2017年10月22日

鳥インフルエンザウイルス,ヒト 中国 H7N9
ブルセラ症 パラグアイ

● 鳥インフルエンザウイルス,ヒト 中国 H7N9
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (75): China, H7N9, pandemic potential
Archive Number: 20171022.5395570
[1] 情報源 University of Wisconsin Press Release 2017年10月19日
2013年,中国国内の家きんで感染循環が確認されたことのないインフルエンザウイルスが確認された。いくつかのヒトでの感染の波があってから,2016年後半に the H7N9 virus (感染)は突然増加し始めた。2017年7月後半の時点で,1600人近い avian H7N9 検査陽性例が確認されており,40 % 近い患者が死亡している。2017年初め,ウィスコンシンマジソン大学 the University of Wisconsin-Madison School of Veterinary Medicine の河岡義裕教授は,死亡した患者から分離された a sample of H7N9 virus を受け取り,行われた分析結果が,19日発行の Cell Host & Microbe 誌に掲載された。同研究チームは今回初めて,(ヒトのインフルエンザ感染に最も近いモデルとされる)フェレット間で感染伝播が起こり,初めに感染させたフェレットでも,感染フェレットと濃厚接触のあった健康だったフェレットにおいても,致死性となるインフルエンザウイルスであることを確認した。"フェレット間で感染伝播し死亡させる,初めての高病原性鳥インフルエンザウイルスウイルス the 1st case of a highly pathogenic avian virus であり,公衆衛生上,望ましくないことと述べた ... 生存中タミフル the common flu drug Tamiflu 治療されていた死亡患者から分離された検体のウイルスの遺伝学的特徴を調べたところ ... 変異が確認され,タミフル感受性と耐性のウイルスが含まれていた ... 耐性株は,感受性株や低病原性株 a low-pathogenic version of the H7N9 virus と比べ,感染効率が劣るものの,すべてのウイルスについて,ヒトの気道細胞での生育が認められた。また,フェレット,マウス,サルなど複数の動物モデルにおいて,様々な重症度の疾患を発症した。
[2] 情報源 Japan Times 2017年10月20日
関連項目 Avian influenza, human (71): China, H7N9, WHO update 20170916.5318278

● ブルセラ症 パラグアイ
PRO/AH/EDR> Brucellosis - Paraguay: (AS) veterinary students, RFI
Archive Number: 20171022.5395742
 情報源 EFE [machine transl] 2017年10月16日
国立アスンシオン大学獣医学部の学生ら Students of the Faculty of Veterinary Sciences of the National University of Asuncion がブルセラ症 brucellosis に感染し,当局の不作為が非難されている ... 発表によると,学部当局は動物の感染を把握していたが,このことが学生に伝えられたのは 2日後だった。この間,学生らの実習が続けられていた。これまでに感染したのは 2人のみであるが,今週[week of Sun 15 Oct 2017],同じ症状が現れれば他の生徒の検査も行われる

● 肝炎 シリア
PRO/EDR> Hepatitis - Syria (02): IDP camp, RFI
Archive Number: 20171022.5395888
 情報源 Smart News [in Arabic] 2017年10月19日
シリア-トルコ国境の,Homs からの難民が住む,Zogra camp near Jarabulus city (125 km or 78 miles north of Aleppo)において,ウイルス肝炎 Viral hepatitis の感染が拡大しつつある。19日に医療情報筋が伝えたところによると,キャンプ内の 10歳から 40歳の難民らの間で,黄疸やウイルス肝炎が拡がりつつある。100人の感染と,同数の疑い例が確認されている ... 1万200人が暮らし,食糧,医療,水,電気が欠乏している。

● クリミア・コンゴ出血熱 パキスタン
PRO/AH/EDR> Crimean-Congo hem. fever - Pakistan (18): (SD)
Archive Number: 20171022.5395569
 情報源 The News 2017年10月20日
カラチ Karachi で新たに男性 1名がクリミア・コンゴ出血熱 Crimean-Congo haemorrhagic fever (CCHF)に感染し,隔離病棟 the isolation ward of the Jinnah Postgraduate Medical Centre (JPMC)に収容され,危険な状態にある。病院関係者によると,この 21歳の患者は a resident of Frontier Colony で,発熱,頭痛などの症状で搬送された。デング熱の検査と,the Aga Khan University Hospital での CCHF 検査が行われ診断が下された。クエッタ Quetta の Satellite Town の患者 4人と,カラチの 1名の死亡が確認されている。

● チクングニア熱 パキスタン
PRO/EDR> Chikungunya - Pakistan (42): (SD) Karachi
Archive Number: 20171022.5395560
 情報源 Daily Times 2017年10月20日
カラチ Karachi で新たに 29人のチクングニア熱患者 fresh cases of chikungunya が報告され,10月1日以来の患者が 160人に達した。2017年1月以降,4519 suspected cases of chikungunya が報告されている。10月,シンド SINDH 州内では合計 171例の患者が報告されているが,このうち 160例がカラチで報告された。2016年の Karachi では合計 405例が報告されていた。

