2017年5月14日

エボラ(19)-コンゴ DR,ナイジェリア対応
広東住血線虫-米国(03)
MERS-CoV(26)-サウジアラビア,EMRO
コレラ(26)-イエメン
鳥インフルエンザ,ヒト(51)-中国 H7N9

炭疽-ケニア(04)
PRO/AH/EDR> Anthrax - Kenya (04): (KB Kiambu ) official response
Archive Number: 20170514.5035734
情報源 The Standard 2017年5月13日
6人の炭疽患者 cases of anthrax が Thika Level 5 Hospital 病院に入院となった事件は ... 監視当局の不作為を示す事例となった ...
[ Mod.MHJ 注- かつてカナダで食肉監視を担当した者 a one-time meat inspector for the Canadian government として言うが,われわれの場合は,食肉処理場の裏口に家畜がいて,オーナーである Canada Packers の許可が必要な上,生きている間だけでなく,死体全体についてもその場で十分な観察が行われていた。すでに死亡している家畜を受け付けることはないし,もし this abattoir in Thika がこれまでそうしていたのなら,やめるべきだ]

エボラ(19)-コンゴ DR,ナイジェリア対応
PRO/AH/EDR> Ebola update (19): Congo DR, Nigeria preparedness
Archive Number: 20170514.5035550
[1] コンゴ民主共和国 Democratic Republic of Congo
情報源 Digital Journal 2017年5月13日
13日の発表によると,the World Health Organization は,コンゴ民主共和国の 3人のエボラ感染例 Ebola cases in The Democratic Republic of Congo (DRC)の調査を行っており,第1例目の患者が発端となった可能性があると明らかにした。12日のアウトブレイク発生宣言後,ほか 2例の感染疑い suspected cases が確認されている。12日,北東部・中央アフリカとの国境地域にある辺境地 the remote area in Bas-Uele  province に当局者らが入った。"1例目のおそらくは発端となった 39歳男性は,4月22日に発症し,医療施設到着時には死亡していた"。 Bas-Uele province の人口は約 90万人で,大部分が Baboa ethnic group に属している。基本的に,自給自足の農業と狩猟と,わずかな河川を利用した交易 ? a little river commerce で暮らしている。アウトブレイクが発生した地域は,首都キンシャサ Kinshasa から約 1300 km 離れた場所にある。WHO によると,これまでに 9例が確認され,3例が死亡した ...
[ Mod.LK 注- There are now 11 cases, with 3 deaths. Two cases have been confirmed.
Location:
- Democratic Republic of Congo (4o 18′ 38″ S, 15o 17′ 22″ E)
- Democratic Republic of the Congo (2o 52′ 34″ S, 23o 39′ 18″ E)]
[2] 2例目の診断確定
Democratic Republic of Congo: 2nd case confirmed
情報源 Reuters 2017年5月14日
The World Health Organization (WHO) は[14 May 2017],a 2nd case of Ebola in Democratic Republic of Congo を確認した。今週のアウトブレイク発生が発表された後,このほかにも 17 other suspected cases が確認されている。北東部,中央アフリカ共和国との国境付近の the remote northeastern province of Bas-Uele province で確認された患者と接触があった可能性がある,125人の追跡が行われている。the 19 suspected and confirmed cases のうち,3人が死亡した。第1例目の男性死亡患者のウイルス感染の経路は明らかになっていないが,過去のアウトブレイクでは,(エボラ)感染のある,サルなどの野生動物の肉が関係していた。コンゴには,1976年に初めてエボラが発見された場所に近い,エボラ川が流れる深い森林地帯があり,これまでに何度もアウトブレイクが発生したが,大規模な流行に至ることなく制圧に成功してきた。The GAVI global vaccine alliance は [12 May 2017],Merck (MRK.N)社製エボラワクチンの緊急用途の約 30万ドースが使用可能であることを明らかにしている。
[3] Democratic Republic of Congo: WHO Regional Director visit
情報源 WHO 2017年5月13日
The WHO Regional Director for Africa, が[13 May 2017]が,エボラアウトブレイクへの対応を話し合うため,キンシャサ Kinshasa (DR Congo) に到着した ... 原文参照願います。
[4] ナイジェリア
情報源 Premium Times 2017年5月13日
ナイジェリア空港管理当局 The management of the Federal Airports Authority of Nigeria (FAAN)は,コンゴ DR でのエボラアウトブレイク発生を受け,空港における適切な監視を指示した ... 13日現在,コンゴからナイジェリアへの直行便はないと述べた ...
