 4時間は 4L まで使用,脱水がない患者では,こまめに状態を評価しながら,水様便 each liquid stool の排便があるごとに ORT を与えて良い。
References,原文参照願います]
関連項目 (07): Americas 20170227.4866520

腸管出血性大腸菌 EHEC-米国(03) O157 ダイズバター
PRO/AH/EDR> E. coli EHEC - USA (03): O157, soynut butter, more cases, recall
Archive Number: 20170308.4887992
[1] 9州の 16人
情報源 WQUAD8 2017年3月8日
新たに 4人の,ダイズバター soy nut butter による腸管出血性大腸菌 EHEC に感染が確認されたと,7日,the US Centers for Disease Control and Prevention (CDC) が明らかにし,報告された患者は合計 16人となった。このうち 8人が入院となった ... 最新の報告例の発症は 2月21日で,報告されるまで平均 2-3週間かかっている。大腸菌感染の症状は,細菌を摂取してから 2-8日後に現れ,激しい腹痛,下痢,嘔吐などの症状が見られる ... 新たに発症が報告されたのは,Missouri, Virginia, Washington and Wisconsin 州で,アウトブレイクに関係する州の数が 9つとなった。これまでに,Arizona, California, Maryland, New Jersey and Oregon の各州が報告している ...
[2]
情報源 FDA (US Food & Drug Administration) 2017年3月7日
The SoyNut Butter Co. of Glenview, IL は,腸管出血性大腸菌 EHEC _Escherichia coli_ O157:H7 bacteria (_E. coli_ O157:H7) による汚染の可能性があるとして,_すべての all varieties of I.M. Healthy SoyNut Butters and all varieties of I.M. Healthy Granola products の回収を行っている。店頭あるいは郵送により購入されたほか,幼稚園や学校にも納入されていた。
関連項目 (02): O157, soynut butter 20170307.4883675

鳥インフルエンザ,ヒト(31)-ロシア H5N8 疑い
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (31): Russia (MS) H5N8 susp, RFI
Archive Number: 20170308.4886536
情報源 Avian Flu Diary 2017年3月6日
 ... ロシア獣医学当局 Russia's Federal Service for Veterinary and Phytosanitary Surveillance (Rosselkhoznadzor) は,モスクワ地方 Sergiev Posad municipal district of Moscow region で,鳥インフルエンザウイルスを確認と報告した。the territory of FSUE [Federal State Unitary Enterprise] HAG SGC "Smena" Sergiev Posad municipal district of Moscow region で回収された死亡した家きんの内臓 poultry viscera から採取した検体の RT-PCR 検査の結果,1日に鳥インフルエンザウイルス avian influenza A subtype H5 遺伝子が確認された。飼育されていた 20万羽のうち,6500羽が死亡した。までこの会社は the territories of Vladimir, Tambov, and Moscow regions に出荷を行っていた ...
感染対策,ヒトの感染症状 ...
報道 the Interfax News Agency [5 Mar 2017]
今回のアウトブレイクにより,the suburbs で 14人が隔離されていると,4日の "Interfax" が伝えている。"Pushkin and Sergiev Posad districts において,7人が健康監視下にある" とした上で,健康状態に問題はないが,隔離監視されていると述べた。Shchelkovo district でも別の 7人が隔離されていて,いずれも,急性呼吸器ウイルス感染症の症状があるとしている。これ以前に,the Moscow region では,Moscow 近郊 : in Schelkovo and Sergiev Posad districts の 2カ所の養鶏場で,鳥インフルエンザアウトブレイクが確認されていた ... There are no official comments on the situation in Schelkovo district yet ... メディアは H5N8 ウイルスとの見方を取っているが,当局によるウイルスの遺伝子解析が続いている状態である。
[ Mod.UBA 注- ...  the WHO は,human infection with the A(H5N8) virus (が発生する可能性)は否定できないが,低いとしている。これまでのところ,ヒトの感染は確認されていないが,中国では,related clade 2.3.4.4 A(H5N6) viruses によるヒトの感染例が確認されている ... ]
関連項目 human (30): China, H7N9 20170307.4885433

感染症雑誌 THE INTERNATIONAL JOURNAL OF INFECTIOUS DISEASES 3月号
Special issue: commemorating World Tuberculosis Day [24 Mar 2017]
PRO/ALL> New in IJID (03): March 2017. TB issue
Archive Number: 20170308.4887127
掲載内容目次,20170308.4887127 参照願います。

ウシ結核-英国 イヌ,アルパカ
PRO/AH/EDR> Bovine tuberculosis - UK: (England) canine, camelid
Archive Number: 20170308.4886254
[1] Infected (fox hound) dog, home counties
情報源 The Mirror 2017年3月7日
キツネ狩りが原因で,ウシ結核アウトブレイク a suspected bovine TB [bTB] outbreak が発生し,25頭のイヌ hounds が殺処分されることとなった ... 感染したウシの肉を食べ,結核に感染したと考えられている ...
[2] アルパカ Infected alpacas
情報源 British Alpaca Society (BAS) - circular to members 2017年3月4日
原文参照願います。

口蹄疫-南アフリカ ウシ OIE
Foot and mouth disease, South Africa,reoccurrence of a listed disease
PRO/AH> Foot & mouth disease - South Africa: (MP) bovine, st pending, OIE
Archive Number: 20170308.4886253
情報源 OIE, WAHID 2017年3月7日
感染開始時期 2017年3月1日
前回流行時期 2016年
原因ウイルス foot and mouth disease [FMD] virus
Serotype: pending
新たな感染流行 (1)
Outbreak 1 (FMD-2017-001): FMD_MPU_2017_001, Bushbuckridge, Mpumalanga: farm
種/頭数/感染数/死亡/廃棄/処分
ウシ Cattle / 1500 / 12 / 0 / 0 / 0
Affected population: Dairy project.
Epidemiological comments: this outbreak is located in South Africa's FMD Protection Zone, which is not part of the FMD Free Zone and, therefore, does not affect South Africa's OIE recognized FMD free status.

原因不明の疾患-ナイジェリア 死亡
PRO/AH/EDR> Undiagnosed illness - Nigeria: (ZA) fatal, RFI
Archive Number: 20170308.4886165
情報源 Vanguard 2017年3月7日
Maru Local Government Council in Zamfara の首長が 7日,Bindin village of the area において,原因不明の疾患により 4人が死亡したと述べた ...  "アウトブレイクには様々な見方があるが,無防備で違法な鉱山での活動を行っていたものがある ... " と述べた。付近の住民らは,多数が罹患し,高熱,赤目,頭部の腫脹 swollen heads の症状が見られ,3時間以内に死亡に至ると述べている。住民の1人は,村内で 10人以上が死亡し,ほか多数が医療機関を受診したと述べている。女性と小児が多く罹患していると述べた。
[ Mod.TY 注- 病因を推定することは難しい。発症から 3時間以内の死亡は注目に値し,トキシンの関与も疑われる。女性や小児より男性が少ないことも unusual で,家庭内での何らかの暴露が病気の原因かもしれない]