● ムンプス 米国,ニュージーランド
PRO/EDR> Mumps update (30): USA, New Zealand
Archive Number: 20171022.5396070
[1] 米国 (New York, Syracuse)
 情報源 Syracuse.com 2017年10月18日
Syracuse University [SU]のムンプス患者 confirmed mumps cases が 24人,probable cases は 27人となった ... The outbreak at SU は August 2017 に始まった
[2] ニュージーランド (Aukland)
 情報源 RNZ 2017年10月19日
オークランド Auckland では現在 637 confirmed or probable cases in the city が確認されており,9月初旬の 300 から大幅に増加した。5 % にあたる約 35人が入院となった

● 麻痺性貝類食中毒 米国
PRO/AH/EDR> Paralytic shellfish poisoning - USA: (WA) Skagit Bays
Archive Number: 20171022.5396109
 情報源 SC News 2017年10月19日
死亡する可能性のあるトキシンの paralytic shellfish poison が極めて高い濃度で検出されたことから,the Port Susan Bay area and south Skagit Bay での貝類の採取場が 19日閉鎖され,すべての採取 all species of recreational shellfish harvesting が禁止されている。
禁止されている全ての種 All species とは,アサリ clams (including geoduck),カキ oysters,ムール貝 mussels,ホタテ貝 scallops and other invertebrates such as the moon snail 

● ピーナッツの病気、菌核病 米国
PRO/PL> Crown rot, peanut - USA: (GA)
Archive Number: 20171022.5397222
 情報源 Agfax 2017年10月13日
ジョージア州のピーナツ栽培地域 Georgia peanut fields で,アスペルギルス菌核病 Aspergillus crown rot の発生が増加しており,University of Georgia [UGA] researchers 大学研究者らが原因を調査している

● アフリカ豚熱(豚コレラ)欧州
PRO/AH/EDR> African swine fever - Europe (27): research, prevention
Archive Number: 20171022.5396595
 情報源 Journal of Virology (JVI), accepted Manuscript Posted Online 4 Oct 2017 2017年10月4日 (Open access)
原著タイトル Deletion of the African swine fever virus gene DP148R does not reduce virus replication in culture 3 but reduces virus virulence in pigs and induces high levels of protection against challenge.
要約
"アフリカ豚熱ウイルス African swine fever virus にエンコードされている約 165 proteins のほとんどがは,既知のタンパク質との相同性 significant similarity を有しておらず,詳細な研究は行われていない have not been studied experimentally 。そのようなタンパク質の 1つ DP148R の遺伝子 the DP148R gene が,感染後早期に書き換えられることを示した。この遺伝子の欠損がマクロファージ内での複製を減少させないことは,同細胞内での複製に重要でないことを示している。しかし,強毒分離株である Benin 97/1 において同遺伝子を除去することで,in vivo でのウイルス毒性が激減した。the Benin DP148R virus に感染し生き延びたブタはすべて,予防接種 immunisation 直後に軽い症状を示したに留まった。the parental virulent virus を与えられた後に,筋肉注射による予防接種が行われたブタはすべて,また経鼻による接種のブタも 1頭を除いた全てが生存した。ウイルス暴露後after challenge,軽微な症状もしくは無症候性のいずれかであった。予想されたとおり予防接種のないコントロール control non-immune pigs は,急性感染症状 signs of acute ASF を発症した。ウイルス遺伝子と感染性ウイルスが,発症と同時に予防接種を行った直後に観察された。予防接種後最長 60日間以上にわたり,Levels of virus genome が観察された。一方,infectious virus は days 30 to 35 までに検出されなくなった。接種後 4ないし 7日後の血清中に,IFN-I3 が検出され,全ウイルスによる免疫リンパ球細胞後のブタの解析で,すべてのブタで IFN-I3 producing cells が確認された。特異抗体 ASFV specific antibodies の検出は,10 post-immunisation 以降であった。

● ウシ結核 ニュージーランド
PRO/AH/EDR> Mycoplasma bovis, bovine - New Zealand (07): mechanized milking link
Archive Number: 20171022.5396136
 情報源 ODT New Zealand 2017年10月21日
一次産業省当局者 Ministry for Primary Industries technical liaison officer は,ウシのウシ結核 the cattle disease _Mycoplasma bovis には,高度に機械化された酪農 "highly mechanised" dairy farming が関係しているとの見方を示している

● 慢性消耗性疾患,シカ科 米国
PRO/AH/EDR> Chronic wasting disease, cervid - USA (13): (WI) captive deer
Archive Number: 20171022.5396121
 情報源 Fox 11 2017年10月20日
Waupaca County の狩猟牧場 a hunting ranch のシカ 2頭が,慢性消耗性疾患 chronic wasting disease 検査で陽性となった。ウィスコンシン州農業当局 The Wisconsin Department of Agriculture, Trade and Consumer Protection によると,1頭 one of the bucks はハンターが射殺し,もう 1頭はケガのため安楽死させられた

● 有毒藻類 ニュージーランド
PRO/AH/EDR> Toxic algae - New Zealand (02): (OT) Tomahawk Lagoon
Archive Number: 20171022.5396078
 情報源 ODT News Dunedin, New Zealand 2017年10月21日
Tomahawk Lagoon で毒性の疑いのある藻類が繁生し,the Otago Regional Council が 20日,ヒト及びペットのイヌに近づかないよう呼びかけた。the water body at Ocean Grove から採取した水からシアノバクテリア cyanobacteria が検出されたと,明らかにした