[ Mod.LK 注-ナイジェリアは 2014年7月,リベリアからラゴスの空港 the Murtala Muhammed International Airport, Lagos に到着し 5日後に死亡したリベリア系アメリカ人のエボラウイルス(感染例)を経験している。この後,"the Federal Government はすべての接触者の監視と,国内すべての入国ポイントでのサーベイランス強化を行い,エボラを終息させ WHO が Ebola free を宣言した"(From Allafrica )]
[5] ナイジェリア
情報源 Punch Nigeria 2017年5月14日
保健相は 13日,出血を伴う発熱のある,すべてのエボラウイルス疾患症状の患者に検査を行うよう指示した。また,入国ポイントでの監視強化も併せ指示された。WHO の DRC におけるエボラアウトブレイク発表から 24時間以内に発出された ...
関連項目 (18): Congo DR, vaccine 20170513.5034029

広東住血線虫-米国(03)
PRO/AH/EDR> Angiostrongylus cantonensis - USA (03): (HI)
Archive Number: 20170514.5035328
情報源  Food Poison Journal 2017年5月13日
ハワイ島 Hawaii Island で,新たなネズミ肺線虫症患者 a new case of rat lungworm disease が報告されたと 11日,保健当局 the Department of Health が発表し,州全体で確認された症例は合計 15例となった。この患者は入院治療後に退院となった。この症例の確認以前,9 Big Island residents の感染が確認されていた。ほか 4 Maui residents と,2人の the Valley Isle の滞在者 が感染した。ハワイ州保健当局 the state Health Department は保護者らに対し: 子どもたちに,ホースから直接水を飲ませないよう呼びかけている。この病気をもったナメクジが庭のホースの中にいて,水を通して,脳にも達する寄生虫に感染する可能性がある,としている。Rat lungworm disease はネズミが保有する寄生虫による病気で,カタツムリ,ナメクジ,エビや淡水魚などに感染する。口から寄生虫が入ることでヒトは感染する。ネズミの排泄物には幼虫が含まれ,ナメクジやカタツムリがこれを摂取する。緑色の葉のある植物をナメクジやカタツムリが好み,汚染された野菜,動物などから感染する。

MERS-CoV(26)-サウジアラビア,EMRO
PRO/AH/EDR> MERS-COV (26): Saudi Arabia, EMRO update, RFI
Archive Number: 20170514.5032286
[1] サウジアラビア, 8 newly confirmed cases, 4 deaths - 29 Apr-14 May 2017, RFI
情報源 Saudi MOH 2017年5月14日
As of [2017年5月14日], there have been a total of:
1604 laboratory-confirmed cases of MERS-CoV infection, including 662 deaths [reported case fatality rate 41.3 percent], 932 recoveries, and 10 currently active cases
Since the last ProMED-mail update [Fri 28 Apr 2017], there have been a total of:
8 newly confirmed cases, [1 is reported to be asymptomatic]
4 newly reported fatalities, and
6 newly reported recoveries.
Information on newly confirmed cases (8 cases)
Date: Sun 14 May 2017 (1 case)
1 - A 55-year-old Saudi male, from Riyadh [Riyadh region] currently in critical condition. Classified as a primary case
Date: Sat 13 May (1 case)
2 - A 54-year-old Saudi male, from Bisha [Asir region] currently in critical condition. Classified as a secondary healthcare acquired case in a patient.
Date: Tue 9 May (1 case)
3 - A 71-year-old Saudi male, from Bisha [Asir region] currently in critical condition. Classified as a primary case.
Date: Mon 8 May (2 cases)
4 - A 75-year-old Saudi male, from Alnamas [Asir region], reported as having died. Classified as a primary case.
5- A 40-year-old Saudi female, from Hufoof [Ash Sharqīyah region], currently in stable condition. Classified as a primary case.
Date: Sat 6 May (1 case)
6- A 46-year-old Saudi male, from Riyadh [Riyadh region] reported as in stable condition Classified as a primary case.
Date: Wed 3 May (1 case)
7- A 74-year-old Saudi male, from Albukaria [Al Qaṣīm], reported to be in critical condition. Classified as a primary case with a history of indirect contact with camels.
Date: Sat 29 Apr (1 case)
8- A 69-year-old Saudi male, from Buraidah [Al Qaṣīm region], reported to be in stable condition. Classified as a primary case with a history of direct camel contact.
[ Mod.MPP 注- 新たに 13日,Bisha (Asir region)で医療施設での感染伝播が発生しているようだ。4日前の 9日に,感染経路が特定されていない a primary case from Bisha が報告されている。さらなる院内感染の発生がないか注視。14日現在,サウジアラビアでは 1604 cases of MERS-CoV infection including 662 deaths (reported case fatality rate of 41.3 percent) since reporting the 1st case on 15 Sep 2012 が確認されている。最終更新以降の 16日間に,新たに 8例が確定診断された。これら 8例は 4つの異なる地域から報告され,二次感染例は 1例のみであり,一次感染例 7例のうち 5例は感染源調査中である点が注目される]
[2] Global update: EMRO
情報源 EMRO (Eastern Mediterranean Regional Office), WHO 2017年5月11日
注目点, April 2017
- 4月末の時点で,世界全体で合計 1950 laboratory-confirmed cases of Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV), including 714 deaths (case-fatality rate: 36.6%) が報告されており,大部分が サウジアラビア (1586 laboratory-confirmed cases, including 640 deaths with a case-fatality rate of 40.4%)からの報告である。
- 感染対策の結果,病院内での感染例は,それ以前に比べ,2015年と2016年に激減した。between January and April 2017 の発生状況 The demographic and epidemiological characteristics of the cases は,2013年から2016年までの同時期の状況との大きな違いは見られていない。2017年第1四半期の二次感染例の割合は 19 % で,2016年同期は 26 % であり,33% in 2015 and 39% in 2014 だった。
- 一次感染の最も高いリスクの年齢グループは依然として 50-59歳であり,二次感染については 30-39歳の感染リスクが最も高い。致死率が最も高いのは,一次感染では 50-59歳,二次感染では 70-79歳であった。
Graphics accompanying this report
[3] 軽症例,見逃される可能性 Mild cases may be missed
情報源 CIDRAP 2017年5月9日
韓国のアウトブレイク South Korea's MERS-CoV outbreak の患者らの血液検体についての新たな解析結果により,軽症例では抗体が検出されない場合があるなど,抗体反応に違いが見られることが分かった。血清学的調査の結果や回復期血清による治療に影響する可能性がある。
4人の患者で抗体確認できず:
今回の研究で,韓国と香港の研究者らは,検査で確定診断された 11人の患者について,ソウルの病院での治療から 1年後の抗体価を追跡した。結果は,Emerging Infectious Diseases 誌オンライン版に掲載されている。重症例の患者では,はっきりとした抗体反応 Robust antibody responses が認められ,直後の 6ヶ月間に徐々に低下した後,続く 6ヶ月間は抗体価が安定していた。喀痰からウイルスが検出 RNA detection された期間は,抗体価の高さに比例していた。しかし,軽症だった 6例中 4例については,ほとんどの例で肺炎を発症していたにもかかわらず抗体は検出されなかった undetectable。報告者らは,サウジアラビアやヨルダンの生存患者や SARS (severe acute respiratory syndrome)の患者らの抗体についての研究結果を支持する結果としている。これは,抗体検査 MERS-CoV antibody tests では感染した患者の一部しか検出されず,血清学的調査 seroprevalence studies では軽症例の数が実際より少なくなる可能性があることを意味する。また,高抗体価血漿は,発症から 6ヶ月以内の重症患者からしか得られないとも述べている。回復期血清療法を行う場合は,採血前にドナーの抗体価を測定することが必要と述べられている。著者らは,治療用の血漿の評価には中和抗体検査 the neutralization test を行うのが理想だが,ELISA 検査の結果と中和抗体価はよく一致し,有用なスクリーニング検査である可能性があるとしている。
原著タイトル MERS-CoV antibody responses 1 year after symptom onset, South Korea, 2015. Emerg Infect Dis. July 2017
要約
2015年の韓国のアウトブレイクにおいて reverse transcription PCR 検査により確定診断された 11人の the Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV)の患者について,1年間の抗体価の変化 the kinetics of neutralizing and spike protein antibody titers を調べた。すべての重症例の生存患者では,明確な抗体反応 Robust antibody responses が確認された; 1年未満の期間中,反応の検出は継続されたが,ある程度の減弱が認められた。喀痰中のウイルス RNA 遺伝子の検出(ウイルス量は示さず)期間は,抗体反応の強さによく比例した significantly correlated 。The MERS S1 ELISA antibody titers と the neutralizing antibody response にも比例が認められた correlated well 。軽症であった患者 6人中 4人の抗体は,ほとんどが肺炎を発症していたにもかかわらず,検出感度以下だった ... Antibody response and disease severity in healthcare worker MERS survivors. Emerg Infect Dis. 2016;22:1113-5 の結果とも矛盾しない ... ]
関連項目 (25): Saudi Arabia, Qatar, WHO 20170428.5002073

コレラ(26)-イエメン
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (26): Asia (Yemen)
Archive Number: 20170514.5034914
情報源 Zee News 2017年5月14日
戦火のイエメンで発生したコレラアウトブレイク a cholera outbreak により,4月27日から 5月13日までの間に 115人が死亡した。このほか,8500人 in 14 governorates の感染が確認されている。先週の 2300 cases in 10 governorates から増加した。この 1年足らずの間にイエメンで発生した 2度目のアウトブレイクである ...
[ Mod.LL 注- 情報によって患者数はまちまちだが,2016年10月のアウトブレイク開始以来,(各時点での報告数は) 15 658 cases and 99 deaths by 11 Jan 2017 and 22 181 cases and 103 deaths by 26 Feb 2017 が確認されていたことから,流行は改善しつつと思われた。ProMED posted reports of cholera clusters in Washah province on 2 Apr 2017 and Beni Yus province on 17 Apr 2017, and then, coinciding with a report from the capital Sana'a on 5 May 2017 と,再び増加に転じたと見られる
Date [2017] / Cases / Deaths
8 May / 1360 / 25
11 May / 2752 / 51
13 May / 8500 / 115 ]

鳥インフルエンザ,ヒト(51)-中国 H7N9
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (51): China, H7N9
Archive Number: 20170514.5030458
[1] 河南省 Henan
情報源 FIC (Flu Information Centre/Flu in China) 2017年5月13日
河南省は 2 human H7N9 AIV cases in Zhumadian city (駐馬店市) between 5-12 May 2017 を報告した。
57歳男性,a resident of Yicheng district of Zhumadian city。心臓疾患の持病あり,死亡。
60歳女性,a resident of Queshan county of Zhumadian city。入院中,重症。
[2] 河北省 Hebei
情報源 FIC (Flu Information Centre/Flu in China) 2017年5月13日
During the period between 5-11May 2017, Hebei province reported 7 human H7N9 AIV cases from the following areas [only 6 are listed below.]:
- Cangzhou 滄州:
1. a 33-year-old male, [presented with] severe pneumonia;
2. 83-year-old male;
3. 50-year-old female;
4. 47-year-old male.
- Baoding 保定: 38-year-old male case
- Bazhou : 65-year-old male case
[3] 山東省 Shandong
情報源 FIC (Flu Information Centre/Flu in China) 2017年5月12日
Liaocheng city reported one human H7N9 AIV fatal case on 12 May 2017.
Guotun town of Yanggu county of Liaocheng city 在住の 41歳男性。自動精肉製造工程で,生きた家きんを鉤につり下げる作業を行っていた。高血圧症,慢性の咳,肥満があった。7日に疲労感,発熱,頭痛の症状があり,現地クリニックを受診した。初期治療に反応せず,Liaocheng city people's hospital respiratory unit を受診し,11日に原因不明の肺炎と診断され,同日,H7N9 検査陽性が確認された; 12日に死亡した。
[4] 江蘇省 Jiangsu
情報源 FIC (Flu Information Centre/Flu in China) 2017年5月10日
江蘇省は,from 1 to 7 May 2017 に発生した,Huai'an city の新たな鳥インフルエンザ患者 one new human H7N9 AIV case を報告した。
[5] WHO Update
情報源 Disease Outbreak News 2017年5月9日
厚生労働省検疫所 FORTH より。
5月9日にWHOから公表された情報によりますと、4月30日に、中国の国家衛生・計画出産委員会(NHFPC)から、新たに鳥インフルエンザA(H7N9)患者18人が検査で確認されたことがWHOに報告されました。
報告の詳細
発症日が 4月6日から23日までの患者 18人で、女性は8人。4歳から74歳で、中央値は58歳。患者は、北京(2人)、重慶(1人)、福建省(1人)、甘粛省(1人)、広東省(2人)、河南省(1人)、湖南省(1人)、江蘇省(1人)、吉林省(1人)、山東省(2人)、四川省(5人)から報告された。
死者 3人、患者 14人(肺炎 4人と重症肺炎 10人)と軽症 1人。患者17人に家禽や生きた家禽を扱う市場との接触機会あり。患者1人には、家禽との接触機会がなかった。
2013年初頭からこれまでに、IHRを通して、鳥インフルエンザA(H7N9)の確定診断患者1,439人が報告されている ...
[6] ヒト-ヒト感染 Human to human transmission
情報源 Chinese Medical Journal 2017年5月9日
要約
2013年に 3人の中国人患者の咽頭スワブ検体で鳥インフルエンザウイルス an avian-origin influenza A(H7N9) virus が確認されて以来,多数の感染が報告されている。感染患者の家族内もしくは病院内での集団発生も報告され,ヒトからヒトへの感染が疑われたが,ヒトの感染は家きんや環境への暴露に関連して起こり,明らかなヒトからヒトへの感染の証拠が示されたことはない。今回,同じ病棟の鳥インフルエンザ患者 his H7N9 ward mate との濃厚接触 intimate contact による感染と確認された症例について報告する; it may be the 1st case infected between ward mates in a ward ...
[ Mod.UBA 注- 20時間近く同じ病室で過ごした,確定診断例の患者 a confirmed case of influenza A/H7N9 infection から同室の別の患者への感染伝播について報告されている。他の報告では,感染した患者の 68 % が家きんとの接触歴(a history of visiting the live poultry market or exposure to market poultry,必ずしも直接の接触または 1m 以内の接近を伴わない)があったとされている [Risk factors for influenza A (H7N9) disease - China, 2013. Clin Infect Dis 2014;59:787-94. doi: 10.1093/cid/ciu423>]。ヒト-ヒト感染が確定されることはまれであるが,中国各地で,複数の集団発生の報告がある。本報告で著者らは,"the 2nd case には,the index case の入浴を介助する際に,10分間にわたる身体的接触があり,発症前の生きた家きんや市場への暴露はなかった" と述べている。どのくらいの接触時間と接触形態に深刻な感染リスクがあるのだろうか?]
[7] Biological characterisation of A(H7N9) viruses in humans
情報源 Eurosurveillance 2017年5月11日
家きんではほとんどまたは全く病原性のない,鳥インフルエンザウイルス avian influenza A(H7N9) virus がヒトの深刻な感染症の原因となっている。今回の第 5波の流行中に,高病原性鳥インフルエンザウイルス a highly pathogenic avian influenza (HPAI) H7N9 virus が新興した。the haemagglutinin (HA) cleavage site 部位に,4つのアミノ酸が挿入 The insertion of 4 amino acids (KRTA)されたことにより,同ウイルスの,トリプシン非依存性感染 trypsin-independent infectivity が可能となった。二重レセプター結合選択性 dual receptor-binding preference は保たれたままで,its HA antigenicity 抗原性は,低病原性ウイルス low-pathogenic avian influenza A(H7N9)とは明らかに異なっている。ノイラミニダーゼ置換 The neuraminidase substitution R292K により,多剤耐性表現型 a multidrug resistance phenotype が付与される。
原文 [Google 翻訳] 参照願います。
[ Mod.UBA 注- この論文中で,some key features of influenza A/H7N9 viruses が示されている
- ヒトにおいて,低病原性鳥インフルエンザウイルス(LPAI) A/H7N9 は,高病原性鳥インフルエンザウイルス(HPAI) H5N1よりもリスクが高い。なぜなら,LPAI H7N9 は,HPAI H5N1 が結合できない,ヒト型レセプター sialic acid alpha-2,6 human-type receptors に結合可能である。
- 研究結果により,the HPAI H7N9 viruses は dual receptor binding properties を保ったまま,LPAI H7N9 viruses よりも,[ヒトと鳥類の]双方のレセプターへの結合選択性をわずかに向上させている。
- ヒトの上気道組織と気管には主に alpha-2,6 receptors が存在し,肺組織には avian type alpha-2,3 and human type alpha-2,6 receptors が混在することがよく知られている[DOI: 10.1038/nbt1375 PMID: 18176555].
- HPAI H7N9 viruses が,鳥類型とヒト型の双方のレセプター both avian- and human-type receptors の選択性を保持していることで,鳥類の間で感染循環しながら,ヒトへの感染伝播の可能性があることを意味する ... ]
関連項目 human (50): CHINA, H7N9 20170509.5019418